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J2 ザスパクサツ群馬

2024シーズン 新体制 ゼッケン発表!!
横棒


大槻ザスパ3年目の陣容

大きな飛躍の年となった大槻体制2年目となった昨年2023シーズンは、ザスナチオと称されるほどの堅固なリーグ屈指の守備力をベースに、とにかく負けない、最終節手前まで連敗を1度もしないサッカーで粘り強く勝ち点を積み上げ、最後までプレーオフ圏内を争う11位という好成績を残した。

そんな大槻体制も3年目となるのザスパの2024シーズンの陣容を、発表された新たなゼッケンと共に紹介、批評していきたい。


監督 大槻 毅(おおつき つよし)

(2020シーズンまで浦和レッズ監督から監督3年目)

暗黒の奥野、久藤体制に代わり、あの浦和レッズを2019途中〜2020シーズン率い、レッズを窮地から救った実績を持つ、大槻監督が着任となり、そのオールバックと鋭い眼光の風貌から「アウトレイジ」と呼ばれた大物監督となるが、まさかザスパなんていう地方の零細チームに来ようとは誰も想像つかなかった。
1年目は浦和ユース時代から手掛けてきたDF17山中を寵愛するのはいいが、なぜか守備時は左センターバックとなってしまう左サイドバックに起用するなど、人材と陣形のミスマッチ、ギャップが目立ち、11戦で1分10敗の暗黒の時代を産むなど、采配に柔軟さを欠いた部分は否めなかったが、2年目はその山中を本職たる左ハーフで使い、そして可変3バックシステムの要である右サイドバックにはDF19岡本一真やMF5エドオジョンがいることで、攻撃的な右サイドを形成でき、攻守にバランスが良くなったことが大きく、最後までプレーオフを争う躍進の年となった。

その成果をもって、3年目となる今シーズン、大槻監督の人望の元に踏みとどまる主軸が連発し、予想以上の多くの主力がチームに残った。
果たして、昨年の躍進をベースに、主軸も残り更なる戦力を加えた今年のザスパを、大槻組長3年目はどういったシーズンになるか。
可変3バックシステムにハマれば更なる躍進も期待できるが、1年目のように人材とシステムにギャップが生じると真逆の結果にもなり得るので、そこはきちんとあるべき姿で躍進して欲しいと願うしかない。


ザスパクサツ群馬 大槻毅監督
2023年、ザスパを大いに躍進させた大槻毅監督



ヘッドコーチ 武藤 覚(むとう あきら)

(2022ヘッドコーチ就任3年目)

大槻監督と共にザスパにヘッドコーチとして来て2年目となる。
指導歴からみると、大槻監督の水戸コーチ時代に水戸の高校のコーチなどをしてきたところで接点があったのか?くらいしかわからないが、S級も持っており、大槻監督としても申し分ないので3年目となっているのだろう。
ただ、昨年2023シーズン、守備面は良いが、攻撃面でのFW平松のトップ下起用や、FW北川の右サイドバック起用など、迷走が続いた大槻采配に、少しは修正をコーチの方からかけて欲しいと切に願う。




GKコーチ 渡邉 英豊(わたなべ ひでとよ)

(2021コーチ復帰4年目)

大宮や東洋大学でコーチ歴を重ねてきた渡邉GKコーチも4年目となる。
1つしかポジションが無いGKという特異なポジションは、控え陣のモチベーションを上げたりする事もGKコーチの大切な役割だと前から考えており、特にここ2年は櫛引が守護神に座る中、山田晃士といった大変モチベーションの高い若手GKも育ててきた渡邉コーチの手腕は、山田晃士がチームを去った今年も発揮される。



コーチ 吉田 賢太郎(よしだ けんたろう)

(2023仙台コーチより移籍2年目)

選手時代は水戸、栃木、松本と、ザスパの周辺のライバルチームを渡り歩き、指導歴としては栃木SCと仙台でコーチを歴任してきた吉田コーチがザスパに呼ばれた。
2002年に大槻監督が水戸のコーチだった時に選手として水戸に所属してかぶっているため、そこで大槻監督とは接点があったか。
A級ライセンスとのこと。
大槻監督と共にチームに相乗効果を与えて欲しい。



松本 大樹 強化本部長 (まつもと だいじゅ)

(2020強化本部長就任5年目)

高崎市出身で前橋商業を卒業後、ガンバ、大宮でプレーした松本氏が、飯田強化部長の後を受け継ぐ形で強化本部長に就任した松本部長も5年目を迎える。
飯田部長から引き継いだ有望な大卒を中心に集める方針はそのままに、大宮時代からの人脈、手腕を活かし今シーズンも引き続き多くの主力を引き留める事に成功した。
2022シーズンまでの3年間、ずっとチームの目標を決して高くない16位、勝点50の目標と設定しながら、ずっと達成できていなかったが、ついに2023シーズンはその目標を達成し、達成どころかシーズン終盤までプレーオフ圏内を争う躍進を遂げた。
2022シーズンは夏の補強でMF高木友也、FW長倉、FW川本と次々と当たりの途中レンタル補強でチームを助けて、2023シーズンはDF酒井、DF中塩、MFエド、FW佐藤亮といった新戦力たちが次々と当たり、上位陣へ食い込む躍進の原動力ともなったわけだが、今シーズン入った選手達にも期待したい。



強化部担当 佐藤 正美(さとう まさみ)

(2020シーズンから強化部担当)

これまでザスパの世代別のチームのコーチを務め、アカデミーダイレクターとして県内のサッカー普及にも貢献してきた佐藤正美氏もトップチームのコーチ、そして2年目には強化担当兼アシスタントコーチだったが、3年目の2020シーズンは強化担当、つまり専任になり、そのまま強化部担当となり5年目となる。
このHPでは毎試合、ゲームに出なくても特別コーナーを設けていたほどの過去最大の贔屓選手であった佐藤正美強化部担当。
2019シーズンの凄腕であった飯田強化部長の頃から、強化部もチームの現状をリアルタイムで把握するために、通常時は練習にも参加するようになったとのことで、正美担当も今後も現場と関わり合いながらチームにフィットする新しい戦力の発掘の手腕に期待したい。
飯田強化部長の仕事ぶりを間近で感じてきた経験は現・松本強化部長体制となっても受け継がれ、特にザスパの生命線である大学の新卒生の獲得の裏には、正美担当が足しげく大学リーグに通う成果がある。
これからもザスパも礎(いしずえ)としての活躍に期待したい。



ザスパ草津チャレンジャーズ監督 木村 直樹(きむら なおき)

(チャレ監督就任20年目)

ザスパ草津の前身であるリエゾン草津時代からのまさに創世記を綴った男・木村監督も、草津温泉街で頑張るザスパ草津チャレンジャーズを率いて20年目となる。
布監督体制の頃からチャレンジャーズからのトップチーム昇格が全く無く、もっと選手を流動的に交流すべきだと前から言っているとおり。
このままだとチャレンジャーズの存在意義が問われる。

