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J2 ザスパクサツ群馬

2023シーズン 新体制 ゼッケン発表!!
横棒


J2復帰4年目、大槻ザスパ2年目の陣容

J3生活をどうにか2年で卒業し、ギリギリでJ2に復帰したザスパは復帰後2年目の2021シーズン、4チームが降格するというサバイバルシーズン、奥野・久藤体制の暗黒の采配がよどむ中でかろうじてギリギリのJ2残留となり、2022シーズンからは大槻監督を迎えての心機一転のリスタートとなったが・・・正直、11節を終えたところまでの最高順位4位までは良かったものの、その後はあれよあれよの転落となり、結局2シーズン連続でのギリギリの残留争いとなってしまった。

そんな荒れ模様だった大槻体制も2年目となるのザスパの2023シーズンの陣容を、発表された新たなゼッケンと共に紹介、批評していきたい。


ザスパクサツ群馬 2023公開初練習 2023.1.15
昨年、2023.1.15群馬サッカーラグビー場
ザスパクサツ群馬 2023公開初練習

ザスパクサツ群馬 2023公開初練習 2023.1.15
今年は活躍が期待されるMF41田部井悠

監督 大槻 毅(おおつき つよし)

(2020シーズンまで浦和レッズ監督から監督2年目)

暗黒の奥野、久藤体制に代わり、なんとあの浦和レッズを2019途中〜2020シーズン率いた実績を持つ、大槻監督が着任となり、そのオールバックと鋭い眼光の風貌から「アウトレイジ」と呼ばれた大物監督となるが、まさかザスパなんていう地方の零細チームに来ようとは誰も想像つかなかった。
だが1年目は浦和ユース時代から手掛けてきたDF17山中をどうしても寵愛するなど、不可解な偏った采配は・・・どうしても大槻監督も人の子、そういった部分はあるのだろうが、そういった偏りや、DF25小島をいつまでも成果の出ない右アウトサイドで起用し続け、そして11戦で1分10敗の暗黒の時代を産むなど、采配に柔軟さを欠いた部分は否めなかった。
しかし、あの布監督でも1年目は調子が上がらず、自らの目利きで選手を集めた2年目に成果を出したように、大槻監督の真価はこの2年目で問われることとなる。
勝負の2年目、大槻組長は何をザスパにもたらしてくれるか・・・
とにかく、もう残留争いは勘弁です(汗)

ザスパクサツ群馬vsモンテディオ山形 2022.2.19 正田醤油スタジアム
ファンの熱い希望に答え、この日はオールバックに眼鏡スタイルで眼光鋭くピッチを睨みつける大槻監督


ヘッドコーチ 武藤 覚(むとう あきら)

(2022ヘッドコーチ就任2年目)

大槻監督と共にザスパにヘッドコーチとして来て2年目となる。
指導歴からみると、大槻監督の水戸コーチ時代に水戸の高校のコーチなどをしてきたところで接点があったのか?くらいしかわからないが、S級も持っており、大槻監督としても申し分ないので2年目となっているのだろう。



GKコーチ 渡邉 英豊(わたなべ ひでとよ)

(2021コーチ復帰3年目)

大宮や東洋大学でコーチ歴を重ねてきた渡邉GKコーチも3年目となる。
1つしかポジションが無いGKという特異なポジションは、控え陣のモチベーションを上げたりする事もGKコーチの大切な役割だと前から考えているが、渡邉コーチの手腕はいかに。



コーチ 吉田 賢太郎(よしだ けんたろう)

(2023仙台コーチより移籍)

選手時代は水戸、栃木、松本と、ザスパの周辺のライバルチームを渡り歩き、指導歴としては栃木SCと仙台でコーチを歴任してきた吉田コーチがザスパに呼ばれた。
2002年に大槻監督が水戸のコーチだった時に選手として水戸に所属してかぶっているため、そこで大槻監督とは接点があったか。
A級ライセンスとのこと。
大槻監督の考えがあって呼んだということで、どうチームに相乗効果が与えられるか。



松本 大樹 強化本部長 (まつもと だいじゅ)

(2020強化本部長就任4年目)

高崎市出身で前橋商業を卒業後、ガンバ、大宮でプレーした松本氏が、飯田強化部長の後を受け継ぐ形で強化本部長に就任した松本部長も4年目を迎える。
飯田部長から引き継いだ有望な大卒を中心に集める方針はそのままに、大宮時代からの人脈、手腕を活かし今シーズンは多くの主力を引き留める事に成功してきたが、3年間ずっとチームの目標を決して高くない16位、勝点50の目標と設定しながら、ずっと達成できていないモヤモヤ感は残りつつも、とにかくJ2リーグ随一の人件費の安さの中で、どうにか残留だけはして欲しいところ。
昨年も夏の補強で高木友也、長倉、川本と次々と当たりの途中レンタル補強でチームを助けたが、今年も発動なるか。



強化部担当 佐藤 正美(さとう まさみ)

(2020シーズンから強化部担当)

これまでザスパの世代別のチームのコーチを務め、アカデミーダイレクターとして県内のサッカー普及にも貢献してきた佐藤正美氏もトップチームのコーチ、そして2年目には強化担当兼アシスタントコーチだったが、3年目の2020シーズンは強化担当、つまり専任になり、そのまま強化部担当となり4年目となる。
このHPでは毎試合、ゲームに出なくても特別コーナーを設けていたほどの過去最大の贔屓選手であった佐藤正美強化部担当。
2019シーズンの凄腕であった飯田強化部長の頃から、強化部もチームの現状をリアルタイムで把握するために、通常時は練習にも参加するようになったとのことで、正美担当も今後も現場と関わり合いながらチームにフィットする新しい戦力の発掘の手腕に期待したい。
飯田強化部長の仕事ぶりを間近で感じてきた経験は現・松本強化部長体制となっても受け継がれ、特にザスパの生命線である大学の新卒生の獲得の裏には、正美担当が足しげく大学リーグに通う成果がある。
これからもザスパも礎(いしずえ)としての活躍に期待したい。



ザスパ草津チャレンジャーズ監督 木村 直樹(きむら なおき)

(監督就任19年目)

ザスパ草津の前身であるリエゾン草津時代からのまさに創世記を綴った男・木村監督も、草津温泉街で頑張るザスパ草津チャレンジャーズを率いて19年目となる。
布監督体制の頃からチャレンジャーズからのトップチーム昇格が全く無く、もっと選手を流動的に交流すべきだと前から言っているとおり。
このままだとチャレンジャーズの存在意義が問われる。

