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ザスパクサツ群馬

2023年6月18日(日)
J2リーグ2023シーズン第21節
ザスパクサツ群馬 VS 東京ヴェルディ(アウェイ)
観戦記 2−2

横棒


4戦勝ちなしで10位まできた大槻ザスパ前半戦最終戦

快進撃を続けプレーオフ圏内で粘ってきた大槻ザスパだったが、この前半戦終盤に攻撃陣の停滞気味もあって勝ち切れなくなり、リーグ戦2分2敗で4戦勝ちなしとなり、現在10位まで順位を落としている。
とはいえどもプレーオフ圏内まで勝ち点3差のため、まだここから1勝、2勝していければいいわけだが、昨年も開幕ダッシュから10節終わったところで4位だったところ、そこから実質10連敗を喫し、一気にどん底まで落ちた経歴もあるわけであり、この前半戦最後の戦いで勝利を収めて後半戦に繋げたいところ。

しかし、前節が2位の大分の戦いだったが、今節は3位のヴェルディとの戦いと、強敵との連戦となり、しかもヴェルディとは控え陣同士の対戦となったつい先週の天皇杯で惜敗したにっくき相手。
しかも昨年までザスパの事業部長だった大久保さんもいるヴェルディであり、これは負けるわけにはいかない。


問題は停滞気味で得点力が恐ろしく低下している前線だろう。

天皇杯で存在感を魅せたFW18岩元ルナが前節ベンチ入りでスピードからの裏への抜け出しの速さを見せ、MF28長倉が帰ってきたことで中央で起点を作れるようにはなったが、それでもまだ足りない印象が前節だった。
(まあ、2位の大分の下平監督の采配が見事過ぎたというのはあるが)

相変わらずFW9北川を本人も不本意であろう、右サイドでの起用が続き、前節はついに右サイドバックでの起用までいったが、だったらもっとサイドの選手をベンチに入れるべきというのはずっと前から言い続けている通り。

やはり、最近キレが凄く、相手も研究できていない、研究しても独特のリズムすぎて止められないMF14白石智之が切り札だろうと個人的には思うところだが・・・

さて、前半最終戦、どういった策を大槻監督は考えるか。




長倉再び欠場??の大槻ザスパ

大槻ザスパは、前節復帰したMF28長倉が再び欠場となり、また天皇杯で存在をみせたFW18岩元ルナもメンバーを外れる。

その代わり、FW7川本リヨがスタメンに、ベンチにMF14白石智之が復帰となる、



13武颯
39高木彰人
7川本リヨ      10佐藤亮
15風間宏希 38天笠

36中塩           19岡本一真
3畑尾 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW23平松、FW9北川、MF17山中、MF14白石智之、MF6内田、DF2城和、GK42石井僚




3位と本気で悲願の昇格を狙うヴェルディ

オリジナル10であり、まさに古豪の代名詞と言えるヴェルディは、現在3位と上位に食い込み、まだまだ自動昇格も後半も狙っていける勢いを保つ。
J2でももう15年やっているヴェルディとしては、昇格枠が3ある今年こそはと意気込むのも無理はない。

天皇杯ではFW27山田剛綺にやられているだけに、同じ相手にやられるわけにはいかない。




29河村
27山田剛綺
20北島    18バスケス
25稲見 7森田

2深澤          16山越
3谷口 15千田

1マテウス


ベンチにはFW11阪野、MF8齋藤功佑、MF23綱島、MF22甲田、DF26加藤蓮、DF6宮原、GK41飯田



序盤から決定機を作られるザスパ

開始早々2分、左サイドMF20北島からのクロスから右サイドで折り返され、後方からMF25稲見の決定的なシュートはどうにかGK櫛引の正面ではじかれ、いきなりのピンチを防ぐ。

続く4分の左サイドからのヴェルディのFK、一度ゴール前ではじいたところを、後方からMF7森田の鋭いシュートは危うく左のポストに当たる!!
いきなり出だしからピンチ連続のザスパ。

そのピンチを防いだザスパにチャンス到来、7分に中央からFW13武颯が持ち上がると、左のFW39高木彰人に渡り、これがオフサイドギリギリでもらうと彰人がGKとの1対1に。
ここはゴール右上に浮かして・・・という場面だったが、なんと素直にシュートにいってしまい、GKマテウスに抑えられてしまう。

彰人・・・ストライカーなら、もう少し工夫したシュート撃ってよ・・・1対1なんだから・・・

14分にはヴェルディの中盤で回されたところで後方からMF18バスケスの左足でのシュートはバーの右を逸れる。

ここまで立ち上がり序盤を観ているに、やはり左サイドに入るFW7川本リヨのところでどうしても攻撃が止まりがち。
このHPでも何度も言っているとおり、サイドの本職があれほどいながら、なぜリヨをわざわざ左サイドでのスタメンで起用したのか意味がわからない。
FW39高木彰人がさかんに左サイドに流れフォローに入るも、彰人もやはりサイドの選手ではない。

だったらFW18岩元ルナを思い切って左サイドのスタメンで使ってみればいいだけでは??と思ってしまう。

左右共に自ら切り込めないため、とにかく攻撃の起点が作れない。



FKからリヨが押し込み先制!!!