草津時代を知り尽くす奥野監督体制へと変わり、このチャレンジャーズ軽視の流れも変わるのではと思われたが、どうやら奥野監督にチャレンジャーズチームを視野に入れるほどの余裕はなかったようだ・・・
そんなチャレンジャーズも、2009年のサテライトリーグ解散の後の2010年から群馬県リーグで4部から頑張り、ここ近年は5年間群馬県1部で優勝を果たしつつも、なかなか関東リーグに上がれていなかったが、2019シーズン、ついに関東社会人サッカー大会で悲願の優勝を果たし、関東リーグ2部昇格を決め、202、2021シーズンと、関東リーグ2年を戦った中で残念ながら2021シーズンは最下位の10位に終わり、2022シーズンからは県リーグに戻っていた。
そして2023シーズンも群馬県リーグをライバルtonan前橋との直接対決を制し1位を獲ると、関東社会人サッカー大会で2度目の優勝を狙うも1回戦敗退となり、今シーズンも群馬リーグでのtonanらとの戦いとなる。

今後もザスパの下部組織としての体制を固めていきたいところ。
こういった頑張っているチャレンジャーズチームに対し、問題なのはここ近年はトップチームとの距離感が相当に離れてしまっており、2020シーズンまではトップチームも夏場の草津ミニキャンプを行っていたが、コロナ感染の影響で2021シーズンは敢え無く中止となり、その後は大槻体制となってから、もはや大槻監督の頭の中にはチャレンジャーズチームという言葉が消えてしまっているように見える。
呼称も2024シーズンから”ザスパ群馬”となり、KUSATSUの名の入った獅子のエンブレムも変わってしまい、ますます脱クサツの色が濃くなってしまってきているが、チーム創生の地である草津の存在はチームのアイデンティティ(存在意義)として大変重要なものであることに変わりは無く、是非とも草津でのミニキャンプはもっと経常化して欲しいと切に願うし、何かしらの形で草津温泉との繋がりは常に持っていてもらいたい。
チャレンジャーズチームからの個人選手のトップチーム昇格といった事ももはや無くなってきてしまっているが、もっとチーム全体としてチャレンジャーズチームの底上げを図ってもらいたいもの。




===新規加入組===

GK13近藤 壱成(こんどう いっせい)

(2024J2千葉から1年目・FW武颯の13番を引継ぎ)

法政大からジェフ千葉に入団してまだ1年のGKを獲得ということで、これは初っ端から正GK候補という扱いも予想されたが、絶対的守護神GK櫛引が契約更新ということで、近藤と競わせる作戦だろうか・・・
できればどちらも起用したいほど、近藤には期待したいが、なかなか併用して出場で試せないのがGKの難しいところ。
まずは天皇杯あたりで頭角を現すか。

それにしても、これまでFWが付けていたことが多い13番をGKがわざわざ付けるとは珍しいし、意外。



GK39真木 晃平(まき こうへい)

(2024J1セレッソから1年目・FW高木彰人の39番を引継ぎ)

岡山出身、大分ユースを経て福岡大、そしてJ2相模原に入団し、その後に2年間セレッソに所属したGK真木がザスパにやってくることになった。
最近はGK4人体制となり、そして守護神・櫛引も契約更改となったため、かなりGK陣にとっては狭きレギュラー争いとなるが、まずは天皇杯などを含めたセカンドキーパー争いがどうなるか。



DF3大畑 隆也(おおはた りゅうや)

(2024J3富山から1年目・畑尾の3番を引継ぎ)

高山村出身で、名門前橋FCから前橋育英に入り、日体大を通じて当時JFLだった宮崎に入り、J3に上がった宮崎を足掛かりに富山でも結果を残してきた郷土センターバックが入団となる。
前橋育英ではメッシ横澤や相模原の綿引、センターバックでは大平や小畑と同じ世代であり、惜しくもスタメンレギュラーにはなれなかったようだが、その後実力でJ2までのし上がってきた様は、岡村大八に似ており、大八のようにザスパで頭角を現して欲しいところ。

富山では右サイドバックもたまにやっていた様子であり、岡本一真が抜けた右サイドバックでは、そういった起用もあるかもしれない。

ザスパは昨年堅固な守備陣を形成した中塩、城和、酒井の3バックが全員更新となったが、そこに割って入れるようになればザスパの堅守にますます磨きがかかる。

これまでのザスパDF陣のリーダーであり象徴だった畑尾の3番を引き継ぐあたり、期待と自信を感じる。



DF4船橋 勇真(ふなばし ゆうま)

(2024J3長野から1年目・川上優樹の4番を引継ぎ)

唯一と言っていい主軸の離脱となったDF19岡本一真の右サイドバックに、即戦力として加入したのが船橋。
昨年はJ3長野で、右サイドバックながら5得点を叩き出しているゴリゴリの前への推進力のある右サイドバックということで、攻撃的な可変3バック時の重要な役割となるザスパの右サイドバックにはうってつけの人材。
早速、開幕スタメン候補と言える。
26歳と、選手としては一番油の乗っており、レギュラー番号4番を付ける船橋には大いに期待したい。



MF藤村 怜(ふじむら れん)

(2024J3いわてから1年目・奥村からの27番を引継ぎ)

攻撃的なボランチということで補強された24歳。
FW和田とセットでのいわてからの加入となる。
和田と同じく昨年11月の相模原戦でもスタメンでボランチに入っており、やはり攻撃的な姿勢で果敢にミドルシュートなども狙っていた。
元々はFWだったらしく、ボランチに転向したらしいが、こういった後方から得点を狙えるボランチは魅力的だ。



MF41永長鷹虎(えいなが たかとら)

(2024J2水戸(川崎からレンタル)から1年目・田部井悠の41番を引継ぎ)

昨年、川崎から夏に育成レンタルで水戸に行っていた永長が、なんと今年はザスパに育成レンタルとなった。

非常にドリブルとテクニックに優れた選手であり、まさに将来の川崎フロンターレを背負って立つべき20歳のアタッカー。
名前もどこか似ている家長の後継者と言え、家長と同じくレフティーだけど右ウィングを主戦場とし、そしてゼッケンも家長と同じ41番!!
明らかに本人も相当意識していることがわかる。
そのテクニックはJ2では反則級、屈指のものであり、大いに攻撃の起点となり、前線の高澤や和田らに好機を作り出してくれるだろう。

まさに観ている方をワクワクさせるテクニシャンであり、今からそのプレーをザスパで観られるのが楽しみで仕方ない。



FW19齊藤 聖七(さいとう せな)

(2024J3相模原(清水からレンタル)から1年目・岡本一真の19番を引継ぎ)

