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ついに天敵長崎まで破ったザスパ、鬼門ナクスタに挑む
これまで通算1勝1分14敗、2016シーズン以来勝てていなかった天敵中の天敵、長崎をホームで破ったザスパは、その他でも鬼門栃木アウェイ、悪夢の日本平といったアウェイでのまさかの連勝と合わせて3連勝中の大槻ザスパ。
正直、3試合前のホーム仙台戦に敗れた時は、このまま5連敗でもあると思っていたところが、まさか3連勝となるとは夢にも思わなかった。
結果的に8節終わって4勝2分2敗での5位、プレーオフ圏内とつけているザスパは、いよいよ鬼門ナクスタに挑むこととなる。
そのナクスタと言えば、まさに鬼門中の鬼門。
J2に戻ってきた2020シーズンからの3戦、当然全て負けてきているが、その内容がまたよろしくなく、一昨年の2021シーズンは最終節がこのナクスタであり、1点差負けまでならば残留できるはずで、しかも前半に1点先制したのに、きっちりとその後に3点獲られ1−3と複数得点差で負けて降格の危機となり、相模原がヴェルディに負けてくれたおかげでかろうじてJ3落ちを免れるという冷や汗の戦いとなり、昨年2022シーズンでは、前半に首尾よく2点先制したのに、2回目のPKをあろうことかMF8岩上にもう一度蹴らせにいかせ、案の定弱気のシュートで止められてしまい、その後にきっちりと逆転されるという、昨シーズンのワーストとも言える試合となった。
もう少し前だと、大前が移籍してくる前の大宮相手の天皇杯でも、その大前に見事なクロスを入れられ、延長戦でやられた記憶も鮮明に残っているし、とにかくナクスタでは悪夢の記憶しかない。
だが、、、ここで勝てば本物だ。
ナクスタで勝てば、もう怖いものなどない。
左サイドでの無駄なFW7川本リヨの起用もやめ、MF38天笠は本職のボランチで伸び伸びと攻守に渡ってプレーし、MF15風間宏希と絶妙なバランスを保持している。
守備陣の3バックと右サイドのDF19岡本一真の1対1での対処なども完璧であり、今のザスパは確かな強さがある。
ここで勝ってこそ、その強さが本物であるということを証明する。
3試合連続得点中のFW10佐藤亮、連戦の対応は?大槻ザスパ
ザスパの注目選手としては、やはり3試合連続ゴール、3連勝の立役者FW10佐藤亮だろう。
本来は右サイドハーフに配属されているが、攻撃時になるとザスパは可変システムで3−4−3となり、佐藤亮も2シャドーの右に入るため、自由に動けるようになり、左サイドにもよく顔を出して、左サイドでの分厚い攻撃で天敵長崎を苦しめた。
問題は中3日となるこの連戦の中で、どう大槻監督が対策を立ててくるか。
清水戦からの3連勝の立役者のもう1人である左サイドハーフで起用されているMF5エドオジョンが、前節長崎戦でもかなり疲労が溜まっている感もあったため、現実的にはもう1人の浦和ユース出身の秘蔵っ子であるMF17山中を、そろそろスタメンに使ってくるのではとも考えられる。
・・・と、ここまでがプレビューだったが、メンバー全く入れ替えず。
エドはいけるところまでいく作戦か。
23平松
28長倉
5川上エドオジョン 10佐藤亮
15風間宏希 38天笠
36中塩 19岡本一真
3畑尾 24酒井
21櫛引
ベンチには、FW9北川、FW7川本リヨ、MF17山中、MF33細貝萌、MF6内田、DF2城和、GK42石井僚
超・内弁慶の大宮
大宮はここまで4勝4敗。
そして、その4勝全てがホーム、4敗がアウェイという、つまりホームは全勝、アウェイは全敗というとんでもない内弁慶状態。
そうなれば、元々ナクスタと相性の悪いザスパに対し、しかもホーム最強の大宮・・・これは悪条件が重なったと思うところだが、逆に今の大宮にホームで勝てば本物だという事も言える。
メンバーとしては連戦を考慮してか、前節からはMF32高柳、MF8栗本をベンチに、MF30泉澤、MF6大橋をスタメンに入れ替える。
ボランチのMF16石川は元湘南の心臓。
28富山貴光
7小島幹敏
39泉澤 48柴山
6大橋尚志 16石川俊輝
22茂木力也 3岡庭
25袴田 5浦上
1笠原
ベンチにはFW33室井、FW49大澤、MF8栗本、MF32高柳、MF15大山啓輔、DF17新里、GK40志村
立ち上がり大宮ペース、高山主審ヤバすぎ
立ちあがりの時間帯からホーム大宮にペースを握られ、攻め込まれる展開が続くザスパ。
特にMF39泉澤が入る左サイドからよく攻め込まれ、DF22茂木と共に頻繁に危険なクロスを放り込まれる。
これに対し、大槻監督も右サイドを守る岡本一真、佐藤亮らに頻繁に修正の指示を送る。
14分には逆に右サイドから攻め込まれ、ニアからのシュートがバーの右を叩く。
立ち上がりからザスパは我慢の時間帯が続く。
さすが大宮、ホームだと本当に強い。
ただ、これはこれまでの過去の戦いとは違う流れ。
これまでは前半、大宮がピリッとせず先制を奪えていたが、今日は前半から大宮のリズムが良い。
対するザスパは前線でパスが繋がらず、FW28長倉やFW23平松が単独の攻撃になってしまう。
20分、相手ペナルティ右前でMF38天笠にイエロー。
今日の高山主審、あまりにジャッジの基準が低すぎ、すぐにファールを与えるが、基準が明らかにおかしい。
25分、左サイドからMF5エドが躍動し、風間らとの連携からペナルティ内左に侵入し相手に足をかけられるも、なんとファールの判定無し???
