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ザスパクサツ群馬

2023年7月1日(土)
J2リーグ2023シーズン第23節
ザスパクサツ群馬 VS 徳島ヴォルティス(アウェイ)
観戦記 0−0

横棒


6試合勝利の無い大槻ザスパ

後半戦に折り返しても一桁順位に留まるという快挙を成し遂げている大槻ザスパだが、5月17日の水戸戦以来、実は6戦勝利が無く4分2敗、その間にあった天皇杯も負けているため、もうしばらく歓喜の勝利を迎えていない。

それなのにまだ9位に留まれているのも凄いことだが、いい加減勝ち点を稼いでいかないと、プレーオフ圏内を狙える位置から脱落していくこととなる。

なんとかシーズン終盤までプレーオフ圏内である6位以内を狙える位置、勝ち点3以内まで着けることができるかが今シーズンの実質的な目標となってくる。

ここ最近目立つのは、MF28長倉やFW39高木彰人といった怪我人たちが帰ってきては、1、2試合程度ですぐに怪我が再発する形で離脱してしまっていること。
前節はMF5エドオジョンが久々に戻り、元気な姿を後半にみせたが、とにかくまだ戦力が枯渇しているわけではない中、焦らずじっくりと怪我人の復帰については慎重にやってもらい、それよりも天皇杯で存在感を示したFW18岩元ルナや、まだ攻撃のところで力を試させてもらっていないMF41田部井悠といった控え陣を最大限に活かしてもらいたいところ。

もっと新たな、フレッシュな戦力を活かし、停滞気味で得点力が落ちている攻撃陣を活性化させるべき。
相変わらずFW9北川やFW7川本リヨといったところをサイドで使いたがる大槻監督の采配もどうにかして欲しい。
まだまだ今の戦力をキチンと使えば、ここからプレーオフ圏内は本気で狙える。




天笠出場停止の大槻ザスパ

一番の注目は、前節のイエローで累積欠場となるMF38天笠の代役。
前節後半からボランチで出場したDF22高橋ユリヤが有力であり、天皇杯ではボランチでフル出場で出来ているため、ユリヤの攻守での思い切った躍動を期待したいところ。

注目は前節貴重な先制点を、ニアの難しい体勢で決めて波に乗るFW9北川。
また前節はレンタル契約の関係で清水戦は欠場となったFW7川本リヨがまたしても左サイドで起用されてしまうのか、といったところ。
MF5エドオジョンもスタメン復帰なるかどうか。
エドは昨年までの古巣、それもアウェイでの対戦となり、前半戦のホームでの徳島戦は脳震盪の関係で出場できなかったため、この試合に賭ける思いは相当に強いことだろう。

ここまでが試合前のプレビューだったが、結果はやはりエドオジョンスタメンとなり、天笠の代役は高橋ユリヤ。

そしてなんとベンチには新加入したばかりの現役大学生田頭(たがしら)が入る。

DF19岡本一真がシーズン前からヨーロッパ移籍が囁かれており、いよいよ夏の移籍の前の代役探しだろうか・・・

さらに、まだ復帰が先かと思われたMF28長倉がまたしてもいきなり復帰となる。


23平松
28長倉
5川上エドオジョン     17山中
15風間宏希 22高橋ユリヤ

36中塩           19岡本一真
3畑尾 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW9北川、FW7川本リヨ、FW10佐藤亮、MF6内田、DF29田頭、DF2城和、GK42石井僚




徳島ヴォルティス

開幕当初から、5分5敗で最下位とあまりに勝てない新監督ベニャートラバインの理想論を追うところがヤバく、早く現実的な采配ができる監督に変わらないと手遅れになるのではと考えていたが、その後は持ち直してきて現在15位まで持ち直し、とりあえず降格は無さそうな位置に付けている。
本来は3チーム昇格できる枠がある今年こそはJ1復帰のチャンスのシーズンではあるが、現実的には今シーズンはどれだけ持ち直せるかというシーズンとなりそう。
持ち直してきた理由としては、1トップのFW9森海渡が9得点、トップ下に入る元代表のテクニシャンFW8柿谷曜一朗が6得点と、ようやく本領を発揮しはじめ、左サイドからのMF24西谷のアタック能力からのサイド攻撃など、攻撃が機能しはじめたところだろう。


