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ザスパクサツ群馬

2023年4月2日(日)
J2リーグ2023シーズン第7節
ザスパクサツ群馬 VS 栃木SC(アウェイ)
観戦記 2−1

横棒


日本平祭から中3日・・・ダービーで負けては何の意味も無い

誰もが予想できなかった因縁の地・日本平での3−1の快勝から中3日での、栃木とのダービー戦となるザスパ。
中3日というハンデを背負うのか。。。と思ったら、栃木もジュビロと戦って中3日のため、状態としては五分となる。

宿敵相手に見事に借りを返したわけだが、ダービーで負けては何にもならない。

降格の本命と考えていたツエーゲン金沢が、ここにきて2連勝し、一気に順位を上げてきており、今降格ラインにいるのは、水戸、徳島、そして勝ち点を同じくして栃木、ジェフ、清水と並ぶ。
正直、どのチームもこれまで中位に入ってきたチームばかりであり、この順列は必ず入れ替わるだろうし、そうなればその中でも可能性を感じる、栃木や水戸との北関東のライバル達より、いかに上の順位を達成できるかが残留のカギ、要となる。

宿敵清水相手に3点獲れた攻撃力をしっかりとチームの形とできるか。
攻撃の軸となっているMF28長倉、清水戦の3得点、全てに絡む形となったFW10佐藤亮らの前線の連携がハマってきたザスパ。

この強さを本物のものとしたいし、栃木と負けるとすぐに降格ラインとなってしまう。

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2023.4.2 カンセキスタジアム栃木
2023.4.2栃木SC戦(カンセキ)
いつもの栃木グリスタではなく、国体で作られた新スタジアム・カンセキスタジアム栃木



武颯負傷の様子、帰ってきた川本リヨはスーパーサブ、細貝復帰、しかし白石がなぜ外れる??大槻ザスパ

最大の注目は前節レンタル元の清水戦では出られなかったFW7川本リヨをどう起用するかということ。

前節、リヨの代役を務めたMF5川上エドオジョンが、さすがサイドの本職といったスピードを活かした攻守に渡る貢献、特にエドが左サイドから持ち上がってくれるので、MF28長倉がゴール前への動きに集中でき、常に清水相手にプレッシャーをかけられたのが大きかった。
やはり川本リヨはゴール前に近いところで起用するべきだし、昨年のように後半の圧力要員として起用した方が絶対に相手にとって嫌な選手となる。

前節、FW13武颯が負傷交代しているため、この試合は安全を見て、武颯の代わりに川本リヨを1トップに入れてくる可能性も高い。

そのリヨの起用の仕方と共に、前節清水戦はベンチにも入らなかったキャプテンMF33細貝が怪我なのか、連戦となるためダービーに向けて温存したのかが注目される。

・・・以上がプレビューだったが、やはり中3日ということもあり、FW13武颯は欠場となり、代わりにFW23平松が開幕以来のスタメン起用、そしてベンチにはMF33細貝が戻り、大きな怪我などは無かった様子。

しかし・・・なぜMF14白石智之がベンチから外れる??
どう考えてもベンチには置いておかなければいけない存在だし、特にこのダービーでは白石の力は絶対に必要だろうに・・・


23平松
28長倉
5川上エドオジョン     10佐藤亮
15風間宏希 38天笠

36中塩           19岡本一真
3畑尾 24酒井

21櫛引


ベンチには、FW9北川、FW7川本リヨ、MF17山中、MF33細貝萌、MF6内田、DF2城和、GK42石井僚




永遠のライバル栃木

北関東永遠の、宿命のライバル栃木といえば、昨年の対戦で散々やられたイメージがあるのが左のMF30福森、右のMF3黒崎の両サイド。
まずこのサイドの攻防に勝てるかが試合の明暗を分ける。