草津時代を知り尽くす奥野監督体制へと変わり、このチャレンジャーズ軽視の流れも変わるのではと思われたが、どうやら奥野監督にチャレンジャーズチームを視野に入れるほどの余裕はなかったようだ・・・
そんなチャレンジャーズも、2009年のサテライトリーグ解散の後の2010年から群馬県リーグで4部から頑張り、ここ近年は5年間群馬県1部で優勝を果たしつつも、なかなか関東リーグに上がれていなかったが、2019シーズン、ついに関東社会人サッカー大会で悲願の優勝を果たし、関東リーグ2部昇格を決め、2021シーズンは関東リーグ2年目となった。
このまま関東1部、そしてゆくゆくはJFLへの昇格を決めていき、ザスパの下部組織としての体制を固めていきたいところだったが、残念ながら2021シーズンは最下位の10位に終わり、県リーグに戻ることとなった。
なかなか簡単にはステップアップは難しいが、ようやくトップチームも夏場の草津ミニキャンプを計画(コロナ感染の影響で2021シーズンは敢え無く中止)するなど、やはりチーム創生の地である草津の存在は重要だ。チームのアイデンティティ(存在意義)であり、是非とも草津でのミニキャンプはもっと経常化して欲しいと切に願う。
もっとチーム全体としてチャレンジャーズチームの底上げを図ってもらいたいもの。





===新卒加入組===

DF50菊池 健太(きくち けんた)

(2023専修大から新卒加入)

東京出身ながら、御殿場や福島など転々とし、専修大から新卒加入となるレフティーの左サイドバック候補。
高さはそんなに無いものの、フィジカルに強いということで高橋ユリヤあたりと真っ向勝負となるか。
正美強化部が本気で口説いたという逸材、1年目から大活躍となる予感がある。
番号は大前、平尾と受け継いできた50をいきなり着けることとなるが、その真相は果たして??



FW18岩元 ルナ(いわもと るな))

(2023関東学院大から新卒加入)

鹿児島出身ながら、京都や磐田など転々とし、関東学院大から新卒加入となるFW。
スピードが特徴ということで、起用としてはサイドでの起用もありそうなタイプ。
番号はFWらしく、進昂平の付けていた18番を受け継ぐ。



FW30小野関 虎之介(おのぜき とらのすけ)

(2023健大高崎高校から新卒加入)

高崎出身、名門・前橋FCを経てきたストライカーであり、高卒ということでホームグロウン要員ともなる。
健大高崎からのプロは初めてということで、昨シーズンの岡本一真同様、高卒ながら1年目からの活躍なるか。
番号はザスパにとって特別と言える、松下裕樹が背負い、山根永遠が継いだ30番を着ける。



===新規加入組===

MF5川上エドオジョン智慧(かわかみ チエ)

(2023徳島から加入)

徳島、富山、相模原などで活躍してきたまだ24歳のサイドアタッカーの即戦力が加入となる。
上尾、浦和ユース出身ということで、まさに大槻チルドレンであり、ナイジェリア人の父親譲りのスピードが武器であり、サイドハーフか右サイドバックでの活躍が期待される。
いずれにせよこういったスピード系サイドアタッカーはスーパーサブ含め何人いても困らない。
番号はレギュラー番号である藤井の5番を受け継ぎ、スタメン争いの殴り込みとなる。



DF24酒井 崇一(さかい しゅういち)

(2023熊本から加入)

熊本で4年間実績を積んできたセンターバックが即戦力として加わることとなった。
守備の大黒柱DF3畑尾が他のチームからも狙われているところからの中堅を補強したかったといったところか。
足元の技術もしっかりしているということで、期待できる戦力であることは間違いない。
番号は光永が背負ってきた24番を受け継ぐ。



FW10佐藤 亮(さとう りょう)

(2023北九州から加入)

強かった2020シーズンも含め北九州に3年間所属した佐藤亮がJ2に戻る形でザスパに移籍となった。
身長こそ無いが、運動量と得点感覚で勝負するタイプであり、ベンチには置いておきたい選手であることに間違いない。
ザスパでブレイクなるか。
番号は田中稔也が背負ったエース番号10番を着け、新たなFWの軸を狙う役となる。



GK42石井 僚(いしい りょう)

(2023浦和から加入)

高崎出身、そして浦和ユース出身の、大槻チルドレンでありながら郷土出身という、まさにザスパに来るべきプレーヤーがやってきた。
身長191cmと恵まれた体躯を持ち、山口、YS横浜での武者修行を経て、ザスパGK陣の分厚い層に殴り込みとなる。
まだ22歳、ここからどう伸びてくるか。
近い将来のザスパの壁となって欲しい人材だ。


FW13武 颯(たけ はやて)

(2023秋田からレンタル加入)

福島や富山、秋田で実績を重ねてきた27歳と、まさに即戦力のストライカーが秋田からのレンタルでやってくる。
まさにザスパに来るとは・・・と驚きの戦力であり、やはり2022シーズンのFW陣の得点力不足を深刻に捉えての補強だろう。
これは開幕から期待できる・・・と思ったら開幕戦の相手が秋田なので、開幕戦はいきなり出場できないのが残念。
シーズンを通して大いに期待したい。





===契約更改(継続)組===

GK1清水 慶記(しみず けいき)

(2020大宮から復帰・4年目)

2017シーズン、大宮からレンタルでやってきた地元・前橋市、そして前橋商業出身の清水慶記が、秋田、大宮でのプレーを経て、ついに2020シーズンに完全移籍でザスパに復帰する事となり4年目。

地元出身であり、当時のニックネーム・ゲームパティシエをそのまま引き継ぎ、37歳と経験を積み重ねてきた慶記としては、2020、2021シーズンと常にもう1人の帰ってきた守護神・松原と熾烈なポジション争いをほぼ並列で争い、2020シーズンはやや松原の後塵に回った感はあったが、2021シーズンは完全に正GKとしてチームを何度も救う好セーブでゴールを守り、ザスパの真の守護神の座を掴みチーム残留となった。
だが2022シーズンは山形から獲得した櫛引が終始正ゴールキーパーの座に就き、清水慶記はセカンドキーパーとしての日々となった。
年齢的な部分はあるだろうが、しかし清水慶記の安定した力はこの先もチームにとって不可欠だ。