高澤優也と同じ流経大出身で清水に入団後、昨年夏から育成型でJ3相模原にレンタルされていたが、2024シーズンからはザスパにレンタルとなった23歳FW。
昨年も相模原で何度かプレーは目にしたが、その攻撃力は間違いなく、残念ながら得点という結果はついていないが、ザスパで花開く事が期待される。



FW7和田 晶士(わだ まさし)

(2024J3いわてから1年目・川本リヨの7番を引継ぎ)

マリノスユース出身で、昨年はJ3いわてで11得点を挙げた26歳のアタッカーが加入となった。
今のザスパの陣容からするとトップ下候補No.1かと思われる。
先日の相模原戦でもいわての攻撃的な3トップの左シャドーに入り、ドリブルでの切れ込みや、チャンス時のヘディングなど、満遍なくゴールを狙う姿勢から相当に相模原を苦しめたプレーからも、先に挙げた高澤優也との2トップなどでは、破壊力のある展開を今から期待できる。



FW40佐川 洸介(さがわ こうすけ)

(2024J1ヴェルディからレンタル・1年目)

FW高澤に続く1トップ候補としてヴェルディからレンタル補強した大型FW。
やはり2023シーズンはとにかく1トップの軸がいなかった事が最後まで響いたこともあり、高澤、平松以外にももう1枚補強したかったのだろうという事はわかる。
高澤の他に和田、齋藤セナらの新加入もありFW陣の壁は厚いものの、187センチのフィジカル、レフティー、23歳と期待できるスペックであることは間違いない。



FW8高澤 優也(たかざわ ゆうや)

(2024J2町田から復帰・1年目(2019年1年所属)・岩上祐三の8番を引継ぎ)

2019シーズン、流経大から大卒加入した高澤は、シーズン序盤こそFW青木翔大らの陰に隠れ控えからスタートしたが、5月の天皇杯でチャンスを掴み、延長戦の末に決勝点を獲ってからスタメンに抜擢され、その後の活躍により高澤も、そしてチームも生まれ変わった
27試合で17得点という、ザスパでは近年まれにみる得点力を発揮し、チームをJ2に復帰させる一番の要因となったのが高澤だった。
残念ながら1年目から活躍しすぎて当時J1だった大分に抜かれ、J1で6得点挙げるなどそこそこの結果も残していたが、怪我などにも泣き、その簿はJ2新潟、J3北九州、そしてJ2町田と毎年のように渡り歩いてきたが、ついに26歳となった高澤優也が、再びザスパに帰ってくることとなった。

昨シーズン、堅守を誇ったザスパだったが、とにかくFW陣が点が獲れなかったため、サポの誰もが一度は高澤のあの決定力が脳裏を横切ったはずだった。

その高澤が帰ってくる・・・
力強いヘディングはもちろん、得意の左足からも十分にシュート力があり、そしてポストもできるという、まさに万能タイプの高澤。
ここ数年はチームを渡り歩きながら怪我にも泣くという不安定なシーズンを過ごしてきたが、練習場も手に入れる巣立ちの地・群馬で再び安定した得点力を発揮し、ザスパをプレーオフ圏内に導いて欲しいと、これまたどのサポータも願っていることだろう。

ゼッケンは以前の17番が現在山中が付けているためか、そして11番も杉本竜士が付けたためか、はたまた7番も和田が付けたためか、FWでは珍しい8番となった。



た〜かざ〜わ、ゆ〜や〜
魂込めろ〜
た〜かざ〜わ、ゆ〜や〜
決めろゴールを〜



===新卒加入組===

DF25中野 力瑠(なかの りきる)

(2024桐生一から1年目)

184cmの高卒ルーキー。
なかなか今の堅固な3バック陣に食い込むのは大変だと思うが、郷土プレーヤーでもあり、そして左右両足から相当正確なフィードも出来るということで、リキルのような若手の存在の突き上げがチームを強くさせるだろう。
まずは天皇杯で出場機会を得られるか。



DF29田頭 亮太(たがしら りょうた)

(2024東洋大から1年目(2023は特別指定で出場))

昨シーズン、特別指定で既に1試合のスタメン含む4試合に出場している田頭は、もはや新卒加入という感じもしないが、その4試合で見せた右サイドバックでの確かなプレーは、その頃負傷欠場していた岡本一真の代役をしっかり果たし、サポからも既に認知済み。
今年は新加入の船橋との右サイドバックレギュラー争いの一騎打ちか?
船橋と田頭が右サイドバックで頭角を現せば、エドは左サイドでより攻撃的に使えることができ、チームにとってプラスとなるだろう。
ゼッケンは特別指定の昨年と変わらず29番のまま。



MF35玉城 大志(たましろ たいし)

(2024仙台大から1年目)

浦和ユース出身の大槻チルドレン。
レフティーのボランチということで、天笠と丸被りとなるが、天笠を脅かすほどの存在になれるか?





===契約更改(継続)組===

GK21櫛引 正敏(くしびき まさとし)

(2022山形より加入し3年目)

山形では元々レギュラーだったものの、2020シーズンの前十字靭帯断裂による大怪我の後はなかなかプレーから遠ざかっている中での2022シーズン、ザスパ加入となったが、絶対的な守護神としてチームの残留に大きく貢献した。
ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22天皇杯3回戦・浦和レッズ戦
この日も守護神として立ちはだかり、レッズをゼロで抑えたGK21櫛引

そして2023シーズンはザスナチオと称される堅固な守備陣が形成され、頑強な3バックがしっかりとシュートコースを限定する中で、櫛引は脅威のセーブ率を誇り、あまりに結果を残し過ぎたため、もはや3年目は他チームへの流出が決定的かと思われていたが、まさか3年目に契約更新となるとは、これは本当に意外だった。
ジェフから近藤壱成らの加入はあったものの、2024シーズンもアクシデント等が無ければ絶対守護神継続となるだろう。

ザスパクサツ群馬vsブラウリッツ秋田 2023.2.18 正田醤油スタジアム
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦


紺色の十本指〜
我らが守護神〜
紺色の十本指〜
我らが守護神〜
オ、オー櫛引−
オ、オー櫛引−

(かつてトッキー常澤聡や伊藤拓真といった郷土GKや、北一真らが背負ってきたザスパ守護神の証・紺色の十本指を久々に引継ぎ)



GK42石井 僚(いしい りょう)

(2023浦和から加入・2年目)

高崎出身、そして浦和ユース出身の、大槻チルドレンでありながら郷土出身という、まさにザスパに来るべきプレーヤー。
身長191cmと恵まれた体躯を持ち、山口、YS横浜での武者修行を経て、ザスパGK陣の分厚い層の中で2023シーズンは清水慶記を差し置き、セカンドキーパーの座を掴み、天皇杯では公式戦デビューを飾った。
まだ23歳、ここからどう伸びてくるか。
近い将来のザスパの壁となって欲しい人材だ。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
ザスパでの公式戦デビューとなった地元高崎出身の長身GK42石井


