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ザスパクサツ群馬

2022年5月4日(水・祝)
J2リーグ2022シーズン第14節
ザスパクサツ群馬 VS ヴァンフォーレ甲府(アウェイ)
観戦記 0−1

横棒


首位独走を相手に3点差を跳ね返したザスパ

ザスパは秋田戦、大宮戦と勝てる試合、最低でも引き分けにしなければいけない試合を手痛く連続で落とし、もう負けられないホーム横浜FC戦にて、前半で3失点を喰らい、もうダメか・・・何点獲られるんだ、この試合・・・と諦めかけた中、後半にFW23平松の覚醒、MF30山根永遠の完全復活により一気に3点を跳ね返し価値あるドローを掴み取った。

このドローはチームに大きな自信と、決して諦めないという精神的な効果が高かった事だろう。

大事なのはここからであり、またあっさり負けるようではフリエ戦で何を掴んだのだという事になってしまう。

しかしいくら覚醒、復活したとは言え、今は連休の5連戦の真っただ中。
FW23平松やMF30山根永遠ら固定の選手に頼り過ぎては、さすがに停滞を招くだけであり、彼らに続き本来の力を発揮するメンバーが次から次へと出てくることが望ましい。

10試合で9失点しかしなかったかつての守備は崩れ、ここ2試合は3失点が続いている守備も問題だが、フリエ戦の後半のように良い攻撃ができている時は失点はしないもの。

サッカーはあくまで攻守一体のスポーツであり、守備が良い、攻撃が良いではなく、良い守備があるから攻撃が活き、良い攻撃があるから守備が活きるというもの。

ここ最近3バックを採用するザスパは、この攻守一体のチームの連動性がより求められる。

ここまでやってきた3バックで見えてきた長所、短所をしっかりと大槻監督も分析している事だろうし、前節の立ち上がりでみせた3バックの左右入れ替え作戦のような対策を今度はどう練ってくるか、毎試合楽しみだし、注目となる。



連戦の影響をどう考慮するか?大槻ザスパ

13試合で5得点と決定力に苦しむザスパの中では頭一つ抜け出た戦績を出しているFW23平松はしばらくザスパの1トップで不動の地位だろう。
注目は左サイドの人選か。
DF17山中はしばらくスタメンからは外してベンチから学ばせながら、後半投入で思いっきり攻撃に専念させる方が活きるだろう。
とにかく前節復活を遂げ、サイドに無くてはならない人材となっているMF30山根永遠が右サイドか左サイドかの起用となるだろうが、前節の後半の活躍をみるとやはり左サイドか。
しかし、せっかく1試合温存させた形のMF38天笠もこの連戦の中では使わないのはもったいない事でもあり、左に天笠、右に山根永遠でまずはスタートさせながら、左右を入れ替えるような使い方を試す手もある。

ボランチはMF15風間宏希が怪我で離脱してからはMF6内田できていたが、とにかく内田では球際に弱いというか競りにいかないので、ほぼほぼセカンドを獲られまくり、チームとしてかなり苦しくなる事が露呈されており、それに対して前節ゴラッソなミドルシュートを叩きこんだMF27奥村でしばらくはいくべきだろう。
以下ではDF25小島を3バックに挙げたが、MF6内田をしばらく3バックの右に固定する手もある。とにかく内田はボランチ起用ではなく、センターバック起用を前提とするべきだ。
ちなみに内田は昨年からずっと提言しているとおり、中盤のほとんどの場所はおろか、センターバックに適性がある稀有なユーティリティ性の持ち主であり、ベンチにセンターバックの控え兼用として置いておくと、かなりチームに貢献できる。
それぞれ使い方は考えるべきだし、大槻監督がそれを理解できないはずがない。


以上が試合前のプレビューだったが、やはり前節完全に休ませたMF38天笠とMF10田中稔也は先発させ、MF30山根永遠を敢えてベンチに置き後半にとっておく作戦に。
またMF6内田が3バックの左に入る。
意外だったのは、DF17山中がベンチからすら外れたこと。
今はまだ学びの時、ここはいったんベンチ外から己を見つめなおし成長させるべき時か。
また、怪我で戦列を離れていたMF41中山がベンチに復帰。


