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ザスパクサツ群馬

2023年6月11日(日)
J2リーグ2023シーズン第20節
ザスパクサツ群馬 VS 大分トリニータ(ホーム)
観戦記 0−1

横棒


天皇杯惜しくも敗退しリーグ戦3戦勝ちなしの大槻ザスパ

水曜のヴェルディとの天皇杯では、共にオウンゴールで点を獲り合うという珍しい展開になった中で、結局はワンチャンスを決められ惜しくも初戦敗退となった大槻ザスパ。
特に前半は試合に飢えた控え陣が躍動しヴェルディを圧倒していたので、前半で試合を決められなかったのが全てだった。
控え陣の貴重なアピールの場である天皇杯が1戦だけで終わった点が、この後どうチームに影響するかが心配だ。

というのも、ここ最近リーグ3試合の大槻ザスパは停滞感、マンネリ感が攻撃陣にみられ、なかなか点が獲れなくなっており、2分1敗と3試合勝ち星がなく、徐々に順位も下がりプレーオフ圏内からも外れそうになっている。

だが、まだここで勝ち点3を獲れば、再びプレーオフ圏内に返り咲けるチャンスがまだある中で、天皇杯で躍動してみせたFW18岩元ルナなどの控え陣をどう今のメンバーに組み込んでくるかが注目されるところ。




長倉復帰、ルナベンチ入りの大槻ザスパ

スタメンには怪我で戦列を離れていたFW28長倉が久々のスタメン復帰。
また天皇杯で活躍したFW18岩元ルナ、天皇杯で復帰したFW39高木彰人もベンチ入りと、天皇杯の成果が考慮された人選となる。


13武颯
28長倉
17山中      10佐藤亮
15風間宏希 38天笠

36中塩           19岡本一真
3畑尾 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW23平松、FW9北川、FW39高木彰人、FW18岩元ルナ、MF6内田、DF2城和、GK42石井僚




2位の自動昇格枠にいる大分

シーズン前は補強した琉球からのMF14池田廉や秋田からのMF16茂平がどこまでフィットするかと書いてきたが、2年目となった下平監督の采配がズバリ当たっている様子で、現在2位と自動昇格枠にいる上位大分。

この大分に勝ってこそプレーオフ圏内に進めるというもの。

かつて横浜FCで隙の無いアタッカーとして活躍した印象が強いMF10野村直輝が32歳とベテランの域に入ったところでボランチに入っている点が特徴か。
しかし、スタメンをみるとこの試合ではMF10野村直輝はFWの2トップの一角に入る形のようであり、相方も155cmのMF5中川のため、どちらかというとゼロトップのような戦術か。



10野村直輝 5中川寛斗

18藤本        27松尾
6弓場 26保田

17高畑        19上夷(うええびす)
25安藤 31ペレイラ

24西川


ベンチにはFW9サムエル、FW15屋敷、MF46松岡、MF35佐藤丈、MF14池田廉、DF3デルラン、GK22新井



雨足強まる中でのキックオフ

かなり強い雨が降る中でのキックオフ、開始3分に右サイドDF19岡本一真からのパスを受けたFW13武颯がファーストシュートをニアのゴール右に放っていき、これはGK24西川が抑える。

9分、大分の左CK、DF17高畑の左足から放たれたボールにDF31ペレイラらが詰めるがわずかに触れずファーに流れる。
かなり良いボールが入ってくるので、これは今後も注意。

雨足が強まる中、ザスパは右サイドからDF19岡本一真、左サイドからMF17山中がそれぞれ攻め上がりクロスまではいけている。
あとは中央で合うかどうか。

やはりザスパはMF28長倉が戻ったことで、FW10佐藤亮とのコンビネーション含め攻撃の起点が一気に増えた印象で、ここ最近の閉そく感のあった攻撃が流動的に戻ったように見える。

それに対して大分は完全に左サイドのFW18藤本とDF17高畑の2人による突破がメインとなり、この2人のコンビネーションにはザスパも手を焼く。


17分、そのDF17高畑からの浮き球のパスを受けたFW18藤本の左サイドの突破からのショートクロスにニアに詰めたFW5中川のヘッドはGK21櫛引に収まる。

うーん、この左サイドの攻撃は手強い・・・



圧されるザスパ、決定的なCKを食い止める

21分、大分の右CKの流れから後方でMF5中川のショートクロスにFW18藤本のヘッドがゴール右下を捉えるも、GK櫛引がファインセーブ!!
さすが2位の大分の攻撃の精度は高い。

