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ザスパクサツ群馬

2023年7月9日(日)
J2リーグ2023シーズン第25節
ザスパクサツ群馬 VS 大宮アルディージャ(ホーム)
観戦記 2−0

横棒


2ヵ月勝利なし・・・いい加減限界が見えてきた大槻ザスパ

もう勝利を味わったのはいつだったか・・・そう、5月17日のホーム、水戸とのダービーでMF5エドオジョンのプロ初ゴールでの劇的な勝利以来、もう2ヵ月近く勝利が無い大槻ザスパ。
え?あのエド選手が自ら、エド!エドオジョン!!とサポータを煽った勝利の歓喜から勝ってないのか・・・はるか昔に感じる・・・

それから8試合は6分2敗と勝ち星が無く、その中ではよくやったという強豪との引き分けもあるため、そこまでチームが落ち込んでいるというわけでもなく、特に未だ今シーズン、連敗を一度もしていないという点は大きい事は大きいが、しかし結果的に8試合で勝ち点が2勝分しか獲れてないというのも事実。

昨年もこの時期、引き分けを挟んで実質10連敗で一気に中位から降格圏内まで落ち込んでしまったわけだが、今年はかろうじてまだ10位をキープしている。

特に前節のホーム熊本戦で、終盤まで1−0でリードしていながら、大槻監督に守りに入る意識が強いあまり、リードしているうちに投入するべきだったMF14白石智之、MF15風間宏希という2枚のカードを切れずに、圧倒的に熊本に攻め込まれ、そのまま勢いに飲み込まれるようにセカンドを拾われ敢え無く陥落し、手痛いドローとなった。

このドローはまさに大槻采配の闇の部分を如実に体現しており、これまではDF3畑尾を中心にどうにか逃げ切ってきたわけだが、いつまでも逃げて勝てるほどサッカーは甘くないという事がよくわかる、自分にとってはある意味満足のいく結果でもあった。
あのまませせこましく逃げ切って、また味をしめて、あんなつまらないサッカーをこの先も永遠続けられては、観ている側、応援している側としてはたまったものではない。

そう、強豪とのアウェイなら、あれでも許される。
勝点1を持ち帰るのは重要だ。

だが、前節はあくまでホームであり、相手はアウェイでやられている、しかも順位もザスパより下の熊本相手だ。

絶対に勝ち切らないといけない試合だし、1点リードでは足りず、勝利のためには追加点を最後まで、少なくとも後半40分までは狙わないといけない試合だった。

それなのに、前半首尾よく先制できたことをいいことに、後半も攻められっぱなしでついに破綻した。

あれがホームでの戦い方だろうか?
あんな消極的な采配で、観ている観客に次も観に来ようと思わせる魅力があるだろうか?

特に数字として、前節は相手のコーナーキックが12本だったのに対し、ザスパはなんと0本。

コーナーキックがゼロなんて、プロの試合ではそうは無いのではないだろうか。

連戦でいい加減MF17山中も疲れ、サイドから深く押し込めず、後半に左サイドに回されたFW7川本リヨ、右サイドに起用されたFW9北川らがいかに無駄だったのかがよくわかる数字であり、だったらなぜリヨや北川にサイドをやらせるくらいなら、本職のMF14白石を投入し、もっとサイドから押し込ませなかったのかが疑問でならない。


そう、夏場の連戦ということをもっと考慮するべきだ。
3連戦の最後となるこの試合は、いい加減疲労しているMF17山中を休ませ、白石なり、FW18岩元ルナなりのサイドアタッカー達を使うべきだ。




3連戦最後となる大槻ザスパ

注目としては、冒頭のプレビューでも述べたとおり、いかに夏場の3連戦を考慮してメンバーを組んでくるか。
特にMF17山中をせめてスタメンからは外させないと、相当に厳しくなるだろう。

・・・ここまでがプレビューだったが、案の定、前節限界まで走ったばかりのMF17山中が相変わらずスタメン。
気になるのがDF19岡本一真がベンチからも外れるが、いよいよ移籍の準備体制に入ってしまったか??といったところ。
その代わりと言わんばかりに、来期の正式加入が決定している2種登録のDF29田頭が2回目のベンチに入る。



7川本リヨ
28長倉
17山中        10佐藤亮
15風間宏希 22高橋ユリヤ

36中塩           5川上エドオジョン
2城和 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW23平松、FW9北川、MF14白石智之、MF38天笠、MF6内田、DF29田頭(たがしら)、GK42石井僚




