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2021シーズンのJ2リーグの展望、ザスパクサツ群馬編
毎年、この時期はJ2やJ3全チームのシーズンの予想を一つ一つ書いてきて、一番大変な時期だが、でも敵がいてこそのサッカー、各チームのチェックは非常に重要なので今年もやりきりたいと思う。
ということでいつもの通り、とりあえずはザスパの事だけなら真っ先に書けるので、ザスパの今シーズンの予想、展望をまずは軽く書いておきたいと思います。
2020 J3・20位 ザスパクサツ群馬
2021予想順位・16位
奥野僚右体制2年目
主力がほぼ残り新戦力も充実、監督の采配さえまともなら昇格枠も狙える
−主要なOUT選手−
DF飯野七聖(→J1鳥栖)
DF高瀬優孝(→J2秋田)
DF岡村大八(→J1札幌)
DF舩津(→J3岐阜)
FW岡田翔平(→東京2部南葛)
FW林(現役引退)
−主要なIN選手−
FW9北川(←山形)
FW26一木(←東京学芸大)
MF16久保田(←松本)
DF3畑尾(←熊本)
DF2城和(←法政大)
DF5藤井(←福岡)
DF13阿部隼人(←早稲田大)
DF36吉永(←大宮からレンタル)
予想布陣(4−4−2を想定)
青木翔大(北川、一木)
大前(進)
加藤潤也(白石) 田中稔也(久保田)
岩上(中山)内田(ジャス、天笠)
光永(阿部) 平尾(小島)
川上 畑尾(藤井、城和)
松原(慶記)
例年になく主力が残った事が一番の”補強”
2020シーズンにザスパは監督の采配があまりにひどいためチーム自体はなかなか勝ち切れなかったが、選手達は個々で非常に高い能力を発揮し、これはオフシーズンの他チームからの引き抜きで悲惨な事になるのでは、と予想された。
特にザスパはJ2のチームでありながらも、資金力がJ3チームの平均値しか無いため、2021シーズンに残留争いのライバルとなるであろう同カテゴリーの下位チームに引き抜かれるとそのまま格差が広がってしまうため、主力の引き留めがいかにできるかが焦点となった。
そんな中、昨年度一番の活躍となった攻撃の核・FW50大前がまずチームとの契約更新を真っ先に発表し、それによって他の攻撃のレギュラー陣も8得点8アシストの大前が来シーズンも残るのなら、と残留が続出。
特に移籍を本気で覚悟したFW7加藤潤也とMF11田中稔也の両サイドハーフが残った事で攻撃陣の骨格がそのまま残った。
そして最も大きかったのは、アンカーMF8岩上の残留。
そもそも前商出身であり、松本強化部長との繋がりがあるため、そうはザスパを離れる事は無いだろうとは思われたが、岩上独自のこだわりであるチームの最後に契約更改の発表をするというスタンスにより、最後の最後まで気をもませることとなったが、無事チームに残る事となった。
左に加藤潤也、右に田中稔也、シャドーに大前、アンカーに岩上、これだけで攻撃の軸は完成できる。
その他、両サイドで遜色ないレベルで力を発揮できるMF19白石もいるのが大きく、シーズン通してチーム力の差が生じないだろう。
ここまでチームの主軸が残るシーズンはこれまでほとんど無かった。
ここに更に新たな戦力が加わる。
戦力を純増できる形でサバイバルシーズンを迎えられるのは大きい。
ポジション別@FW陣
ここからはポジション別に戦力を分析した方が効率的なので、前のFW陣から。
抜けた戦力は昨年力を発揮できない形でわずか2得点で現役引退となった林と、昨年も怪我がちなコンディションに泣き、あまり試合に出られなかった岡田翔平だけなので、戦力的にマイナスは無い。
まず軸として、林と併用されたFW10青木翔大が一昨年の大怪我から完全復帰の形で今シーズンは戦える事が大きい。
そして、同じく高身長で前線からの守備もいとわないという、また出世番号の26を背負う桐生出身のFW26一木が新卒で加わり、即戦力としては山形から加入した北川がストライカー番号9を新たに背負い、大前とのコンビとなる1トップの座を争う。
一歩下がる形で大前の控え兼スーパーサブとしての位置づけになるであろうFW18進も、昨年はベンチに入りながらもなかなか使われないという随分と虐げられた扱いを受けたものだが、進ならもっと闘志を燃やして奮起してくれるだろう。
また、機動力のある進の場合は両サイドハーフとしての役目もある。
