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ザスパクサツ群馬

2023年6月7日(水)
天皇杯2回戦
ザスパクサツ群馬 VS 東京ヴェルディ(アウェイ)
観戦記 1−2

横棒


全てを変えてきた天皇杯が今年もはじまる

他のチームはどうなのか詳しくはないが、ザスパにとって天皇杯という公式試合は過去から重要なものであったと、特に近年認識している。

一番はやはり2019シーズン、布監督の元でJ2復帰を狙っていた2年目となったシーズンだったが、シーズン開始からどうもチームは今一つフィットしていなかった。
だが、天皇杯で出場したFW高澤と右サイドバックDF吉田将也のこの天皇杯で魅せた活躍がチームを一変させ、高澤を1トップに固定できたことでFW青木翔大を右サイドハーフに回す事ができ、翔大の類まれなキープ力によって将也が攻め上がる事ができ、将也のクロスから高澤が決めるというホットラインがザスパのJ2復帰を強力に後押しした。

その他、過去にも今ではJ1湘南で活躍するGK富居が天皇杯で躍動したし、最近ではMF白石智之などがなかなかリーグ戦では出場機会に恵まれない中で天皇杯で活躍することでリーグ戦にも繋げるなど、控え陣にとっては重要な公式戦でのアピールの場となっている。

特に昨年は3回戦で浦和レッズのフルメンバーのレギュラー陣相手に、ザスパは控え陣中心で戦い、運動量で勝る事で見事に勝利を挙げて見せ、リーグ戦で低迷するレギュラー陣に対して強烈なインパクトを与えた。


そんな天皇杯が今年もはじまるわけであり、ちょうど大槻ザスパもここまで序盤から好調でプレーオフ圏内に入るなど躍進してきたが、ここ3試合は2分1敗と勝ち切る事ができなくなっており、特に攻撃陣にマンネリ感、停滞感が漂っているわけで、ここで天皇杯での控え陣の奮起に期待を賭けたい。

ちなみに、このヴェルディ戦に勝てば、次の3回戦では昨年のレッズと同じく、群馬でのホーム正田スタでFC東京と戦える。

現在2位と好調をキープするヴェルディ相手ではあるが、相性は昔から悪くは無く、ここは控え陣のアピールだけでなく是が非でも勝ち進みたい。




ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘



大幅に控え陣起用の大槻ザスパ

冒頭で述べたとおり、是が非でも勝ちたい大槻ザスパではあるが、リーグ戦との連戦にもなるため、控え陣中心で組んでくると思われ、特に今シーズンここまであまり出場機会の無かったメンバーを期待したい。

特に最近起用が少なすぎるとずっとこのHPで唸っている、サイドアタッカー。
MF41田部井悠、FW18岩元ルナといったあたりをいい加減起用するべきだ。

また最近出番の無いキャプテンMF33細貝萌や、今シーズンなぜか1回もベンチにも入らないかつての大黒柱・MF8岩上祐三も、練習風景では元気な姿があるため、ここでの起用を期待したいところ。

ここまでがプレビューだったが、メンバーは予想以上に控え陣中心だった。
特に予想外だったのは、田部井悠がボランチかと思ったら、なんとユリヤがボランチ!!!これは驚きだったが、岩上、奥村、中田がいながらわざわざユリヤがボランチとは・・・
そして長期離脱かと思われたFW39高木彰人も早くも復帰!!!



23平松
39高木彰人
18岩元ルナ   14白石智之
33細貝萌 22高橋ユリヤ

50菊池健太     41田部井悠
2城和 4川上

42石井僚


ベンチには、FW30小野関虎之介、FW7川本リヨ、MF8岩上祐三、MF27奥村、MF20中田湧大、DF24酒井、GK44山田晃士

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
公式戦デビューとなったDF50菊池健太


弘堅、純輝擁するヴェルディ

ヴェルディと言えば加藤弘堅、小池純輝がいるが、今はどちらも控えに回っており、この天皇杯では出番がやってくる。

その他、ヴェルディも相当に控え陣中心のメンバーでやってくる。


30佐川
9杉本       28楠大樹
34西谷 27山田剛綺
17加藤弘堅

38アルハン        24奈良輪
23綱島 15千田

41飯田


ベンチは、FW42白井、MF8齋藤功佑、MF49山本、MF33橋本、MF19小池純輝、DF3谷口、GK31佐藤久弥





立ち上がり押し込むザスパ

立ちあがりから攻め込むザスパ、特に右サイドからMF14白石やFW39高木彰人らが勢いよく攻め上がる。

何度か右CKを掴むと、これを蹴るのがFW39高木彰人なのも新鮮。

6分にゴール右からMF14白石のシュートがはじかれ、さらに後方からMF22ユリヤのシュートは惜しくもミートせず。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
この日は右サイドで躍動したMF14白石智之

