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ザスパクサツ群馬

J2リーグ 2023シーズン
〜後半戦〜
まとめ・総括・批評

横棒


ザスパ 大槻組長2年目シーズンのまとめ・総括・批評〜後半戦〜

DF3畑尾を中心としたリーグ屈指の堅守により、1回も連敗をしないという勝負強さからしぶとく勝ち点を積み上げ、一時は4位にまで順位を上げつつ、10位という好順位で前半戦を折り返した2023シーズンの大槻ザスパ。

〜2023シーズン前半戦の総括・まとめは以下のページ〜
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シーズン前の下馬評ではダントツの降格候補であったザ・降格ボーダーラインのザスパだったが、この前半戦の躍進は、サポータ達も久々に残留争いを心配せずに、もしかしてプレーオフを狙えるのか??と淡い期待、夢を抱かざるを得ない成績だ。

しかし前半戦でのまとめでも書いたとおり、守備の安定感を重視してメンバーを固定しすぎるが余り、攻撃陣があまりにも流動性が無く、とにかく点が、特にFW陣が獲れないという陰の部分も見え隠れしたものだった。

後半戦、この攻撃陣の組み換え、流動性さえあれば、もっとザスパは勝ち切ることが出来る死、上を狙えるのに、そしてその戦力はあるというのに・・・という思いは、しかし無情にも後半戦に入り、ますます打ち砕かれて行くことになる。

そんな、あと数歩でプレーオフ圏内も夢ではなかった2023シーズン後半戦を振り返ります。


ザスパクサツ群馬vsブラウリッツ秋田 2023.2.18 正田醤油スタジアム
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦



後半戦は3試合連続引き分け発進も、DF22ユリヤのボランチ起用で覚醒!!

後半戦最初の試合は前半戦のアウェイで快勝した清水をホームに迎えた試合となり、前半戦の不調を受けて監督がザスパにとって元選手で元監督でもあるOB、秋葉監督に代わっていたため、昨年までも水戸を率いて相当にザスパ戦に周年を燃やしていた秋葉監督の事だから、相当の気合いをもって試合に臨んでくるのでは・・・と思えたが意外にそうでもなく、1−1のドローで後半戦がはじまる。

続く23節、徳島とのアウェイ戦では、出場停止となったMF38天笠に代わり、天皇杯でボランチを務めたDF22高橋ユリヤがボランチに入る。
ここからしばらくはユリヤがボランチのレギュラーとなり、天笠が控えに回ることとなる。

そしてこの試合で守備の大黒柱だったDF3畑尾がなんと負傷退場となる・・・
畑尾はこの試合の以前からスタメンで出ていながら練習では別メニューという状態が続いていたが、ついに限界が来た形だった。

最悪だったのは24節の熊本とのホーム戦だった。
この試合、前半はボランチの位置で天笠からレギュラーを勝ち取ったDF22高橋ユリヤが躍動し、FW10佐藤亮のクロスから一気にゴール前に上がってきたユリヤが見事に決めて先制をするが、その先制により大槻監督は守りに入ってしまい、後半に入ってから熊本に圧倒的に圧し込まれるものの、それでも頑なに交代のカードを切らずに、結局は後半終了間際になって敢え無く同点弾を喰らってしまい、そこから慌ててMF15風間宏希、MF14白石智之という本来もっと早く入れなければいけなかった切り札達を投入するも、そのままドローとなり、後半戦3連続ドロー、通算として5/17の水戸ホーム戦での勝利以来、6分2敗という8戦勝利の無い状態となってしまった。

このあまりに消極的な采配は、今季ワーストに近い采配ミスと言えた。
明らかに左サイドにFW7川本リヨ、右サイドにFW9北川といういびつな配置に固執した大槻監督の、今季を象徴するような悪手による自滅での手痛いドローとなってしまったわけだ。