その進の直接のライバルとなるのはガンバ育ちで松本から加入のFW39高木となる。
青木翔大、進の既存戦力に、彼ら新戦力がどう食い込んでくるか。
一番の問題は、昨年はあまりに前線はFW50大前に頼り過ぎており、走れもしない大前を90分引っ張るしか選択肢の無い事態があまりに多かった。
大前がいなくてもある程度チームが機能する別の形を早々に構築するべきだろう。
これについては、2019シーズンにこのシャドーの位置を任されたFW7加藤潤也を戻すなどの手もまずは現実案として考えられる。
ポジション別Aサイドハーフ陣
サイドハーフ陣は昨年の軸となった左はFW7加藤潤也、右はMF11田中稔也がコンディションさえ良ければまずはファーストチョイスとなる。
そこに昨年は随分と虐げられたが、短い時間で結果を残したMF19白石が食い込むことになる。
これだけでも十分だが、さらに松本から加入のMF16久保田や、加入2年目で浦和ユース育ちのMF17山中も加わり、先に書いたとおりFW18進もこの位置のポジション争いには加わる。
まあ未知数の久保田や山中はわからないが、昨シーズンの働きを観ている限り、加藤潤也、田中稔也、白石の3人は、攻守共に非常に高いレベルのプレーを見せてくれる。
特に加藤潤也や田中稔也は2019シーズンまでは守備面が弱点と思っていただけに、2020シーズンの突然の守備面での開花は予想外だった。
本当にこの2人の残留は大きいし、そして私自身が最も応援する郷土プレーヤーのサポータ兼任の白石にはなんとしてでもこの2人を追い抜く勢いでアピールしてもらいたい。
ポジション別Bボランチ陣
ボランチ陣については、とにかくMF8岩上がアンカーとして1年通じて怪我、アクシデントなく乗り切れるかがまずは大きくチームの行く末を左右する。
おそらく大前以上に岩上がいるかいないかで別のチームになってしまうと言って過言では無いだろう。
あれほどまでにピッチを縦横無尽に使え、的確に、全てのプレーをこなせるプレーヤーはそうはいない。徳島の岩尾や京都の庄司らと同じく、あれは特殊能力だ。
残る1つのボランチの席だが、ここは残念ながら奥野監督のファーストチョイスはMF6内田一択になってしまうだろう。
なぜあんな1人ザスパ伝統の円陣ダッシュにも加わらず、1人突っ立ち、そしてゆっくり歩くだけの男に指定席が用意されているのかわからないし、内田の契約更改時は本当にガッカリしたものだが、これも仕方のない事だろう。
とにかく、何が良いのかさっぱりわからない、中盤のプレスが全くきかない内田をスタメンに起用している限り、奥野監督は史上最悪の監督だったと言わざるを得ない。
そう、2017の森下より自分の中の評価は低い。
森下監督はまだ一応途中で修正したが、奥野監督は絶対に自らは修正しようとしない。自分の決めた道は意固地に、結果も内容も出なくても、とにかくシーズン最後まで本当にやりきる。
あんなに融通の利かない、頑固な監督ははじめてだ。
森下監督を越える人がまだ世の中にはいたのだとカルチャーショックだった。
そんな奥野監督を擁護するサポータが意外に県内に多いのがわかったシーズン後半もまたカルチャーショックだった。
盲目とは、宗教とは怖いものだ。
恐怖しか感じない。
さて、奥野監督の馬鹿さ加減を語り始めるとキリが無いので本題に戻るが、個人的には太田出身で昨年大学を中退してまで加入したMF38天笠には期待したいところ。
青森山田を優勝に導いた体躯にも恵まれたこのボランチは必ずややってくれると信じている。
・・・内田の指定席さえ無ければ・・・
内田の生きる道は、いかに軍神・岩上がさらに力を発揮できるか、黒子としての役割に光るものを見つけたいところだが、とにかくプレスの強度で本気を出して欲しい。
あんな気持ちの入っていないプレスでは相手にプレッシャーが全くかからない。
岩上、内田の次の序列として第一候補は、やはり2019シーズンでも結果を残したMF15ジャスティンか。
なぜ内田の控え扱いなのか全く意味がわからないが、攻守ともに高い次元でプレーでき、2019シーズンから縦パスの精度も磨いてきたジャスティンには更なる活躍を期待したい。
ここに新戦力として拓殖大から新卒加入のMF27奥村と、香里ヌヴェール学院から高卒加入の大型ボランチMF20中田が挑むことになる。