そんな劣勢の中の29分だった。

ザスパはFW7リヨが倒され左サイドからのFKを掴むと、FW10佐藤亮のキックからニアでFW13武颯がヘディングを合わせるも、これは惜しくもGKマテウスに阻まれ、このこぼれ球に反応したFW7川本リヨがシュートをゴール上に押し込む!!


GOOAALLLL!!!!


おおおお!!!!よく決めたリヨ!!!!
この日のプレー自体はまだ一度も満足のいくものは自身としても無かったと思うが、このゴール前のシーンはまさにストライカーとしての反応、シュートそのものだった。

よくふかさず、あのゴール上のネットに突き刺したな・・・
やはりリヨはサイドではない、ゴール前にいかに近くにいるべきかという選手だ。

とにかくこの劣勢の前半のうちに先制できたのは大きい。
天皇杯の借りをここで返さなければいけない。



稲見のスーパーシュートで同点に追いつかれる

勢いに乗るザスパ、37分、中央からMF38天笠が抜け出し、得意の左からのミドルが鋭く入るも、惜しくもバーの左上をわずかに外れる。

ヴェルディも1点返しにどんどんゴール前にも放り込んでくるが、そうなるとDF3畑尾やDF24酒井の餌食になるだけで、これをことごとく返す。

しかし40分、ヴェルディの左サイドからのクロスを一度は跳ね返すも、そこからクリアしきれずもたついた中で、後方からMF25稲見が左足を一閃させると、これがゴール右上に突き刺さる・・・・!!??


・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・・


とんでもないスーパーシュートだ・・・
これはGKとしてもノーチャンス。
あまりに威力があり過ぎた。
稲見は前半立ち上がりから中盤のフリーマンとしてやたらと攻守に目立っていたが、シュートまでこれほどまでに目立つものを持っているとは・・・
ヴェルディには惜しい逸材だ。



またしても山田剛綺にやられ逆転・・・

そんな稲見のスーパーシュートの余韻がまだ残る中、ヴェルディは左サイドからFW27山田剛綺が突破してきて、一度は勢いは止めるも、MF20北島に一度預けると、北島がわずかなタメからワンツーの形で再びFW27山田に返すと、そのままゴール前左で右足を振り抜き、シュートがゴール右に突き刺さる・・・


・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・・


ええ??4分で2失点、いきなり逆転???
せめて同点で折り返せよ、この前半は・・・
どうしちゃったの?ザスパの堅守は?

そして天皇杯に続いて、またしても山田剛綺にやられてしまった。
完全にザスパキラーとなってしまった。

ホント、ガッカリな逆転ゴールを喰らってしまった。

こうして前半は首尾よく先制点を獲ったというのに、力に屈するような、堅守も発揮できない形で逆転で折り返しとなってしまった。

結局のところ、ザスパは主体的に攻撃が出来ておらず、中央からの偶発的な飛び出しでしかチャンスを作れていない。
もっとサイドで起点を作るザスパのストロングポイントを活かす戦いをするべきだ。




後半、岡本一真の同点ゴール!!!

後半に入り逆転され1点ビハインドのザスパは1人選手交代、FW10佐藤亮に代えてMF17山中を投入し、山中はそのまま右サイドに入れる。
うーん、今日の出来なら彰人に代えてで、リヨを中央に持っていくべきだと思うが??

やはり右サイドだとプレーにとまどいのある山中だったが8分、右サイドに入ったボールに対し山中がダイレクトに落とすと、これをDF19岡本一真が受けてFW13武颯に渡すと、武がさらにこれを落として、DF19岡本一真がそのままゴール左隅に突き刺す!!!


GOOAALLLL!!!!