だが、この試合でみせたユリヤのボランチでの覚醒は確かにセンセーショナルなものであり、続く7/9の24節、大宮とのホーム戦でも、左サイドからのFW7川本リヨのシュートからのこぼれ球を、またしてもボランチDF22ユリヤが押し込み、なんとボランチなのに2試合連続ゴールを決めてみせ、まさにユリヤの覚醒を印象付けた試合となり、同じ前半のうちにCKからもユリヤのヘディングから川本リヨの得点で追加点を挙げ、DF3畑尾の代役として入ったDF2城和がますますの安定感を見せつけ大宮を完封し、久々の勝利、2−0の完勝となった。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
DF3畑尾の代役を前節から立派に果たしているDF2城和

宿敵・大宮からの快勝はチームに勢いをつけ、続く26節、甲府とのアウェイでは、以前から大敗を喫している苦手とするイメージのある甲府の地にて、チームは躍動する。
この日はそれまで開幕からフル出場を続けてきたDF3畑尾に代わる守備の大黒柱DF24酒井が出場停止となってしまったため、本来ノリに乗っているボランチで使いたいところのDF22高橋ユリヤを酒井の代わりに起用すると、その代わりにボランチのスタメンに返り咲いたMF38天笠が、このチャンスを逃しまいと奮起し、ユリヤに負けず劣らず自らのゴールへの意識を高め、そして前半早々に得意の左足を振り抜き、スーパーミドルシュートを甲府ゴールにぶち込む。

それまで夏場の連戦が響いたか、動きに消極的なところが見えて天笠だったが、完全にユリヤに触発された形での躍動、そしてこのゴラッソシュートは、まさにユリヤの覚醒からの相乗効果を見せた証だった。

そういった天笠、ユリヤという若手たちの奮起、覚醒がチームに勢いを呼び、この苦手とする甲府でのアウェイでも、佐藤亮、長倉の追加点で3−0という圧勝を決め見事に連勝を飾った。
この2連勝は、今季のベストゲームと言えるものだった。

だが、実はこの甲府からの3点目、ダメ押しには裏があり、本来の大槻監督は、2点リードのまま逃げ切りを図るため、もう交代はしない構えだったところ、終盤になってMF17山中の足がいよいよ限界となって攣ってしまったため、渋々といった感じでMF14白石智之を投入したことで再びチームに勢いが蘇り、長倉のダメ押し点を呼んだ事象は、結局のところ今シーズンの中で忘れてはならない事実となった。

この甲府戦の成功体験を、もっとその後も攻撃の面で活かしてもらえれば、この勢いでもっとプレーオフに近づけたであろうと思うと、残念でならない。

結局のところ、この試合で少しは大槻監督の目線が守備一辺倒ではなく、攻撃にもシフトしていくかと期待したところだったが、その後は全く期待外れで徐々に尻つぼみになっていくターニングポイントだったと、今振り返ると痛く思う。



一真、ユリヤの負傷離脱、そして大槻監督の謎のFW9北川右サイド起用のこだわりでどんどんじり貧に・・・

難敵相手の2連勝で勢いに乗る大槻ザスパだったが、27節ジュビロホーム戦ではせっかくの勢いにブレーキがかかるアクシデントが発生する。
ここまでボランチで起用されれば2試合連続ゴールを決め、そしてDF陣の欠員が出れば見事に穴を埋める活躍で大ブレーク中だったDF22高橋ユリヤが、なんとこの試合の前に左膝蓋骨骨折の大怪我を負ってしまい、今季絶望となってしまった。

なんてことだ・・・せっかく本人のキャリアとしても絶頂の状態だったのに・・・
今思い返しても、この大ブレークのユリヤのまさかの負傷離脱は、プレーオフ進出の前に大きな損失だった。
他にもここから多くの負傷離脱があったが、ユリヤの怪我が一番大きかった。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
ゴール前への詰め要員として完全に覚醒したMF22高橋ユリヤ

