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4−4−2で守備安定も・・・攻撃を捨てては昇格はできない
セレッソ23相手に2点リードからのショッキングな逆転負けを喫してからというもの、布監督は守備重視の布采配を加速させ、とにかく攻撃を捨て去って4−4−2にして、守備だけは固まるようになる。
だが、その4−4−2も右サイドバックに本来センターバックの久木田を起用するなど、とてもチームの形として4−4−2と言えるものではなく、右サイドからの攻撃を完全に捨て去っている。
せめての希望の星としては、期待のルーキーFW高澤が先週末の天皇杯で公式戦初ゴールを決めた事や、流れの中からの得点に結びつくアシストを攻撃の軸であるFW7加藤潤也が放った事が、今後の好転に繋げられればと願うところ。
また、吉田将也も天皇杯でサイドバックとしての上下運動の激しさをアピールできたという事だし、もうサイドバックに久木田を起用するといった愚策は見たくない。
守っていては、残留争いは出来ても、昇格争いは出来ない。
奇跡の巻き返しのためにも、とにかく攻撃面のスイッチを変えるしかない。
翔大を右サイドに回すザスパ
ザスパはやはり4−4−2だが、どうやら青木翔大と高澤の2トップではなく、青木翔大を右サイドハーフに回す変則システム。
これにより、FW7加藤潤也が自由に前線を動けるようになり、試合を通じて常に潤也が得意の裏への抜け出しを狙えるポジションをとれる。
そして最も危惧した右サイドバックの人選は、天皇杯で存在感をみせたDF19吉田将也。
ようやく布監督も、何がなんでもDF13久木田を右サイドバックで使うというバカげた考えを改めてくれた様子。
また、飯野七聖の1ヵ月以上の負傷となってしまったため、出番が回ってきたMF14田中稔也には、このチャンスをモノにして欲しい。
17高澤
7加藤潤也
14田中稔也 10青木翔大
15ジャスティン 6佐藤祥
24光永 19吉田将也
32渡辺広大 2舩津
23吉田舜
ベンチには、FW18中村駿太、FW9岡田翔平、FW10辻正男、MF5青木翼、DF28福田、DF13久木田、GK21キムチョルホ
二種登録中心のFC東京23
昨年までいた久保建英は残念ながらトップチームに昇格し、今や日本代表にも呼ばれるという飛び級の逸材のため、もうJ3では観られない。
だが、先のザスパが負けたセレッソ23相手に2−0の完勝を掴むなど、ここ最近の試合では守備も安定している様子だが、チーム自体はベンチ入り含め15名中、10名が二種登録という、ほぼユース世代のチームとなっており、これはザスパとしてもプロの意地を見せなければいけない。
48宮田 52久保征
38小林
44品田 50金誠敏
40平川
42バングーナガンデ 22中村
43木村 47大森
41野澤
ベンチには、FW31ナタウット、MF19宮崎、DF49盛田、GK51彼島
立ち上がりから押し込むザスパ
二種登録中心のFC東京23相手に、立ち上がりから押し込むのはホームのザスパ。
特に特筆したいのは右サイドバックに入ったDF19吉田将也。
天皇杯で成果を出したという、尽きない上下の運動量を武器に、攻撃時にはしっかりと相手陣地まで上がり、常に右サイドで攻撃の起点となっている。
10分にはその将也のタテへの突破からゴールニアへの低く鋭い折り返しは惜しくもカットされるが、こういったプレーが何よりもサイドバックには重要だ。
さらに22分にも将也が決定的な折り返しを入れるも、GKに阻まれる。
すると全体の攻撃も活性し、23分にはセンターバックのDF2舩津が攻め上がり、ゴール前にボールを送ると、FW17高澤がシュートを詰めるも、GK野澤必死のセーブで惜しくもゴールならず。
正直、ゴール裏から見ている分には入ったかと思った。
やはり久木田ではなく将也が右サイドバックに入っていることが大きい。
将也が右サイドを上がるため、青木翔大が中央に絞ってゴール前までサイドから一気に行けるし、翔大のキープ力により将也も上がれるという相乗効果。
祥の粘りのゴールで先制!!