中川、野村直輝のゼロトップの裏で、この高さもあるFW18藤本が左サイドから一気にゴール前で狙ってくるところが、非常に捕まえずらい。

この時間帯圧されまくるザスパ、29分には左サイドFW18藤本を起点に後方からMF26保田のアウトにかけたミドルはやや当たり損ねてバーの右へ。

31分の大分の右CKは、これまでと変えて左足のDF17高畑が放っていき、ファーでのDF25安藤のドンピシャのヘッドをGK21櫛引が左足一本でのスーパーセーブではじき、それをDF3畑尾のクリアが弱くなったところで後方から再度DF25安藤のシュートも、これまたGK櫛引が正面ではじき、さらに後方からMF26保田のシュート気味のゴール左へのボールはFW18藤本が合わせにいったのか頭に当たり、これがようやくゴールの外に出てくれて九死に一生を得る。

凄いな、さすが紺色の十本指を受け継いだ守護神・櫛引・・・
まさに我らが守護神。

それにしても圧され過ぎている。
もう何本CKを与えているのか??
DF17高畑のキックの威力があるだけに、あまり与えたくはないが・・・

35分、そのDF17高畑の左足からのミドルはかろうじてややブロックで当ててかろうじてバーの右を逸れる。

36分、37分と大分は連続CK、高畑が積極的にゴールに向かっていくボールを放っていく。
逆に左CKは右のMF10野村直輝に変えてきて変化を付けてくる。



恐怖のFW18藤本相手にどうにか前半はゼロで折り返し

41分、FW18藤本に左サイドから身体を入れ替われ、DF19岡本一真、MF10佐藤亮と抜かれてしまい、致命的なクロスを送れるも、ファーに詰めたシュートはわずかにバーの右を外れる。
高さもあるがフィジカルもあり、そしてそのリーチからの突破力・・・FW18藤本恐るべし・・・
明らかに大分2位の原動力はこの藤本にある。
ここまでのところ、ほぼこの藤本に試合の8割を持っていかれているイメージ。
この藤本のところでDF19岡本一真にプラス佐藤亮あたりのマークの人員が奪われ、そこにDF17高畑はもちろん、フリーマンで入るMF10野村直輝も絡んでくるものだから、なかなかクリアもままならず、本当に手こずる。

こうしてDF3畑尾らの最後の砦のところでも粘り、どうにか前半はゼロで折り返す。

とにかく、あの絶望的な連続シュートを浴びたCKを乗り切れたのが大きい。

ゼロで守れたからには、後半も粘ってなんとか勝ち点を勝ち取りたい。




後半も劣勢となるザスパ

後半開始3分、左サイドから突破したFW10佐藤亮の低いクロスにゴール前で詰めたFW13武颯はわずかに届かず!!
このワンチャンスは決めたかった・・・
こういった劣勢の中で得点できると大きいが。

後半もまだまだ劣勢が続き、大分は左サイドだけでなく、右サイドにもMF6弓場やMF5中川が積極的に流れ、右サイドからも起点を作るにきて攻撃の幅を広げる。

10分、久々に攻められたザスパ、左サイドからMF17山中が突破していき左からのクロスも、低ければFW13武颯に合ったが、やや上に上げてしまう。
どうも今日は最後のクロスの精度が今一つ。
調子の良い時の山中のクロスはもう少し低く鋭く入るものだが。

12分も速攻から左サイドMF17山中に回り、今度はシュート級の強いクロスをゴール前に送り、さすがにこれには合わせられなかったが、山中の左サイドからの攻撃が唯一の後半の武器になっており、それ以外は前半から守備に追いまわされている事で疲弊している印象。


しかし、どうにかその我慢の時間帯を過ぎると後半15分過ぎからはボールを持てるようになり、19分には右サイドFW10佐藤亮のクロスからニアでFW13武颯のヘディングシュートはわずかにバーの右を逸れる。


ここでザスパは最初の交代、FW13武颯、FW10佐藤亮に代えてFW23平松、FW9北川を投入。



上夷のクロスからFW18藤本に沈められる・・・

この交代で前線からのプレスも積極的になったザスパ、23分にはMF28長倉が押し込んでから下げたボールにMF15風間宏希のミドルシュートは惜しくもミートしきれずバーの右。

