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他力本願から脱却し、勝てばJ2復帰の最終節・・・この1戦に1年間の全てを賭ける!!
J3昇格争いの先週末の大逆転劇は本当にまさかだった。
ザスパはエース高澤の離脱以来、布監督の迷采配ぶりから自ら低迷し、その間に昇格請負人の名将・石崎監督率いる藤枝はJ2ライセンスを持たないので昇格できないというのに、着実に勝ち点を積み上げ、一時は首位にいたザスパを追い抜き、ついにザスパは自力昇格できず、藤枝の結果待ち、超他力本願状態に陥っていた。
前節・先週末の藤枝の相手はゲビ2のYS横浜。
波に乗った時の攻撃力はすさまじいものの、如何せん守備に全く粘りがなく、大量失点を重ねるアラの多いチーム相手に、石崎藤枝は絶対に勝利するだろうと、残りは最終節、優勝昇格を決めた北九州との直接対決で、北九州が藤枝に勝ってくれる事を期待して、とにかくザスパは辛抱強く勝っていくしか無かった。
だが、事もあろうに、その2位・藤枝はゲビ2・YS横浜相手に、前半だけで3失点し、そのまま試合は終了、なんとYS横浜相手に惨敗に終わり、そしてザスパはこれまで勝った事が無かった岩手相手に苦戦するも、後半40分で復活したエース高澤が値千金の一発を入れ、劇的な勝利となり、勝ち点が並んだ事で得失点差だけはリーグで北九州と1、2を争うザスパが入れ替わりで逆転の2位の昇格枠に復帰した。
まさか、最終節を前に2位に入れるとは・・・
本当に意外な展開となったわけだが、しかしここで一番の強敵は気のゆるみだろう。
勝つしかなかった前節までと違い、この最終節は、藤枝の結果次第ではたとえ負けても昇格できる。
だが、勝ち点は同じ。
たとえばザスパが負けて、藤枝が引き分けならアウトだし、引き分けても藤枝が勝ってしまえばやはりアウト。
要は、せっかく自力昇格できる権利を得たのだから、ここはシンプルに勝てばいいというわけだ。
ここで重要な事は、最低限引き分ければいいなんて考えは全く持って間違いということ。
よくプレーオフで、引き分けでもいい上位チームの方がエンジンかからずに、下位チームの方にこてんぱんにやられる事が多く、先週もJ2のプレーオフで3位大宮が6位山形に0−2の完敗となったが、まさにそれが良い典型だ。
そして怖いのが布監督のマインド。
確かに、北九州と藤枝の戦いで見えてくる一番可能性の高いスコアは1−1のドローであり、そうなるとザスパは最低限、負けないようにして、引き分けでもなんなら許容範囲としそうな考えが怖い。
そうなると、これまで数々の失敗を重ねてきたDF39田村友のボランチ起用なんて事も出てくるわけだが、さすがにそれをやったらもう布さんはサッカー界から永久追放するべきだ。
ガンバ23戦から始まった今の連勝は、田村友のボランチ起用からようやく脱却し、MF6佐藤祥とMF35磐瀬の、どちらも激しいプレスを仕掛け、対人、球際に強い2人のボランチが並ぶ事による、非常に積極的な守備、プレスが一番の要因となっている。
なぜこの組み合わせをもっと早く、あのボランチ田村友により超低迷していた頃にやってくれなかったのか、本当に今置かれた状況はザスパ、いや布監督自身が招いた事というところが腹立たしいが、しかし、ようやくザスパは今季の最終形に辿り着いた。
チームのために要となって働いてくれて、そして大けがを負ってしまったFW青木翔大や、この終盤で再び戦列を離れてしまったFW岡田翔平などの分も含め、今期のザスパの強さの根幹となった、右のDF19吉田将也、左のDF24光永、そしてそこにMF22飯野七聖が絡むという、リーグ屈指の両サイドのストロング、そして前線の高澤、加藤潤也、田中稔也、榎本樹らの多彩な攻撃力を見せつける、まさに今期の総決算となる戦い方を期待したいし、その先に待っている勝利により、自力でJ2昇格、復帰を決めたい。
非常に色々な事があった布ザスパ勝負の今シーズンだったが、その総決算が今、繰り広げられようとしている。
頼む、本当に勝ってくれ。
これが正真正銘、最後の戦いだ。
昇格のかかるこの一戦、群馬からは多くのサポが詰めかけた
最後は稔也スタメンのザスパ
ザスパの運命のこの一戦のスタメンは、やはり勝利した前節とほぼ変わらないが、唯一トップ下だけはMF41後藤京介に代えてMF14田中稔也をスタメンに起用。