31分、速攻の場面から右サイドに展開されたボールから青木翔大が折り返して左での柔らかいクロスを上げると、これをゴールファーでFW17高澤が落とし、その後ろでMF14田中稔也がボレーシュートを放つと、相手DFに当たり、ここで上がっていたMF6佐藤祥が相手DF3人に囲まれながら、密集地帯での左足のシュートがゴールに決まる!!!
GOOAAALLLLL!!!!
よく粘った祥!!!
この試合、右サイドバックの将也が上がった裏のケアなどでかなり守備の負担も大きかった祥だが、この速攻のチャンスの場面ではしっかりと上がり、そして結果を出すのがさすがは祥。
本当に今年のザスパの中で、この祥を獲得できた効果は大きい。
正直、相手がユース世代中心であまり歯ごたえが無い中で、ズルズルいかないためには、こういった格下相手には先制点が本当に重要だ。
高澤、Jリーグ初ゴールで追加点!!
先制して更に攻勢を強めるザスパ、36分にも右サイドからDF19将也の決定的なクロスに、ゴールファーでFW17高澤がドンピシャで頭に当てるものの、ファーなのにさらにファー側を狙ってしまい、シュートは左を外れる。
高澤も、これはしっかりと決めなければいけない。
39分、右サイドからFW10青木翔大が上がり、上げたクロスはやや長くなり、ファーでMF14田中稔也が拾うと、戻したところでFW7加藤潤也が左足で柔らかなクロスをゴール前に送り、これにFW17高澤が頭で合わせ、見事ゴールへ!!!
GOOAAALLLLL!!!!
よく決めた高澤!!!
開幕シーズンから度々起用され続けた高澤は、どうしても得点という結果を出せないでいたが、天皇杯延長でのゴールがやはりスイッチになったらしく、早速この1トップを任された試合で結果を出して見せた。
思うにこの試合、これまでの青木翔大との並列での2トップよりも、かなりシュートにもいけているし、高澤らしい特徴が活かされている。
また、攻撃の起点となった青木翔大も、ゴール前だけでなく足元のテクニックも活かしたサイドでのプレーも堂に入っており、守備でも頑張ってくれるだけに、これは意外にも適性がある。
また、アシストのクロスを送った加藤潤也が前線をフリーで動けるのはやはり大きい。
結果的に前線の誰にとっても有利となるのが、この青木翔大を右に置いた変則システムということ。
これにより貴重な追加点を決めたザスパは2点リードで前半折り返しとなる。
正直勝てる。
やはり右サイドバックに将也を入れた事でこれだけチームが変わろうとは・・・これがサッカーというものだろう。
後半、将也の驚愕シュートでダメ押し!!
後半に入っても、あまりFC東京23に怖さは見えない。
全般的にパスを足元で回すだけ。
だが、やはり監督からも指示があったのだろう、後半頭からMF50金誠敏に代えてDF49森田を右サイドバックに投入し、DF22中村を右サイドハーフに上げる。
すると、そのMF22中村からのタテの突破からのクロスに、ゴール前でFW48宮田のヘディングシュートはミートせずにバーの上で助かる。
さらにFC東京23は2人目の選手交代、小林に代えてFW31ナッタウットを投入。
ザスパは13分、FKでMF14田中稔也のキックからFW10青木翔大が至近距離からのシュートを放つも、GK野澤が正面ではじく。
16分、左サイドでMF14田中稔也がカットしたところからFW7加藤潤也がシュートを放ち、これが相手DFに当たったボールが跳ね返り、これにMF6佐藤祥も追えたが、その後ろから上がってきたDF19吉田将也が狙いすましたミドルシュートを放っていき、これが無回転気味の弾丸シュートとなり、ズドンとゴール左に決まる!!!
GOOAAALLLLL!!!!
