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ザスパクサツ群馬

2023年8月6日(日)
J2リーグ2023シーズン第29節
ザスパクサツ群馬 VS 栃木SC(ホーム)
観戦記 1−0

横棒


長倉ショックから抜け出せない大槻ザスパ

エース長倉がJ1新潟に抜かれ、今後のザスパの攻撃はどうなるのかと言われた大槻ザスパの前節、秋田戦では、2トップに平松と川本リヨを起用し、特に変わった事はない通常仕様で臨んだわけだが、結局のところ効果的な縦パスも入らないし、これまではそれでも長倉の個人技でどうにか起点となっていたところも無くなり、徐々に攻撃は沈静化していってしまい、得点の匂いのしないスコアレスドローと終わったわけであり、これでは長倉ショックから脱せなかったと言われても仕方のない状態。

しかし、だったらやり方はいくらでもあるはずであり、例えば前節秋田戦を観ている分には、特に右サイドでFW10佐藤亮が無駄に右サイドいっぱいに張り出し、DF5エドが中に入っていったわけだが、例えばこれを逆にして、佐藤亮がもっと中央で自由に、ボールを受けて動かせる位置に入れば、もっと攻撃の幅がグッと広がるはずだし、エドを縦に突破させることに集中させることもできる。

また、自分ならやはりMF14白石智之をトップ下で使ってみるなどを推奨したい。
ボールも受けられ、突破もできるし、ゴール前での決定力も発揮できる白石なら、トップ下でもかなり変化をもたらす存在となれるはずだし、実際これまでも何回かトップ下の位置に投入されてチャンスを作っている。

ただ単に詰める要員を1人増やすだけの川本リヨ、平松の2トップよりは、かなり戦術の幅は広がるはずであり、やはりやることをやりきっていない。


そんな中で迎える栃木とのダービー。
夏休みの1万人プロジェクトということで、記念ユニも配布する特典付きでその他でもかなりの動員をかけており、否が応でも盛り上がるしかないホームでのダービーで、大槻ザスパは最後まで攻めの姿勢を貫けるか。





大槻ザスパ

FW13武颯、DF19岡本一真、DF3畑尾ら主軸が怪我で離脱しているわけだが、さらにボランチでいきなり体制したDF22高橋ユリヤがほぼ今季絶望の骨折で離脱したことが公式で発表となった。
ボランチで起用されていきなりの2試合連続弾を決め、そしてセンターバックDF24酒井が累積出場停止になると、しっかりとセンターバックに入って穴埋めを行った、ボランチもDFでも計算できる、プレーオフ圏内を狙うためには貴重な戦力がここで離脱となる。

そういった怪我人が出つつも、シーズンは早くも残りの1/3のクライマックスシーズンに突入していく。

とはいえ、ユリヤに触発されるように、しばらくの休養も効いてMF38天笠が得点を決めるなど再び復調を見せており、守備陣はDF2城和が畑尾の穴埋めを行ってクリーンシートを続けている。

やはり問題は長倉が抜けた攻撃陣をどうしていくのかだろう。
新加入のMF47杉本竜士をどう起用してくるか。

・・・ここまでがプレビューだったが、なんと杉本をスタメンで起用し、いい加減疲れの見えるMF17山中をベンチに下げる。
これは良い起用かと思える。

そしてベンチには怪我で離脱していた畑尾が復帰!!!
デカい守備の主軸が帰ってきた。


23平松
7川本リヨ
47杉本竜士       10佐藤亮
15風間宏希 38天笠

36中塩          5川上エドオジョン
2城和 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW39高木彰人、FW9北川、MF17山中、MF14白石智之、MF6内田、DF3畑尾、GK42石井僚




残留争い中の栃木

栃木は現在降格ラインにいる21位金沢と勝ち点3差で未だ残留争いの中にいるが、それとは別に天皇杯は勝ち進めており、水曜は福岡との対戦でベルマーレから育成レンタル中のFW根本が2点獲るなど善戦したものの2−4と敗退したばかり。
だが栃木もザスパと同じく、ここ4試合は1勝3分となかなか負けない状態となっており、負けない同士のダービーマッチとなる。

特に前節の甲府戦では元ザスパのFW大島博樹が2得点決めており、かつては右サイドバックでの起用などもされていた大島が、ここにきて絶対的な1トップに成長してきているのは自分としても計算外。

また残留争いから抜け出すための切り札として、J1京都からFW99イスマイラを途中補強しており甲府戦でも早くも1点決めていて、天皇杯と連戦となった大島に代えてスタメンでの起用の可能性も高い・・・かと思っていたが、まだベンチで切り札として残しておく。