そして前線には元ザスパで武者修行をしてきたFW19大島康樹がいる。
大島は以前は右サイドバックなどをやらされていたが、ここ最近はすっかりと本職のFWに入り、ザスパにいた頃とは成長を感じる。
前橋育英出身のスピードスター五十嵐理人などにも注目となるが・・・この試合はメンバーから外れる。

以上がプレビューだったが、FW29矢野貴章、MF8高萩、DF30福森、DF3黒崎と、前線をかなり入れ替えてくる。

清水に快勝したザスパに対して、栃木はジュビロに負けているし、連戦でもあるので、当然の入れ替えだろう。



37根本
13植田 19大島康樹
10森俊貴         23福島
24神戸 7西谷

6大森 15岡崎 5大谷

41藤田


ベンチにはFW29矢野貴章、MF8高萩、MF11ジュニーニョ、MF4佐藤祥、DF30福森、DF3黒崎、GK1川田


ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2023.4.2 カンセキスタジアム栃木
2023.4.2栃木SC戦(カンセキ)




互いに堅い拮抗状態が続く前半

開始5分、右サイドでDF24酒井がもらったファールからのFK、前節1ゴール2アシストと左の精度を見せつけたFW10佐藤亮が蹴りにいくと見せかけ、横のMF15風間に出し、さらに風間が左に流すとダイレクトにクロスを入れていくという、デザインされたプレーを見せ、ゴールファーでMF28長倉のヘディングは惜しくもGK41藤田に収まる。

なかなか試合が動きにくい展開となっているが、攻撃に連動性が見えるのはザスパの方であり、特に右サイドはノッテいるFW10佐藤亮にDF19岡本一真が、そして更にMF38天笠も加わり、テンポの良い攻撃が観られる。

しかし、栃木もすぐに守備に修正というか、囲い方を工夫してきて対応し、サイドでも前を向けなくなると、互いに膠着状態に。

結局、前半も30分になろうとしているのに、互いにほとんどシュートが無いという、これがダービーなのか?ダービーゆえの堅さか?といった内容の前半となってしまっている。



ザスパらしい攻撃の形が見えて前半は折り返し

32分、左サイドからのFK、FW10佐藤亮のキックからゴール前で跳ね返されたところにMF38天笠が右足でのミドルはバーの上。
利き足の左で撃てれば、これまでも同じような位置からのミドルから2得点に結びついている天笠のミドルなだけに、これは惜しかった。

続く33分、左サイドからMF5エドがボールを受け、中に切れ込んでからの右足でのシュートは残念ながらミートせず。
エド、ようやくこの試合アタックらしいアタックに結びつけられた。

34分、中央にクロスの動きで相手の間に入り込んだMF38天笠がダイレクトに前線に入れたパスからワンツーの形でFW10佐藤亮の強烈なシュートは、GK41藤田もはじくのがやっとで、ここを詰められれば1点だったが、惜しくも先に押さえられる。

ここにきて一気にザスパの攻撃に火が付く。

37分、そのザスパの攻撃を止めようとしたか、MF5エドに後ろから危険なスライディングを仕掛け、MF24神戸にイエローが提示。

栃木はザスパの攻撃を止めようと、栃木らしい激しいプレスを仕掛けてくるも、MF15風間、MF38天笠の両ボランチがうまくいなしながらパスを回す。


こうして前半の半分は互いに何もない、警戒し合った展開だったが、後半の方はザスパがようやく攻撃の形を見せ始め、それに対して栃木は持ち前の強いプレスで対抗するという、ダービーらしい展開で結果的に互いにスコアレスで折り返しとなる。

1点勝負、先制点が重要となる、ヒリヒリした感じを受けるこの試合、後半に先に点が獲れるか。


ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2023.4.2 カンセキスタジアム栃木
2023.4.2栃木SC戦(カンセキ)
注目された左サイドは帰ってきたFW7川本リヨではなく、サイドのスペシャリストMF5川上エドオジョン!!
やはりサイドはサイドのスペシャリストが務めるべき




後半、なんとMF24神戸が2枚目のイエローで退場??