さあ〜ゆこうぜ〜
し〜み〜ず、け〜い〜き〜
俺ら〜と、と〜も〜に〜
勝利ぃ〜を、つ〜か〜め〜



GK21櫛引 正敏(くしびき まさとし)

(2022山形より加入し2年目)

山形では元々レギュラーだったものの、2020シーズンの前十字靭帯断裂による大怪我の後はなかなかプレーから遠ざかっている中でのザスパ加入となったが、絶対的な守護神としてチームの残留に大きく貢献した。
正直、青森山田の黒田監督を招聘し、青森山田出身をアベママネーでかき集めているという町田ゼルビアにかっさられてしまうかと思ったが、かろうじてザスパに残ってくれた。
これは正直意外だった。
来シーズンもアクシデント無ければ絶対守護神継続か。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
この日も守護神として立ちはだかったGK21櫛引



GK44山田 晃士(やまだ こうじ)

(2021早稲田大より新卒加入・3年目)

東京都出身ながら育ちは私がザスパの次に応援している湘南ベルマーレのお膝元・湯河原町で育った山田は、早稲田大を経てザスパに新卒加入した。
2021シーズンのGKの座は松原と清水慶記の2人の正GKが熾烈なポジションを争う一番の激戦区であり、天皇杯でもなかなか出場機会は恵まれなかったが、天皇杯でベンチ入りするとベンチからのスタジアムに響き渡る鼓舞が一躍注目を集め、その後もコロナ影響でベンチに入ると選手を送り出す際にスタメンの選手1人1人に力強い鼓舞のメッセージを送り、チームに一段と気合を入れ、チームも好調を維持した。
控えのGKがこれほどまでに注目を集めた事は未だかつて無かっただろう。
元々セービング力に定評があり、ベンチからあれだけ鼓舞を送れるのだから、ゴールマウスに入った際のコーチングにも期待がもてるところだった。
そして2年目となる2022シーズン、35節のヴェルディ戦の前に主力8名が新型コロナウィルスに感染するという非常事態となり、山田晃士は唯一残ったGKとしてベンチにGKの控えもいない中でヴェルディ戦のピッチに立った。
この時、山田晃士自身、ピッチに入った時に自分を激しく鼓舞する味スタのアウェイ側に詰めかけたサポータ達の熱量を感じ、ああ、自分は1人じゃないんだ、と感じてくれたと言う。
そのヴェルディ戦は1−1と劣勢の中で1失点に抑え、続けて36節ホーム琉球戦は0−0、そして37節秋田戦では1−0とついに山田晃士自身、リーグ戦初勝利を挙げ、正ゴールキーパー櫛引がコロナ感染から復帰してきたはずの38節ホーム山口戦も4試合連続ゴールマウスを守ったが、この試合では悔しい1−6の大量失点となり、次の試合からは櫛引も完全復活し、山田晃士のシーズンは幕を閉じた。
4試合のスタメン出場となった山田晃士だが、そのゴールを守る姿は立派なものだった。
2022シーズンに得た貴重な経験を胸に、まだまだ山田晃士というゴールキーパーはこれからであり、山田のゴールマウスを守る姿を今後もファン、サポータは心待ちにしている。
ザスパクサツ群馬vsブラウリッツ秋田 2022.9.18 秋田ソユースタジアム
2022.9.18秋田戦 秋田ソユースタジアム
ここまでコロナ影響で欠場が続いた守護神GK21櫛引に代わり、リーグ戦3試合で1失点、1勝2分のGK44山田晃士は立派に代役を務めあげた。




DF2城和 隼颯(しろわ はやて)

(2021法政大より新卒加入し3年目)

法政大からいきなり2番というレギュラー番号をもらいながら新卒加入した城和も3年目となる。
187cmという恵まれた体躯もあり、新卒シーズン序盤から出場機会を得られたが、2021シーズンはすぐに大怪我を負ってしまいルーキーイヤーを棒に振ってしまった。
2年目となる2022シーズンはシーズンを通してレギュラーとなり、ベテランのDF3畑尾とのコンビが定着した。
だが、どうしても背中をとられる場面が多く、前にばかり集中しすぎるきらいがあり、そこは今後の経験でカバーされていくことだと思われるが、3年目は更に成長できる年となるか。



DF3畑尾 大翔(はたお ひろと)

(2021大宮から加入し3年目)

甲府、大宮で実績を積んできた32歳のベテランDFは、2021シーズンに加入してからの2年間、ザスパでまさに守りの要として君臨し、めでたく3年目の更新となった。
そもそもなんで大宮が放出したのかと、本人も納得のいっていないコメント、評価が加入当時印象的だったが、まさにその通り、よくザスパに来てくれたものだと、つくづく思う。
大槻監督の采配としては、まず堅守がベースに計算されるため、畑尾の防御力は非常に重要であるが、初の大宮相手に勝利したホーム戦のように、セットプレー時の得点源としても大きい。

また畑尾は大学時代に肺の血管が詰まって血液が流れにくくなる「慢性肺血栓塞栓症」を患い、闘病生活を送った経験もあって、さいたま市内に障害者就労継続支援B型事業所「PiiS Plaza(ピースプラザ)さいたま」を立ち上げ、利用者の自立支援を行っており、そこで障害者達が手掛けた蜂蜜やコーヒー豆を実際にカインズホームでも自ら店頭に立って販売なども2022年12月末に行った。

選手としても、人間としても素晴らしい人物であるこの畑尾がザスパに3年目の継続を決めてくれた事はザスパにとっても財産だ。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム DF3畑尾
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 センターバック陣に故障者が相次ぐ中、もはや欠かすことができない戦力の守備の大黒柱・DF3畑尾

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
2022.10.1この日のMVP、DF3畑尾の勝ったぞー!!!のポーズ



DF4川上 優樹(かわかみ ゆうき)

(2020明治大より大卒加入し4年目)

強豪矢板SCに所属し、明治大へ進学し加入してから早くも4年目となる。
ルーキーイヤーの2020ではシーズン後半からは岡村大八と共に若き2枚の壁となって君臨し、大八と共に他チームからも注目が集まった。
しかし終盤に肩の脱臼で大怪我となってしまい、2021シーズンも大きく出遅れ、せっかく途中から復帰はしたものの、再度怪我が再発した形で2021シーズンは完全にフイにしてしまった。
やはり一度大怪我を負ってしまうと癖になってしまうといったところだろう。
2022シーズンは天皇杯浦和レッズ戦での勝利に大きく貢献するなど存在感もみせ、一時センターバック陣がコロナ影響などで手薄になりレギュラーも掴みかけたが、DF3畑尾、DF2城和の2人が帰ってくると控えに回されてしまい、その牙城は崩せなかった。
かたや途中交代から右サイドバックでの守備固めなどでも重用され、能力の高さはやはり見せており、あとはたまに一発でいかれ抜かれてしまうなどの不安定感さえ経験から改善されていけばいいDFになれることは間違いない。
既に4年目、生え抜きの選手にはやはり成長してもらいたいもの。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
何度もレッズゴール前で相手の攻撃を跳ね返したDF4川上




