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ファミコンウォ−ズについて

入門編 〜概要〜


横棒


ファミコンウォーズは”将棋”と同じだ

ファミコンウォーズの最も優れている点は、

”ほぼ運の要素がないこと”

例えば道路上で10人の歩兵同士が戦えば、たいていはお互いに6人となる。これが10%の防御効果をもつ草原ならば7人同士。
まあたいていはコンピュータ側が若干の性能のアドバンテージをもつらしく、1人くらい差が出るが、所詮はその程度。
これが他のシミュレーションゲームだとかなり運の要素が入る事があり、結果どうしても”リセット技”に入ってしまいがちになる。
(ファミコンウォーズに並ぶ名作・キングオブキングスは毎回結果が大きく変わる)

しかしファミコンウォーズにはその要素が皆無であり、どんなにリセットしてやりなおしても同じ結果となる。
運の要素がないゲーム、この点で常々自分は将棋と同じだ、と思っている。
この思いを知ってか知らずか、2004年最近に発売されたゲームボーイアドバンスのゲームボーイウォーズのCMは将棋の対戦をモチーフとしている。
まさしく、先手戦車B前へ、という具合だ。

運の要素がないということは全ては”計算”で成り立つということ。
計算できないなんて言い訳は通用しない、超頭脳ゲーム。
それがファミコンウォーズだ。


ファミコンウォーズとは・・・超合理主義的マネーゲーム

計算ができる故に、ファミコンウォーズは確立された理論が要求される。
自分がまず真っ先に考えるのはナニワ金融道的”銭勘定”。
そう、ファミコンウォーズは超合理主義的マネーゲームと考える。

これに最も象徴的な存在は”歩兵”
歩兵の生産は1000$でできる。
1000$とはなんとたった1個の都市の毎ターンの収入
1000$と一緒。かなりのローコストユニットである。

序盤は1000$でも得しろ!

敵の歩兵が中立都市を占領しようとしたとする。
ここに自分の歩兵が攻撃できる位置にいたとする。
しかし自分の歩兵の場所は道路。
防御0%の道路と20%の都市同士で戦うと、ほぼ間違いなく自分が6人、敵は8人となり不利な結果は目に見えている。
普通なら攻撃を仕掛けないところだが、実は”絶対に”これは攻撃を仕掛けるべきである。
戦闘の結果は6人と8人となり、一見すると損害は倍。
しかし次のターン、敵の歩兵は2人の減少があったために、占領に必要な累計20人中、18人となり、そのターンでは占領できない。
占領できないということは、まだ収入1000$をもらえない。
1000$・・・つまり歩兵10人分の収入を敵は1ターン損した事になる。
もちろんあと2人分占領すれば次のターンには占領できるのでそのまた次のターンからは敵は1000$の収入が得られるが、”敵に1000$損させた”事が重要となる。

自分の歩兵の損失は4人。つまり400$
敵は2人の損失だから200$の損失
これに1ターン分の収入が減った分、敵の損失は1000$追加。
つまり自分の側は400$の損失で敵に1200$の損失を与えた事となる。

リーズナブルな戦闘マシーン・戦闘工兵

もっとシンプルな損得勘定として、戦闘能力に優れた戦闘工兵が分かりやすい。
戦闘工兵はほぼ戦車Bと同じ戦闘能力と示す。
しかし戦闘工兵の値段は2000$、戦車Bは3倍の6000$。
同じ平地で戦った場合、だいたい7台同士となるだろう。
そうなると自分の損害は200×3=600$、敵は600×3=1800$。その差は1200$であり、この格差が広がれば更に戦闘工兵が1ユニット生産できてしまう差となる。

給料分の働きを果たしたか

更に言うならばもっとも地上ユニットの中で高価な戦車A1600$に対し、戦闘工兵は同じ平地ならば自分は6人近くの損害を出すが、戦車Aに対しても2台の損害が与えられる。
戦車A2台の損害は1600$×2=3200$
つまりこの時点で2000$で生産された戦闘工兵は十分にその役目を果たした事になる。

また1000$の歩兵も2,3回に1回は戦車Aに1台の損害を与える。
そうすればたった1000$追加の歩兵で1600$の損害を与えた訳で”得”した事になる。


一見すると損害が大きく負けたように見えるが、このように”損して得とれ”こそがファミコンウォーズの原点である。


序盤は”捨て駒”のオンパレード

つまり、リーズナブルな歩兵や戦闘工兵はだいたいにおいて序盤は損得勘定の主役となり、とにかく被害など気にせずにどんどん特攻。
敵はたった1000$の歩兵を倒すために4200$の装甲車やら、6000$の戦車Bやらをつぎ込み、まったくもって不経済である。たった1000$で足止めをしているうちに毎ターン1000$の収入を得られる他の都市を敵より先に占領する。これが序盤の戦略の基本となる。


”合流”のルールがファミコンウォーズの最大にして最高の特別ルール

ファミコンウォーズの戦略性を一気に高めたのが”合流”というルール。
先に述べた捨て駒作戦を有効にするのがこの合流。
前線に歩兵を出し、ぼろぼろにされた歩兵同士がまた合流し、復活さしてまた前線に送り出す。
このゾンビのような粘りを出させられるのは全て合流というルールのおかげ。
最前線、敵と隣接する都市を果敢に占領に挑み、1人でも残ればまた合流して再び10人に。
それを繰り返せばゆっくりでも占領にこぎ着けられる。
合流をいかに使いこなすかが重要な要素となる。

この合流というルールはおそらく他のいろいろな要素を負荷させたシミュレーションゲームでは不可能なはずだ。極力シンプルにしているファミコンウォーズだからこそ成し遂げた技だ。

シンプルゆえの奥深さ。
それがファミコンウォーズである。


ゲーム中盤の戦いはまさに将棋
 緻密な計算を必要とする


長距離攻撃ができる自走砲Aや戦艦により自分側に損害を与えずに敵に大ダメージを与えられる事はやはり戦略のメインとなり、中盤はこの射程5の間合いをとりながら、両者ともせめぎ合う。
この”間合い”が中盤はカギとなり、特にきついのが爆撃機が来たとき。
よっぽどの隙間のない”壁”でも作らない限り、爆撃機はミサイルのように一直線にこちらの自走砲や戦艦を狙ってくる。
つまり爆撃機がくるとその移動距離8がそのまま射程距離となり間合いをとる必要がある。

また、同じようにこちらが攻撃する時も敵の壁をどけて自走砲を潰したい。
そこでいかに壁を駆逐できるか。まずは敵の戦車Aを倒して、次に戦車Bを倒して壁に穴を開け、自走砲を戦車Aで叩く。
このように順番や戦闘結果を緻密に予測しながらせめぎ合う。この時が一番面白い。

時には手痛い計算ミスも

また、よく敵がびっくりする手を差す時がある。
海上に3隻の戦艦を並べ、蟻の子一匹通さないと思ってると、敵の戦闘機がなんとこちらの戦艦のど真ん中にやってきて、ちょうどうまい具合に3隻の戦艦の死角、射程距離2以内に収まる時がある。
そうすると次のターン、その戦闘機はこちらの裏に控えている爆撃機を狙ってきてしまう。
3隻のうち1隻があと1マス遠ざかっていれば防げたこちらのミスであり、ああ、そうか!と驚く時は結構ある。全てはユニット相互の間合い。
特に足のある飛行ユニット相手には気を付ける必要がある。


 
戦略編へ続く
「工兵+ヘリ大量生産作戦」



(2005.1.19UP)




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