すげえシュートだ・・・
正直、これまでのザスパの中で、これほどの弾丸シュートがあっただろうか・・・というほどの素晴らしい威力の、GKも思わず逆に反応してしまうほどのミドルシュートだった。
これによりダメ押しの3点目となり、この試合はほぼ手中に収まる事となる。
互いに選手交代も、わずかにゴールならず
21分、反撃するしかないFC東京23の左CK、一度ゴール前で跳ね返したボールを拾われ、FW52久保が決定的なシュートを放つも、これを至近距離でGK吉田舜がわずかに手に当て、ギリギリバーの上に逸らさせる。
この試合、セットプレーだけは危ない。
それにしてもよく止めた、舜。
この時間帯、連続でCKを与えるなど、かなりFC東京23寄りの時間帯となっていたため、30分にザスパは初めての選手交代、MF14田中稔也に代えてFW9岡田翔平を投入。
稔也と同じ左サイドハーフに入れる。
31分、FC東京23は最後の選手交代、FW52久保に代えて、みなかみ町月夜野出身のFW19宮崎が投入される。
35分、ザスパは2人目の交代、MF15金城ジャスティンに代えてMF5青木翼を投入。
ほほ〜、同じポジションでのそのままの交代ということは、布監督、この試合は決して守りには入らないという事か。
36分、FW高澤らと攻め込み、はじいたところを再度拾ってシュートを放ったFW9岡田のシュートは惜しくもバーの左。
するとその直後の37分、FC東京23の速攻から、MF22中村が振りぬいていったシュートに、GK23舜が見事なセーブでこれをはじき出す!!
大量得点に守られているが、この試合も守護神・舜はよくゴールを守り、そして自慢のキックではさすがの精度、ボールの威力を見せつけた。
高澤2点目!!!
この試合、もう1点は欲しいと願った中での42分、ザスパは左サイド岡田を起点に、FW10青木翔大が左サイドを抜けだし、シュートを放つと一度ゴール前で跳ね返され、これをFW17高澤が押し込みにいくが弾かれ、さらにそれを再度、高澤が詰めて見事にゴール!!!
GOOAAALLLLL!!!!
なんと高澤、これで2点目!!!
それにしても本当に、前線の選手が全員体制でよくボールに絡み、二の手、三の手の攻めでゴールを奪えている。
ノッテいる高澤も見事だったが、前線の選手全員での4点目と言える得点だった。
CKから1点奪われ、4−1での完勝!!!
試合はそのまま3分のアディショナルタイムに入り、もうラストプレーかというFC東京23の左CK、DF43木村がニアで頭で合わせ、これがゴールファーへ決まってしまう・・・
うーん、クリーンシートならずか・・・
これで試合終了、4−1の完勝で久々のホーム戦勝利となった。
最後の失点は残念だったが、まー、あまりに圧勝するよりはむしろ次に気を引き締めるための課題として残った方が良いだろう。
とにかく、右サイドバックに久木田ではなく、当たり前に本職のサイドバックを置き、そして前線は守備をさせたくない加藤潤也をしっかりとフリーマンとしてシャドーに置く。
ただそれだけの当たり前の事を当たり前にすることが、どれだけ大事だというを再確認させられる試合だった。
なぜたったこれだけの事に、ここまで足踏みをしなければいけなかったか。
ここまで勝てるべき試合で落としてきたツケはあまりに大きい。
しかし、この4−4−2の形ならば、今後もどんな相手でも、そうは攻守に崩れる事は無いだろう。
やっと、多くの代償を払いながら、チームの形を手に入れた。
この日の将也の活躍は、チームの転換期となるだろう。
だが、この試合は正直相手が弱すぎた。
ユース中心のFC東京23は、とてもJ3と呼べる相手では無かった。
大事なのは次の試合、鳥取とのホーム戦で、この形で勝てるかどうかだ。
ここで勝てなければ、今シーズン、もう浮上できるきっかけは無くなる。
昇格を諦めるしかなく、そして来シーズンから半分アマチュアチームとなっての、長いJ3シーズンの始まりとなってしまう。
来週のホーム戦が本当に大事だ・・・
(19.6.1UP)
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