DF19岡本 一真(おかもと かずま)

(2022前橋育英から新卒加入し2年目)

久々の前橋育英からの新卒加入となり、エースキラーと称される粘り強く確かな守備が武器の右サイドバックとしての触れ込みだったが、高校最後の全国高校サッカー選手権では素晴らしい攻撃参加からの精度の高いクロスやシュートも見られた。
その全国選手権も、怪我明けでの大会となって半分も出られず本人も悔しい思いをしたわけであり、2022シーズンも怪我の影響で出遅れた形だったが、シーズン後半からは天皇杯での活躍もあってメキメキと頭角を現し、それまで右サイドバックのレギュラーだったDF25小島を左サイドに追いやり、絶対的な右サイドバックのレギュラーとして高卒ルーキー1年目から大活躍となった。

誰もが想定を超えた活躍となり、そしてその高卒ルーキーとは思えない球際、人際の強さなどから、国内に留まらず海外移籍の話も流れたが、かろうじて2年目の継続となった。

しかし、その発表もいつもならチーム最後と決めているMF8岩上祐三の一歩後となった、本当の最後の最後、ギリギリの発表となり、これはおそらくシーズン途中での夏の海外移籍なども含めてのオプションだった可能性もあり、1年通じていてくれる保証は無さそうだと睨んでいるが、だがかつての前橋育英の先輩、佐藤穣のように1年でチームを去らなかった事にとりあえずホッとするしかない。
将来、日の丸を、近いところではオリンピック代表に入るべき逸材だ。
まさにザスパの宝として、今後も海外挑戦などがあっても、レンタルでの放出として手放したくない人材だ。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
天皇杯浦和レッズ戦でもはエースキラーの名に恥じない守備での大きな貢献を魅せた前橋育英高卒ルーキーDF19岡本一真

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
この日も攻守に素晴らしい動きをみせたDF19岡本一真

ザスパクサツ群馬vsいわてグルージャ盛岡 2022.10.16 正田醤油スタジアム
いわてグルージャ盛岡戦 2022.10.16
この日も圧倒的な体幹・軸の強さで相手DF17中村太亮らと渡り合ったDF19岡本一真



DF22高橋 勇利也(たかはし ゆりや)

(2021神奈川大より新卒加入し3年目)

身長181cmのレフティーということで、当初はセンターバックもあるかと思ったが左足の精度が高く、左サイドバックとしての起用がメインとなった。
しかし奥野・久藤体制はなぜかレフティーサイドバックを忌み嫌ったため、左サイドは本職ではないMF16久保田和音やDF25小島らがスタメンを張ることが多く、ユリヤはなかなか満足な出場機会を得られず、2年目の大槻体制でも控えのポジションから脱出はできなかったが、それでも3年目の在籍を決めてくれた。
プロとして今年が勝負の年と決意しての継続と思われるし、これまでの2年間でできてきた部分、できなかった部分を見つめ直して更なる飛躍を期待したい。




DF17山中 惇希(やまなか あつき)

(2020浦和ユースから加入し4年目)

埼玉県出身、浦和ユースから加入となった久々の高卒ルーキーだったが、1年目、2年目は出番ないまま夏にJ3長野に移籍となり、その直後に怪我を負った関係もあって1試合の出場のみに留まった。
だが浦和ユース時代の恩師でもある大槻監督が就任した2022シーズンはまさに飛躍の年となり、5節からの左サイドバックでの起用でレギュラーの座を獲得、特にMF38天笠との左サイドでの連携、攻撃力は大いにザスパのストロングポイントとなった。
しかし途中からサイドの守備での穴を突かれるようになり、逆にそこがザスパの急所となってしまったところは残念であったが、そもそも大槻監督の攻撃時の可変システムでは左サイドバックは3バックの左に移るため、だったら山中は右サイドバックに回し、攻撃時は右アウトサイドで攻撃に活かしてやれば良かったのでは?守備が得意な小島を早々に左サイドバックにしていれば、もっとチームの勝ち点は大きく稼げたはずでは?と激しく思うところ。
大槻体制2年目となる山中の2023の起用のされ方でチームの布陣の鍵を握ることとなる。
ところで18歳から加入し3年を経た山中はザスパにとって現在チームに在する唯一のホームグロウン対象であり、山中がいないとA契約の枠が1つ削られるという、その意味でも大きい存在でもある。(2023からは2人在籍していないといけないので、ザスパは1人分A契約の枠が削られるペナルティを受ける・・・そもそもザスパにA契約がそんなにいるのかはわからないが(苦笑))
ちなみに他にホームグロウン対象のJリーガーは、岡山からいわきFCに移った宮崎幾笑のみ。
(ザスパジュニアユースで3年間所属)
ホームグロウン対策のためにも、岡本一真などの高卒をもっと育てあげる必要があるし、やはり下部組織の今後の強化が不可欠。



MF6内田 達也(うちだ たつや)

(2020ヴェルディから加入し4年目)

ミスターマイペースと称される通り、とにかく積極的なプレスにいかず中盤で相手の好きなようにやられてしまう事が多い内田。
それでいて奥野監督は一番のお気に入りリストの筆頭にこの内田を置き、どんなに周囲からの批判を浴びようと、「総合的な判断」という超あいまいな理由で内田を起用し続けた。
久藤体制となると、あまり内田をボランチでは使わず、サイドハーフやセンターバックで使うことも多くなった感があるが、しかし奥野・久藤体制下では一貫して必ずベンチには置いておくなど重用されたことに変わりはなかった。
2022シーズンはレジェンド細貝と岩上祐三がガッチリとボランチの座を占め、細貝が骨折で離脱してから内田も靭帯断裂の大怪我を負ってしまい、2022シーズンは怪我に泣いたシーズンとなってしまった。
その怪我の影響もあって4年目の継続となったのだろうが、自分としてはセンターバックで起用されると非常にそつなくこなすイメージがあるので、内田はもはやボランチではなくセンターバック枠での起用でお願いしたいと思うところ。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF6内田
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 久々の本職ボランチでプレーしたMF6内田