そういえば書くタイミングを逸していたが、この夏前になってDF19岡本一真も負傷で離脱となり、ちょうどMF5川上エドオジョンが怪我から復帰していたのでエドが長い間一真の代役をしっかり果たしてくれたのは逆にチームにとって幸いだった。
今シーズン、ようやくJ初得点を決めたエドだが、左サイドでも右サイドでも大活躍で、左右どちらのハーフもサイドバックも高レベルで務められ、縦に突破できる戦力は非常に貴重であり、浦和ユース出身の大槻チルドレンとして獲得した選手ではあるものの、彼の加入は非常に大きいものだった。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
前節はザスパでは初めて右サイドバックに起用され本調子ではなかったMF5エドオジョンも、この日は攻守に渡って立派にDF19岡本一真の代役を果たし、サイドからの積極的な仕掛けで大宮を苦しめた


そんなユリヤや一真の負傷離脱はあったものの、一番問題だったのは一真が負傷離脱してから顕著になっていたFW9北川の右サイド起用問題。
そしてこの頃は更に、試合後半になると風間宏希を1アンカーに据え、左に天笠、右に内田を投入する3ボランチ策をやたらと使いだした。

北川にしても内田にしても、本来中央の選手であるはずの彼らを頑なに右サイドに配置したがる、あの大槻監督の悪癖は結局シーズン終わりまで続いたが、誰かあの謎の考えを説明してもらえないだろうか?

こうして、せっかく手元にはMF14白石智之やFW18岩元ルナ、DF50菊池健太といったサイドの本職がいながらも、サイドよりもとにかくセンター、それもFW9北川をサイドに起用したい大槻監督の一心による偏った采配で、27節ジュビロホーム戦、28節秋田アウェイ戦をドローで勝ち点を逃す。

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
MF14白石智之は相変わらず短い時間の投入ながらも存在感を魅せた。
なぜ北川が右サイド起用なのか?白石の投入ではないのか??

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
MF6内田は3ボランチの右に入った形だが、右サイドからの攻撃にアクセントを加えられる選手ではないと思うが・・・

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
前半一度も攻める事ができなかったMF17山中は後半に力を振り絞るように、ようやく攻撃に転じることが出来ていたが、いい加減少しベンチに入れるなど休ませる時期だろう。



FW28長倉の穴をFW23平松で代役させようとする狂気はシーズン最後まで続いた・・・

28節秋田アウェイ戦からは、世間の評としてザスパがプレーオフを逃した最大の要因だとされている、FW28長倉の夏の移籍によるJ1新潟への移籍があった。
昨年夏の移籍で関東地域リーグの東京ユナイテッドから移籍してきた長倉は、わずか1年で一気にJ1まで駆け上がるという、まさにシンデレラストーリーを描いた。

この長倉の代役として、大槻監督はなぜかFW23平松を選んだ。

平松の最大の長所といえば、ゴール前での難しいボールにも点で合わせられるピンポイントシューターであり、つまりはゴール前でいかにプレーさせるべきかが一番重要な選手であるが、その平松をシャドーに置き、頻繁にハーフラインまで下げさせてはボールを受ける起点になろうとした。

しかし平松はそれほど相手を背に中央でボールを受けても起用に起点になれるようなポストプレーはそれほど得意ではなく、特に長倉の場合は絶妙なイーブンのボールをマイボールにして、すぐさま前線への効果的なパスに繋げられる才があったが、正直平松にはそんな起用な芸当は皆無だった。

よって、平松のところでのボールロストが頻繁に発生し、ザスパは攻撃が繋がらず、そしてカウンターの速攻を浴びるという負の連鎖に陥った・・・というのに、先ほどの北川の右サイド起用と同じく、この平松のシャドー、長倉の代役策は結果も内容も出ていないというのに、それでも頑固にシーズン終わりまで続いた。

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
FW28長倉の2試合連続のスーパーゴールはとんでもないものであり、J1への移籍を確実なものにさせた

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
FW23平松も相変わらずの奮闘だったが、やはりスタメン向きの体力勝負のタイプであり、トップ下ではない



