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チームの命運を握る、生き残りを賭けた大槻監督2年目のシーズンが始まる
2021シーズンの19位以下4チームが降格するという前代未聞のサバイバルシーズンを18位というギリギリでかろうじて乗り切り、そして昨シーズン2022シーズンもギリギリの20位で乗り切ってきたザスパ。
いつの日か、降格のボーダーラインと呼ばれたザスパだが、正直昨シーズンまでで落ちそうなチームは落ちきった感があり、残るJ2のチーム達を見渡すと、そうはザスパより確実に下に行ってくれそうなチームが見当たらない状態。
かたやザスパはもう20年間切望してきた専用練習場とクラブハウスを、来年春に手に入れる事がついに決まり、今シーズンさえ乗り切れば、格段にアップする環境で来シーズンからは戦える。
そしてJ3に落ちる事の意味が年々深刻化しており、今やJ3の半分はJ2経験チームであり、そしてそのどのチームも、あの松本ですら昨年J2に復帰できなかった。
なおかつ今シーズンからついにJ3でも降格制度が始まり、J2経験の讃岐、鳥取あたりはJ3に踏みとどまる事すら危ぶまれている。
今のザスパが落ちれば、讃岐、鳥取と同じ状況に陥る事は目に見えている。
今年が本当に勝負だ。
まさにチームの命運を握る、J2、いやチーム存続を賭けたシーズンがはじまる。
さらに松本大樹強化部長体制に入り4年目となるわけで、いい加減目標としている16位勝ち点50をクリアできなければ、松本部長の解任も確実となるだろう。
かたや注目はやはり大槻監督が2年目となること。
布監督の時もそうだったが、やはり監督というものは戦術や集める選手などを自分色で出来る2年目に花開くもの。
大槻監督の真価が問われ、チームの命運を握るシーズンがいよいよ開幕となる。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
大槻ザスパ
とりあえず、現段階での開幕スタメンの予想としては以下のとおり。
ただし2トップだけはスタメン、ベンチ含めかなり不明確。
FW陣はほぼ横一線に感じるが、とりあえず昨年のトップスコアラーFW23平松と、鳴り物入りでの加入となっているイケメンFW10佐藤亮がスタメンとしては一歩出ており、そしてFW7川本リヨがFW陣の切り札となる。
また、一つ残念なのはFW13武颯が秋田からのレンタルのため、開幕戦がいきなり出られない。
注目は左サイド。サイドハーフにDF17山中のポジションを上げれば、左サイドバックは守備重視でDF22高橋ユリヤが起用されるのではと予想する。
ここまでがプレビューだったが、なんと左サイドにはDF36中塩が起用される。
そして最大のサプライズが、なんと武者修行レンタルから帰ってきた大型新人ボランチ、MF20中田湧大がスタメン起用!!!
これは本当にサプライズだった。
23平松
10佐藤亮
7川本リヨ 28長倉
33細貝萌 20中田湧大
26中塩 19岡本一真
3畑尾 24酒井
21櫛引
ベンチには、FW9北川、FW18岩元ルナ、FW17山中、MF15風間宏希、MF38天笠、DF2城和、GK42石井僚
吉田謙サッカー、青木翔大擁する秋田
ここ近年、また秋田か・・・と思わせる開幕の相手は、またしても吉田謙監督の秋田。
2月開催となってから、東北勢が積雪の関係でホームで出来ないため、どうせ昨年の山形のようにまた東北勢との開幕だろうとは思っていたが、案の定秋田とのホーム開幕となる。
その秋田は、FW茂平が大分へ、FW武颯がザスパに、そしてDF千田がヴェルディと、攻守の主軸が抜けながら、金沢からMF丹羽詩温、いわきからDF星キョーワンを補強したわけだが、そろそろ4年目の体制となる吉田謙サッカーに陰りが見えはじめるのではとシーズン前に自分も予想している点がどうなるか。
40青木翔大
29齋藤恵太
14三上陽輔 9中村亮太
6諸岡 25藤山
33飯尾竜太郎 22高田
5河野 4阿部海大
31圍(かこい)
ベンチは、FW8畑潤基、FW17梶谷、FW15丹羽詩温、MF16井上、MF24小暮、DF13才藤、GK21小澤
前半序盤は互角の戦い