9森海渡
8柿谷曜一朗
10杉本太郎 33中野
24西谷         39西野
7白井

13長谷川 3石尾 26森昂大

1スアレス


ベンチにはFW16渡大生、FW30坪井、FW15棚橋、MF20児玉、MF17高田、DF2田向、GK21田中颯



立ち上がり攻め込むも、徳島に主導権を奪われる

立ち上がりからアウェイながら攻撃が繋がり押し込むのはザスパ。
FKやCKなどでチャンスを作っていく。

特に、やはり古巣相手に燃えるMF5エドが積極的に前線のプレスにも参加しているところが印象的。

しかし最初の決定機は徳島、7分に右サイドからのMF39西野のクロスに、ファーでFW9森がヒールで当てていったシュートはわずかにバーの左を逸れる。

このヒールシュートはGK21櫛引も読めていなかったため、危なかった。

このシュートから流れが変わり、徳島のポゼッションの時間帯が続く。

17分には徳島の左CKから一度ファーで折り返され、ゴール左でDF26森昂大のシュートをカットにいったDF24酒井の足に当たったボールがゴール方向に向かい、危うくGK21櫛引が押さえる。

19分には左サイドを起点にされた徳島に、MF24西谷の右足からのミドルを受け、これはわずかにバーの右。

そんな劣勢の中だったが、MF28長倉がボランチを使ったうまいワンツーでの中央からの抜け出しに、DF13長谷川が思わずファールで止め、これにはイエロー。
長倉がサッカーがうまいと言われる所以の動き出しの妙を体現した抜け出しだった。

このFKはMF15風間が直接シュートにいくも、ゴール左上をわずかに外れていく。




前半はスコアレスで折り返し

36分、徳島の左サイドのスローインの流れからMF33中野に抜け出され至近距離からのゴール左でのシュートはGK21櫛引が左足一本でかろうじてセーブ!!!

42分、ザスパは久々に攻撃のチャンス、左サイドをMF28長倉が抜け出し左でのクロスにファーでMF17山中がヘッドで競り合い、こぼれ球にもくらいつくがクリアされる。

45分にもGKのスローインから繋がり、MF28長倉が左サイドから速攻を仕掛けると、中央に折り返したところに詰めたMF17山中のシュートは惜しくもミートせず。

こうして前半1分のロスタイムも経過し、互いにスコアレスで前半折り返しとなる。

全体的に実力も内容も拮抗といった感じ。

後半の選手交代含めたチームの総合力での後半勝負となる。




後半頭、なんと大黒柱DF3畑尾が負傷交代??

後半に入り、なんとザスパはDF3畑尾に代えてDF2城和を投入。
以前から畑尾の足の調子が限界に来ている感じはあったが、ついに限界を迎えたか???
最近のザスパの強豪相手にしぶとく守り引き分けをとってきたのは、ひとえに畑尾のゴール前での鉄壁の壁があったからこそ成り立った戦術だったが、ここで畑尾を失う事は、後半戦に大きな暗雲をもたらすこととなる・・・

守備だけでなく、CKなどのセットプレー時の貴重な得点源でもあったので、これは非常に大きな意味を持つ負傷交代となる。

後半2分、古巣相手にMF5エドも積極的に左サイドから仕掛け、FKを得て、このFKの流れからの後方からのシュートは惜しくもバーの上をやや外れる。

このエドのプレーに感化されたように、MF15風間宏希が珍しく左サイド深くで粘って突破し、これまたファールでFKを得ていく。


10分、ザスパは左寄りでのFKの流れからのMF17山中のファーゴール右でのヘディングシュートは惜しくもGK1スアレスに抑えられる。

12分、右サイドからうまくDF3石尾をかわし抜け出したMF17山中、カットインしていき得意の左足からの渾身のシュートも、ほんのわずかバーの左上を逸れていく。

後半押されていたホーム徳島だが、16分に左サイドからFW8柿谷がMF24西谷とのワンツーで抜け出していき起点となると、MF10杉本のシュートはバー上に逸れる。




互いに交代策

ここで17分、互いに選手交代。

徳島はMF33中野に代えてMF20児玉を投入。

ザスパはFW23平松、MF5エドオジョンに代えて、FW9北川、FW7川本リヨを投入。
結局、川本リヨはやはり左サイド要員となっているが、だったら本職のMF14白石智之を使ってよ・・・

相変わらずサイドのアタッカー要員のベンチ入りが少なすぎる・・・

22分、徳島のポゼッション、DF26森昂大の縦パスを受けたMF39西野がそのままターンし左足でのシュートは、GK21櫛引がかろうじてはじきCKに逃げる。

再び劣勢となってきたザスパは31分、2回目の交代、MF15風間宏希に代えてMF6内田達也を投入。

33分、ダイレクトパスを繋がれてしまい、FW8柿谷がザスパDF陣の包囲網を抜け出し一瞬ペナルティ左でフリーとなり危うくなるが、すかさずDF2城和らがカバーに入り、かろうじてスペースを埋める。