この2点の悪策、悪手、悪癖については本当に狂気だ。
なぜできもしないことを、結果も内容も出ない事を永遠と続けられるのだろうか。
奥野さんの時は明らかに奥野信者の皆さんは、いいんだよ、奥野さんなら負けてもと、完全に感情論だったが、大槻信者にすると、いいじゃない、過去最高の結果を出しているんだから、求めすぎだよ、大槻さんだからここまでやれているんじゃない、としたり顔で言う。

・・・あなたらはホント、バカですか?思考停止がそんなに好きなんですか?
奥野さんの功績だって、大槻さんがよくやっていることだって分かっている上でこちらは言っている。
なぜ目の前にプレーオフという千載一遇のチャンスが転がっていながら、自らブレーキをかけるのか?
大槻さんだからこそ、あれだけの守備網を敷いていられる。
負けないからそこそこ戦績もついてくる。
だけど、本当にプレーオフを、そして昇格を狙うなら、こういった明らかに誤っている点は速やかに修正し、そして次に繋げて改善していく、いわゆるPDCA(改善)サイクルが最も重要であることを、なぜああいった信者のバカ達は思考停止になるのか、それで本当にサッカー応援していて面白いのか、成長が無い事に対する疑問は無いのか、本当に反吐が出る。

言葉が過ぎたかもしれないが、いまだにザスパ周辺にはびこる老害ならぬ、バカ害に対していい加減あきれ果てたシーズンでもあった。
こういった体質が改善されなければ、一生上がれないんですよ、J1になんかね。
ほんと、頼みますから、もう少し考えることをまずは考えてください。
1人1人の意識改善が大事なんです。
成長が止まった時点で、そこからは退化しかないんです。


畑尾復帰も若き3バックの集中した守備で11戦負けなしの偉業

そんな大槻監督の攻撃面での狂気の采配はあるもののチームとしては未だに連敗しない勝負強さがしっかりと浸透しており、長倉が抜けた頃からのザスパの戦い方としては完全に前半は捨ててとにかく守り、ゼロで折り返しさえすれば後半に仕留めるといった戦法で、引き分けも多いもののしぶとく勝利をもぎ取っていく形で、29節栃木ホーム戦、30節には鬼門中の鬼門だった仙台アウェイのユアスタでも勝利をもぎ取り、苦しいながらも2連勝と、再びプレーオフに向けて希望が繋がる。

だが、せっかくの連勝中だった大槻ザスパにまたしても横やりが入り、31節の金沢ホーム戦は前半30分で、そして続く32節藤枝アウェイ戦では試合前の段階で雷雨が発生し、試合は中断と中止という、なんと前代未聞の2試合連続の中止となり、しぶとく連勝した流れも完全に断ち切れた。
この中止による延期も、考えようによっては大きなアドバンテージではあったのだが、後述もするとおり結果的には大きなダメージとなってしまったのも残念だった。


2試合連続中止のアクシデントはあったものの、9/3、33節の町田ホーム戦でも首位町田の猛攻を浴びながらもしぶとく守り抜き、これで11試合連続負けなしという偉業も達成する。

この頃、守備の大黒柱だったDF3畑尾が戦列に復帰するものの、代役として入っていたDF2城和が予想以上の活躍をみせてDF36中塩、DF24酒井との若き3バックを形成し、この3バックがこれまたよく機能し、守備が異例の安定感を示した事が大きかった。
この裏には、かつての大黒柱だったDF3畑尾がベンチに座り、気の抜けたプレーで失点でもしようものなら、いつでも畑尾が代わりに出るぞというプレッシャーも、この3人には相当に刺激になったはずであり、それまで連戦が続いたあまりに中抜けしたようなプレーが度々あったDF36中塩も、この畑尾が復帰した頃からはほとんどミス無く、集中した、気合の入ったプレーが続いた。