降格の危機に瀕する最下位大宮

対するホームに迎える対戦相手は、今季J2の中で快走する首位町田に対して、逆の意味で注目されている大宮。
現在ダントツの最下位で、20位残留圏内の金沢と、21位のいわきとの勝ち点差は7開いており、特に失点数が多く、どんなに得点してもそれ以上にやられてしまうという展開が続いている。
その中で前節のジェフ戦では久々の勝利を収め、その前の試合でも首位町田相手に2点先制するなど、ここ2試合は復活の兆候も見せているだけに、ザスパとしてはアウェイナクスタでついに勝利を収めた前回対戦に続き、この大宮戦ではいい加減2ヵ月ぶりの勝利をホームでおさめたい。

今節勝利できないと、本当に丸々2ヵ月勝利なしが確定してしまう。
この大宮戦で勝利し、プレーオフ圏内に食らいつけるか、もしくは負けてしまうと一気に下位に落ち込んでしまう危険性もある、後半戦序盤での非常に重要な一戦となる。


19アンジェロッティ
48柴山    9中野
46貫          3岡庭
8栗本 32高柳

17新里 5浦上 34大森

1笠原


ベンチには、FW28富山、FW23矢島、MF7小島、MF39泉澤、MF14三幸、DF37関口、GK35南雄太




完全に引いてくる大宮

立ち上がりからボールを支配するのはホームのザスパ。
特に右サイドバックに入ったMF5エドオジョンの積極的な仕掛けが目立ち、4分にはエドの左足からゴール左隅を狙ったシュートは相手に当たり惜しくもバーの右を外れる。

前節熊本戦ではなんとゼロ本だったコーナーキックも、この試合ではエドの活躍で立て続けに奪うこととなる。

やはり大宮は残留に向けてすっかりとモードを切り替えてきており、5バックにしてからは相手にボールを持たせての速攻一本を狙ってくる形。

ザスパはその大宮相手にポゼッションし、MF17山中らも遠目からでも積極的にシュートを狙う。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
前節はザスパでは初めて右サイドバックに起用され本調子ではなかったMF5エドオジョンも、この日は攻守に渡って立派にDF19岡本一真の代役を果たし、サイドからの積極的な仕掛けで大宮を苦しめた




ユリヤが2試合連続押し込み先制!!!

・・・前節のザスパと同じく、守って勝てるサッカーなど無い。

18分、ザスパはFKのチャンスの流れから、一度遠目からDF2城和がシュートを放ち、ブロックされたところを再度DF2城和が拾って左サイドに渡すと、この左サイドからのFW7川本リヨの強烈なシュートを相手GK1笠原がこぼしたところに詰めたMF22高橋ユリヤのシュートが押し込まれる!!!

GOOAALLLL!!!!


マジか、ユリヤ!!!
FKの流れとは言え、ボランチなのに、あそこに詰めたのか!!!!????
どう考えてもセンターFWの役目のところを、なんとボランチのポジションながらユリヤが決めた、それも2試合連続で!!!

引いて守る大宮相手に手痛い一発を見事に喰らわせた。
やはり、最初から引く意識を持っているチームなど、相手にとっては何の怖さも無いということだ。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
ゴール前への詰め要員として完全に覚醒したMF22高橋ユリヤ



CKからリヨが押し込み追加点!!!

さらに押し込むザスパ、21分には右CKの流れからFW7川本リヨの決定的なシュートは惜しくも相手GKに阻まれ再度CKに。

更にさらに24分にはペナルティ左隅からMF28長倉のシュートは惜しくもバーのほんのわずか左上。

その後は試合も膠着気味になり、1点を追う大宮もそれほどはプレッシャーに来ない。

それにしても前節の熊本とはプレッシャーが段違いすぎる。
なるほど、これが大宮の現状か・・・
そりゃ苦戦するわけだ。

しかしそうなるとザスパも絶対に追加点で勝利しないといけない。


すると39分、右CKからMF15風間宏希のキックにゴール前に詰めたのはMF22高橋ユリヤのヘディングを相手GKがはじいたところに、ゴール左からFW7川本リヨが押し込み、バーの上を叩きながらゴールへ叩き込む!!

GOOAALLLL!!!!


