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ザスパクサツ群馬

2023年7月29日(土)
J2リーグ2023シーズン第28節
ザスパクサツ群馬 VS ブラウブリッツ秋田(アウェイ)
観戦記 0−0

横棒


プレーオフ圏内に食らいつく大槻ザスパ

今節の28節をもって、J2リーグ全42試合のちょうど2/3となるわけだが、この27節を終わった時点で8位、そしてプレーオフ圏内まで勝ち点3差と、まだまだプレーオフ圏内を狙える位置にいるのが、あまりに快挙である大槻ザスパ。

特にここ最近7試合では2勝5分と負けが無く、今シーズン連敗も1度も無いため、今のザスパ相手にはどの上位チームといえども、そうは勝ち点が獲れなくなっている。

だが、引き分けが多いということは、なかなか勝ち切れないということでもある。
特に前節は後半になったところで相変わらず右サイドにFW9北川というセンターFWをまずは入れ、相変わらず北川は右サイドで何一つ攻撃の起点や突破もならず時間だけがただ単に過ぎ、最後の方でMF14白石智之を入れたのは良かったが、交代枠を1つ余らせながらサイドのスペシャリストであるFW18岩本ルナやDF50菊池健太は投入仕舞いで終わってしまった。

とてもではないが、ホーム戦というのに、やり切った感は全く無く、試合後自分としては虚無感がだけに襲われた。

確かに2位ジュビロ相手に、まずは負けない、勝ち点1を獲るのは大事だったかもしれないが、だがここでジュビロ相手に勝てれば、一気にプレーオフ圏内に殴り込みをかけられ、これまでザスパが見る事のできない景色があと一歩眼前まで迫っていたというのに、そこで最後までやり切れない姿勢は非常につらいものだった。

これまで、この守備的な采配、チーム全体の力を使い切らずに、やることをやり切れずに何試合の勝利を逃してきただろうか。

例えば2つの引き分けを2つの勝利に出来ていれば、今はプレーオフ圏内にいるわけであり、甲府アウェイでは最後までやりきってダメ押し点まで決めて勝利を掴み取った。

そんなやりきった先でこそ見えてくる景色がある。


サイドはサイド、センタ―はセンター

とにかく北川の右サイド起用、そして川本リヨの左サイド起用だけは、今シーズン何度も観てきながら、良かったと思うほどのことは一度も無い。

一体、大槻監督は何を考えてあん名狂った采配を続けるつもりなのか。
サイドはサイド、センタ―はセンターでの役目があり、各選手に適性がある。

そういった適材適所があることを、20年間このHPでずっと訴え続けているわけであり、そしてその信念は今も1mmも揺らいでいない。
サッカーにおける一番の真実だと確信しているし、だから20年間、このHPをブレることなく続けていられる。

何度か書いていることだが、唯一の例外はFW青木翔大だ。
センタ―FWに高澤という絶対的なFWが出てきたからこそ、青木翔大を右サイドに配置でき、そして右サイドバックに吉田将也という素晴らしいサイドアタッカーがいたからこそ、青木翔大のキープ力が格段に活かせた。

ああいった組み合わせの上でセンタ―FWをサイドに配置するのならわかるが、何の工夫もなく、ただ単にセットプレー時の高さと、たまにゴール前に詰めた時の押し込みやすさだけでサイドに投入しても、結局のところ片方の翼をもがれたようなものだ。

この大槻監督の悪癖だけは本当に勘弁してもらいたい。
それさえなくなれば、本気で今季のザスパはプレーオフ圏内を狙える。



エース長倉が抜け、あと一歩生まれ変わりたい大槻ザスパ

今節の前の大きなニュースとしては、昨年途中から加入してチームを降格の危機から救う一端を担い、そして今シーズン、トップ下の位置で前節のゴラッソなゴールなど前線で大きな力を示してきたFW28長倉がJ1新潟に完全移籍となった。
その代わり、ヴェルディからヴェルディユース上がりの生粋のストライカーであるMF47杉本竜士が加入となり、前線は大きな戦力の入れ替えとなり、今後ザスパの前線はどう変わっていくのか注目されるところ。

その他、注目ポイントとしては、最近急にボランチで台頭してきたDF22高橋ユリヤが、なぜか前節急に欠場となったこと。
単に一時的なコンディション不良などならいいが、とにかく怪我で無い事を祈るばかり。

また2種登録で大学との二足のわらじの今期中途加入したばかりのDF29田頭(たがしら)もメンバー入りなるかは毎試合読めない。
FW13武颯、DF3畑尾、DF19岡本一真など、主力陣に怪我人も続出しはじめた。

その結果、岩元ルナや菊池健太が前節ベンチ入りしたものの、まだ大槻監督としての信頼度が薄いのか、交代枠が余りながらも当番なし。
夏場の連戦で主力陣も厳しくなっている中、もっと控え陣を有効利用して欲しいところ。
そんな起用のミスマッチを解消させ、あと一歩生まれ変わって欲しい。


ここまでが試合前プレビューだったが、2トップはFW23平松が選ばれ、FW47杉本はベンチ、そしてなんとFW39高木彰人が怪我からもう復帰??