DF2城和 隼颯(しろわ はやて)

(2021法政大より新卒加入し4年目)

法政大からいきなり2番というレギュラー番号をもらいながら新卒加入した城和もいよいよザスパ4年目となる。
187cmという恵まれた体躯もあり、新卒シーズン序盤から出場機会を得られたが、2021シーズンはすぐに大怪我を負ってしまいルーキーイヤーを棒に振ってしまった。
2年目となる2022シーズンはシーズンを通してレギュラーとなり、ベテランのDF3畑尾とのコンビが定着した中だったが、2023シーズンは新加入のDF酒井とDF中塩の2人に畑尾を加えた3バックがリーグ前半戦で固定となり、城和はほとんど出場機会を失い、このままザスパの中での存在感が消えかかる正念場を迎えた。
このレギュラーを奪われた要因としては、やはり以前から背中をとられる場面が多く、前にばかり集中しすぎるきらいがあり、安定感という点で酒井、中塩に軍配が上がったかと思われる。

しかし、このレギュラーを奪われた時期が城和を一回りも二回りも成長させた。

シーズンも夏場になる頃に、それまでザスパのDFラインをどうにか支えてきた畑尾だが、その裏ではチームの全体練習にも参加できずに無理を押して試合に出続けた無理が祟り、ついに負傷で欠場すると、その代役として出場した城和が立派に酒井、中塩との若き3バックを形成し、見事にザスパの堅守を中央で支えた。

その後には城和本人のコメントからも、自分は代役のつもりは無いと言い切り、畑尾が復帰した後もレギュラーを明け渡すことなく、レギュラーであり続けた。
この畑尾が復帰した頃になると、常に畑尾がベンチに控えているため、以前のような裏をとられるポカでもあろうものなら、いつでも畑尾にレギュラーを奪われるという危機感が良い緊張感となり、酒井、中塩含め3人の若き3バックはベンチの畑尾の睨みの元で高い集中力を保ち続けた。

不安定だったルーキーイヤーの頃から、控えの苦しい時期も経て、いよいよ成熟したセンターバックへと変貌を遂げてきた城和の更なる活躍に期待したい。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
DF3畑尾の代役を前節から立派に果たしているDF2城和


アーレオー 城和はやて〜
アーレオー 城和はやて〜
アーレオー 城和はやて〜オオ〜



DF24酒井 崇一(さかい しゅういち)

(2023熊本から加入・2年目)

熊本で4年間実績を積んできたセンターバックが即戦力として加わり、そして期待通り開幕からスタメンとなると、そのままシーズン終盤まで大槻ザスパの変則3バックの固い守備陣を形成してみせた。
自らのチャントに対して、やるなら今しかねえと長渕剛の歌詞からとられた気合いの言葉を刻み込み、そのチャントの通り、常に気迫のプレーでチームを後ろから支え続けた。
その闘志あふれるプレーぶりに、この1年でどれだけ多くのザスパサポの胸を掴まれ、ファンとなっていったことか。
そんな人気者となり、名実共にザスパ守備陣の顔となった酒井のまだまだこれからの更なる活躍が期待される。

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
DF24酒井はDF3畑尾が離脱してからも、よくゴールを死守してくれた

さ〜かい〜しゅういち〜
さ〜かい〜しゅういち〜
さ〜かい〜しゅういち〜
やるなら、今しかねえ〜



DF36中塩 大貴(なかしお だいき)

(2023北九州から加入・2年目)

浦和ユース出身の大槻チルドレンである中塩の1年目は、左サイドバックも務めながら、基本的には3バックの左ストッパーとして機能しなければいけないという、大槻ザスパの特殊な変則3バックの難しく、そして重要なポジションを見事にシーズン通じてやり遂げた。
シーズン最初の頃、連戦が続いた頃には集中力が切れたようなミスが連発する非安定な時期もあったが、DF2城和と同じくDF3畑尾が負傷離脱した後は責任感がグッと増し、そして畑尾がベンチに復帰後は城和らと同じく非常に高い集中力でシーズン終わりまで何度もザスパゴール前に立ちはだかり、相手の攻撃をことごとくシャットアウトしていった。
その守備への集中力はシーズン途中から攻撃面でも活きるようになり、CK時のこぼれ球に対する反応力はチーム随一で、得意の左足からのボレーシュートで2得点を挙げるなど、攻守両面での活躍が光った。
前シーズンまではJ3北九州にレンタルされるなど、全くの無名だったこの若きDFが、まさかここまで活躍するとは誰が予測できたであろうか。

貴重なレフティーセンターバックであり、選手としてもピークの年齢にきている中塩は、他チームから狙われるだろうとも予想されたが、大槻監督の続投を受けてチームに残ってくれた。
今シーズンも城和の堅守と、そして相手ゴール前でのあの華麗な左足でのボレーを期待したい。
ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦
開幕戦からずっと出場を続けているDF36中塩はこの頃、いい加減疲れが見えていたが、畑尾復帰後の集中力、そこからの得点力は見事であり、中塩にとっても大きな飛躍のシーズンとなった


中塩 大貴 アーレー
ジオ ジオ なか〜しお〜
中塩 大貴 アーレー
ジオ ジオ なか〜しお〜



DF50菊池 健太(きくち けんた)

(2023専修大から新卒加入し2年目)

東京出身ながら、御殿場や福島など転々とし、専修大から新卒加入となるレフティーの左サイドバック候補として加入した菊池は、大卒ルーキーながらいきなりレギュラーの座を獲得かとも考えられたが、案の定というか、大槻ザスパの変則3バックについては、かつてのDF24光永と同じく、左サイドバックには攻撃よりも、むしろ左ストッパーとしての守備を求められるため、そうなるとセンターバックタイプのDF36中塩の方がファーストチョイスとなり、アタッカータイプである菊池健太にとってはベンチにもなかなか入れないルーキーイヤーとなった。

だが天皇杯で公式戦デビューを果たすと、怪我がちな右サイドバック岡本一真の代役などで少しずつ出番が増えていき、今後に期待を繋ぐこととなった。

なによりヤバいのが衝撃のキャッチフレーズ「今日、ケンタにしない??」は、健太がメンバー入りするたびに選手紹介の時に楽しみで仕方がない。
今日、というか、今日も健太にしよう、というほどのレギュラーの座を掴めるか。


ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
公式戦デビューとなったDF50菊池健太



MF5川上エドオジョン智慧(かわかみ チエ)

(2023徳島から加入・2年目)