MF27奥村 晃司(おくむら  こうじ)

(2021拓殖大から新卒加入し3年目)

状況判断に優れるバランサータイプのボランチとして新卒加入した奥村も3年目となる。R> 2021シーズンはルーキーイヤー、しかもMF8岩上という絶対的なアンカーがボランチの1角を担った割にはそこそこの出場機会を得られた感があるが、奥野・久藤体制はなぜだかMF6内田絶対主義であり、しかも終盤にはレジェンド細貝加入という事もあって、シーズン後半は全く試合に呼ばれなくなった。
2年目となる2022シーズンは、細貝の長期離脱などから出場機会を得るようになり、特に天皇杯のレッズ戦などで大いに存在感を示し、1年目とは格段に成長した姿をみせた。
細貝、岩上の次は風間宏希をボランチに重用する大槻監督だが、守備面を考えると明らかに風間よりは奥村をボランチには就かせるべきであり、また攻撃面でも奥村の思い切ったゴールに迫るプレーは迫力があり自分としては奥村には大いに期待している。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF27奥村
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 最近出番の減ってしまったMF27奥村は、もっと攻撃での存在感を示したい

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22天皇杯 浦和レッズ戦
この日は球際の強さも光ったMF27奥村



MF20中田 湧大(なかた ゆうだい)

(2021香里ヌヴェール学院から新卒加入 2年目はJFL地元、大阪のFCティアモ枚方(ひらかた)に移籍し2023シーズンはチームに復帰3年目)

5年前まで女子高だった香里ヌヴェール学院において、共学となってサッカー部が創立されてわずか4年目で初のJリーガーという事で注目されている新卒だった中田湧大も、武者修行を経てもう3年目となる。
183cmという大型ボランチであり、迫力あるプレスを期待していたが、出番が無いまま2年目は育成レンタルとして地元。大阪・枚方(ひらかた)市のFCティアモ枚方の地元に一度帰ることでリフレッシュし、プロとしての経験を積んで帰ってくることとなる。
大型ボランチはやはり魅力だ。



MF33細貝 萌(ほそがい はじめ)

(2021途中タイ・バンコクから加入し3年目)

2021シーズン、電撃途中入団となった正真正銘の元代表・細貝も2023シーズンで3シーズン目となる。
2021、2022とまさにチームが激しい残留争いをしてきた中での細貝という大黒柱の存在は果てしなく大きく、そして元代表ということを鼻にかける事も無く、チームの誰よりも泥臭くプレーし、チームの誰よりも激しく鼓舞し、勝利に向けてあくなき闘争心をみせるという、本当に精神的な軸となってきた。
第3節で骨折を負って長期離脱となったが、全治6ヵ月と診断されながらも本人も想像も絶するトレーニング等によりわずか4ヵ月で復帰となり、残留に向けたシーズン終盤の大事な時にチームを一気に安定させた。
特に34節9月4日のアウェイ栃木戦では、これまで岩上、風間とPKを外す苦い経験のある中で、最後の最後に掴んだラストプレーでの非常に重圧のかかるPKを見事に沈めてみせた精神力は、細貝萌ここにありとサポータの心を鷲掴みにした。
ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
2022.9.4栃木戦 栃木グリーンスタジアム
細貝萌のJリーグ12年ぶりのゴールで奇跡の同点劇!!

正直、ベテラン中のベテランの領域となる細貝がここまでチームに貢献してくれるとは思っていなかったが、まさに期待以上の働きだった。
あのプレーぶりならまだまだやれるはず。
将来現役の骨をうずめるまで細貝のプレーを1年でも長く観続けたい。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
2022.10.1大宮戦 MF33細貝萌のホーム戦勝利後の満足気な笑顔



MF8岩上 祐三(いわかみ ゆうぞう)

(2020松本から加入し4年目)

かつて前橋商業でキャプテンとしてチームを率い、当時の前橋育英相手に群馬県大会決勝を1人で席捲した岩上・
その岩上が当時の青木拓矢擁する前橋育英にあと一歩まで追い詰めた群馬県大会決勝の様子は以下のページ↓
 2007高校サッカー選手権群馬県大会決勝 前橋育英−前橋商業のページへ 
前商時代から注目していた選手であり、その後の湘南、松本などでのプレー時も、やはり岩上の能力は非常に高いと感じており、 以前から、松下裕樹の跡を継ぐのは岩上だと思っていたし、他には徳島の岩尾クラスだと自分は評価していた。
松本などでは完全に右サイドハーフの選手であり、加入した2020シーズンも前半戦は右サイドバックでの起用だったが、ボランチ陣に怪我人が続き、奥野監督も渋々岩上をアンカーに回した後半戦から、絶対的なアンカーぶりをみせつけチームを変えた。
岩上のアンカーの素晴らしさは前商時代に見せたとおりの、縦横無尽の攻撃参加であり、まるでゲームの流れが5手前から見通せていたようにアンカーの位置から相手のバイタルエリアまで一気に攻め込む岩上の攻撃参加により相手は混乱し、そして他の攻撃陣、アタッカー陣の攻撃の幅を無限に広げることにある。
まさに軍神、神そのものだった。
岩上あるところに全てのボールは収まり、そして岩上を中心にチームの全ては回った。
プロチームで、J2で、まさかあの前商の10番を背負った岩上の姿を再び見られるとは思わなかった。
チームにとっては紛れもなく軍神であり、そして相手にとっては岩上は鬼神、鬼の姿をした悪魔にしか見えなかった事だろう。
1年前、徳島の岩尾と同レベルと揶揄したが、ここで過小評価であったことをお詫びと共に訂正せねばならない。
岩上こそ、2020シーズン、J2ベストアンカーだった。
岩上をおいて岩上を越えるほどのパフォーマンスをみせたアンカーなどどのチームにもいなかった。
かつてザスパには松下裕樹がいて、そして決して堕ちる事は無かったが、岩上はその松下すらも凌駕している。
2021シーズン、その岩上が大きな怪我を負わずにどうにかシーズン通してアンカーで活躍してくれたことでチームの守備は非常に強固なものとなり、サバイバルシーズンでの残留を成功させたが、2022シーズンは夏場に調子を崩しパフォーマンスが低下した時期もあったところは、さすがに33歳になる年齢の影響もあるかもしれないが、しかし細貝と岩上のダブルアンカーのバイタルエリアの堅さは素晴らしいものがあった。
そんなフルシーズンはもう頼りきりになるわけにはいかないのかもしれないが、いつまでもザスパのアンカーには岩上がいて欲しい。