11分、左サイドから攻め込まれファー右に振られると、FW28楠のシュートは危うくバーの左上。

12分、右サイドから勢いよく上がったMF14白石がゴールラインギリギリで折り返すと、これをニアでFW23平松がさらにファーに折り返し、MF33細貝らが詰めるも、惜しくもわずかに合わず。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
シュートは惜しかったが・・・久々登場のキャプテンMF33細貝萌

ここまで観てきたが、やはりGK石井のリーチが長く、ハイボールの処理は相当に安心してみていられる。
・・・が、たまにあまりにハイボールに自信があるのか、出すぎてキャッチできない場面があったのはたまにキズ。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
ザスパでの公式戦デビューとなった地元高崎出身の長身GK42石井

18分、左サイドからのアタックでFW18岩元ルナが倒されると左サイドからのFKとなる。

久々登場のDF4川上が積極的にボールを奪いにいくなど、明らかに調子が良いのはザスパ、この前半のうちに何としてでも先制が欲しいところ。

右の白石、左の岩元ルナとサイドのアタック力が効いている。
特に左サイドに入ったFW18岩元ルナに対してDF24奈良輪などはファールでしか止められない様子だった。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW18岩元ルナは左サイドで何度も突破を魅せた


FKからオウンゴールで先制!!!!

この試合一番の注目となったMF22ユリヤのボランチだが、レギュラーの天笠の代わりにこの試合は狩人となり、相当に前に出ていく姿勢を見せ、これはなかなかの僥倖。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
この日はなんとボランチで起用となったDF22高橋ユリヤ

32分、左サイドで激しくぶつかりあったDF50菊池にイエローが出る。

このFKの流れから白石が頭で落とし速攻の流れになったところで相手に1度取られるも、後ろからMF22高橋ユリヤが見事にカバーに入り、そしてダブルタッチで相手をかわすという、とてもこの試合はじめてボランチでみる選手とは思えないテクニックをみせる。

そして左サイドからのワンツーからDF50菊池の放った決定的なシュートは惜しくも相手にブロックされる。

そして36分、左サイドからのFK、FW39高木彰人の放ったボールからファーでDF4川上らが競り合ってボールが抜けると競っていたDF24奈良輪の背中に当たる形でゴールへ!!!

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
DF4川上がファーで競り合う!!

GOOAALLLL!!!!

どうやらDF4川上ではなく、やはりオウンゴールだった様子。
それにしてもこの先制はデカい!!!
この前半、この勢いで追加点まで欲しいところ。


同点にされ前半折り返し

反撃のヴェルディ、39分には左サイドからのクロスをGK石井が長いリーチを活かしてクリアすると、さらにファー右サイドからシュートを浴び、これはかろうじて左CKに逃げる。

しかし43分、ヴェルディの右サイドからのクロスをゴール左で頭で折り返され、再度ファーでMF27山田に詰められる・・・!!!

・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・・


うーん、前半はリードで折り返したかったが、これは悔しい同点となった・・・

結果として前半は同点で折り返しとなる。
左右のFW18岩元ルナ、MF14白石智之の両サイドからの突破は良かったが、先制してからのチーム全体の推進力がやや弱くなってしまったのが残念な前半となった。

とにかく天皇杯は勝たなくてはいけない。
3回戦、FC東京とやるためにも、後半に期待がかかる。



後半押されるザスパ

後半に入り3分、左サイドからFW18ルナが中央にカットインしていき右足でのシュートは惜しくもバーに右。

9分、MF22ユリヤのところをDF38アルハンに奪われ、そのままシュートを浴びるもGK石井が抑える。

11分、MF33細貝萌、MF41田部井悠に代えて、MF20中田湧大、MF8岩上祐三を投入。
岩上は右サイドバックに入る。

12分、ヴェルディの右サイドからMF28楠のクロスからゴール前で競り合ってMF27山田が競り合うがDF2城和がかろうじてクリア。

15分、今度はヴェルディの左サイドからFW9杉本のクロスにニアでMF27山田のヘディングはかろうじてバーのわずか上を逸れる。

後半、ここまで相当に押し込まれてしまっている。
前半あれだけ攻め込めた両サイドからのアタックエリアまでボールが運べない。

ここでヴェルディも選手交代、FW9杉本に代えてMF33橋本を投入。

21分、ようやくザスパは後半攻撃が繋がるようになり、DF8岩上のクロスからファーでFW23平松が頭で詰めるも惜しくも触れず。
当たっていれば1点ものだった。

22分、ヴェルディは倒れたDF23綱島に代えてFW42白井を投入。


不運なオウンゴール・・・

24分、ここでザスパはFW18ルナとMF14白石を左右入れ替え攻撃を組み直すにいく。

29分、ザスパは更に交代、FW23平松、FW39高木彰人の2トップに代えて、FW7川本リヨ、MF27奥村を投入。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
後半投入されたMF27奥村にはもっと今シーズン期待したい

投入された湧大、奥村がクサビのパスを受けてキープするため、このヒリヒリした状態の中で一つチームに落ち着きが出る。

34分、ようやく左サイドからMF14白石が押し込めるようになり、ゴール前への折り返しは惜しくも先にGK飯田に抑えられる。

37分、右サイドで相手のパスをカットに行ったFW18ルナがいよいよ足を攣らせFW30小野関虎之介が投入される。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW30小野関虎之介も公式戦デビュー!!