今年はなかなかスタメン定着とはならなかった稔也だが、チーム唯一の郷土出身プレーヤーとして、この重要な一戦を任せられる。
気になる点はベンチであり、前節はベンチに入っていたFW20岩田拓也に代えて、DF28福田を入れているが・・・なぜDF39田村友と併用してセンターバックを2人もベンチ枠に使うのか、やはり理解しがたい。
27榎本樹
14田中稔也
22飯野七聖 30姫野
6佐藤祥 35磐瀬
24光永 19吉田将也
32渡辺広大 2舩津
23吉田舜
ベンチには、FW17高澤、FW7加藤潤也、MF41後藤京介、MF15金城ジャスティン、DF39田村友、DF28福田、GK33蔦
小牟田、吉永擁する福島
福島は昨年までザスパの前橋育英出身のFW小牟田と、そしてザスパのGK吉田舜や渡辺凌磨、鈴木徳真、今や山形のエースドリブラー坂元らと前橋育英の同級、準優勝メンバーのセントラルMF吉永を擁する。
39雪江 9武
23田村亮介 27池田
40樋口 10橋本
14星 6輪笠
4宇佐美 19河西
1堀田
ベンチは、FW20イスマイラ、FW18小牟田、MF29吉永大志、MF11川中、DF15石堂、DF3阪田、GK21イユノ
立ちあがり再三の決定機も入らず・・・
立ち上がりから押し込むのは、やはりJ2復帰のかかるアウェイザスパ。
トップ下に入ったMF14田中稔也が今シーズンの総決算とばかりに積極的に前からプレスを仕掛け、3分には左サイドからのDF24光永のクロスに、ゴール前に入っていったMF30姫野が頭で落とし、相手GK堀田がつかむ前に自らそのボールに足を延ばしてシュートを放つと、これがバーの右を直撃!!!!
な、、、なんて惜しい、、、
立ちあがりまだ3分だったが、これはもったいないチャンスを逃した。
14分、ゴール前左に抜け出したFW27榎本がGKと1対1気味になったところでのシュートはGK堀田の正面・・・
すると20分、GK堀田がゴール左枠を出てクリアにいったところを、芝に足をとられミスキックとなり、GK不在となる中、このボールを奪ったMF30姫野が無人のゴールへシュートするも、目の前のDFに足でブロックされてしまう。
無人だっただけに、ここはシュートではなく、大きなゴールにパスをする感覚が欲しかったし、例えばFW7加藤潤也なら決めただろうが、この辺はボランチが本職の姫野としては致し方ないところがある。
とにかく非常に惜しい場面が立ち上がりから続くが1点が遠い・・・
どんなに攻めても点が入らなければ勝つ事は無いし、なおかつ先制すれうばここに余裕もできる。
31分、DF2舩津が出足鋭く相手のパスをインターセプトすると、すかさず前線に送り、これを中央左寄りで受けたMF14田中稔也が、GKの位置をみて意表を突くミドルシュートを放っていき、これがバーの左を直撃!!!
なんとまたしてもバーか???
稔也の遠い距離からのシュートはこれまでのイメージに無いものだったが、ボールを受けてからシュートまでのタイミングも速く、素晴らしいシュートだっただけに、大変惜しかった。
前半はスコアレスで折り返し
大変多くのチャンスもあった前半だったが、その後はやや試合も落ち着き、時間が経過していく。
ここでザスパは42分、なんと前半のうちに選手交代で、FW27榎本に代えて、もう切り札のFW17高澤を投入。
普通、前半の交代となれば選手のトラブルがほとんどだが、榎本にはそういった様子も無かったが・・・なぜあと3分待って後半頭からにしなかったのがよくわからない。
こうして前半は互いにスコアレスで折り返し。
福島はほんのたまにFW武颯らの速攻でチャンスを作りかけるが、しかしほとんどシュートまでいけずに、前半はザスパの猛攻に対処するのにやっとだった。
しかしザスパとしては点が入らないと意味がない。
同時刻に戦っている、藤枝の試合も気になるところだが、とにかく点を獲って文句なしの自力昇格を後半掴みたい。
前半はかなり一方的なザスパの時間帯だったが、得点ならず・・・
後半、FKから広大の先制ゴール!!!
後半に入り3分、ザスパは右サイドからのFKを掴むと、MF30姫野のキックから、ゴール前ニア寄りに構えていたDF32渡辺広大が、見事なボレーでこのボールを捉え、ゴールに突き刺す!!!
GOOAALLLL!!!!
よくぞ決めた広大!!!!