どこ見てんの?高山主審??
前半は守り切りスコアレスで折り返し
我慢の時間帯が過ぎたザスパは攻勢に出て、28分、30分と立て続けにMF38天笠が自慢の左足を振り抜きミドルシュートを狙う。
天笠のシュートが入り始めるは得点の兆候。
大宮は左サイドの攻撃が封じられはじめると、右サイドからのクロスが上がりはじめる。
両サイドから攻撃ができるのは大宮の強さか。
しかしそこはDF3畑尾、DF36中塩らが跳ね返しゴールを死守。
心配されたエドの体力もどうにか前半はもち、非常に攻守によく貢献しているが、やはり右利きのため、ここで左からクロスが欲しいという場面は厳しいところがある。
浦和ユース時代は左をやっていたということから、大槻さんとしては左サイドのイメージがあるのだろうが、やはり徳島時代の本職、右でも見たい。
こうして前半は守り切る形で折り返し。
ホーム大宮としては前半の流れのいいところで先制したかったところだろうが、古巣相手に燃えるDF3畑尾を中心とした3バックが見事にはねのけた形。
後半立ち上がり、平松の見事な抜け出しから先制!!!
後半に入りいきなり1分、DFラインMF15風間からの縦パス1本からオフサイドラインぎりぎりで抜け出したFW23平松がDF5浦上に明らかに後ろから引っ張られながらもボールをキープし、見事に1対1から右足でゴールを流し込む!!!
GOOAALLLL!!!!
おお!!!!!
凄い、DF5浦上に倒されてもPKとなる中、見事に倒れずにキープし、GKと挟まれても冷静に流し込んだ。
これまでの過去の試合の先制とは違う、強い大宮相手の価値ある先制。
これは勝たねば!!!
大宮の反撃を食い止める3バック
このあと、大宮の猛反撃を浴びるも、やはり強固な3バックが跳ね返すザスパ。
12分、ザスパは2人交代、お役御免のFW23平松と計算通りのMF5エドオジョンに代えて、FW7川本リヨ、MF17山中を投入。
すると21分の大宮の右CK、ゴール前で競り合ったFW7川本リヨのヘディングが危うくバーの左を直撃!!!!
これは危なかった・・・さすがにオウンゴールは流れが変わってしまう。
大宮も交代、MF6大橋、MF39泉澤に代えて、MF15大山、MF32高柳を投入。
そのままザスパもうまく大宮の攻撃に対応した中での30分、大宮はさらに2人交代、FW28富山、MF48柴山に代えて、FW49大澤、FW33室井を投入。
35分、ザスパも更に2枚代え、FW10佐藤亮、MF15風間宏希に代えて、FW9北川、MF6内田を投入。
MF38天笠が1枚イエローをもらっているので、天笠を残すか・・・
ナクスタでの初勝利で4連勝!!単独4位!!
41分、細貝を用意しているので、ようやく天笠を下げるか・・・と思ったら、なんとMF28長倉と代える??
すると42分、大宮の決定的なシュートをGK櫛引がセーブ!!
ここで大宮も最後の交代、MF16石川に代えてDF17新里を投入。
44分も、この試合何度もくらっているDF3岡庭からのマイナスの危険なクロスもGK櫛引が見事に抑える。
ロスタイム表示は4分!!!
するとゴール前でのDF36中塩のクリアが相手MF32高柳に当たりあやうくゴール方向に転がるも、かろうじてゴール右。
もう最後はほとんどカウンターすら出来ず、とにかく跳ね返すのみ。
サポータ達も今か今かと時間が経過するのを必死で待つ。
そして相手のボールがゴールラインを割ったところで、ついにタイムアップの笛が!!!!