23平松
7加藤潤也  10田中稔也
38天笠         25小島
27奥村 8岩上

6内田 3畑尾 2城和

21櫛引


ベンチには、FW9北川、FW39高木彰人、FW11深堀、MF30山根永遠、MF41中山、DF32渡辺広大、GK44山田晃士




連戦の影響でメンバーの入れ替えが予想される甲府

前節、連戦の影響を考えてDFライン以外のボランチから前の6名を全て入れ替えてきた甲府は、その影響もあってか水戸とのアウェイで1−2で敗れているため、このホーム戦ではその前のヴェルディ戦に2−0で快勝したメンバーにMF41長谷川元希を残し戻す。

試合を通して後半あたりに差が出てくるのではと懸念されるのは、ザスパが中2日に対してホームの甲府は中3日空いており、この辺のビハインドが気にかかるところ。

そもそも前節休んだメンバーが体力十分な状態で連敗だけは出来ないとホームでぶつかってくる、そんな最初の圧力をザスパが受け流せるかが最初の課題。


注目はベンチに入る前橋育英の優勝メンバー(つまりザスパの田部井悠と同級)のFW15飯島陸。
元ザスパ所属のイケメンGK小泉もいる。




10ウィリアンリラ
41長谷川 18鳥海
27小林岩魚     23関口正大
24山田陸 26石川俊輝

22野澤 5浦上 2須貝

1河田


ベンチは、FW9三平、FW19宮崎純真、FW15飯島陸、FW11ブルーノ、MF7荒木翔、MF16林田、GK21小泉勇人





立ち上がりから左サイドで躍動する天笠

立ち上がり、中3日の甲府相手に後れを取る様子もなく、1試合休んだ左のMF38天笠、右のMF10田中稔也を中心に出足で負けないザスパ。

特に左サイドの天笠は前節のMF30山根永遠に触発されたか、この試合は相当に左サイドから積極的にクロスを上げまくる。

3分、岩上の右サイドからのサイドチェンジを加藤潤也が落とし、天笠が右足に切り返してからのクロスにファーでMF10田中稔也が頭で合わせるも惜しくもバーの上。

さらに6分、左サイドから天笠は今度は左で直接ゴール左上を捉えるシュート気味のクロスを放つが、GK1河田にはじき出される。

14分にはMF27奥村がGK1河田からのパスを狙ってカットし、そのままショートカウンターの状態となって田中稔也がシュートを放つも、これは奥村がファールを取られる。


甲府は1トップのFW10ウィリアンリラにボールを集めるが、今一つウィリアンリラの最後のところのシュートが当たらず、GK櫛引の守備範囲に全て収まる。
1トップのウィリアンリラはDF3畑尾らが組みしやすい相手だったが、それよりもシャドーのMF41長谷川、MF18鳥海の2人がザスパの3バックの両脇のスペースを執拗に狙い、嫌な位置でボールを持たれる状態が目立つ。

また、やはり後方から攻撃のタクトを振るうMF26石川が嫌らしい存在。
さすが元・湘南の心臓。
ザスパの1トップでは、なかなかここにプレッシャーをかけられない。



シュート惜しくも逸れて前半はスコアレスで折り返し

30分、MF38天笠がまたもや左サイドのスペースを突き、鋭いグランダーのクロスを送るも、ニアに走り込むFW23平松の前で惜しくもカットされる。
いまいち天笠のクロスに対して他の前線が追いついていけない。
もっとニアに平松、そしてファーに田中稔也が遅れずに詰める徹底が必要だ。

32分、後方からMF8岩上がアーリ―クロスを送り、ゴール前でFW23平松がヘッドで合わせ後ろに逸らしたシュートも惜しくもバーのわずか左に外れる。

ここまでの前半はザスパの方がチャンスを作っており、この時間帯で得点を奪いたいところ。

甲府はここまでのザスパの攻撃をゼロで抑えたことで反撃体制となり、40分には右サイドからのMF23関口のクロスにファーでMF41長谷川が折り返し、FW10ウィリアンリラが頭で合わせるもミートせずにバーの上。
とにかく今日のウィリアンリラはあまり怖く感じない。


前半も終了間際となった45分、左サイドの天笠らが奪ったボールから起点となり、中央でMF10田中稔也のパスを受けたMF25小島が右サイド後方からの強烈なミドルシュートを放つが惜しくもバーの左を逸れる。