前半の内容で押された栃木は後半からの選手交代、DF5大谷に代えて、DF3黒崎を入れテコ入れをしてくる。

そうだ、昨年あれだけダービーで押されたのは、左の福森、右の黒崎のサイドからの圧力がメインだった。ここからが本番ということか。

後半は黒崎投入で活性化した栃木が押し気味に試合を進める。

13分、左サイドでボールを運ぼうと躍動しているMF38天笠に対し、DF3黒崎がスライディングにいき、これにイエロー。
天笠はなかなか栃木も捕まえきれない。
まさに今の天笠はザスパの心臓だ。

14分、FW23平松に代えてFW7川本リヨを投入。
ようやく今シーズンはじめてリヨがセンターで起用される。

栃木も2回目の交代、FW37根本、FW13植田に代えて、FW29矢野貴章、DF30福森を投入し、本来の前線、攻撃陣が揃う。

すると16分、ザスパは自陣で守り切った後にMF38天笠が一気に攻撃に転じようと前を向いたところをボールを奪われた形のMF24神戸が思わず背中を引っ張り倒し、これにイエロー。

栃木、3枚目のイエローか・・・いや、神戸は2枚目だ???

ということで、なんと神戸は2枚目のイエローで退場となり、栃木は仕方なくFW19大島を下げMF4佐藤祥と、元ザスパ同士の交代となり、前線を1枚削る。

10人となった栃木相手に勝利を掴めるか??



まさか、10人の栃木に先制される・・・

22分、10人の栃木相手に攻勢に出たいザスパは2人交代、MF5エド、MF38天笠のこれまで散々走ってきた2人に代えて、MF17山中、MF6内田達也を投入。
本来、内田と風間のボランチコンビは中盤の強度に致命的な難があるが、攻撃重視となると変わってくる。

だがその交代直後の23分、栃木はカウンターの流れからパスを繋げ、右サイドを上がったDF3黒崎からのクロスにファーで大外から一気に飛び込んできたDF30福森のダイビングヘディングがドンピシャで決まってしまう・・・

・・・・・・・・・!!!!??・・・・・・・・


なんと・・・マジか・・・
まさか10人相手の栃木に、ここまで完璧に決められてしまうとは・・・
10人になったことで、カウンターにだけ活路を見出し、よりシンプルな攻撃の形になった栃木の方にゴールの女神は微笑むこととなってしまった。

うーん、こうなると天笠を下げてしまった事が良かったのだろうか、といったところ。
左サイドの守備としても、エドを下げて山中に代わったばかりのところを狙われてしまった形。
交代直後というところもまたタイミングが悪かった。



山中の粘りからの折り返しに佐藤亮2試合連続t句点で同点!!

ザスパはいよいよ攻め一辺倒、当然虎の子の1点を得た10人の栃木は守りの形となるが、逆にその形が徐々に強くなりすぎ、ザスパの攻撃一辺倒となってくる。

すると32分、自分が投入された左サイドからやられた事からも激しく攻撃に行き出したMF17山中が積極的にサイドでアタックを仕掛けていき、MF28長倉が起点となり山中にボールが来ると、マーク2人相手に粘りに粘ってペナルティ左に侵入し、ゴール前に入れていったボールがファーにこぼれ、そこにFW10佐藤亮が詰める!!!


GOOAALLLL!!!!


おおおお!!!!!
よく決めた佐藤亮!!!そしてよく粘った山中!!!!

正直、山中がここまでガツガツ行く姿勢というのは昨年から通じてあまり印象に無いほど、この試合の山中の積極的なサイドでの仕掛けは僥倖だった。
川本リヨの次に同じ浦和ユース出身のエドが選ばれているところも、相当に刺激となっているのだろう。

とにかくこれで同点、やはり10人相手の栃木にはどうしても勝ちたい。



山中のクロスから風間宏希の逆転ゴール!!!