前半、あれだけの決定機が入らず、今日の試合の流れに不安を感じたが、後半開始早々、今シーズンなかなか点が獲れなかったセットプレーで待望の先制点を手に入れる事となった。
磐瀬がもらったPKを高澤が決めて追加点!!!
さらに続く7分、ザスパはいったん左サイドからMF22飯野七聖やDF24光永らのコンビネーションから押し込んだあと、いったん戻されたボールから縦パスが出て、そこに反応したMF35磐瀬が突進し、ゴール前に迫ったところで、福島はMF40樋口とDF19河西が磐瀬を挟み込むように後ろから倒す形で、これがPKの判定となる!!!
このチャンス、キッカーは得点王を狙うFW17高澤、一度は冷静にゴール左に沈めるも、蹴る前に選手がペナルティ内にでも入ったのか、なんと審判からは蹴り直し。
だが、得点王を争う高澤はやはり落ち着いており、今度は左足できっちりゴール右に決める!!!
GOOAALLLL!!!!
よし!!!これで追加点!!!!!
これはでかい!!!!
昇格に大きく近づく、大きな大きな追加点となった。
この2失点目を受けて、福島は交代、MF27池田に代えてFW20イスマイラを投入。
後半、左サイドから連携して攻め込むMF14田中稔也、DF24光永
福島に流れが傾き始めるが、選手交代が出来ない愚将・布監督・・・
2点獲った後も、最後のダメ押しを決めて昇格も決めようと攻め込むのはザスパ、12分にはMF22飯野七聖がワンツーの形でペナルティ内左に入っていき、決定的なシュートを放つも、GK堀田がこの至近距離からの決定的なシュートを、左手一本で止めてしまう。
・・・ほんと、首尾よくセットプレーから2点獲れて良かった・・・
今日のGK堀田は当たり日だ。
流れの中ではなかなか点が入らない。
さらに15分には、高く上がったこぼれ球に対し、ペナルティ内右でFW17高澤がボレーシュートを撃ちこむも、これはわずかに上に逸れる。
しかし、あの体勢からあのシュートを放つか・・・高澤のシュートセンスの高さを感じる一コマだった。
その後、徐々に福島に流れが傾き、21分にはFW20イスマイラがバイタル手前で中央にスライドして守備陣の乱れを誘うと、パスを受けたMF14星が思い切ったシュートにいき、これはGK吉田舜が抑える。
イスマイラが起点となりつつある中、福島は更に交代で攻勢、25分にMF23田村に代えてFW18小牟田を投入。
その後も福島のサイド攻撃が機能しだし、DF6輪笠からのクロスにFW雪江がヘディングで合わせるも、これはミートまではせず。
ここは流れを変えるためにも、いい加減選手を代えるのが当たり前だが、しかしこの日のベンチ要員は運動量とスピードを兼ね備えたような、いわゆるカンフル剤のようなメンバーがおらず、なかなかに交代しずらい。
セオリーならFW7加藤潤也あたりをトップ下に入れるべきだが、どうやらアップの様子からみて、加藤潤也は出来れば使いたくない様子。
ハッキリ言ってベンチ要員の配置ミスだ。
なぜ前節まではベンチに入れていたFW20岩田拓也がいないのかが分からない。
本来、岩田のような運動量、スピードがあり、前線どこでも、特にサイドだと活きるアタッカーなんて、後半への投入にもってこいの選手のはずだ。
だが今期、布監督はあまりに岩田を冷遇し過ぎ、感覚も鈍らされた岩田拓也にもはや最終節の重要な試合は任せられないという判断なのだろう。
いったい、誰がそんな状況にしたというのか?
岩田拓也をきちんと評価し、前線にもっと使ってあげていれば、この試合岩田は貴重な交代要員として機能しただろうに・・・
カウンターから1点返される!!!!