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
開幕戦からずっと出場を続けているDF36中塩はこの頃、いい加減疲れが見えていたが、畑尾復帰後の集中力、そこからの得点力は見事であり、中塩にとっても大きな飛躍のシーズン

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
DF24酒井はDF3畑尾が離脱してからも、よくゴールを死守してくれた



プレーオフ圏内から遠ざかるターニングポイントとなったホーム3連続ドロー

だいたいここまでで攻撃や守備の面で書きたい事は書いてきたので、シーズンの振り返りのスピードを一気に上げていきたい。
・・・だいたい同じ内容で、いつも同じ反省点、そしていつまでも改善されないでなし崩し・・・というところだったので。

34節の長崎アウェイ戦では、佐藤亮の先制ゴールも、長崎のいつもの外国人の個人技にまたしてもやられる形で久々の敗戦を喫し、まだまだ長崎の天敵ぶり、特にアウェイでの厳しい呪縛は逃れないかと痛感するが、続く35節いわきホーム戦ではCKからの中塩のボレーの1点を守り切る形でまたしてもしぶとく勝利、しかし36節山口アウェイ戦では、やはり長崎アウェイと同じく、山口アウェイの維新スタでは勝てない、といった鳴かず飛ばずの状態が続く。

そんな中で金沢との再戦を含むホーム3連戦という、ここで一気にプレーオフ圏内にガッツリ食い込めるチャンスが巡ってくる。
だが・・・金沢戦では前半30分から再開という稀なレギュレーションの中で、最初はまずしっかり守備から入るザスパのいつものスイッチが入らないうちに元ザスパのDF25小島雅也からのクロスから開始3分で先制をとられるも、後半にMF5エドのゴール方向へのクロスがうまくループシュートになって決まるというラッキー弾からかろうじて連敗を防ぐドローとなり、続く37節ヴェルディ戦では強豪ヴェルディ相手に尻込みする形となり、なかなか交代カードを切れずに煮え切れないスコアレスドロー、そしてホーム3連戦最終の岡山戦だけは、本当に勝利しか無かったのにも関わらず、結局切り札のMF14白石智之の投入は後半40分過ぎなど、またしても交代策遅く、最後までやり切れないままホーム3連戦を3ドローに終わってしまう。

サポータはそれでも試合後に拍手で迎えようとするも、実質ホーム3連戦で勝ち点3、つまり1勝2敗と同じであることを本当に理解しているのか、サポータのレベルからしてそもそもJ1レベルではない事を見透かしてしまう、非常に残念なホーム3連続ドローとなった。
後々も言われることだが、やはりあのホーム3連戦でぬるい3ドローだった時点でプレーオフはかなり遠ざかったと、この3ドローをターニングポイントと言えた。

ザスパ以上にもはや白石智之の個人サポでもあった自分としても、この頃の白石の起用の仕方、投入のあまりの遅さには怒りを通り越すものがあった。
なぜ、これほどまでに同じことを繰り返して勝ち星を落とすのか・・・
この頃のザスパはもう完全に降格圏からも離れ、もう怖いものは無かったはず。
本気でプレーオフを狙うためには、あのホーム3連戦で新たな攻撃の面を見せてもらいたかった。
本当にプレーオフ圏内を狙って欲しかった。



ラスト9戦でわずか1勝、3連敗でシーズン尻つぼみ終了

その後はもう酷いもの、藤枝アウェイでの32節の再戦では今季ワーストとなる1−5となり、やはりホーム3連続ドローで良しとしているようなクラブ、そしてサポータに対しての強烈なカウンターパンチ、因果応報を指し示す試合となった。
11試合連続負けなしなんて言って、結局はどうにか守り抜き、攻撃は相変わらず停滞しているのに、それでもやり続けるといった改善の無さがチーム全体をマイナス方向に追いやった結果となった。
サッカーとはこういったものだ。