34分も右サイドの徳島の攻撃からゴールファーに柿谷が詰め、そこまでボールが届いたら終わっていたが、かろうじてDF19岡本一真がカット。
終盤に入り、いよいよ柿谷らしさが爆発してきた徳島の攻撃に対し、かろうじて粘るザスパ。

37分、徳島は更に交代、FW9森海渡、MF39西野に代えて、FW15渡大生、MF17高田を投入。
ホームで勝ち点3を獲りにくる徳島。



試合はドローで幕切れ

やはりだが、ザスパは川本リヨの左サイド投入以来、左サイドからの突破が激減してしまい、攻撃といえば右サイドのMF17山中に賭けるしかないが、山中もいい加減疲れが見え、なぜ先ほどの内田投入の際にFW10佐藤亮を投入しないのかがわからない。
だったら佐藤亮をベンチに置く意味は何なのか??

39分、そのMF17山中は速攻から右サイドを抜け出し折り返しにいくがマーク2人に阻まれ、いよいよ足が攣り始めたのかストレッチをする。

このザスパの右CK、中央ドンピシャでヘディングを合わせたDF2城和のシュートは入ったかと思ったが、GK1スアレスが右足一本でこれをファインセーブ!!
惜しい!!!

ここで先ほど足をストレッチしたMF17山中に代えて、FW10佐藤亮を投入。
ん?これで交代は終了??

45分、相手のDFラインでのパスが乱れFW10佐藤亮がこれを奪ってショートカウンターに出たところをMF7白井がファール覚悟で止め、これにイエローと共にペナルティ手前右寄りの絶好の位置でのFKとなる。

これを蹴りにいくのはFW10佐藤亮、左足で直接狙いにいくが、惜しくもバーの右上を越えていく。


こうして最後はザスパが押し込む形で勝ち点3を狙いにいくもタイムアップとなり、互いにチャンスはありながらもGKのファインセーブもあっての痛み分けの形でのドローとなった。





問題は攻撃・・・

勝てる試合ではあったし、この辺でいい加減アウェイで勝利が欲しかったが、しかし内容から見ればある程度妥当とも言えるスコアレスドローだった。

それにしても、やはり攻撃での決定機の少なさがちょっと深刻に見える。

長倉が復活し、何度か長倉の個人技でチャンスは作ったものの、左のエド、右の山中といるのに、サイド攻撃も活かせず、ほとんど決定機を作れていない。

この試合はボランチがいつもの天笠ではなくユリヤだったのもあるかもしれないが、攻撃に厚みも無く、そういえば岡本一真が連戦で前節も足を痛めていた様子であり本調子でないのか、極端に攻撃参加が減った。

少なくとも次の連戦となる水曜のホーム戦は、岡本一真も厳しいだろう。

川本リヨは相変わらず無駄に左サイドで起用され、ほとんど攻撃に繋げていないのに、本職の白石智之はベンチ外に追いやられるし、今の控え陣をみれば白石智之、そして天皇杯であれだけの輝きをみせたFW18岩元ルナらのサイドアタッカー陣をこれだけ冷遇する意味がいよいよわからない。

いつまでセンタ―FW陣のサイド起用にこだわるつもりなのか?
その姿勢が攻撃陣の停滞を招いている事実からなぜ目を逸らせ、特定の選手にだけ結果も内容も伴わないのにチャンスを与え続けるのか?


そして畑尾だ

そして問題はDF3畑尾だ。

以前から足を引きずり、練習でも別メニューが続きながらも、絶対に外せない、唯一替えの効かない大黒柱として、これまで酷使するしかなかったが、いよいよ限界を迎えたとしか思えない。

しばらく畑尾抜きで戦わないといけないとなると、これまでのような亀の子作戦、ひたすら耐え続けドローに持ち込むといった戦術は根本から見直さないといけない。

畑尾抜きでは、あれだけ相手の怒涛の攻撃を跳ねのけ続け、耐え続けることなど出来ない。
DF2城和やDF4川上らの出番ではあるが、やはりセンターバック陣を助けるために、これまでは守備の強度はある程度目を瞑っていたMF15風間宏希やMF6内田らの起用も考え直し、アンカーのMF8岩上やMF33細貝らの出番も考えるべきだろう。
このままでは守備がもたない。

だが、遅かれ早かれDF3畑尾はいつかは抜ける時が来るだろうとは想像はついていた。
それがついに来ただけのこと。

ここからがザスパの本当の実力が試される。



(23.7.1)





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