最初、立ち上がりこそ押し込まれ気味だったが、そこをしっかり守ったザスパ、開始9分、MF20中田湧大の前に送ったクサビのボールをFW23平松が見事に落としたボールからMF10佐藤亮がタイミング十分での左足でのファーストシュートは惜しくもゴール右でGKの守備範囲。
14分には、左後方からのMF33細貝からの素晴らしいクロスに、ゴールファー右でDF19岡本一真の折り返しに惜しくも詰めていったFW23平松にはわずかに合わず・・・
ちょっとでも触れば得点チャンスだった。
良い形で攻撃できている。
23分、秋田の左CKからファーでDF33飯尾がフリーでヘディングされるも、かろうじてバーの右を逸れてくれる。
危なかった・・・よく入らなかったな、あんなドフリーで撃たせて。
とにかく先に先制点が欲しい。
28分、DF24酒井のクリアが運悪くFW40青木翔大に当たり、そのまま翔大が左サイドを突破し中央に折り返したところでMF25藤山の決定的なシュートはわずかにバーの上を外れてくれて助かる。
さすが共に今期のJ2降格争い筆頭の秋田とザスパ、共に激しい危機感のある戦いで、チャンスも互角。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
DF36中塩が左サイドバックでスタメン、やはり守備時の3バックに入る形で攻撃参加はあまり無かった
かろうじて秋田得点ならず前半はゼロで折り返し
31分も秋田の右サイドからのロングスローからゴール前で混戦とされてしまい、MF14三上のシュートはかろうじてわずかにゴール左。
やはり秋田の放り込みサッカーは脅威だ。
形を作られてしまっている。
37分、相手のファールまがいのスライディングから攻め込まれ、FW40青木翔大のゴールファー左での折り返しからFW29齋藤恵太の決定的なゴール目前のヘディングは、なぜかバーの上に外れてくれる。
秋田はもう何本、決定的なゴール目前のシュートを外してきたか。
こうして前半の終盤はかなり危ない場面続いたものの、なんとかゼロで乗り切ったザスパ、後半は秋田の前線プレスサッカーにも陰りが見えるはずなので、そこを突いていきたい。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
DF24酒井が予想通りDF2城和に代わって開幕スタメンを獲得したが、まだザスパでのプレーに慣れないのか、プレーに迷う場面も見受けられた
後半、秋田の猛攻に会う
後半、ザスパはFW7川本リヨがかなり左サイドに張り出し、球際の強さから起点を作るものの、やはりリヨはゴール前でこそ威力が増すものであり、左サイドで使うような選手ではない。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
球際の強さから左サイドで起点を作ったFW7川本リヨだが、やはりゴール前でこそ本省発揮の選手だ
10分にはその左サイドでリヨと亮のコンビからゴール前に送り、MF28長倉が受けて決定的なシュートも、惜しくもわずかにバーのやや上。
この形をなるべく作っていきたい。
対する秋田も相変わらずセットプレー中心に攻め込み、16分には左サイドMF14三上からのクロスにニアでのFW40青木翔大の決定的なヘディングもバーのやや上。
18分には秋田が最初の交代、FW29齋藤恵太に代えてFW15丹羽詩温を投入。
22分、畑尾のクリアが小さくなったところをFW40青木翔大に拾われ、そのまま意表を突いたループシュートが枠を捉えるも、GK21櫛引よくこれに反応してファインセーブ。
24分も秋田に右サイドからのシュートをGK21櫛引が見事にセーブしてどうにかゴールを死守。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
今シーズンからGKの1stユニがピンクとなり、かなり目立つようになったGK21櫛引
紺色の十本指のチャント受け継ぐ、まさに守護神としての活躍を開幕でも見せゴールを死守した
ここでザスパ、同時に3枚交代、MF33細貝、FW10佐藤亮、FW23平松に代えて、MF15風間宏希、MF38天笠、FW9北川を投入。
まさかこの試合初スタメンのMF20中田湧大ではなく、MF33細貝を代えるとは!!