左の福森、右の黒崎と昨年の対戦では散々苦しめられた両サイドも健在であり、元ザスパのMF4佐藤祥もいるし、今の充実した戦力の栃木は前回の対戦よりも相当に手強い事が予想される。




37根本凌
36山田雄士  19大島博樹
30福森           3黒崎
4佐藤祥 8高萩

6大森 16平松航 23福島

41藤田


ベンチには、FW99イスマイラ、FW38小堀、MF45安田、MF31石田凌太郎、DF5大谷尚輝、DF21吉田、GK1川田




立ち上がりから圧力を加えてくる栃木

立ちあがりからポゼッションはザスパにありそうだが、持たされているような状態で、栃木の速攻からのチャンスが序盤からいくつか作られる。

10分にはテンポよく右サイドでパスを繋がれ、MF3黒崎からのクロスがファーのFW19大島に詰められそうになるも、かろうじてその手前でMF5エドオジョンがクリア。

13分、左サイドから攻め込まれたところからバイタルが空いてしまい、MF4佐藤祥にミドルシュートを浴びるが、GK21櫛引がこれはさすがに読んでおり、ゴール右隅へのシュートを見事にシュートストップ。

15分にはFW23平松が自陣でドリブルに入ってしまい、FW19大島にカットされると、そのまま大島のシュートはバーの左に外れてくれて助かる。

やはり栃木は左のMF30福森、右サイドのMF3黒崎の攻撃力が厄介であるが、本来はその裏側をザスパは狙うべき。

最近の相模原を観ていると、そこにMF47岩上祐三がビシバシ気持ちよく縦パス、サイドチェンジを送りまくるので相模原が激変したわけだが、ザスパにはそういったロングレンジで試合を組み立てる力が足りない。
本来、MF38天笠の左ならばそれが出来るはずだが・・・
MF15風間宏希の精度でも、それが出来るはずなのにもったいない。



前半は何もなくスコアレスで折り返し

相変わらず前線からの猛プレスが効いてくる栃木。
今日はワントップが大島ではなく、FW37根本である点がさらに厄介となっている。

それに対しザスパはなかなかサイドで崩せず、サイドでの攻防は完全に栃木に軍配が上がる展開が続く。

新加入の左の杉本も、右のエドもやはり活きていない。
どうも最近のザスパはこのサイドでの迫力不足があまりに目立ち過ぎる。
かつてシーズン前半で見せた山中と白石のダブルレフティーアタックの破壊力が思い出される。

前線ではFW23平松もボールを収められず、そんな攻撃で手こずっている間に41分にはFW37根本にボールを奪われシュートを浴びるが、かろうじてブロックする。

その後もザスパには特に見るべきところもなく、たまに速攻でMF5エドが右サイドを持ち上がっても、さらに右サイドのMF10佐藤亮が縦に走るわけでもなく、エドが途中でストップせざるを得ない。

なんだこりゃ・・・
こんなんで点が獲れるわけがない。

本当に思うに、だったら一度でもトップ下にMF14白石智之を入れるくらいの変化はつけないものだろうか?

ここ最近の試合、前半はだいたい何もできないまま、運よく先制を獲れるかどうかといった主体的な得点がほとんど見られない。

今日もダービーらしからぬ、全くザスパの良いところが出せない前半がこうして終わり、どうにかゼロ点で折り返すのがやっとの状態となった。




後半、平松の先制弾が決まる!!!

どうなることやらと入った後半だったが、なんと後半開始早々の3分だった。

左サイドからのMF10佐藤亮のFKから、ファーでDF24酒井が折り返したところからゴール左でFW23平松が押し込む!!!


GOOAALLLL!!!!


おおお!!!よく決めた!!!
というか、よく先制を獲れた!!!

前半、あれだけサイドからチャンスを作った栃木が得点できず、そして後半のこうしたワンチャンスを決めてしまう。
これが両チームの今の順位を表すところか。

決めたFW23平松が前半ことごとく前線でキープしてい欲しいところでボールをロストしガッカリさせたが、結局FWはこういった得点で帳消しとなる。

ダービーでのこの先制は果てしなくデカい。
絶対勝たなければいけない。このホームで。



交代策が最悪過ぎ

13分には左サイドでMF47杉本を起点に攻めこみ、いったん預けて右に送ると、FW10佐藤亮の決定的な折り返しにニアに杉本、ファーにリヨと詰めるも、惜しくもマイナスになりすぎ相手にカットされる。
2人詰めていて、触るだけの場面だっただけに、これは本当に惜しい・・・

それ以外でも杉本のキープ力が活かしきれていない場面が多く、本来は左サイドバックのDF36中塩が攻撃的ならその大外を回ったりできるのだが、それが中塩にはなかなか出来ない。

そして後半15分も過ぎると、いい加減FW23平松も苦しくなってきて前線で追えなくなってくる。

この辺で相変わらず交代が遅いんだよな・・・大槻さんは・・・

17分、栃木が先に動き、FW19大島に代わり、FW38小堀を投入。

24分、後半の飲水タイムに入りザスパは2人交代、FW10佐藤亮、MF5エドに代えて、MF6内田、FW9北川を投入。

え??これって右サイドをそのまま内田と北川に交代ってことですか??