よーーーーし!!!!
この前半のうちの追加点はデカい!!!!
1点リードされたというのに、いまだにスイッチの入らない大宮に冷水を浴びせるような、見事な追加点が突き刺さる。

それにしてもリヨはアウェイでのCKからも同じように押し込んで、これが2点目だと思うが、まさにこれぞストライカー、リヨの真骨頂。
さらにこの得点のアシストも言えるドンピシャのヘディングを放ったのはMF22高橋ユリヤであり、お互いにアシスト、ゴールを1つずつ決めたような形。

こうして前半は2点リードでの折り返しとなり、これまで天敵だった大宮をJ3にたたき落とす引導を渡す試合となる可能性が高まった。

勝つぞ、2ヵ月ぶりの勝利を、このホームで!!
まだまだ追加点も獲らねば。




後半、交代策しかない大宮だが、何も変わらない

後半頭から当然2点決められている大宮は選手交代だが、なんと3枚代え。
MF8栗本、FW9中野、DF34大森に代えて、MF14三幸、FW28富山、MF39泉澤を投入。

3人代わっても大宮のモードがそんなに変わるわけでもなく6分、ゴール前でこぼれだところをFW7川本リヨがシュートもこれは惜しくもミートせず。

さらに8分、今度は左サイドから押し込むと、ファーに渡したボールからFW10佐藤亮の右足からのシュートは惜しくもバーのやや上。
これが利き足の左だったらと、惜しいシュートだった。

12分、左サイドからMF17山中の速攻からのライン際からのマイナス気味の折り返しがあと一歩、ゴール前に詰めたMF22高橋ユリヤに届きそうだったが、惜しくもギリギリ相手DF17新里がこれを阻止。

それにしてもユリヤ、あそこまで詰めているとは・・・
どうしても前線のこういった場面ではリヨ1人んが間に合っているかどうかだけだったのに、ここにユリヤが加わった事で途端に前線に厚みが増した。
リヨ、いよいよ覚醒したか・・・

これは今後も大きな武器となるだろう。
2試合連続ゴールは偶然でもなんでもない、ユリヤのゴールへの嗅覚が覚醒しただけだ。

16分にも同じく左サイドからMF17山中の速攻から、今度はニアにFW28長倉が詰めるも、相手のブロックにあう。

大宮は全く反撃の糸口が見つけられず、右往左往している間にザスパの速攻が入るという悪循環。
やはり前半の2点リードが大きい。




DF29田頭、早くもJデビュー

22分、ザスパもいい加減交代、殊勲の2点目を決めたFW7川本リヨに代えてFW9北川を投入。

いつもなら佐藤亮に代えて右サイドに入れるという悪策だが、この交代はかなりまとも。

29分、ザスパは左サイドから3人がかりで起点となり、MF17山中が抜け出しゴール前に入れると、こぼれたところをMF5エドが狙いすましてのシュートも、狙い過ぎたかゴール右を惜しくも逸れていく。

30分、大宮はMF3岡庭に代えて、DF37関口を投入。

ザスパはここで3枚代え、MF10佐藤亮、MF15風間宏希、MF5エドオジョンに代えて、MF38天笠、MF6内田達也、DF29田頭(たがしら)を投入。

山中は右サイドに回り、天笠が昨シーズン以来の左サイドに入る。

DF19岡本一真が抜けた後の穴埋めを期待される田頭、早くもJリーグデビューとなる。

31分、久々に大宮にボールを持たれたザスパは、MF22高橋ユリヤのクリアも奪われてしまい、そのままセカンド攻撃を喰らうと、MF48柴山のゴール右への鋭いシュートがバー右を直撃!!
これは危なかった。
今日唯一、はじめて危なかった場面となった。

35分も右サイドから押し込まれ、ニアにシュートされるもGK21櫛引が抑える。
この時間帯はこの試合唯一だったと言える大宮の時間帯だったが、まあ5分間程度か。


36分、左サイドからMF38天笠が速攻で押し込み、ゴール前への鋭い低いクロスにFW28長倉が詰めるも、惜しくもあと一歩届かず。




大宮の攻撃をシャットアウトし完勝!!