いつも思うが、復帰をいつも急ぎすぎ、結局再度の早期離脱にならないかが本当に心配される。


7川本リヨ
23平松
17山中        10佐藤亮
15風間宏希 38天笠

36中塩          5川上エドオジョン
2城和 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW9北川、FW39高木彰人、MF47杉本竜士、FW18、MF14白石智之、MF6内田、DF50菊池健太、GK42石井僚




青木翔大、小柳擁する秋田

秋田といえば、まずは吉田謙監督が強烈なキャラではあるが、当然戦力で注目は元ザスパのFW40青木翔大、DF3小柳を擁する。
最近はこの2人はベンチもあるようだが、対ザスパとなればスタメンでも出してくるかが注目される。



29齋藤恵太
17梶谷
7水谷     9中村亮太
25藤山 6諸岡

13才藤      22高田椋汰
5河野 4阿部

31圍(かこい)


ベンチには、FW8畑潤基、FW40青木翔大、FW15丹羽詩温、MF10沖野、DF33飯尾、DF3小柳、GK1山田元気




左サイドから崩すザスパ、セットプレーで押してくる秋田

立ち上がりこそ攻め込むはホーム秋田だったが、3分には相手DF4阿部のミスキックをFW7川本がカットし、左からMF17山中が縦に突破してからのゴール前への低いクロスはFW23平松の前で惜しくもカットされる。

対する秋田は相変わらずセットプレー中心に攻め込み、9分にも右CKからゴール前に放り込み、相当強く当たりに来る。
これが秋田のサッカーだ。

11分には速攻のチャンスから左サイドをMF17山中が攻め上がり、中央、ゴール前に上がってきたFW7川本リヨに送ると、これに相手DFに倒されファール?PKか?とも思われたが、これはファールなし。

13分、秋田の右CKからファーでFW29齋藤恵太が頭で詰め、それをGK21櫛引が抑えにいったところを再度齋藤恵太が詰めて、しばらく櫛引倒れる。
いやいや、相変わらず秋田は強くいきすぎだって・・・

とにかくCKを与えたくない。

ザスパは15分にも左サイドからMF17山中が突破し、中央へ折り返したFW23平松へのボールはカットされるが、これが一本でも通れば1点もの。

前節は前半、1回も左から崩せなかったが、この試合は左の山中からの起点が目立ち、そして中央にはFW7川本リヨ、FW23平松と2人が詰められるため、このサイド攻撃は繰り返したいところ。



佐藤亮とエドのポジション取りは逆では?

25分、左サイドからFW7川本リヨがうまくCKをとると、その流れからMF17山中の密集からのシュートは惜しくも相手のブロックがあり、再度右CKに。

その右CK、MF15風間宏希のキックからゴール前でDF2城和のヘディングには相手DFもゴールライン際で阻止。

ザスパの攻撃で気になるところは、右サイドいっぱいにMF10佐藤亮が張り出し、DF5エドオジョンが中央に入っていく布陣になっているが、普通は逆では?
明らかに戦術なのだろうが、だから右サイドからあまり攻められていない感がある。

エドのサイドアタッカーとしての能力も消されているし、中央でも起用に出来るFW10佐藤亮の良さも、両方とも消えてしまっている。

DF19岡本一真の時はそれで成功していたのかもしれないが、エドと佐藤亮の場合はどうも違和感がある。

35分、ようやく相手のMF9中村亮太にイエロー。
あまりに秋田の当たりが強いので、もっと主審が試合をコントロールしてもらわないと困る。

40分もFW10佐藤亮が速攻で右サイドを持ち込んだ場面でDF5河野が腕を引っ張る悪質なファールでイエロー。

ようやくイエローが出始めた。




前半はスコアレスで折り返し

42分には左サイドから攻め込んだところからファーでFW10佐藤亮が折り返しを狙うも惜しくもブロックに会い、43分には逆に秋田の速攻からFW29齋藤恵太のシュートはわずかにブロックしゴール上へ。
その右CKからこぼれ球から秋田にシュートを浴びるも、これはGK櫛引がファインセーブ。

すると45分にFW7川本リヨから起点でカウンターに入り、全員が押し込んだところから折り返されたボールにDF5エドのところでチャンスになるも、惜しくもシュートはできずに折り返してチャンスを潰してしまう。

こうして前半は最後はチャンスの応酬となるもスコアレスでの折り返しとなり、相変わらず秋田相手には体力勝負になる中、後半に勝負の行方は持ち込される。





後半、守護神櫛引のスーパーセーブでチームを救う

後半に入りホーム秋田の猛攻を再度受ける形となり、5分、右CKの流れからMF25藤山のシュートをゴール前でFW29齋藤恵太がコースを変えるという決定的なシュートにGK21櫛引がさすがのファインセーブで守護神ぶりを見せつける。