何なんだよ、最近のこの謎の交代は。
これでどうにかなるのかよ・・・

ていうか、疲れている平松はそのまま??
何見て采配してんだよ、大槻さんは・・・

ほんと、交代策が最悪
どう考えたらこんな最悪な采配ができるのか、意味がわからない。



巧みな時間稼ぎで大きなダービーでの勝利!!

35分、栃木は両サイドを2枚代え、MF3黒崎、MF30福森に代えて、MF31石田、DF21吉田を投入。

37分、ザスパも2枚代え、FW7川本リヨ、MF47杉本竜士に代えて、MF14白石智之、MF17山中を投入。

一応勝っている場面で白石を投入しただけでも良しとしよう。
だが平松はフル出場なのか??

39分、ザスパは最後の交代、FW23平松に代えてDF3畑尾を投入。

これでMF17山中を左に、MF38天笠を右に、風間宏希、内田のボランチ、攻撃はほぼ白石の1トップに託されて、4枚のセンターバックでゴール前を固める。

しかし・・・なんでFW9北川が右サイドバックなんだよ・・・
ワントップにあげて、白石との2トップで攻撃に姿勢を見せようよ・・・

試合は5分のアディショナルタイムに。

ここから徹底的なサイドでの時間稼ぎにいくザスパは、白石の巧みなテクニックでことごとくスローインを勝ち取り、2、3分は時間を稼ぐ。
正直、これほど長い時間サイドで粘れることはそうはない。

そして前線をスピードで追う白石のプレスもすばらしく、なかなか相手もベストな状態で縦にボールが出せない。

こうして5分という長いアディショナルタイムもモノともせずに無事タイムアップとなり、試合終了!!

ザスパはライバル栃木に対してシーズンダブル、そしてプレーオフ圏内に勝ち点2差に詰め寄る大きなダービーでの勝利となった。



狂った右サイドの采配はどうにかならないのか・・・

この勝利により、水戸、栃木との対戦で3連勝となり、北関東ダービーも優勝が決まる。

ライバルの栃木、水戸が残留争いに未だに苦しむ中、ザスパは数少ないチャンスを決めきって勝利を掴むという試合巧者ぶりを見せ、これが今の順位の差に繋がっているというところを見せつけた。

一つ思ったのは、MF14白石智之の優先順位が徐々に高まっていることであり、これまでは勝っている試合では白石は投入されなかったが、最近は勝っている場面で逃げ切りのためにもこういった投入がされるようになった。

特に今日見せたサイドでのテクニックを使った粘りや、常に全力で本気でボールを奪いにいく前線からのチェイシングは、今後も白石を負けている場面だけでなく、勝ち逃げのためにも前線に必要な選手であると大槻監督にも認知されてきたと感じる。


だが・・・相変わらずFW9北川をすぐ右サイドバックに使おうとする、あの大槻監督の狂ったイメージはどうにか払拭できないものだろうか?

さらにMF6内田すらも右サイドで最近使われはじめ、こういった北川や内田が投入されたあとは、全く右サイドが機能しなくなるわけだが、いったいぜんたい、大槻さんはこの点をどう考えてこんな狂った采配を続けるつもりなのか、本当に狂っている。

そもそも大槻監督は昨年からこのサイドの考えがどうもおかしい。
シーズン序盤から中盤にかけて、なぜ1分10敗のような苦戦をしたのか、あれは明らかに右サイドにDF25小島を配したことで、右サイドから攻撃できず、なおかつ左サイドではあのアタッカー山中を3バックの左に使うといった、これまた訳の分からないミスマッチによるものだったわけで、結局その傾向がまた出てきてしまっている、ということだ。


シーズンも中盤を過ぎ終盤に入るというこの時期に、いまだにプレーオフ圏内まで2差という結果は素晴らしいものの、ここ最近のザスパの試合はあまりにつまらなすぎる。

主体的に点を獲りにいけておらず、平松の得点のような速攻やセットプレーからのワンチャンスを決めていくということしか出来ない。

前節から力説している佐藤亮とエドの位置関係などを含め、サイドの点がもっと活かされれば、ザスパはもっとプレーオフに近づけるわけだが、正直内容が乏しい、勝ち点3だけが成果といえるダービーとなった。




(23.8.6)





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