さらに前半ロスタイム2分、MF38天笠が左足でグランダーの強烈なシュートを放つが、惜しくもGK河田の正面。

こうして前半はスコアレスで折り返しとなり、まずまずの出来の前半には見えたが、それだけに先制を奪っておきたかった内容だった。

このまま後半も相手を抑えつつ、とにかく先に点が獲れれば・・・と、苦手とする甲府でのアウェイながらも期待感のもてる前半となった。




後半、共に選手交代から主導権は甲府へ・・・

後半になり、互いに前半の決定機が少ない事からの攻撃のてこ入れでメンバー交代。

甲府はMF23関口に代えて、MF7荒木を投入。
ザスパは前節休んだMF10田中稔也とMF38天笠に代えて、FW11深堀とMF30山根永遠を投入する。

正直、天笠は左サイドで何度も鋭いクロスを上げて、可能性のある枠内シュートまで放っており相手の脅威になっていた存在だと思われていたところ、その天笠を代えるのか・・・と、ここはもったいなく感じた。

後半2分、DF2城和が上がったところでポッカリ空いた左のスペースをMF41長谷川が嫌らしく狙いまんまとパスを受けると、そのままフリーで持ち上がられてしまい、右にパスを出されMF18鳥海の強烈なグランダーのシュートを浴びるも、GK21櫛引の正面に収まり助かる。

さらに6分もMF41長谷川に左サイドでフリーでボールを持たれてしまい、DF2城和らを巧みなドリブルでかわしたところからのシュートがDF3畑尾の腕に当たるが、これは故意ではないとしてハンドの判定ならず。

とにかく、この長谷川元希を捕まえられなくなってしまっている。
最初のシーンはDF3畑尾がスライドして対応するべきだったと思うが、そのスライド、フォローがチームとして遅れをとってしまっている。


また、前半は後方でタクトを振るうことに専念していた感のあるキャプテンマークを巻くMF26石川が、後半はかなり自由に動くようになってきて、どんどんトップ下の位置まで上がってプレスを仕掛け、ザスパに自由に縦パスを入れさせない動きも目立つ。


こういった後半の両チームの動きから徐々に試合はホーム甲府の流れになってしまっていく。




CKからの甲府の得点はオフサイドの判定??

16分、さらに甲府は選手交代、この日は最後の精度が低く抑えやすかったFW10ウィリアンリラに代えてFW9三平を投入。
三平・・・これは嫌な選手が出てきてしまった。

その16分、早速FW16三平が右サイドのクロスからのこぼれ球にダイレクトボレーを放っていき、これは枠の上に逸れて助かるが、こういったゴール前で粘って存在感を見せる存在が前半の甲府には無かった。


24分、甲府は更に選手交代、MF18鳥海に代えてFW19宮崎純真を投入。

そのフレッシュな宮崎純真を得た甲府の前線はより前からのプレスの圧力を強め、左サイドでMF30山根永遠がそのプレスに屈した形で弱気のバックパスを送ると、そこを狙われ奪われてしまい、FW19宮崎純真の左サイドからゴール方向への鋭いフェイントから好機を作られるも、かろうじてラストパスをゴール前でGK櫛引が抑える。

26分、ここでザスパも選手交代、MF27奥村に代えて久々登場のMF41中山を投入。

さらに28分も連続で選手交代、FW23平松に代えてFW39高木彰人を投入。
この辺はなぜ先ほどの中山と同時に投入しなかったのか、といったところと、平松を下げるのなら前線でポストができるFW9北川を入れるべきでは?と強く感じたところ。
FW11深堀が1トップに入ると、クサビのボールが入れられなくなってしまう。


ここからペースは完全に甲府に移ってしまい、34分、甲府は左CKを獲得すると、MF41長谷川のボールからゴール前でFW9三平にヘッドを合わされGK櫛引の手をかすめてゴールへ・・・
ああ、、、やられた!!・・・と思われたが、なんとその櫛引の左後ろにいたFW19宮崎がオフサイドの位置だったので、これがオフサイドの判定??
プレーに関与していたかの問題であり、完全に櫛引の手をすり抜けてのゴールだったので、宮崎が関与しているようには見えなかったが・・・ただ、GK櫛引もセーブの際に視界には入り影響はした、といったジェスチャーもちょっと見え、宮崎も反応・・・したかな?・・・うーん、関与したといえばしたとも言えるかもしれないが、VARさえ導入されていれば、これはゴールの判定となるべき場面だった。