だが、1−5の大敗でも大槻監督は相変わらずやり続け、全くメンバーも変わらず、FW18岩元ルナは完全にメンバー外で干され、頼みの白石も負傷離脱で今季絶望となる。
せめてものシーズン終盤の朗報は39節の水戸アウェイで、ついに、初めてリーグ戦でケースタで勝利したことだった。
仙台のユアスタ、大宮のナクスタなど、東の方では次々とジンクスを打ち破るアウェイ勝利が印象的な年でもあった。
(だが、先の長崎や山口など、西の方のアウェイはめっぽう弱いのは相変わらずだった)

ザスパクサツ群馬vs水戸ホーリーホック 2023.10.22 ケーズデンキスタジアム
2023.10.22 ケーズデンキスタジアム
自らもらったPKを蹴りにいくFW7川本リヨ

ザスパクサツ群馬vs水戸ホーリーホック 2023.10.22 ケーズデンキスタジアム
2023.10.22 ケーズデンキスタジアム

・・・結局のところ、プレーオフ圏内を狙うと、新たな景色をみるという目標を掲げてからのシーズン終盤9試合では、この水戸アウェイでの1勝しか挙げられなかった。

もう書くのも嫌になるが、40節山形アウェイ、41節千葉ホーム、最終42節大分戦と、なんと3試合全てで1−2の敗戦となり、今シーズン1回も連敗をしなかった大槻ザスパが最後にきて3連敗でシーズンを終了させた。

2023.10.29 山形NDスタジアム ザスパ VS 山形
左のMF17山中、右のMF15風間宏希と並ぶ

この3連敗が今シーズンを語る上で全てだろう。

ホーム3連続ドローの間に、もっと攻撃陣を変革させることが必要だった。
そして変革できていれば、本当にプレーオフを狙えた。

右サイドに北川を起用するこだわりを捨てて、もっとサイドの本職たちにチャンスを与え、トップ下には全く向いていない平松ではなく、FW10佐藤亮やMF14白石智之といったテクニックと突破力を併せ持つ彼らを試すべきだった。

改善する方法はいくらでもあったというのに、なぜずっと、最後までやり続けたのか、そしてなぜザスパの監督って誰でもこういう方向性になるのか。

正直、布監督の方が改善する大胆さは常に持っていた。
たまにセンターバックを2枚前線に並べるなどクレイジーなところはあったが、それでも改善しようと試すチャレンジ、試みの精神だけは見えたが、大槻監督にはなかなかそういった意識が無い。

これはコーチ陣などに良き参謀がいない証拠でもあるのではとも思う。
監督、少しは変えますかと、そういった議論が出来ない関係のコーチ陣では意味が無い。


来シーズン、3年目はどうなるか

そして先日、大槻監督の来シーズンの続投が発表された。

3年やる監督はザスパでは本当に久々だ。
ザスパはこれまで下位に沈む、成功体験がほとんどないチームだったので、監督は1年か2年で変わるものだったが、11位、勝ち点57と、チーム目標の16位、勝ち点50を大幅に上回る戦績ならば、当然続投要請となり、そして他にも狙っているチームはちらほら聞こえた中だが、大槻さんもザスパ3年目を選んでくれた。

来シーズンからJ2は、20チームで3チームが降格するという、とんでもない確率で降格するサバイバルシーズンに突入する。

そして春には新たな練習場とクラブハウスが完成する節目の年でもある。

そこに大槻さんの安定した采配が継続される事は大きい。
新たなザスパの礎を築く上でも、大槻メソッドがクラブに浸透するチャンスだ。

ベースとしては、大槻監督の手腕は相当に優れていることは、今シーズンの安定した戦いぶりから、火を見るより明らかと言える。

あとは、攻撃面などで、なるべく改善のサイクルを取り入れてくれさえすれば、来年もまだまだザスパは残留争いと言わずに、プレーオフ争いに加われる。

ここから大槻チルドレン達の契約更新などの情報が始まるだろうが、3年目となる大槻ザスパの集大成に今から期待したい。




(22.12.4UP)

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