24分にも左サイドMF17山中の突破から押し込んだザスパ、ゴール前に押し掛ける。

流れがザスパに変わってきたところで大分も交代、MF27松尾、MF26保田に代えて、FW9サムエル、MF14池田廉が投入される。
ここまでゼロトップだった大分、FW9サムエルという明らかな1トップが前線に置かれる。
MF14池田廉がボランチに入り、MF6弓場が右サイドに回った様子で、DF19上夷も積極的に上がり、26分には右サイドからFW9サムエルに合わせて早めにクロスを入れていく。

すると28分、右サイドDF19上夷がダイレクトにクロスを上げると、ニアでFW9サムエルが囮となり、その裏に入ってきたFW18藤本にドンピシャで頭でゴールを決められてしまう・・・


・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・・


なんと見事な・・・この上夷へのパスも、野村直輝、弓場と流れるような見事なパスワークであり、もはや守備側にとってはどうにもお手上げな、大分の攻撃を褒めるしかない手痛い失点となった。




岩元ルナ投入でどうにか攻勢に出るザスパ

この致命的な失点を受けて、ザスパはさらに2枚交代、MF38天笠、MF17山中に代えて、MF6内田達也、FW18岩元ルナを投入。

天皇杯で力を魅せた岩元ルナ、ここでアピールなるか。

33分、大分は右CK、ファーでDF25安藤のドンピシャのヘディングが決まったかに見えたが、その前にいたFW18藤本の肩に当たり、ザスパとしては助かる。

続く34分の左CKの流れから、右サイドDF19上夷の低い折り返しのボールにMF6弓場のシュートはかろうじてバーの右を叩く。

待望の1点が入り、もはや押せ押せの大分、ここで追加点を獲られると終わってしまうザスパ、同点に追いつきたいところだが、とりあえずはこの大分の連続のCKのピンチを耐え抜く。

36分も大分の左CK、DF17高畑の左からのボールにニアでDF31ペレイラのヘディングはバーの右上。

39分、ザスパは最後の交代、DF19岡本一真に代えて、FW39高木彰人を投入。
え??FW9北川を右サイドバックに??
この北川をサイド要員で使う悪癖だけはどうにかならないものか・・・
他にいるだろう、右サイドとして使うなら!!

42分、FW18岩元ルナが左サイドをスピードで抜け出したことで左CKをとり、このCKの流れから後方からのDF24酒井のミドルシュートは相手にブロックされ再度のCKとなる。
ようやく大分の猛攻の時間帯を耐えたザスパは、いよいよ試合終盤、同点を狙いに攻撃に転じる。




大分に押し切られる

試合は5分のアディショナルタイムへ入り、大分はMF5中川、FW18藤本といった攻撃の軸に代えて、FW15屋敷、DF3デルランを投入し明らかな守備固めへ。

もうここからは大分も積極的に右サイドでDF19上夷、MF6弓場の球際の強さを活かした時間稼ぎに入り、とにかく時間を使われる。

最後は左サイドからのクロスがファーで折り返されFW23平松が詰めるも、先にGK24西川に抑えられタイムアップ。

2位大分に押し切られる形での敗戦となった。



うーん、単純に大分が強かった

正直、この試合に関してはザスパはよく守った。
1点に抑え、なんとかワンチャンスを作っていった戦いの形自体は正解だった。

ただ、単純に大分が強かった。
左サイドバックのDF17高畑、右サイドバックのDF19上夷(うええびす)の両サイドバックはリーグ屈指ではないだろうか。
攻守、球際の強さと別格だ。
両サイドバックの強いチームは強い。

そして左サイドで隠れエースストライカーとなったFW18藤本、しっかりと中央でゲームを作るMF10野村直輝、MF6弓場に、野村直輝とよくゼロトップで自由に動きザスパを惑わしたMF5中川と、怪我人が多いという大分だが、逆に今いるメンバーの力を最大限に発揮した下平監督の手腕が何よりも素晴らしい。

このままならば大分は昇格候補で間違いない。

ザスパとしては、この敗戦で大分からたくさんの事を学んで、次につなげるしかない。
しかし、連敗は許されない。
次の前半戦最後のヴェルディアウェイだけは、上位相手と言えども負けられなくなった。

天皇杯の悔しさの借りを返さないといけない。



(23.6.11)





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