とにかくゴール判定が打ち消され、なんとなく助かった形のザスパは最後の交代、FW7加藤潤也に代えてFW9北川を投入する。




宮崎のテクニックから崩され三平に決められる

ゴールが打ち消された悔しさに、より一層力が入る甲府は38分、左サイドでMF27小林を起点にFW19宮崎がドリブルからのキープでタメを作り、再度左サイド後方を攻め上がった小林に宮崎がヒールの技ありパスで落とすと、これで一瞬フリーとなったMF27小林からのクロスにゴール前でFW9三平がドンピシャのヘッドを合わせ、これがついにゴールへ・・・


・・・・・・!!!???・・・・・・・・


やはり・・・先ほどのゴール取り消しでラッキーと思っている場合ではなかった。
先ほどからウィークポイントとなっていたザスパの右サイドにFW19宮崎も参加することでいよいよ対応しきれなくなり、そして嫌な相手FW三平に決められてしまった。

相変わらず甲府の攻撃に弱いな、うちって・・・

何が悪いというか、とにかく甲府の攻撃が完璧だった。
お見事と言うしかないし、これが上位陣、昇格を狙うチームと、残留がまず目標のチームの違いか・・・

このゴールでMF41長谷川はいよいよお役御免でFW11ブルーノパライバと交代。

この後・・・うーん、もう正直書く事はない。
甲府が勝つには1点で十分だった。



新たな力は無いのか?

こうしてまたもや苦手とする甲府のアウェイで敗戦となったザスパ。

やはりMF38天笠を前半だけで引っ込めるのは早すぎた。
左の天笠が活きているうちに、MF30山根永遠は右に入れ、両サイドからクロスを供給できるようにしたいところだった。
特に後半のDF25小島は、いよいよここまでほぼフル出場してきた連戦の疲れが出てきてしまったのか、甲府の鋭い左サイドからの攻撃にも対応しきれなくなり、ましてや攻め上がってクロスを送るなどの余裕も無くなっていたので、交代させるべきは天笠ではなく小島だったのではないだろうか?
今シーズン、いや昨年までの奥野久藤体制もそうだが、なぜDF25小島はこれほどまでに絶対視されている存在なのかがイマイチよくわからない。
そこまでか?小島という選手の実力は?
今日ならば左の天笠の方がよほど優れているサイドプレーヤーに見えたが。
なぜ数々の指揮官がそこまで重用する選手に見えるのか、いまいち小島に対してそこまでの絶対視は私には無い。
小島よりはDF24光永の方をよほど絶対視するが。

その光永や、まだ怪我から癒えないMF14白石など、とにかく後半に巻き返せる選手が不在だ。

昨年以前から続く、後半で失速してしまう弱い時のザスパに戻ってしまっている。

5連戦のうちのここまでの4連戦、1分3敗となってしまったのは運が悪かったわけでもなんでもなく、やはり実力だ。

それも勝負弱く負けてしまっているのは、やはり後半に弱いからであり、だいたい弱さの裏にはサッカーにおいて最も天敵である”停滞”がある。

停滞を打破するのは、やはり新たな力だろう。

今日復活したMF41中山には、残念ながらそこまでの打破するだけの力は持って無い。

もっと起爆剤になれるアタッカーが戻ってきて欲しい。
MF14白石の怪我が思った以上にまだかかるのなら、やはり新戦力のMF49田部井悠やDF15岡本などだ。
DF4川上もおそらく怪我なのだろうが、DF24光永はまだなのか。
起爆剤という意味なら、DF22高橋ユリヤが今シーズンまだお目見え出来ていない。
守備ラインでの不安定さが露呈しまっているDF17山中を後半のアタッカー要員として使う手もある。
今日なら小島の代わりに右サイドに投入なども良かったのではとも思う。

同じ選手をスタメン、ベンチで取り換えていても、結局は同じことの繰り返しになる。

再びザスパを上昇気流に乗せられる、新たな力が必要だ。





(22.5.4)





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