徳島、富山、相模原などで活躍してきたまだ24歳のサイドアタッカーの即戦力が加入したエドは浦和ユース出身ということで、まさに大槻チルドレンであり、ナイジェリア人の父親譲りのスピードを武器に2023シーズンは左サイドハーフや右サイドバックと、両サイドでプレーできる強みからレギュラーの座を掴み取った。

徳島の時のイメージが強く、てっきり右サイドバックが主戦場かと思われたが、大槻監督の変則3バックだとエドが右サイドバックに入った時は攻撃時はサイドではなくインサイドハーフとして中央寄りに上がっていくことに最後まで違和感があり、なぜFW10佐藤亮の方が右サイドに張ってエドが中央なのか、そのおかげでエドの得意の縦への突破も無くなり、佐藤亮も中央に寄っていけず、互いの良いところが打ち消し合うような、この作戦が結局終盤まで続いたが、意味がわからなかった。
これなら、むしろ右サイドバックは新加入の船橋らが入り、エドが左サイドハーフに入って、ガンガン縦に突破をするような場面に期待したい。

ザスパクサツ群馬vs清水エスパルス 2023.3.29 正田醤油スタジアム
2023.3.29清水エスパルス戦(日本平)
FW7川本リヨの代役として左サイドで起用されたMF5川上エドオジョンは、やはりサイドはサイドのスペシャリストであるべきといった、スピードを活かした攻守に渡る活躍で、見事に川本リヨからサイドのレギュラーを奪うべく、左サイドでの起点となり、守備でも貢献した。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
前節はザスパでは初めて右サイドバックに起用され本調子ではなかったMF5エドオジョンも、この日は攻守に渡って立派にDF19岡本一真の代役を果たし、サイドからの積極的な仕掛けで大宮を苦しめた


エ、ド、エドオジョン!!
エ、ド、エドオジョン!!



DF22高橋 勇利也(たかはし ゆりや)

(2021神奈川大より新卒加入し4年目)

身長181cmのレフティーということで、当初はセンターバックもあるかと思ったが左足の精度が高く、左サイドバックとしての起用がメインとなった。
しかし奥野・久藤体制はなぜか左サイドバックにはレフティーを忌み嫌ったため、左サイドは本職ではないボランチMF16久保田和音や右サイドバックDF25小島らがスタメンを張ることが多く、ユリヤはなかなか満足な出場機会を得られず、2年目の大槻体制でも控えのポジションから脱出はできなかったが、それでも3年目の在籍を決めてくれた。
しかし、4年目の2023シーズンはユリヤにとってまさかのシーズンとなった。

同じレフティーでセンターバックもサイドバックも出来る新加入DF36中塩が開幕から不動のレギュラーとなったため、ユリヤはもはやベンチにも入れないシーズンが続いたが、天皇杯では左サイドバックでもセンターバックでもなく、なんとボランチで出場。
え???本当に??とざわつきしか無かったが、球さばきなどボランチをそつなくこなすユリヤは、守備時はDFながらの球際の強さも発揮し、意外にいけるのでは・・・といったボランチデビューを飾った。

するとちょうどMF天笠の出場停止のタイミングもあり、第23節の徳島戦からユリヤがボランチで入るようになり、熊本戦、大宮戦と積極的なゴールへ迫る動きで2戦連続でゴールを収める。
そしてアウェイ甲府戦ではDF24酒井が出場停止となったため、天笠をボランチに戻しユリヤは本職であるセンターバックに入り甲府をゼロでシャットアウトし、ボランチだけでなくもはやユリヤはセンターバックとしても十分に計算できる無くてはならない戦力として一気に存在感を示し、レギュラーの座を掴んだ。

・・・だが・・・

次の27節ジュビロ戦の前に重傷となり、そのままシーズンを終えることとなってしまった。

せっかくあれだけの存在感を放ったというのに、わずか4試合のリーグ戦スタメンで終わってしまうとは・・・
本当にもったいなかったし、ユリヤがあのまま負傷せずに活躍していたなら、プレーオフ入りもあったのではと思えるほどのユリヤのボランチでの衝撃はあまりに強かった。

さて、4年目となる今シーズンはどうなるか。
ボランチでもDF陣でも、ユリヤがチームに絶対的な存在となる時、ザスパは明らかに変わることだろう。


ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
この日はなんとボランチで起用となったDF22高橋ユリヤ



MF33細貝 萌(ほそがい はじめ)

(2021途中タイ・バンコクから加入し4年目)

2021シーズン、電撃途中入団となった正真正銘の元代表・細貝も2024シーズンで4シーズン目となる。
2021、2022とまさにチームが激しい残留争いをしてきた中での細貝という大黒柱の存在は果てしなく大きく、そして元代表ということを鼻にかける事も無く、チームの誰よりも泥臭くプレーし、チームの誰よりも激しく鼓舞し、勝利に向けてあくなき闘争心をみせるという、本当に精神的な軸となってきた。
第3節で骨折を負って長期離脱となったが、全治6ヵ月と診断されながらも本人も想像も絶するトレーニング等によりわずか4ヵ月で復帰となり、残留に向けたシーズン終盤の大事な時にチームを一気に安定させた。
特に34節9月4日のアウェイ栃木戦では、これまで岩上、風間とPKを外す苦い経験のある中で、最後の最後に掴んだラストプレーでの非常に重圧のかかるPKを見事に沈めてみせた精神力は、細貝萌ここにありとサポータの心を鷲掴みにした。
ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2022.9.4 栃木グリーンスタジアム
2022.9.4栃木戦 栃木グリーンスタジアム
細貝萌のJリーグ12年ぶりのゴールで奇跡の同点劇!!

正直、ベテラン中のベテランの領域となる細貝がここまでチームに貢献してくれるとは思っていなかったが、まさに期待以上の働きだった。

だが、2023シーズンは郷土出身のMF天笠がいよいよ本職のボランチで起用され、アンカーのレギュラーを掴み、さらにはDF高橋ユリヤもアンカーで頭角を現したため、細貝の出番は激減することとなってしまった。
もう一人のボランチMF風間宏希が怪我で離脱する時期もあったので、そういった時はもっと細貝を使うべきではと思う時期も多々あったが、大槻監督としては若手優先の起用方針があったのか、あの軍神・岩上祐三なんてベンチにすら入れないといったベテランに厳しいシーズンとなった。
そんな中、細貝は練習ではレッズやタイでやってきたセンターバックの位置での練習にも参加するなど、ボランチ以外のポジションでの起用も模索されたいた。
そうなるとベンチに細貝がいるだけで、ボランチからセンターバックまで、中央の守備ラインの大きなバックアップとなるわけだ。