だがその直後の相手の左サイドからのスローインがファーまで伸びるとんでも無い伸びを見せ、ファーで競りにいったところで、なんとDFの頭をかすったボールがそのままゴールファー右へオウンゴール・・・

・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・・


なんと、、、こんなところで不運なオウンゴールとは・・・

ザスパの先制も相手のオウンゴールだったが、まさかザスパにもオウンゴールとなるとは、これは本当に不運としか言いようがない失点となったし、相手のロングスローの威力が凄まじかった。




時間稼がれタイムアップ

こうなったら攻めるしかないザスパはMF22ユリヤをセンターバックに下げ、MF27奥村をボランチに、そしてDF4川上を前線に上げるパワープレイへ。

試合は4分のアディショナルタイムへ入ったところでMF14白石が左サイドから攻め入り、クロスがファーに流れると右サイドからDF8岩上のサイドの折り返しにゴール前でヘッドにいくが惜しくも合わず。

前線に上がっているDF4川上を狙って次々とクロスを放り込むザスパだが、さすがヴェルディもそうは簡単には崩れない。
左サイドに回った白石も、そもそも普段は30分ほどの時間しかプレーしない中、さすがにこのフルタイムとなると終盤の疲れがクロスの精度に出ている様子で、いつもの鋭さよりもファーを越えるようなクロスが目立つ。


そして相手もコーナーでとにかく時間稼ぎに入り、そのままタイムアップ。
ここ近年、ザスパは天皇杯をコンスタントに2勝はしてきたが、久々の初戦敗退となってしまった。


勝てた試合だったが・・・あまりに惜しい控え陣達の能力

全体的には惜しい、勝つべき内容だった。
特に前半は圧倒的にザスパにチャンスが多く、FW23平松、FW39高木彰人の組み合わせが相手DF陣を揺さぶり、両サイドの岩元ルナ、白石智之から多くの攻撃の起点となった。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
FW23平松は、この日前線で存在感を見せた

それだけに前半のうちに追加点を決めて2点リードで折り返すべき内容のところを、前半終了間際にワンチャンスを決められ同点に追いつかれて折り返したのが残念であり、この試合の全てだった。
大槻監督のコメントからも、前半にもう少し相手のバイタルでどうにかできたはず、といったところからも、やはり前半でリードで折り返せたかどうかが大きなターニングポイントだったと思う。

それに対し、前半同点に追いつき折り返せたヴェルディは後半に主導権を握ってしまい、ロングスローからのオウンゴールを呼び込んでしまった。

注目となったDF22高橋ユリヤのボランチ起用は、交代もせずにフルタイムでの起用となったところからも、思ったより良かったという印象。
ボールを奪いにいくところではユリヤの守備力が生きたし、意外に球さばきもそつなくこなした。

だが後半に入ったMF20中田湧大のプレーをみると、やはり本職のボランチとして一日の長があり、チームに安定をもたらした。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
左からDF4川上、FW39高木彰人、MF20中田湧大、DF2城和

正直、ここはスタメンと控えが逆だったのでは、、、と思うし、右サイドバックで入ったMF8岩上祐三も、本職ボランチのところでゲームの流れを変える役目を与えて欲しかった。
あそこでユリヤを左サイドバックに、DF50菊池を右サイドバックに変えて岩上祐三はやはりアンカーに置くといった策はなかったものかと思う。
ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
後半に右サイドバックに入ったMF8岩上祐三にはやはりアンカーで活躍して欲しい

また個人的には右サイドバックのスタメンの場を与えられたMF41田部井悠は、守備では頑張っている点は評価できるが、もっと持ち前のアタック力を攻撃面で示して欲しかった。
この日右サイドハーフに入った育英の先輩MF14白石がレフティーなだけに、もっと田部井悠が攻撃面で上がり、右のスペシャリストとしてのクロスなどを量産できていれば、白石はもっとカットインして左でシュートを狙うといったバリエーションもできたはずで、この辺があと一歩、前半に追加点を獲り切れなかった惜しい点でもあった。

ザスパクサツ群馬vs東京ヴェルディ 2023.6.7 味の素フィールド西が丘
2023.6.7 味の素フィールド西が丘
右サイドバックに入ったMF41田部井悠にはもっと攻撃面で期待したい

とにかく・・・
これだけ惜しい試合をして、それぞれが素晴らしい可能性を魅せてくれた控え陣の貴重なアピールの場である天皇杯が、もうこれで終わってしまうという事が悔しくてならない。

せめてあと1試合は、この控え陣中心のメンバーで天皇杯を戦いたかった。

勝ち進むべき試合だった・・・





(23.6.7)





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