9分も右サイドからMF9中村亮太のクロスが鋭くゴール前に入り、かろうじてクリアして左CKとなっているが、どうにも勢いで負けている。
今一つ、盛り返す力が必要。

すると12分、先に動いたのは秋田、FW29齋藤恵太、MF9中村亮太に代えて、FW40青木翔大、FW8畑潤基を投入。

中村亮太はイエローすれすれのダーティーな足掛けファールをその交代の直前に天笠に仕掛けていたため、これは2枚目のイエローを警戒してのものもあるだろうか。

17分、秋田の左サイドからMF25藤山のクロスからファーでFW8畑潤基のヘディングシュートを浴び、これはこの試合最大の決定機だったが、なんとGK21櫛引がスーパーセーブ!!!
凄いな、櫛引・・・完全にやられているところでチームを救った。


19分、ザスパはようやく2人交代、FW10佐藤亮、FW7川本リヨに代えて、MF8杉竜士、FW9北川を投入。



相変わらずのスコアレスドロー

飲水タイムに入った28分、互いに選手交代。

ザスパはDF5エドオジョンに代えてMF6内田。
秋田はMF7水谷、FW17梶谷に代えて、MF10沖野、FW15丹羽詩温を投入。

それにしても、なぜ前節と同様、エドに代えて内田なのか、さっぱり意図がわからない。
内田を右ボランチに入れて、風間を中央、左に風間を置く3ボランチを前節から試しているわけだが・・・
だったら普通に菊池健太を入れればいいだけだと思うが・・・
左に杉本、右に回った山中にさらに負担がかかっているだけにしか見えない。
とにかく山中を使い過ぎ。

時間はその後もどんどん経過していき、もう後半35分だが、互いに体力が厳しい時間帯、39分に秋田のアーリ―クロスからFW40青木翔大のシュートはわずかにバーの左を逸れて助かる。
この左CKの流れから猛攻を浴びるも、最後のDF4阿部のシュートは上に吹かしてくれて助かる。

40分、ようやくザスパは最後の交代、MF17山中に代えてMF14白石智之を投入。
白石を左に、杉本を右に配置し直す・・・と思ったら、またしてもいつもの大槻監督の悪癖で、FW9北川を無駄に右に配し、杉本を中央に置いてますが・・・
ん?ところで高木彰人の投入はしないの?
FW23平松も相当に疲れているはずだが・・・

45分、秋田の左からのロングスローインからこぼれ球をMF10沖野にミドルを浴び、これはわずかに上をふかしてくれて助かる。

ここら辺の時間帯はホーム秋田に流れがいき、ザスパは防戦の展開に。
結局、いつも通り、なんだかやりきった感が無い、いつものスコアレスドローで幕切れとなった。


プレーオフ圏内を狙うチームの戦い方ではない

結局のところ、いつも通り大槻采配の悪癖がそこかしこにみられた結果となった。

上記途中に書いた、なぜ佐藤亮とエドのポジショニングが逆なのか、北川は相変わらず右サイドで起用され、そしてトップ下に入った杉本も全く良さを活かせてもらえてなかった。

交代は全て秋田の吉田謙監督の後手を踏み、一度も采配で巻き返しができず、後半は特に防戦一方となる場面が目立った。

そして最後はアウェイなので引き分けでOKとして、なぜか交代枠を1つ余らせるという、いつものもったいなさ。

だったらなぜFW39高木彰人を無理に復帰させたのか。
スタメンで出たFW23平松も試合終盤は相当に疲れており、ほぼ何もできなかったのに、ならば高木彰人の調子を見よとは思わないのだろうか。

結局、いつも通り、とてもやりきったと思える内容ではなかった。

プレーオフ圏内を狙うチームならば、中位から下位にいる秋田相手には、絶対に勝ち点3を獲りにいかなければいけなかったはずなのに、この内容ではとてもプレーオフ圏内を狙うなど、おこがまし過ぎる。

基本的な戦術とか、この試合も相手のペース、ホームでありながらきっちりとドローを掴み取るという守備の粘り強さなどは評価できるが、最近のザスパの、特に攻撃陣の連携の無さ、うまくいって無さは目に余るものがあり、つまりはサッカーがつまらない。

先日観にいった、相模原での岩上のプレーの数々がどれだけ面白かったか。
ザスパで忘れさせられていた、純粋なサッカーの面白さというものを、相模原に行った岩上祐三は思い出させてくれた。

ああいうことだ。
ああいった魅力あふれるサッカーができなければ、結局観客は増えはしない。

今日の相手・秋田もそうではないだろうか?
夏休み期間中の土曜ナイターという絶好の条件下で、ザスパからもある程度サポータが出向いたというのに、観客の数は2500人を下回った。

結局、今日のようなダーティーなプレーと、セットプレーに特化し、ゴール前での混戦を狙うだけの攻撃など、正直秋田のサッカーに本来のサッカーの面白さ、美しさは感じない。

観客を呼ぶとはどういうことか。
魅力あるサッカーとはどういうものか。

その先にプレーオフ圏内はあるものだと思う。




(23.7.29)





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