そして37歳の細貝は2024シーズンも契約更改となった。
もはや伊勢崎に自らのフットサルコートを持つなど、郷土群馬での活動に励み、試合に出ようが出まいが絶大な内外の人気と知名度を誇り、ザスパというクラブを一つ上のステージに上げてくれるブランディングとしても、細貝萌という人物はザスパに絶対欠かせない存在となっている。BR> 細貝がいることでチーム全体に与える影響はあまりに大きく、チームがプレーオフに進むべき時に勝てなかった時など、細貝としてはもっとサポータからブーイングなどもあるべきだと、自らを戒める発信もするなど、そのカリスマ性、影響力は計り知れない。

いずれ来てしまう現役引退の時まで細貝のプレーを1年でも長く観続けたい。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
2022.10.1大宮戦 MF33細貝萌のホーム戦勝利後の満足気な笑顔

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
シュートは惜しかったが・・・久々登場のキャプテンMF33細貝萌


ラララララー 細貝〜
ラララララー 細貝〜
輝け細貝〜
群馬の細貝〜



MF6天笠 泰輝(あまがさ たいき)

(2020関西大から中退で加入し5年目・4年背負った38番から2024からは6番に)

太田出身で強豪青森山田でレギュラーを張り全国選手権を制覇した主力となった逸材のボランチは、2020シーズン途中にコロナ禍で大学でのプレーがままならない中、大学を中退する形で途中からのザスパ加入となり5年目となる。
しかし大学を中退させてまで加入させたというのに、あれだけボランチ陣が総出で怪我人続出となった時期ですら天笠のベンチ入りは2020シーズンは無く、ではなぜ大学を中退させてまで加入させたのか意味がわからなかった。
2021シーズンはようやく天皇杯などで実力を発揮する部分もあり、サイドバックでの起用でも可能性を見せたが、シーズン後半からは全く呼ばれなくなってしまったのは不本意だった。
ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム MF38天笠
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 この日はボランチ、右サイドハーフ、左サイドバック、そして最後は足を引きずりながらトップ下に入ったMF38天笠

そんな3年目となった2022シーズン、シーズン序盤から左サイドで起用され、5節からは左サイドバックに入ったDF17山中と組んだ左サイドでの攻撃力はザスパの大きなストロングポイントとなった。
正直、天笠が攻撃面でここまで活きるとは思っていなかった。
だが、山中の守備の穴を突かれ始めると左サイドが徐々に崩壊していき、天笠も連帯責任の形で任を解かれ、左サイドは主にMF30山根永遠に役割をとられた。
しかし、そもそもが天笠の本職は左サイドではない。
たまたま能力が高く、レフティであるがばかりに、左サイドもそつなくこなせるだけであり、本来の本職はボランチ、ベテランの岩上や細貝らと組ませたなら存分にその力を、機動力を発揮してくれることだろうとは、以前からわかってはいた。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22天皇杯レッズ戦
左サイドで非常に効果的だったMF38天笠

そして2023シーズン、ついに天笠は開幕シーズンから本職のボランチで起用されると、水を得た魚の様に縦横無尽にピッチを駆け回り、どんどん相手の攻撃の起点を潰し、ボールを奪い、速攻に繋げ、守備だけでなく攻撃でも得意の左サイドに入っては攻撃の厚みを増させ、そして自ら得意の左足からの強烈なミドルシュートを放ち、2試合連続で天笠が放ったミドルシュートのこぼれ球をFW13武颯が詰めてゴールするというパターンも作り出した。
2023シーズンの大槻ザスパの躍進は天笠のボランチも大きな要因だった。

それにしても・・・だったらもっと早く本職でプレーさせろよ・・・奥野さん、久藤さん、大槻さん・・・
自分からするとあまりに遅すぎるボランチとしての開花だったが、そんな天笠は他のチームからさぞ狙われているだろうと危惧されたが、しかしなんと5年目のチーム残留を決めてくれた。

こうなったら引退までずっとザスパ一筋でいてくれるような、ザスパの象徴として今後も君臨して欲しい。
背番号もかつてザスパのハートを背負っていた櫻田和樹の6番となった。
まだまだ天笠のザスパでの活躍を観ていたい。

ザスパクサツ群馬vs清水エスパルス 2023.3.29 正田醤油スタジアム
2023.3.29清水エスパルス戦(日本平)
宿敵清水からの勝利の影のMVPではと評価できるMF38天笠
縦横無尽に中盤を駆け回り、相手を囲ってボールを奪っては縦パスを入れていった

ラララララ ラララララ
天笠泰輝〜
ラララララ ラララララ
群馬を沸かせ



MF15風間 宏希(かざま こうき)

(2018在籍、2022シーズン琉球から完全移籍で復帰し3年目)

史上最悪だった2017シーズンの翌年2018シーズン、屈辱のJ3で戦う事になったザスパに山形からレンタルでやってきたのが風間宏希だった。
布監督の1年目であり、多分に2017シーズンからのベテラン選手を多く抱えたシーズンであり、特に目玉補強だったはずのジャンボ大久保が大不発となってチームに大きなブレーキがかかる中、2列目、3列目から貴重な得点源となったのが風間宏希だった。
ボランチでの起用よりも、インサイドハーフでの起用の際にその得点力は活かされ、ペナルティ外からのミドルレンジのシュート力、決定力には目を見張るものがあり、前線の選手でもないのにチームトップスコアラーを狙えるほどの活躍をし、当時は残念ながら1年でチームを去ることとなった。
その宏希が帰ってくるということで、サポータも大いに期待したものだったが、しかし私の願い叶わず、宏希はトップ下などの攻撃面で使われる事は無く、せいぜい右サイドでの起用か、主にボランチでの起用だった。
そして2023シーズンはいよいよボランチの軸として君臨となり、守備に喰らいつくアンカー天笠とのコンビで守備面の不安も無くなり、宏希の攻撃面でのスイッチを入れる役目と、そしてキッカーとして鋭いボールをセットプレーで相手ゴールに供給し続け、アウェイジュビロ戦、アウェイ仙台戦では鋭い直接FKも決めてみせた。

まだまだ今後も宏希の力はザスパに必要だ。
怪我には気を付けてもらいたい。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
大宮戦で見事にDF3畑尾のゴールを演出したMF15風間宏希のコーナーキック


紺と黄〜の〜 風間宏希〜
ラーラララララー
俺たちの〜 風間宏希〜
ラーラララララー



MF17山中 惇希(やまなか あつき)

(2020浦和ユースから加入し5年目)

