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攻撃に兆しの大槻ザスパ、今シーズン初勝利なるか?
開幕して3戦、未だ勝利の無い大槻体制2年目のザスパは、開幕・秋田戦では精彩なく0−0、2戦目町田戦では完全に力負けの0−2と、とにかく攻撃に得点の匂いがしていなかったが、3戦目の前節・千葉戦ではようやく攻撃が躍動し2得点と2回のリードを奪うことができた。
試合自体は自陣でのミスから2失点しドローと終わったものの、ようやくみえてきた攻撃の兆しをどう今シーズン初勝利に繋げられるか。
昨年は開幕から好調な滑り出しとなり、10節終わった時点で4位とつけていたが、今年は開幕から出遅れとなり、やはり今シーズンのザスパの第一目標はJ2残留であることは間違いない現実がある。
一つの指標として、昇格を目指すチームならば5戦で勝ち点10、つまり3勝1分1敗のペースが必要だが、残留を目指すなら5戦で勝ち点5が必要、目標といい、つまり1勝2分2敗ペースということ。
ザスパはここまで2分1敗ということで、ホーム連戦となる今節の山形戦か次節の仙台戦のどちらかは1勝することが必須となる。
どちらのチームも昨年のホーム戦で勝った相手であり、その後からの連続アウェイは、宿敵・エスパルスと、アウェイでの勝率が悪い栃木、またホーム戦で帰ってきても天敵・長崎が相手と、分の悪い相手が続く。
状況を考えると1勝どころか、できるならばこのホーム連戦で連勝しておきたいところ。
兆しといえば、やはりMF14白石智之がようやく前節ベンチ入りしたこと。
わずか4分程度の出場時間しか得られなかったが、その4分で白石は前線を動き回り、短い時間ながら何回も起点となった。
白石さえ有効に活用されれば、ザスパはいつでも諦めずに戦える。
大槻監督の今後の采配に期待するしかない。
大槻ザスパ
冒頭プレビューに書いたとおり、MF14白石のスーパーサブにはまず期待したいところだが、相変わらずFW7川本リヨが無駄に左サイドで起用され続けている事については、いい加減改善できない限り、この先も未来は見えない。
またFW23平松がベンチ起用で全く活かされていないが、平松がスタメン、川本リヨがベンチからスーパーサブで使われれば、既に1勝はできていた可能性が高い。
以上がプレビューだったが、願い叶わずスタメンは全く変わらず、ベンチでMF27奥村の代わりに新加入のMF5川上エドオジョンが入る。
奥村は練習試合でハットトリックした成果が認められてベンチ入りしていたはずだが、さして出番も与えられずにもうメンバーから外されるのかと・・・これでは控え陣のモチベーションもどうかと思うが。
また、MF6内田はベンチ入りしても、MF8岩上は未だにベンチ入りならず。
岩上が内田よりも劣っているとでも??
13武颯
28長倉
7川本リヨ 10佐藤亮
38天笠 33細貝萌
36中塩 19岡本一真
3畑尾 24酒井
21櫛引
ベンチには、FW23平松、MF14白石智之、MF5川上エドオジョン、MF6内田、MF15風間宏希、DF2城和、GK42石井僚
昨年ザスパに3タテのリベンジに燃える山形
山形は昨年、ザスパに対してリーグ戦で2敗、そして天皇杯でも負けて3連敗となっているだけに、ザスパとしては今年も勝ち点を頂きたいところだが、山形としてもザスパ戦に対しては激しくリベンジの魂を燃やしている事だろう。
昨年からのデラトーレ、チアゴアウベスといった得点源に加え、横浜FCから加入のFW42イサカゼインらが加わり、自分としても昇格候補に予想している。
そしてアンカーのMF15藤田息吹がやはり脅威。
9デラトーレ
17加藤大樹 42イサカゼイン
8小西
18南秀仁 15藤田息吹
41小野雅史 26川井歩
5野田 4西村
1後藤雅明
ベンチにはFW11藤本佳希、MF25國分、MF13河合秀人、MF10チアゴアウベス、DF6山田拓巳、DF27喜岡、GK16長谷川
立ち上がり、天笠ミドルから武颯がまたしても決める!!