徐々に防戦一方に陥っていくザスパ、36分にはペナルティ内でボールを落とされ、後方からのMF14星のシュートはGK吉田舜の正面。
さらに続く37分、今度はMF40樋口がペナルティ左に侵入し、ゴールファーに向かってシュートを放つと、これは危うくバーの右に逸れる。
39分、久々にザスパは左サイドから攻撃が成立し、光永からボールを引き取った稔也が巧なボールコントロールでクロスを送ると、ファーでFW17高澤が身体を逸らしながらのヘディングシュートはGK堀田に収まる。
すると、その返す刀の40分、DF19河西がロングボールを前線に送ると、これに反応したFW20イスマイラが単身で突破していき、これが見事なカウンターの形となって、ペナルティ左から放ったシュートはGK吉田舜も触れず、ゴールへ・・・
・・・・・・・!!!!!????・・・・・・・・・・・
言わんこっちゃない・・・
やはり全然選手を交代できず、打つ手が無かったザスパに対し、福島を乗らせ過ぎた。
前半だけ見ていると、まさか失点なんてするとは、という試合だが、しかしホーム最終戦でモチベーションが上がる福島の流れとそれに対して撃つ手が無かった布監督に対して必然の失点と言える。
さらに41分には左サイドからのクロスに、ゴールファー右でMF40樋口がフリーでダイビングヘッドも、これはわずかにバーの右に逸れてくれて命拾い。
ここで福島はFW39雪江に代えてDF3阪田を投入。
ザスパはようやく2人目の交代も、MF14田中稔也に代えてMF15金城ジャスティンを投入。
・・・トップ下にジャスティンとは・・・
やはり今シーズンの総括を象徴するような、何の交代の意図だが全く分からない迷走といえる。
ついにタイムアップ!!!ザスパJ3・2年目でようやくJ2復帰!!!
アディショナルタイムは3分が掲示され、ザスパはもうあとは気合で守るしかない。
3分が過ぎたところでザスパは最後の交代、MF30姫野に代えてDF28福田を投入。
そしてついにタイムアップ!!!
ザスパ、2−1で勝利をモノにし、J3・2年目でのJ2復帰をここに決定!!!!
J2復帰が決まり、喜び合う選手達
2、、、2年か、、、
長かった・・・J2とJ3とでは、まさに雲泥の差があった。
カテゴリーによるサッカーの質の差はもちろんだが、やはり環境面が段違いだった。
この福島もそうだが、メイン以外は芝生席しかないスタジアムで試合を行い、そしてあの低レベルのJ3クオリティのジャッジの数々に苦しめられた。
もう、こんなアマチュアリーグ、二度と来たくはない・・・
自分はこの福島の、J3のスタジアムの光景を忘れない。
もうここには絶対に帰ってくるものかと。
布監督も含めての”勝利の湯もみ”
思えば、J3に落ちるのはごく簡単だったが、しかしいったん堕ちてしまうと、上がるのはとても難しい事だった。
2年前、森下監督の元で、高井、カンスイルとリーグ屈指のストライカーを要しながらも、監督1人の暴走によりチームは壊滅状態となり、記録的な敗戦記録や失点記録の数々を塗り替えながらのJ3降格。
1年での復帰を目指した昨年は、奈良社長や布監督らで体制が一新し、否が応でも期待は高まったが、しかしベテランを多く抱え、J2時代からチームをあまり替えないメンバーで臨んだ事が布監督の采配ともミスマッチを度々起こし、結局は敢え無く敗退。
そしてチームでわずか5名の選手だけを残して、あとはほとんど全て選手を一新させた布体制2年目、ここで飯田強化部長らの手腕による選手の補強の成果が如実に表れ、奇跡的なイレブンが揃った。
だが、これだけ揃ったメンバーを擁しても、最後は極端に憶病になる布監督のマイナス思考のマインドによりチームは度々ピンチに追い込まれ、特に3節前の北九州との直接対決での3人のセンターバックを前線に上げる、トリプルタワーの愚策中の愚策だけは忘れる事は出来ない。
あれが今期の布監督の全てだった。
あの試合のあと、どれだけの絶望に駆られたことか・・・
そして、もう超他力本願となる中、まさかの前節の2位藤枝がゲビ2のYS横浜相手の惨敗。
結局、今日の北九州との直接対決でも、藤枝は最後のロスタイム2分で得点を決め、劇的な勝利を収めており、ザスパはこの試合勝利しかなかったわけで、もしあと1点決められていたら終わっていた。
本当に、大変なJ3での戦いだった・・・
この2年間の絶望の繰り返しを振り返ると、自然と涙が出てきた。
詳しい事は、また恒例の1年の振り返りでまとめたいと思う。
とにかく、この昇格という歴史的な瞬間に現地で立ち会えて良かった・・・・
また来年の事も含めて、後程詳しく書きたい。
サポータからの青と黄色の紙テープで祝福を受ける選手、スタッフ達
よく昇格を、復帰を決めてくれた!!!!
有難う!!!選手、スタッフの皆さん!!!!
福島はホーム最終戦なのでセレモニーを行わなければいけないが、ずっとザスパの歓喜の一連の儀式が終わるまで待ってくれた。
そしてオーロラビジョンには祝福の文字まで用意してくれたなんて!!
福島の皆さま、本当に有難うございました。
(19.12.08UP)
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