埼玉県出身、浦和ユースから加入となった久々の高卒ルーキーだったが、1年目、2年目は出番ないまま夏にJ3長野に移籍となり、その直後に怪我を負った関係もあって1試合の出場のみに留まった。
だが浦和ユース時代の恩師でもある大槻監督が就任した2022シーズンは大槻チルドレンとしてまさに飛躍の年となり、5節からの左サイドバックでの起用でレギュラーの座を獲得、特にMF38天笠との左サイドでの連携、攻撃力は大いにザスパのストロングポイントとなった。
しかし途中からサイドの守備での穴を突かれるようになり、逆にそこがザスパの急所となってしまったところは残念であったが、そもそも大槻監督の攻撃時の可変システムでは左サイドバックは3バックの左に移るため、だったら山中は右サイドバックに回し、攻撃時は右アウトサイドで攻撃に活かしてやれば良かったのでは?守備が得意な小島を早々に左サイドバックにしていれば、もっとチームの勝ち点は大きく稼げたはずでは?と激しく思うところ。
そして大槻体制2年目となる山中の2023シーズンは、いよいよ本職の左サイドハーフでのレギュラーとなり、シーズン途中からはMF白石智之がトップ下で後半に投入されるようになると、白石も積極的に左サイドに入って山中と共に左サイドを突破するようになり、この2人が左サイドで並ぶと、いったいどちらが縦に突破するのか、どちらがクロスを上げるのかという事について、どちらも縦に突破でき、どちらもレフティーで良質なクロスを上げられてしまうため、本気で本人たちもわからないくらい、相手にとってはもっとわからないくらい厄介なアタック攻撃となり、これを私はダブルレフティーアタックと勝手に名付けた。
こんな攻撃、今まで見た覚えが無い。

残念ながら白石が移籍となってしまったため、もうダブルレフティーアタックは観られないが、大槻監督続投となったため、当然大槻チルドレンの筆頭格である山中も契約更新となり、2024シーズンはまさに主軸としての活躍が期待される。

ところで18歳から加入し3年を経た山中はザスパにとって貴重なホームグロウン対象であり、山中がいないとA契約の枠が1つ削られるという、その意味でも大きい存在でもある。(2023からは2人在籍していないといけないので、ザスパは1人分A契約の枠が削られるペナルティを受けているはず・・・そもそもザスパにA契約の枠がそんなにいるのかはわからないが(苦笑))
ちなみに他にホームグロウン対象のJリーガーは宮崎幾笑のみ。
(ザスパジュニアユースで3年間所属)
ホームグロウン対策のためにも、やはり下部組織の今後の強化が不可欠だと感じる。

ザスパクサツ群馬vs藤枝MYFC戦 2023.5.28 正田醤油スタジアム
藤枝MYFC戦 2023.5.28
劣勢の中でも左サイドからの勝負で藤枝を苦しめたMF17山中

ザスパクサツ群馬vsジュビロ磐田 2023.7.23 正田醤油スタジアム
2023.7.23ジュビロ戦

山中惇希 仕掛けろ惇希
アレアレオ アレアレオ
山中惇希 仕掛けろ惇希
アレアレオ アレアレオ−



FW10佐藤 亮(さとう りょう)

(2023北九州から加入し2年目)

強かった2020シーズンも含め北九州に3年間所属した佐藤亮がJ2に戻る形でザスパに移籍となり、身長こそ無いが、運動量と得点感覚で勝負するタイプであり、そしてエース番号10番を着けたわけだが、まさに10番の番号に恥じない活躍となった。
FW登録ながら右サイドハーフでの起用が主戦場となったが、その右サイドから一気に中央ゴール前に詰めることで相手もマークに付ききれずに佐藤亮にシュートを撃たせるような形となり、チームトップの6得点を叩き出し、さらにはセットプレーでも右の風間宏希に対し、レフティーの佐藤亮のボールはまたボールの質が違い、コーナーキック時などに貴重なアシストを決めてみせた。
(ちなみに、風間宏希が蹴るより佐藤亮が蹴った方がはるかにコーナーキックからの得点率が高いので、ほぼ佐藤亮が蹴ればいいはずでは??と強く思う。)

途中からMF山中やMFエドなどのサイドアタッカーも台頭し、MF白石智之やFW岩元ルナなどもいるため、縦に勝負できるサイドアタッカーは他にもいるのだから、器用にこなせる佐藤亮はトップ下でやらせるべきではとずっとシーズン中、このHPで訴え続けたが、結局佐藤亮は右サイドハーフでシーズンを通した。
特にFW長倉がJ1新潟に夏の移籍で抜かれた以降は、トップ下には不向きなFW23平松が無理やり務めさせられたが、本来はあれは佐藤亮で良かったはずだし、そうしていればプレーオフにも手が届いたはずと今でも確信している。

その大活躍となった佐藤亮は、他のチームからかなり狙われているという事前情報もあったが、なんとチームに残留となった。
大槻監督には、もっと佐藤亮を攻撃の中心として中央に組み入れ、攻撃陣をきちんと考えて欲しいと切に願う。

ザスパクサツ群馬vs清水エスパルス 2023.3.29 正田醤油スタジアム
2023.3.29清水エスパルス戦(日本平)
FW10佐藤亮の左足から放たれたCKにDF3畑尾の打点の高いヘディングが決まる!!

ザスパクサツ群馬vs清水エスパルス 2023.3.29 正田醤油スタジアム
2023.3.29清水エスパルス戦(日本平)
移籍後の初得点で喜びを爆発させるFW10佐藤亮

オーオ 佐藤亮〜
オーオ 佐藤亮〜
切り裂け〜その足で〜 佐藤亮〜



FW9北川 柊斗(きたがわ しゅうと)

(2021山形から移籍し4年目)

2019シーズンにレンタルで加入しJ3で爆勝をもって昇格した北九州ではスーパーサブとして11試合で7得点という驚異的な得点率で結果を残して加入した北川だったが、奥野・久藤体制ではいまいちその扱いが冷遇された感が否めず、1トップのポジション争いとして青木翔大との優劣はあったにせよ、ベンチに入れども全く使われない謎の時期も続いたが、水戸戦で見せた2得点の活躍や確かポストプレーなど、北川の力はまだまだ活かせるはずといった2021シーズン。
ザスパクサツ群馬vs大分トリニータ 2021.8.18 正田醤油スタジアム FW9北川
2021.8.18天皇杯4回戦大分戦 結果を残していた時期、もっと使ってやって1トップとして確立させてあげるべきだったが、なぜかFW39高木彰人にレギュラーの座をもっていかれ、プレーにも影響があるように見受けられる
本来1トップの軸にするべき選手であると思われるが、2022シーズンもレギュラーにはなかなか入りきらずに、FW11深堀らに1トップの位置は奪われ続けたが、あれだけ深堀は点が獲れないのだから、ポストにも入れて得点も狙える北川はもっと軸にするべきだったと今でも思う。
ただ、2022シーズンは決定機を外した場面も多くFWとしては、やはり決定力は問われるところ。
ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
これまでのFW47川本に代わり、前半のポストと守備の強度に貢献したFW9北川