秋田は2枚目、MF9中村亮太に代えてMF24小暮を投入。
28分、秋田のCK、ロングスローから放り込まれ、良いクロスをサイドから放り込まれると、なかなかヘディングでも優先権を奪えず、ゴールを脅かされる。
2023.2.18ブラウリッツ秋田との開幕戦
後半から投入のFW9北川とMF38天笠
どちらも攻撃にそこまでの活性化とはならず
特に天笠はやはりボランチで見たい
試合は痛み分けのスコアレスドロー
後半はなかなかチャンスを掴めなかったザスパだが、38分、ようやく右サイドからFKを得て、一度はじかれるもそのまま右CKと続けてチャンスとなり、ファーでヘディングを狙うも、惜しくもバーの右。
うーん、リヨが疲れているのに、FW18岩元ルナは入れないのか??
天笠も一度も左サイドで活きていない。
やはり今シーズンはボランチで見たい。
44分、FW7川本リヨに代えてFW18岩元ルナを投入。
FW17山中は使わないか?
試合は4分のアディショナルタイムへ。
こういう試合で勝ち点3を獲れるかがポイントだ。
秋田は最後にきて2枚代え、FW40青木翔大、MF6諸岡に代えて16井上、FW17梶谷を投入。
最後は左サイドで天笠が粘ったところで起点となり、後方からの畑尾のクロスにゴール右にMF20中田湧大が詰めヘディングをわずかに当てるも、ゴールを逃す。
こうして試合はお互い痛み分けのスコアレスドローとなる。
この攻撃では先は無い
攻められながらもゼロで抑えて勝ち点を死守した守備はやはり昨年から続けてきた中で及第点と言えるだろう。
問題は攻撃であり、昨年は後半戦から左の高木友也、右の長倉の両サイドがザスパのストロングポイントとなり、そこから攻撃が出来ていたが、この試合では左サイドに川本リヨと佐藤亮を代わる代わる使う形で、しかしどちらもサイドからクロスを送るようなタイプのプレーヤーではないため、左サイドからの効果的な攻撃があまりに少ない。
そこに加え、この日はほとんどボランチからの縦パスが無かった。
デビュー戦となった20歳のMF20中田湧大は、まずは守備をしっかりやりたいという気持ちだったのかもしれないが、アンカー細貝と組ませるセントラルMFとしては及第点を与えられるかというと少し難しいところはあった。
そういったサイドからも仕掛けや突破もできないし、中央からもクサビのパスが出ていないと、とにかくこれでは相手も守りやすくなるのは当然。
本当に正直なところ、なぜMF14白石智之がベンチにも入っていないのか??
昨年は後半に投入され力を発揮したFW7川本リヨがスタメンで使われ、結局のところ後半は交代策でブーストさせることが出来なかったわけであり、あそこで白石智之がいれば戦況も変わった事だろう。
あの佐藤亮や川本リヨよりは白石智之を左サイドに起用するべきだった。
また、後半にその左サイドを任されたMF38天笠だが、あれほどまでに絡めないのでは意味が無い。
本来、デビュー戦でまだフル出場は厳しかったはずのDF20中田湧大に代えて天笠はボランチに入れ、左サイドには白石が欲しかった。
天笠を本来の本職であるボランチに就かせるくらいの改革ができなければ、チームに変革は生まれないし、このままでは堕ちるチームだ。
それにしても、直接の残留のライバルとは書いたが、この試合を観る限り、秋田の堅守とセットプレーを中心に押し込んでくるサッカーは、そろそろ陰りが見えるだろうと思っていたが、そんな事は無かった。
シーズン前に下位に予想はしたが、今年も吉田謙サッカーはそうは簡単には落ちないか。
まあとにかくここで秋田に勝ち点3を与えると致命傷のため、勝点1を分けあるというドローは及第点だった。
まだシーズンは開幕がはじまったばかり。
白石智之の出番を待つなど、まだここから期待していきたい。
(23.2.18)
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