また、昨年は一時的ボランチのレギュラーとなったが、残念ながら大怪我となったMF41中山がいつ復帰し、内田からポジションを奪えるか。
ポジション別Cサイドバック陣
普通に考えれば、チームに残ったDF14平尾が右、DF24光永が左に入ればもう何の問題もない。
それなのに奥野監督は2019シーズン、大きなザスパの武器となった光永を控えの選手は突然試合に出ると試合を壊す、という訳の分からない、そりゃ控えの扱い方がド下手なお前のアホ采配のせいだろうが!!!と何度このHPで突っ込みを入れたかわからない理由で、今期も光永が使われるかどうかが不明確。
さらに悪い事に、奥野監督の内田指定席起用に並ぶ、いやそれ以上に諸悪の根源である、「右と左がわからない問題」がある。
どうやら現役時代、センターバックで活躍なされたあのレジェンド監督には、左右の概念が無いらしく、明らかに右サイドバックが得意なポジションのDF25小島をかたくなに左サイドバックで固定し、小島が大怪我をして離脱すると、高瀬、光永がいるというのになぜか平尾を左サイドバックに置いた。
昨年、チームがなかなか浮上できなかったのは、左サイドにこれだけ豊富にレフティーアタッカーがいるというのに、左利きのアタッカー達をことごとく冷遇して使わない事に固執したせいだ。
とにかく、飯野七聖、高瀬優孝、そして舩津と、昨シーズンのサイドバックのレギュラーが軒並み3人もチームを去り、DF25小島も開幕からおそらく2、3ヵ月ほどはまだ怪我の影響から復帰できないであろうという、明らかに一番手薄なポジションとなったわけで、光永の起用がまだ奥野監督の中で不明確となれば、左サイドバックにはマリノスユース出身のDF13阿部隼人、右には唯一レンタルで大宮から加入したDF36吉永が選択肢に入ってくる。
ポジション別Dセンターバック陣
サイドバックと同じく今期オフシーズンに明らかに補強に力を入れたのはセンターバック陣。
これも全試合フル出場を果たしたDF4岡村大八がJ1札幌に移籍し、もう一人の若き守備の軸・DF46川上が怪我の影響でおそらく開幕には間に合わないからだし、34歳となりピークアウトしてきた感があるDF32渡辺広大、そしてサイドバック陣と共に痛いのがDF2舩津徹也の移籍。
そのため、まずは明らかな確実性を含めた即戦力としてDF3畑尾を大宮から、また福岡からDF5藤井悠太加入させ、法政大からは187cmのDF2城和も、またレフティーとして左CBの位置からの展開力に期待できる神奈川大から加入のDF22高橋ユリヤもいる。
ベテラン、中堅、若手と数は揃っているので、バランスも含め川上が復帰するまでの守備陣には注目したい。
ポジション別EGK陣
GKに関しては、やはり松原と清水慶記のかつて共にザスパで守護神を務めてきた2人の熾烈な争いとなる。
川場出身の外山や、早稲田大から加入の山田もいるが、こういった控えGKが活躍する場としての天皇杯が今年はあるかどうかがまずはポイントか・・・
予想は奥野監督の目標16位
以上、各ポジションでの分析も終えたところで、じゃあ予想順位は?となると、ここはとりあえず奥野監督の目標でもある16位とした。
例年だといつも10位と強気に予想しているが、奥野監督続投では難しいだろうと判断。
現実的には4チーム降格する今シーズン、とにかく残留できれば良い。
しかし入団記者会見の時にDF畑尾が言っているとおり、残留を目標にしてしまうと本当に落ちる、ということで、あわよくば昇格圏内も狙ってやるくらいの意気込み、積極性が欲しいところ。
その結果、降格を免れる16位くらいになっていれば、まあ及第点と言えるだろう。
本当は大前、岩上はじめこれだけ主軸が残り、新戦力もいろいろと期待できるとなれば、自分が2年目の指揮をするのだから16位の目標から一桁くらいの上積みは言って欲しかった。
また、今シーズンは4チーム降格するだけでなく、コロナ影響がまだ続いており、この文章を書いている時点で緊急事態宣言が延長される事となり、そもそもの試合開催自体が危ぶまれる。
短縮工程でまた連戦に次ぐ連戦で、レギュラー選手達が耐えきれず怪我人が続出といった事態は避けたい。
(2021.01.31UP)
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