ザスパクサツ群馬vsブラウリッツ秋田 2022.9.18 秋田ソユースタジアム
2022.9.18秋田アウェイ戦 中盤を引き締めたMF33細貝萌、MF8岩上祐三

俺たちの(チャチャチャ)
祐三は(チャチャチャ)
誰にも止められない〜



MF38天笠 泰輝(あまがさ たいき)

(2020関西大から中退で加入し4年目)

太田出身で強豪青森山田でレギュラーを張り全国選手権を制覇した主力となった逸材のボランチは、2020シーズン途中にコロナ禍で大学でのプレーがままならない中、大学を中退する形で途中からのザスパ加入となり4年目となる。
しかし大学を中退させてまで加入させたというのに、あれだけボランチ陣が総出で怪我人続出となった時期ですら天笠のベンチ入りは2020シーズンは無く、ではなぜ大学を中退させてまで加入させたのか意味がわからなかった。
2021シーズンはようやく天皇杯などで実力を発揮する部分もあり、サイドバックでの起用でも可能性を見せたが、シーズン後半からは全く呼ばれなくなってしまったのは不本意だった。
そんな3年目となった2022シーズン、シーズン序盤から左サイドで起用され、5節からは左サイドバックに入ったDF17山中と組んだ左サイドでの攻撃力はザスパの大きなストロングポイントとなった。
正直、天笠が攻撃面でここまで活きるとは思っていなかった。
だが、山中の守備の穴を突かれ始めると左サイドが徐々に崩壊していき、天笠も連帯責任の形で任を解かれ、左サイドは主にMF30山根永遠に役割をとられた。
しかし、そもそもが天笠の本職は左サイドではない。
たまたま能力が高く、レフティであるがばかりに、左サイドもそつなくこなせるだけであり、本来の本職はボランチ、ベテランの岩上や細貝らと組ませたなら存分にその力を、機動力を発揮してくれることだろう。
この限りない可能性を秘めた郷土プレーヤーの活躍に今後も期待したい。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF38天笠
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 この日はボランチ、右サイドハーフ、左サイドバック、そして最後は足を引きずりながらトップ下に入ったMF38天笠

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22天皇杯レッズ戦
左サイドで非常に効果的だったMF38天笠



MF15風間 宏希(かざま こうき)

(2022シーズン琉球から完全移籍で復帰し2年目)

史上最悪だった2017シーズンの翌年2018シーズン、屈辱のJ3で戦う事になったザスパに山形からレンタルでやってきたのが風間宏希だった。
布監督の1年目であり、多分に2017シーズンからのベテラン選手を多く抱えたシーズンであり、特に目玉補強だったはずのジャンボ大久保が大不発となってチームに大きなブレーキがかかる中、2列目、3列目から貴重な得点源となったのが風間宏希だった。
ボランチでの起用よりも、インサイドハーフでの起用の際にその得点力は活かされ、ペナルティ外からのミドルレンジのシュート力、決定力には目を見張るものがあり、前線の選手でもないのにチームトップスコアラーを狙えるほどの活躍をし、当時は残念ながら1年でチームを去ることとなった。
その宏希が帰ってくるということで、サポータも大いに期待したものだったが、しかし私の願い叶わず、宏希はトップ下などの攻撃面で使われる事は無く、せいぜい右サイドでの起用か、主にボランチでの起用だった。
しかしボランチに宏希が入ると、とにかく中盤の守備が弱くなる。
特にMF16久保田和音と組んだボランチコンビはスッカスカで試合にならなかった。
かたやプレースキックの精度は相変わらず高いものがあり、近年ザスパはセットプレーからの得点力不足に悩んだが、宏希のキックは常にCKで可能性をみせた。
やはり宏希が活きるのは攻撃だ。
2023シーズンは是非ともトップ下などで宏希のプレーを観たい。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
大宮戦で見事にDF3畑尾のゴールを演出したMF15風間宏希のコーナーキック



MF14白石 智之(しらいし ともゆき)

(2020富山から加入し4年目 19番から2022年、14番に変更)

高崎市出身で前橋Jrユース、前橋育英と群馬のエリートコースを歩み、その後は沼津や盛岡、富山といったJ3を渡り歩いてきた29歳のレフティーアタッカーもいよいよザスパ4年目となる。
(その白石が2年生ながら左ハーフのレギュラーとして全国選手権の2回戦で先制点を決めた試合が以下のページ↓)
 2010高校サッカー選手権2回戦 前橋育英−室蘭大谷のページへ 

本人自ら公言しているとおり、”選手兼サポータ”というほど、選手である以上に、ザスパサポでもあるというチーム愛が凄まじく、冷遇され虐げられてきたこの3年間の扱いもモノともせずに4年目の更新を決意してくれた事は本当にありがたい。
それにしても奥野・久藤体制の暗黒の2年間、そして大槻監督も含め、いったいどれだけ白石が冷遇されてきただろうか。
奥野・久藤体制下ではベンチに置かれてもFW50大前をとにかく引っ張りたいがあまり、投入されるのは後半35分過ぎ、それならまだしもアディショナルタイム直前ということもよくあった。
そんななかなかチャンスを与えられない中、投入されれば全力でボールを追い、すぐにゲームの流れに乗って、数分でゲームの流れを変えてしまう。
特に一時絶望となったアウェイ北九州戦での劇的なロスタイムでのゴール前畑尾へのアシストとなった左サイドアタックからのクロスは戦慄だった。
おそらく出場時間で得点やアシストの率を出したなら、白石は他の選手より桁が2つくらい違うであろう結果を残し続けているというのに、それでも白石への冷遇は最後の最後まで続いた。
ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF19白石智之
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 この日も得点という結果を叩き出した、さすがのMF19白石智之

大槻体制となり期待された2022シーズンも第2節の試合前のアップで怪我をしてしまい長期離脱となり、その後天皇杯での活躍などから復帰するも右サイドでの起用ばかり、それでもその右サイドからレフティであるにも関わらず右足からのクロスを賢明にゴール前に送り、何度もチャンスを作ってきたが、35節のヴェルディ戦を前にコロナウィルスに感染してしまい再び長期離脱となり、そのままシーズンを終える事となってしまった。
そんな中でも白石は4年目の更新を決めてくれた。
本当に有難すぎる・・・