2得点とった前節の勢いをもってきたかのようなザスパが押し気味に立ち上がりの時間を制する。
5分、右CKの流れからこぼれ球をひろって右サイドで展開すると、MF28長倉が粘ってゴールニアに折り返すと、FW13武颯が絡んでいき、相手DFのクリアが小さくなったところをMF38天笠が左足を一閃させての地を這うミドルシュートがゴール右下に飛び、GK1後藤がはじいたところをゴール前に残っていたFW13武颯が角度の無いところを右足で詰めてゴールに!!!
GOOAALLLL!!!!
なんと!!!
もう先制とは!!!!!
またしても前節の千葉戦と同じく、天笠の左からのミドルシュートのこぼれ球から武颯が決めるという、お得意パターンに持っていけた。
時間帯も同じ立ち上がりの時間帯というのが凄い。
やはり天笠がボランチ、中央に入る効果がデカすぎる。
そしてゴール前でしっかりと狙ってくれる武颯もさすが。
昨年3タテを喰らわせた相性の良い山形相手に、これは手痛い先制を喰らわせた。
山形の攻撃うまく封じ込め前半は1点リードで折り返し
勢いに乗るザスパ、19分にはボランチ陣からパスが繋がり、中央に入ると、MF10佐藤亮が積極的に左足からミドルを放ち、これはバーの上に逸れるが、撃っていくことが大事だ。
ほとんど攻撃が形にならない山形は27分、ようやく右サイドからDF26川井歩からのクロスにファーでFW17加藤大樹が競り合いから頭で狙って、これはバーの上を越すも、これがほぼ山形のファーストシュート。
これまでのところ、DFリーダーDF3畑尾が何回も相手のゴール前に入れてきたクロスやパスをことごとくカットしているのがデカい。
畑尾にいつまで頼らないといけないのかという不安を感じるほど、畑尾の存在が大きい。
31分もDF26川井歩が一気に右サイドを攻め込んできたところをDF3畑尾が渾身のスライディングでこれをカット。
その右CKの流れから、相手のゴール前でのバイシクルシュートがMF33細貝の顔に入るも、なぜかイエロー無し。
なんでカードが出ない??窪田主審??
44分、右サイドからDF19岡本がカウンターで一気にゴール右に攻め込み、角度の無いところからのシュートは惜しくもわずかゴール左に外れる。
これは本当に惜しかった。
前半のうちに追加点が欲しいところだった。
こうして前半は1点リードで折り返しとなる。
攻撃の形ができていたとは言い難いが、それ以上に山形の攻撃をよく封じ込め、特にDF3畑尾の力が大きい前半だった。
そんな中で先制できたことに、やはり相性の良さを感じるし、やはりこの試合では勝ち点3が必須だ。
後半、佐藤亮が決定機を外す
後半に入ると、反撃に出る山形に対してやたらとCKを量産され、山形も単純に入れただけでは畑尾らにはじき返されるので、ショートコーナーを多用してくる。
10分、ザスパは左サイドから攻め込んだところからいったんはじかれたところをFW7川本リヨがミドルを放ち、これはGK1後藤がファインセーブで、さらにリヨが詰めてシュートも、これまた後藤がセーブ。
良いミドルだったが、GKを褒めるしかない。
13分、山形は2人交代、FW42イサカゼインとFW17加藤大樹の両ウィングに代えて、MF25國分、FW10チアゴアウベスを投入。
15分、ザスパは左サイドからのカウンターで運んだところから、ファーに折り返され、FW10佐藤亮がフリーでこれを受けると、あまりにも絶対的な決定機だったが、なんとシュートは左のバーをわずかに逸れていく・・・
ダメだって佐藤亮!!あれは枠には入れないと・・・
この追加点を決めて入れば試合も決まりだっただけに、本当に惜しい場面を逃した。
ここでザスパは1人目の交代、MF33細貝に代えてMF6内田を投入。
24分、ザスパのカウンターでFW13武颯が攻め込んだところで、相手DF5野田にイエロー。
26分にはDF26川井歩にもイエローが出て、ようやく窪田主審もカードを出し始めた。
なんで1枚残して白石投入せんのよ・・・
27分、FW13武颯に代えてFW23平松を投入。
勝っているから白石の投入があるかないかくらいか・・・
29分、左サイドからの突破から折り返しをMF28長倉がニアで詰めるも、惜しくもミートせず。
31分、山形も更に交代、MF15藤田息吹、FW9デラトーレに代えてMF13河合、FW11藤本を投入。
33分、ザスパも最後の交代、MF38天笠、MF7川本リヨに代えて、MF15風間宏希、MF5川上エドオジョンを投入。
え??ボランチが内田と風間??