そんな中で3年目となった2023シーズン、なんと大槻監督は何を血迷ったか北川を右サイドで使うことを激しく好んだ。
北川は本来、ゴール前でこそ迫力あるゴールに迫り、ゴールに直結するプレーをもっと得意としているわけであり、右サイドに北川が入ると急に右サイドからの攻撃がパタリと止んでしまい、2023シーズンのあまりの攻撃力の無さの代名詞にもなった。
それなのに、シーズン最後まで北川の右サイド起用に大槻監督はこだわったわけだが、未だにあの考えが一切意味がわからない。
練習時には右サイドバックもやらされていたし・・・

そんな北川はなんと2024シーズンも更新となり、そうなればやはり北川には本職のゴール前で勝負させてやりたいと切に願う。

ザスパクサツ群馬vsブラウリッツ秋田 2023.2.18 正田醤油スタジアム
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
後半から投入のFW9北川とMF38天笠

北川〜シュート、オ・オ・オー
北川〜シュート、オーオ・オオー
北川〜シュート、オ・オ・オー
北川〜シュート、オーオ・オオー

(以前の吉本淳のチャントを引継ぎ)




FW23平松 宗(ひらまつ しゅう)

(2022J3相模原から移籍し3年目)

J3相模原から加入し、2022シーズンは得点力不足に沈んだチームの中ではダントツトップの8得点を叩き出したトップスコアラー平松は2023に続き2024シーズンも契約継続となった。
ゴール前で点に合わせるのが得意な平松は得点機においてはその能力を発揮するが、いまいち身長とフィジカルのわりにはポストプレーでは活かしきれない一面もみられ、あれでポスト役でボールさえ収めてくれれば最高の戦力だが・・・と残念に感じた場面も2022シーズンはあった。

ザスパクサツ群馬vs浦和レッズ 2022.6.22 正田醤油スタ
2022.6.22 天皇杯浦和レッズ戦
この試合では前線でポストなどでも貢献したFW23平松
ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2022.10.1 正田醤油スタジアム
大宮アルディージャ戦 2022.10.1
後半から入り前線で身体を張ったFW23平松

調子がいい時はポストでクサビのパスも受けられるため、2023シーズンはもっと1トップの位置でボールを保持し、得点だけでなく周りも活かせる役割を期待していたが・・・FW長倉が夏の移籍でJ1新潟に行ってからは、なんとその代役を平松に任され、トップ下での起用がシーズン終盤まで続いた。
ゴール前でピンポイントで相手との競り合いの中で決めるのが一番の平松に、トップ下の役目はあまりに酷であり、おかげで得点力も激減してしまい3得点のみに留まった。
2024シーズンはそんなトップ下ではなく、再び1トップで使われることを激しく望む。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW23平松は、この日前線で存在感を見せた

平松ゴール 平松ゴール
俺らの声と共に突き刺せ
平松ゴール



FW18岩元 ルナ(いわもと るな))

(2023関東学院大から新卒加入し2年目)

鹿児島出身ながら、京都や磐田など転々とし、関東学院大から新卒加入したFW岩元ルナは、主に左サイドアタッカーとして主軸になることが期待された。
だがルーキーイヤーの2023シーズンは試練の年となり、全くベンチにも呼ばれない日々が続き、そんな中で天皇杯で公式戦デビューすると、それまでの鬱憤を晴らすような活躍を見せ、その後リーグ戦でもベンチ入りを果たした。

だが・・・なぜかすぐに干されることとなり、シーズンを終えたルナ。
一時期、相当怪我人が続出し、特にサイドアタッカーが減ったが、なぜかサイドに起用されるのは本来センターFWである北川や川本リヨであり、だったらなぜ本職のルナを入れない??と激しく憤ったシーズンだった。
2年目となる2024シーズンは、もっとルナを正当評価し、積極的に使うべきだ。
何よりそれがチームのためとなる。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW18岩元ルナは左サイドで何度も突破を魅せた



FW30小野関 虎之介(おのぜき とらのすけ)

(2023健大高崎高校から新卒加入し2年目)

高崎出身、名門・前橋FCを経てきたストライカーであり、高卒ということでホームグロウン要員ともなる。
健大高崎からのプロは初めてということで、昨シーズンの岡本一真同様、高卒ながら1年目からの活躍を期待され、番号はザスパにとって特別と言える、松下裕樹が背負い、山根永遠が継いだ30番を着けた。
結局、なかなか高卒では選手層の壁に阻まれ、リーグ戦ではメンバー入りしなかったが、天皇杯では公式戦デビューも果たし、2年目はまた天皇杯なども含め出番が増えていくことだろう。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW30小野関虎之介も公式戦デビュー!!





=========以下、2024シーズンは他チームへレンタル組===========

MF20中田 湧大(なかた ゆうだい)

(2021香里ヌヴェール学院から新卒加入 2年目はJFL地元、大阪のFCティアモ枚方(ひらかた)に移籍し2023シーズンはチームに復帰・・・と思ったら2024再び枚方に再レンタル??4年目)

5年前まで女子高だった香里ヌヴェール学院において、共学となってサッカー部が創立されてわずか4年目で初のJリーガーという事で注目されている新卒だった中田湧大も、武者修行を経てもう4年目となる。
183cmという大型ボランチであり、迫力あるプレスを期待しており、2年目は大阪・枚方(ひらかた)市のFCティアモ枚方の地元に一度帰ることでリフレッシュし、プロとしての経験を積んで帰ってきたと思ったら、3年目の昨シーズンはなんと開幕スタメンを果たした。

・・・だが、なんとその開幕スタメンを飾った後は、ベンチにも入らずずっと干されたまま。
風間宏希や天笠らが怪我で離脱しても干されたまま。
そのうちDF登録だったはずのDF22高橋ユリヤの方がまさかのボランチ起用で短い試合数ながらもしっかりと結果を出し、ではいったい、あの湧大の開幕スタメンはなんだったんだ??と疑問を抱いたままシーズンを終えたが、まさか4年目となる2024シーズンは、再び地元枚方へ再レンタルとなった。

枚方といえば、MF内田達也が移籍していくチームだが、ウッチーとセットで地元に帰ることにより、ウッチーからたたき直してもらえってこと??
同じチームに1年隔てて再レンタルとは、前代未聞だ。

とにかく大型ボランチは魅力であるため、2回目の地元復帰により、今度こそ覚醒する事を願いたい。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
左からDF4川上、FW39高木彰人、MF20中田湧大、DF2城和




この時点での布陣を考えると、

高澤、平松、小野関
和田、セナ、北川
杉本、山中、ルナ     亮、永長
ユリヤ 天笠、藤村、玉城
中塩、菊池       エド、船橋、田頭
城和 酒井、大畑、中野

櫛引、近藤、僚、真木


その他、風間宏希が負傷中


また詳しい事はのちほど、ザスパの2024シーズンの展望で書きます(^-^;




(2024.1.14UP)










<<<以下、2023年はレンタルとなった組>>>








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