なんとも鮮やかな連携プレーからの同点ゴール!!!
山中は右サイドでプレーに戸惑いこそあれど、ダイレクトでの落としなら影響は無く、その前にJリーグ初ゴールを決めていた岡本一真がいよいよ決定力を発揮してきた見事なゴールとなった。

これで前半意気消沈となった逆転劇は同点に戻ることとなり、試合は2−2の乱打戦となってくる。

次の実質的な先制点を決めたチームの方が勝ち点3を掴むか。



共に選手交代、ザスパはついに北川が左サイドに入るという意味不明さ

同点に追いつかれたヴェルディは17分、選手交代でFW29河村、MF20北島に代えてMF8齋藤功佑、DF26加藤蓮を投入。

さらに24分にはFW27山田剛綺に代えて、FW11阪野を投入。

25分、右サイドからMF17山中が中央にカットインしながら左足での豪快なシュートはGKマテウスに阻まれるも、右サイドに入るからにはそれを撃っていかないと意味が無い。

26分、ザスパは2回目の交代、FW39高木彰人、MF15風間宏希に代えて、FW9北川、MF6内田を投入。

28分、左サイドから攻め込んだザスパは右にボールが渡るとMF38天笠がフリーとなり左足でシュートするも、惜しくも相手のブロックに阻まれる。

しかしな〜
やはり2回目の交代に白石が入っていない時点で可能性が半減すると感じるのは自分だけだろうか?
北川、内田を入れたところで何がどう変わるのか意味がわからない。

すると32分、ザスパは3回目の交代でいよいよ白石か??と思ったが、FW7川本リヨに代えてFW23平松を投入。
左サイドをリヨから北本に変えるだけじゃん。
だったらなんで本職の左サイドプレーヤーをわざわざベンチに留めておくのか、本気で説明を求めたい。

34分、ヴェルディも交代、MF18バスケス、DF15千田に代えて、MF22甲田、DF6宮原を投入。

なぜセンターバックを代えるのかよくわからないが・・・


は?城和投入??

その後試合は圧され気味な展開となり、何度かゴール前に攻め込まれるも、DF3畑尾を中心にどうにか耐え抜く。
おいおい、時間が無いんだからもう白石出そうよ、ほんと。

時間を経過するごとに防戦一方となるザスパ、まさに亀の子となって、畑尾中心にどうにか耐え抜くのみ。

4分のロスタイムとなり、大槻監督の最後の交代の選択はFW13武颯に代えてDF2城和という明確な守備固め・・・

城和はセンターバックの前にアンカーとして入った様子。

ロスタイム4分、ゴール前でのMF8齋藤のヘディングは危うくゴールの上を越す。



上位相手のドローは及第点も、逃げの姿勢には疑問

こうして最後のヴェルディの連続のCKもなんとか耐える形でタイムアップとなり、2−2のドローで幕切れ。

確かに3位の上位ヴェルディのアウェイでの2点獲ってのドローは及第点ではある。

だが、最後のところで勝っているならともかく、引き分け狙いでのセンターバック投入は、このアウェイまでわざわざ足を運んでいるサポータ側からすれば寂しく感じるものだった。

前節、大分戦で負けているだけに連敗だけは避けたかった気持ちは大槻監督にはあるだろう。
確かにこの引き分けによって、前半戦はついに1回も連敗をしないで乗り切るというザスパ史上初めてであろう偉業を成し遂げた。

結果はドローでいい・・・だが、やはり大槻采配はいつもやり切って無い感が否めない。
あれだけ押されている状態で、左サイドに入ったFW9北川など、もはや何も攻撃で機能できず、それなのにこの状況を打開できる力を持つ左サイドのスペシャリストであるMF14白石を使わない・・・

大いに不満でしかない。

やることをやりきった中でのドローとして欲しかった。
今はその感想しかない。

とにかくFW7川本リヨの左サイド起用は、もういい加減やめるべきだ。
FW9北川の右サイドもそうだ。(しかもこの試合は左サイド)
一体、何の意味があるのか?
1回も仕掛けられてないし、この試合はまともにクロスも入らなかった。
歯がゆさしかない。


これで前半戦は勝ち点30、順位は10位のままで折り返しとなった。
大槻監督は試合後のコメントで、前半戦を7試合ずつ分けた場合、最後の1/3、7試合は勝ち点6と少し足りないと感じるとした。
確かに、こんな引き分けベースの勝ち点の積み上げでは、6×3で勝ち点18しか積みあがらず、前半戦の30と足しても勝ち点48で、またしても最低限の目標であるはずの勝ち点50を達成できないということになる。

そして、こんな戦いをしていれば、その可能があるという事をここでは強く言いたい。

西が丘の天皇杯の借りを、この味の素スタジアムで返したかった。
しかし、大槻監督はそれを自ら放棄した。

それが残念でならないが、せめて次節からの後半戦では、もっと伸び伸びとした戦術になってくれることを願う。




(23.6.18)





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