あそこまでのメンタルと実力を兼ね備える選手は滅多にいるものではなく、しかもその白石はこれほどまでにザスパを愛してくれている。
白石智之をもっと活かさなければいけないし、こういった郷土出身の実力のあるプレーヤーをもっとチームの中心に据えなければいけない。
それこそが本当の群馬のプロチームのあるべき姿というものだろう。
大槻監督の正しい評価による手腕に期待するしかない。
2022年からは育英3年生時に付けていた思い入れのある14番を背負う大槻体制2年目の2023はまさに勝負の年となる。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
天皇杯レッズ戦でも後半から登場のMF14白石智之

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
2022.9.4栃木アウェイ戦 気迫で攻めるMF14白石智之

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
劇的な同点ゴールに沸く選手達(サポータをあおるMF14白石智之)



MF28長倉 幹樹(ながくら もとき)

(2022途中、東京ユナイテッドFCから完全移籍し2年目)

浦和ユース出身で、順天堂大から今季、関東1部の東京ユナイテッドFCで活躍していた長倉がシーズン途中からの加入となった長倉は無事2年目に契約更新となった。
浦和ユース出身ということで、大槻監督もよく知る選手なのだろうし、長倉のコメント自体からも大槻監督の元で自分を活かしてくれるはずという意気込みを強く感じ、関東1部では9試合で8得点ということで、下手にJ1の若手などでくすぶって試合勘が無くなっている選手よりも、現在進行形で得点を獲れてノッテいるFWの獲得は即戦力として期待できたわけだが、その活躍ぶりは想像を超えていた。
サイドでの突破力、クロスの能力も高いし、そして一気に右サイドからゴール前へ入っていき得点機に絡むストライカーとしての感覚も抜群であり、長倉の途中加入無くしてはザスパのJ2残留はあり得なかった。
大きな戦力が残ってくれた。
MF10田中稔也も移籍となってしまった中、ザスパの右サイドは長倉に懸かる。

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
栃木アウェイでも右サイドから、そしてトップ下でと気を吐いたMF28長倉

ザスパクサツ群馬vsいわてグルージャ盛岡 2022.10.16 正田醤油スタジアム
いわてグルージャ盛岡戦 2022.10.16
見事に1対1からの大きな追加点を奪ったMF28長倉



MF41田部井 悠(たべい ゆう)

(2022元前橋育英・早稲田大から新卒加入し2年目 番号は49から2023に41に変更)
(前橋若宮小・群馬中央中)前橋FC出身BR> 173cm/63kg

まさか悠がザスパに来るとは・・・
ザスパがボロボロになった2017シーズンの前橋育英で双子の弟・田部井涼と大活躍し、群馬代表として初めて高校選手権で全国制覇した主力が故郷に凱旋し2年目となる。
その当時の群馬関係ページでの田部井悠の評価、紹介が以下の文であり、とりあえずそのまま貼り付けておく。
「双子の弟・田部井涼とは、左利きか右利きかくらいしか違いがない田部井悠だが、田部井涼が守備的なボランチが役割としたら、田部井悠は完全に攻撃のアクセント役を全うし、攻撃的サイドバックの後藤田が大外を回ってくるプレーが多いため、田部井悠はわざと中に絞って相手守備陣を混乱させるプレーが有効打となる事が多かった。
攻撃における能力がいずれも高い万能タイプであり、時にはヒールキックなどでチームの攻撃にアクセントを付ける気の利いたプレーが多く、そして左CK時には素晴らしい精度と威力のボールで相手ゴール前へ何度も驚異的なボールを送り続け、松田陸のヘディングとの相性も抜群。
弟・田部井涼が欠場時には、右CKも右利きの田部井悠が蹴り、しかもアシストまで決めてしまうなど、その右足の威力、精度には絶対の自信をのぞかせた。
田部井涼と共に、チームには無くてはならない選手だった。」
埼玉スタジアム
全国制覇慰した前橋育英の右サイドで圧倒的な存在感を発揮したMF9田部井悠

・・・以上が当時の私からの紹介文。
本当に楽しみな生粋の郷土プレーヤーが加入したものだが、懸念されるのは大学時代、怪我がちで怪我に悩まされたらしく、だからなかなか他のチームも獲りにくかった事情もあるとのこと。
確かに怪我の後遺症はあったのかもしれないが、ルーキーイヤーの2022はトップチーム所属の中で最も出番が少なかった結果に終わり、わずかに天皇杯で1試合だけ後半に出場したのみで、あとは大槻監督から声がかかる事は無かった。

よく大卒ルーキーの選手は契約上の問題からそんなに多くの試合には出場させられないといったチーム事情も聞くが、そのリミッターが解除されるシーズン終盤になると途端に使われるようになるものだ。
だがそんな事もなく普通に戦力外として扱われたルーキーイヤーは本当に残念でならなかった。
田部井悠の攻撃力がJ2で通用しないわけがない。
2年目となる2023シーズンは悠にとって大きな飛躍の年となることを願う。
番号はなぜか49から41に。
はじめ、フロンターレの家長を意識したか?と思ったが、育英出身らしく14番にこだわったとすると、最初は14を分けた7+7を掛け合わせて49、そして2年目は14を逆にした41なのでは??と勘繰るところ。



FW9北川 柊斗(きたがわ しゅうと)

(2021山形から移籍し3年目)

2019シーズンにレンタルで加入しJ3で爆勝をもって昇格した北九州ではスーパーサブとして11試合で7得点という驚異的な得点率で結果を残して加入した北川だったが、奥野・久藤体制ではいまいちその扱いが冷遇された感が否めず、1トップのポジション争いとして青木翔大との優劣はあったにせよ、ベンチに入れども全く使われない謎の時期も続いたが、水戸戦で見せた2得点の活躍や確かポストプレーなど、北川の力はまだまだ活かせるはずだ。
ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム FW9北川
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 結果を残していた時期、もっと使ってやって1トップとして確立させてあげるべきだったが、なぜかFW39高木彰人にレギュラーの座をもっていかれ、プレーにも影響があるように見受けられる
本来1トップの軸にするべき選手であると思われるが、2022シーズンもレギュラーにはなかなか入りきらずに、FW11深堀らに1トップの位置は奪われ続けたが、あれだけ点が獲れないのだから、ポストにも入れて得点も狙える北川はもっと軸にするべきだったと今でも思う。
ただ、2022シーズンは決定機を外した場面も多くFWとしては、やはり決定力は問われるところ。
3年目となる2023シーズンは本人もよくそこを自覚して挑むシーズンとなるだろう。
ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
これまでのFW47川本に代わり、前半のポストと守備の強度に貢献したFW9北川