抑えられんのかよ、バイタルがその2人で・・・
エドは大槻チルドレンだけに、ここは期待したいが、なぜ1枚残しで白石が投入できないのか。
最大の決定機を外しているFW10佐藤亮に普通は代えないのか??
この交代からもう攻めるしかない山形に対し、防戦一方となるザスパの嫌な形が続くが・・・
思うに、こういう時に前線に白石がいれば、どれだけ違っただろうか。
相手に足してのプレッシャーも与えられただろうに。
山形公式戦4連勝で今季初勝利!!!
41分、ようやくザスパは久々の攻撃に転じ、左サイドからMF5エドの突破からラインぎりぎりでの折り返しにニアでFW23平松が相手と交錯しながらもなんとかシュートを放つも、惜しくもバーの左。
平松らしいニアでの勝負だった。
エドも良いライン際までの突破だった。
あれを続けたい。
試合は5分のアディショナルタイムへ。
うーん、長い5分になったわけだが、もはや攻め手を無くした山形相手にザスパも危なげなく守り、ついにタイムアップ!!
こうしてザスパは昨年から続く山形との連勝を4に伸ばし、貴重な今季初勝利を手に入れた。
交代枠をしっかり使ってよ、大槻監督
この勝利は大きい。
これで1勝2分1敗で勝ち点5にできたことは、残留争いに大きな効果となる。
だが、交代枠を余らせたのは本当にいただけない。
佐藤亮に代えて白石を投入していれば、さらなる追加点も狙えたし、最後の交代から残りの時間、攻撃に起点ができなくなってしまい、山形の攻撃をモロに受ける体勢となったが、あそこで白石が入っていれば、まだまだ前線にパワーを持って、山形の攻撃に対して反撃の起点となれた。
佐藤亮でなければ、長倉でも良かったはず。
今期の白石はサイドよりもFWの、佐藤亮、長倉の位置での起用がメインとなりそうだが、だったらなぜ交代が適当であったはずの佐藤亮か長倉の位置で交代をさせなかったのか。
FW7川本リヨもすっかりと左サイドが板についてきている中、この日はらしさを活かした球際の強さから自らの速攻に繋げた場面も2度ほど作ったが、やはりそもそもリヨはもっとゴールに近い、中央の位置で起用してこそだろう。
今日は速攻の場面で自ら持ち込み、ゴール方向に行くべきところをなぜかゴールから遠ざかり右サイドに運んだ時もあったが、これもサイドに慣れてきた後遺症というものだろう。
リヨをいつまで左サイドで使い続けるのか、今日後半から出たMF5エドの今後の出来によっては左サイドでの起用もあるだろうし、そうなればリヨの使い方については本当に再考してもらいたい。
今日のザスパは、守備ではDF3畑尾と、MF38天笠、MF33細貝のW狩人アンカーの躍動する活躍によってしっかりと山形の攻撃をゼロに抑えたが、攻撃ではまだまだ自分達の形を作れてきたとは思えない。
ザスパが強かったというより、昨年から続く謎の苦手意識に縛られた山形が弱かった。
後半の残り15分間、ボランチがMF6内田とMF15風間の球際に弱い2人がアンカーに入ったわけで、実際に内田の前などは好きなようにパスを回されたが、そこを突き崩すほどのパワーが山形には無かった。
この試合を良しとして今後のイケると考えては危険だ。
そもそも本当に今の攻撃のやり方、フォーメーション、起用の仕方で良いと考えているのか。
4試合で結果的に3得点だけだが、これが本当に及第点と言えるのか。
まだまだ本来のザスパの姿には遠い。
勝った試合だからこそ、私は警鐘を鳴らしておきたい。
(23.3.12)
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