勝った、勝ったぞー!!!!!!
ついに、、、ついにナクスタで勝った!!!!!
あれだけ先制しても勝てなかった、あれだけ守り抜いても勝てなかったナクスタで、ついに勝った!!!!!
悪夢の日本平、圧倒的天敵長崎に続いての、苦手だったオレンジ3チーム相手の、そして鬼門栃木アウェイを挟んでの、まさかの4連勝。
凄い・・・とにかく今の守備陣の固さが半端ない。
まさに守り勝ちといった内容で、鬼門中の鬼門、ナクスタでの初勝利を手に入れた。
2023.4.12第9節大宮アルディージャ戦
ナック5スタジアムでの初勝利、勝利の草津節!!
情熱と冷静と
これで4連勝、単独4位につけたザスパ。
とにかく勝てるうちに、勝ち点を稼げるうちに稼いでおきたいといった情熱と共に、この試合、いい加減研究されたのか、これまでのように思ったようなサイド攻撃が構築しきれないところがあり、早い段階から守りの時間が長引いてしまった反省点も残った。
やはりベンチメンバーとして、ボランチ2枚とセンターバック1枚で枠を埋めるのはおかしい。
攻撃陣にしても、FW7川本リヨとFW9北川という、共にセンターFWを入れているために、結果として押し込まれた場面でのカウンターを発動させる選手が誰もおらず、最後の10分間のような押されっぱなしの展開となってしまった。
正直、こうなってしまうと守り切れるかは情熱だけではなく、運も必要となってしまう。
そして、これは攻撃の停滞、チームの停滞に絶対に繋がってしまう。
この先もザスパが本気でプレーオフ圏内を狙うほどに好調を、連勝を持続させたいのなら、どこかでテコ入れが必ず必要になる。
同じやり方で何試合も続けてうまくやらせてもらえるほど、このリーグは甘くはない。せいぜい5試合程度だ、泳がせてくれるのは。
なぜベンチにサイド要員が1枚だけ??
センターFW陣として、ついに昨年のトップスコアラーのFW23平松が、自ら”らしい”形で得点を挙げ、ここから調子をグンと上げていくことだろう。
そうなれば、しばらく怪我で出場出来そうにないFW13武颯の代役はいよいよ平松を軸に見えてくるし、控えとしてはFW7川本リヨがいるわけで、わざわざFW9北川を投入しながら右サイドの守備をやらせないといけないのか?という事になってくる。
やはり自分としては、この日サポートメンバーに入ったMF14白石智之をはじめ、いまだメンバー入りも叶わないMF41田部井悠などのサイドアタッカー達はどうなっているのかと思うところ。
なぜセンターFWや守備要員(ボランチ2枚+センターバック)をこれだけベンチに入れて、最も消耗が激しいはずのサイドの控えをMF17山中しか入れないのは普通ではない。
センタ―FWか守備要員を1枚削って、白石なり、悠、またしばらく出番が無い岩元ルナといったサイドアタッカーをベンチに入れるべきだ。
そもそも開幕からしばらく、川本リヨがサイド要員になっていた時点で歯車が狂っていた。
今日の攻撃陣を観ていて、そして決定機の少なさを観ていて思った。
このままでは絶対に早いうちに停滞する。
そして下手に連勝している今のやり方を成功体験として、大槻監督はそうは簡単には手を入れられないだろう。
そうやって昨年も10節まで4位につけながら、結局は最後はギリギリの残留となった。
勝っている時こそ、冷静な分析、判断が必要だ。
勝ちながら、どうマイナーチェンジしていき、チームに常に刺激と流動性を与えられるか。
サッカーとは常にそういうスポーツだ。
マンネリが最大の敵になる。
今のうちに忠告をしておこう。
大槻監督が果たしてその点に自ら気づいて着手してくれるか。
連戦でも全くメンバーを変えない時点で、そこは期待薄ではあるが・・・
とにかく停滞とマンネリが少しでも軽く、勝ち点を今のうちに稼げることを、この連勝が続く事を願う。
J2最高記録の5連勝を賭けて
J3では昇格した年に、あの史上最高のチーム状態だった頃に7連勝があったが、J2では4連勝が最高記録だ。
日本平、長崎戦、ナクスタ、数々のジンクスを撃ち破ってきた今のザスパならば、やってくれるだろう。
守備は本物だ。
今の3バック陣は史上最高の堅固さを誇る。
そうは点は獲られないだろう。
問題はこの大宮戦でもブレーキ気味となった攻撃陣だ。
得点さえ獲れれば、J2での史上最高記録5連勝はすぐそこにある。
初物に弱いザスパ。
新参者のいわき相手に、ここでもジンクスを打ち破り、連勝したい。
(23.4.12)
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