FW23平松 宗(ひらまつ しゅう)

(2022J3相模原から移籍し2年目)

J3相模原から加入し、2022シーズンは得点力不足に沈んだチームの中ではダントツトップの8得点を叩き出したトップスコアラー平松は契約継続となった。
ゴール前で点に合わせるのが得意な平松は得点機においてはその能力を発揮するが、いまいち身長とフィジカルのわりにはポストプレーでは活かしきれない一面もみられ、あれでポスト役でボールさえ収めてくれれば最高の戦力だが・・・と残念に感じた場面もあった。
調子がいい時はポストでクサビのパスも受けられるため、2023シーズンはもっと1トップの位置でボールを保持し、得点だけでなく周りも活かせる役割を期待したいところ。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22 天皇杯浦和レッズ戦
この試合では前線でポストなどでも貢献したFW23平松
ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
後半から入り前線で身体を張ったFW23平松



FW39高木 彰人(たかぎ あきと)

(2021松本から加入し3年目)

ガンバ育ちの高木は山形、松本へのレンタルを経て、ザスパに移籍となり3年目となる。
2年目となった2022シーズンは1トップに入った高木彰人と右サイドのMF10田中稔也が連動して前線からプレスを仕掛ける場面などはなかなかの効果があったが、8月に靭帯損傷により離脱となり、その怪我もあってか3年目へ継続となった。
既に中堅の雰囲気があり時々忘れがちになるが、まだ25歳で進化過程にあり、年々ストライカーとしての威力が増している感があり、2023シーズンのさらなる成長を期待したい。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム FW39高木彰人
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 最近1トップの軸に据えられているFW39高木彰人
己の得点のシーンだけ働くタイプでチームへの貢献度が低いと見ていたが、最近はマークをかわしてボールに関わるシーンが増えてきた

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
天皇杯浦和レッズ戦 2022.6.22
値千金の先制点を挙げたFW39高木彰人



FW7川本梨誉(かわもと りよ)

(2021岡山からレンタル移籍しレンタル延長2年目、47から2023、7番に変更)

まだ21歳の川本は身長も178cmとバランスの取れた体格を持ち、前線で走り回り最後にはゴールを目指すプレースタイルという印象があり、清水育ちの若きストライカーは、昨年2021から岡山にレンタルされていたが、今シーズン途中からザスパに来て、そして無事レンタル延長となり2年目となる。
おそらく戦力としては川本のレンタル延長は誰よりも大きい。
前線で身体を張って起点となれるし、自ら積極的に仕掛けてとにかくゴールを狙う貪欲さもみせるし、つまりは相手にとって常に最大の脅威であり続けられる選手が川本だ。
白石智之と同じ積極性を持つため、白石と共に後半投入だと更に強みを増すが、スタメンでも良し、スーパーサブでも良し、とにかく非常に貴重な戦力であることは間違いない。

川本リヨ!!!
勝ち上がリーヨ!!!!

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
2022.9.4栃木アウェイ戦にて相手と激しく競り合うFW47川本

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
FW47川本の強烈なシュート!!

ザスパクサツ群馬vsいわてグルージャ盛岡 2022.10.16 正田醤油スタジアム
いわてグルージャ盛岡戦 2022.10.16
FW47川本はしっかりと前線でボールをキープ
来年も絶対に必要な戦力であることは間違いない
番号は4年間加藤潤也が背負ってきた7番を背負う。
明らかに2023シーズンの前線の軸を背負うべき選手だ。





<<<以下、2023年はレンタルとなった組>>>

FW11深堀 隼平(ふかほり しゅんぺい)

(2022岐阜から移籍→J3愛媛FCへレンタル移籍)

名古屋ユース育ちの深堀は水戸や岐阜で経験を重ねてきた23歳の即戦力若手FWとして加入した深堀。
身長が178cmというところからも1トップもできる万能タイプといったところかと思われたが、プレースタイルは完全にDFの裏へ抜け出し、ゴールに合わせていくスタイルだった。
強敵相手に一撃必殺の裏への抜け出しでピンポイントで合わせていくスタイルは有効にも思えたが、しかし問題があまりに決定力に恵まれなかった・・・
開幕から相当にチャンスが多くあったのにも関わらず、シーズン通してわずか2ゴールという結果で、せめて5点決めてくれていればチームとしても勝ち点5は違っただろうし、それがそのまま残留争いに強く影響した。
ポストプレーもほとんどなく、クサビのパスを受けられないのも1トップとしては厳しく、だったらなおさらゴールという結果が欲しかった。
うーん、残念だが戦力外のとりあえずの片道レンタルか・・・
昨年の進昂平と同じく愛媛へのレンタルとなるが、せめて愛媛で決定力か、ポストプレーといったところが開花されれば、あれだけチャンスを作り出す走力はまだまだ武器になるとも思われるが・・・





MF16久保田 和音(くぼた かずね)

(2021松本から加入し2年目→J3FC岐阜へレンタル移籍)

2021の初年度は左サイドバックでも起用され、あまりにも守備の穴となり、なぜそんな起用を・・・といった和音は、細貝の長期離脱、岩上の夏場の不調離脱の頃に、風間宏希と2ボランチを組む事で数試合スタメンとなったが、それにしてもやはり守備に難があり過ぎた。
テクニックは折り紙付きであるため、和音もシャドーの位置などで使えばもっと花開いたのではと思われるが、それにしてもフィジカルの無さがこの2年間目に付いた。
J3の岐阜に片道的なレンタルとなったが、どこまで課題であるフィジカル、守備といったところが改善されるか、今後のプロキャリアとしてはそこに懸かっている。

ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF16久保田和音
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 この日は攻撃のアクセントとして特に効いていたMF16久保田和音




この時点での布陣を考えると、

平松、北川、高木
川本、亮、武、岩元
白石、天笠     長倉、悠
細貝、奥村 岩上、風間
山中、菊池       岡本、エド
畑尾、酒井 城和、川上

櫛引、慶記


その他、内田、高橋ユリヤ、中田、中塩、小野関、山田晃士、石井僚など
昨年、あまりにFW陣が点を獲れなかったため、FW陣の補強が手厚く見える。
その中からサイドに回るFWもいると予想される。



また詳しい事はのちほど、ザスパの2023シーズンの展望で書きます(^-^;




(2023.1.9UP)





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