ザスパは更に交代、点を獲ったFW10佐藤亮をお役御免で交代し、FW9北川を投入。

セカンドはやはり1人多いザスパがとるようになり、ザスパの攻勢の時間が続く。

すると42分、左サイドでボールを受けたMF17山中は、細かいステップから一気にマーク相手に縦に突破し、左からのクロスを上げる!!
ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2023.4.2 カンセキスタジアム栃木
2023.4.2栃木SC戦(カンセキ)
MF17山中、覚醒の左サイドからのクロス!!


そのクロスに対して、ファーでFW9北川が頭で見事に落とし、ここに詰めていたMF15風間宏希がゴールに押し込む!!!

GOOAALLLL!!!!


よく詰めた宏希!!!!
そしてまたしてもほぼアシストとなったMF17山中の覚醒したかのような突破からのクロスが本当に見事で、ファーで落としたFW9北川も見事に役目を果たした。

栃木としては10人になってから得た虎の子の1点が、みるみる間に逆転とされてしまい、これは精神的に痛い。

これがダービーか・・・
前半半ばまでは、まさかこれほど熱い展開になろうとは思わなかった。




ダービー、栃木アウェイでの貴重な勝利!!!

試合は4分のアディショナルタイムに入る。

栃木はMF10森俊貴に代えてMF8高萩を投入。

・・・も、既に栃木に反撃できるほどの力は残っておらず、前線で長倉らがうまく時間を使いタイムアップ!!!

こうしてザスパは前節清水戦に続く連勝となり、3勝2分2敗、6位に順位を上げた。

日本平と宇都宮カンセキの連続アウェイは非常に厳しい戦いになるだろうと予測していた。
正直連敗も十分あると考えていたが、まさか連勝できようとは思わなった。

いつものグリスタではなかったが、栃木のアウェイでリーグ戦で勝ったのはいつ以来か・・・

ザスパクサツ群馬vs栃木SC 2023.4.2 カンセキスタジアム栃木
2023.4.2栃木SC戦(カンセキ)
勝利に喜ぶMF28長倉、MF15風間宏希、FW10佐藤亮



躍動する天笠、覚醒した山中

やはりMF38天笠があまりに大きな存在となっている。
なぜかMF8岩上祐三がなかなかメンバー入りしないが、その岩上が一番かわいがる天笠が、まさに岩上の化身としてピッチを縦横無尽に暴れ回り、栃木を最後の最後まで苦しめた。
その天笠のおかげで栃木はイエローを連発せざるを得ず、結果的に退場者まで出すまでに追い込んだ。

守っては積極的に中盤のスペースを埋め、サイドのフォローに回り、攻めては中央のクサビの位置に入り、決定的な縦パスを入れ、そしてバイタルエリアまで侵入しては鋭いミドルで相手ゴールを襲う。
これが青森山田を全国優勝に導いたアンカーの実力だ。

そしてこの試合の主役はMF17山中となった。

同じユース出身のMF5エドに触発され、そして投入直後に自分のサイドからやられた後は突然覚醒したようにサイドを積極的に挑戦し、2得点に繋げた。
しばらく左サイドはこの山中とエドの浦和ユースコンビが交互につとめる事になるだろう。

開幕からずっとFW7川本リヨをなぜ左サイドで使わないといけないのか、チームのためにも本人のためにもなっていないと散々言ってきたが、やはりサイドはサイドのスペシャリストであるべきだ。
そうでないと今日の勝利は無かった。
武颯がしばらく怪我で欠場の可能性もあるし、そうなるとスタメン平松か北川、スーパーサブ川本リヨというスタイルは今後も有効なスタイルとなるだろう。

この適材適所が続けば、まだしばらく勝ち点は稼げるだろう。
6位というプレーオフ圏内には入ったものの、とにかく残留のためにも今のうちに勝ち点を稼ぎたい。
今のザスパなら、次のホーム戦、天敵の長崎にも勝てる!!


(23.4.2)





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