ここで大宮は追加交代、FW19アンジェロッティに代えて、FW23矢島が投入される。

38分、FW28長倉が左サイドで相手と競り合いとなり、見事に身体を入れ替えて奪うと、GKと1対1気味になるチャンスとなるが、惜しくも相手のブロックで潰される。

40分、ザスパは最後の交代、MF17山中に代えてFW23平松を投入。
うーん、結局FW9北川を無駄に右サイドに回すわけね・・・
北川はゴール前への迫力あるドリブルも魅せてくれただけに残念。

44分、大宮に連続でCKを浴びて、FW28富山のヘディングは危うくバーのわずか右。

試合は4分のアディショナルタイムに入り、いよいよザスパも時間稼ぎをしはじめる。
ザスパのコーナーでの時間稼ぎはいつ以来か・・・

守りに入るチームの中で、これがデビュー戦のDF29田頭は、岡本一真と見まがうほどのオーバーラップを見せ、素晴らしいクロスにファーでFW23平松のシュートは惜しくもミートせず。
これは田頭、守りに入るチームの中で一つ良いプレーをデビュー戦で見せてくれた。
自信に繋がることだろう。

こうしてタイムアップとなり、見事なクリーンシートと追加点による2−0という完勝を収め、前半戦のアウェイでの勝利と含めシーズンダブル勝利となった。




大宮降格がほぼ確定

ハッキリ言って大宮が弱すぎた。
特に攻撃の場面では、MF48柴山の個人技からの突破以外は、ほとんど怖いものを感じなかった。

今、世間を賑わすMF14三幸にしても、なぜ彼を投入したのか、全く意味がわからないほど何もできていなかった。

今、大宮にはとにかくガムシャラに走り、目をギラつかせ、相手ゴールに食らいついていく若手アタッカーなどを投入するべきだが、ああいったテクニックが少し上だからといって、だから何なのか、横や後ろにパスをしているだけでは、今の強固なザスパのDF陣が崩れるはずが無い事はわかっているはずだ。

正直、ザスパにダブルを喰らい、そしてこの日の内容では、どんな夏の補強をしようとも、そこまで劇的に変わるとは思えない。
残留圏内の20位までの勝ち点差は9と離れ、この3勝利差はもはや覆らない。
よほど栃木、水戸あたりとの直接対決で叩きのめすくらいでないと・・・

また、この日の大宮のサポータの数の少なさにも驚かされた。
前節、ようやく待望の勝利を挙げ、この試合で連勝すれば、まだまだ大宮は死んではいない、ということを見せつけられる重要な試合であり、それも隣県の高崎線一本で来られる群馬なのに、清水のサポータより少ないというのは・・・
明らかに昨年の半分くらいしか来ていなかった。

前節勝ったものの、もはや大半のサポータは諦めてしまっている事だ。
これまで強いことが当たり前の大宮にとって、もはや今の弱すぎる大宮など応援したくないというサポがこれだけ多いということか・・・



新たな後半の戦力が見えてきたザスパ

そんな、あまりに内容が緩すぎた大宮に対しての2カ月ぶりの勝利は、正直ザスパが良かったのかどうか、という点では評価がまだしにくい点はある。

ただ、これまで圧倒的な軸であったDF3畑尾がいなくてもクリーンシートで抑えたのは確かだし、圧倒的な右サイドバックのレギュラーだったDF19岡本一真が不在でも、MF5エドオジョンとDF29田頭は、十分にその穴を埋められる実力を見せてくれ、いつでも岡本が海外など他のチームに行っても安心であることを証明してみせた。

ザスパクサツ群馬vs大宮アルディージャ 2023.7.9 正田醤油スタ
2023.7.9大宮戦
DF3畑尾の代役を前節から立派に果たしているDF2城和

3試合ぶりに復帰したMF38天笠も、昨年以来の左サイド起用となったが、昨年以上のサイドアタックの能力を見せてもくれた。

そして、その天笠から完全にポジションを奪い取った形のDF22高橋ユリヤの2試合連続得点の覚醒はすさまじい事だった。

1トップとトップ下のFW28長倉という形のザスパ前線において、後方からヘディングも強いMF22高橋ユリヤがこれだけゴール前に詰められれば、今後の得点パターンは相当に広がる。

天笠も後方からの左足での積極的なミドルシュートで好機を演出してきたわけだが、ユリヤの場合は直接的にゴールに自ら詰める事で、それも後方から一気に詰めてくることで、相手としてはどうしても捉えきれない。

このユリヤの新しい形での得点パターンは、非常に大きな武器となる。

色々、後半戦に向けて新たな戦力も出てきたザスパ、とにかく連勝で勝ち点を上積みさせ、8位まで順位を上げた今の位置を最後までキープし、プレーオフ圏内を最後まで狙いたい。






(23.7.9)





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