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望みをかけて大勝を狙うしかないザスパ
1年でのJ2への奇跡の逆転昇格に向けて、残り2試合となったザスパ。
一時期は悪夢の3連敗でもう今シーズンも終了かと思われた時期もあったが、その後は布サッカーらしく堅守でしぶくウノゼロ(1−0)で勝ちを重ね、この終盤の大詰めにきて、2位の鹿児島相手に勝ち点3でどうにか追いすがる形となっている。
だが、勝ち点差こそ3の1ゲーム差だが、得失点差では8も離れている。
もちろん、他力本願なので、鹿児島が残り2戦を1勝1分以上したら終わりだが、例えば1勝1敗の得失点がそのままだとすると、ザスパは8点差の得失点をひっくり返すしかない。
つまり、残り2戦で1戦あたり4得点以上が必要となる。
だが、その自信はある。
今や攻撃の核となっている風間を2列目に上げ、セカンドを拾いまくり、前線から圧していく最近の良い状態のザスパならば、何得点でも出来る雰囲気はある。
ここにきて左サイドに阿部巧、シャドーに小林竜樹が戻ってきたのも大きい。
最後2試合の相手が下位に沈む藤枝とYS横浜という事を考えると、どちらも大量得点で勝てる可能性は確かにある。
とにかく、自分たちのサッカーを信じて、何点でも獲っていく姿勢が重要だ。
今節は2位鹿児島と4位沼津の上位陣の直接対決でもあり、その前日にひと足先に開催となるザスパとしては、この試合で大量得点を獲って勝利し、2位鹿児島にプレッシャーをかけたいところ。
さらに情報によると、鹿児島の最終節の相手・相模原では、元代表で一時代を築いた川口能活が現役引退を表明し、最終節が引退試合になるということで、同じ神奈川県の横浜からもマリノスファンが大挙して押し寄せるべくチケットが完売状態で、1万人を超える超満員の川口能活一色の異様な雰囲気の中での試合が予想されるとのこと。
これは最後までどういったドラマが生じるかわからない。
そのためにも、やはり最終節まで可能性を残さないといけない。
最終節まで他力本願となる事は否めないが、とにかく最終節まで加納成を残すためにも、この試合は大量得点で勝つしかない。
アンカーにジャスティン起用のザスパ
ザスパの後半戦の快進撃の原動力となってきたMF33碓井の累積欠場の代役には、てっきり吉田直矢か松下裕樹かと思われたが、なんとこれまで両サイドで起用されてきたMF15金城ジャスティンが起用され、代わりの右サイドにはMF28長谷川巧が起用となる。
その他としては、1トップに前節決勝ゴールを挙げたFW27大島がスタメン復帰となるが、前線でチェイシングが緩いFWの代表格である大島、果たしてこの試合ではどう機能するか。
しかし、この大量得点が必要な場面では、大島の確変モードにも期待するしかないかもしれない。
(大島は得点を獲り出すと、ハットトリックを挙げるなど、1試合に複数得点するモードがある)
27大島
7高橋駿太 6小林竜樹
5阿部巧 28長谷川巧
8風間 15金城ジャスティン
40小柳 2舩津 13久木田
21松原
ベンチにはFW50山ア、FW39大久保、MF30松下裕樹、DF19一柳、DF4坪内、DF3河岸、GK23パクスンリ。
遠藤敬佑擁する藤枝
4連敗で下位に沈む藤枝だが、元J2で活躍した選手が多いのも特徴。
特にFWには元ザスパのFW遠藤敬佑がいる。
遠藤敬佑といえば、サイドで起用されるとほぼ活躍しないが、センターで起用されると突然開花したようにボールを収め、攻撃の起点になりまくった印象が強い。
今でも、放出はもったいないと考えている選手の一人だ。
その他にも熊本などで活躍した養父や代表のFW大迫とのW大迫で高校時代を席捲した大迫希もいる。
なお、出岡も藤枝にレンタル中だが、ザスパとの試合では出られない規約のはず。
最も、藤枝で一番要注意は、実績経験豊富な石崎監督か。
18遠藤敬
10大迫希
13大竹 7水野
22斉藤 25川上
16鮫島
4秋山 5浅田 18阿渡
30杉本
ベンチには、MF32稲垣、MF23小牧、MF19越智、MF15養父、MF8岩渕、DF20木下、GK21佐藤隼
立ちあがり圧すも先制奪えないザスパ
大量得点での勝利を狙うザスパは、立ち上がりからCKを連続で掴み、藤枝ゴールを狙う。
4分には縦パスに左サイドから中央に割って入っていったFW7高橋駿太がボレーの形でオープニングシュート。
その後もDF40小柳が積極的に左サイドを上がり、阿部巧との連携でクロスを上げにいくなど、前節の決勝弾の起点となった攻撃力を発揮する。
対して藤枝も、ザスパの攻撃を食い止める合間に、速攻のチャンスを伺い、8分には中央やや左の位置からMF10大迫希のミドルシュートはバーの左を逸れる。
その後は藤枝も前線からの圧力を強め、ザスパにもなかなかスペースを与えない。
マズい、この試合も前節の北九州同様、なかなか先制点が奪えないと、ズルズルと時間ばかりが経過してしまう。
早めに点を獲り、下位に沈む相手に意気消沈させ、そして大量得点に繋げるシナリオに持っていかなければいけない。
その後は高橋駿太を中心に押し込むザスパだが、20分、前線でのボールの奪い合いの場面で、MF8風間になんとイエローカードが提示!!!???
マジか???
今節の碓井に続き、次節は風間を累積で欠くとは・・・
ヤバい・・・先が見えない・・・
その後、21分には危ういミドルを喰らい、GK松原がかろうじてCKに逃げるファイいセーブ。
その右CKからも、ゴール前ニアでヘディングを浴び、バーの右に逸れる。
26分、縦パス一本からのカウンターからFW7高橋駿太が抜け出し、ペナルティ右からシュートを撃つも、角度があったせいか、惜しくもバーの左を逸れる。
まさかの先制を喰らうザスパ
その後は試合も落ち着いてきた様子で試合時間もあっという間に経過していく。
このまま前半はスコアレスか・・・と思っていた矢先の38分だった。
藤枝の左CK、MF13大竹のキックがファーのペナルティライン右に飛び、そこに待ち構えていたFW10大迫希の右足でのボレーシュートが、とんでもないシュートとなり、ゴール右隅に突き刺さる・・・
・・・・・・・・・・!!!!!!!・・・・・・・・・・
な・・・!!!!!
なんてゴールだ・・・
まさかこんなところで、こんなゴールを決められるとは・・・
シュートを褒めるしかないスーパーシュートによって、あろうことか先制を奪われるザスパ。
なんてことだ・・・
大量得点を奪って勝たなくてはいけないこの試合で、まさか先制を喰らうとは・・・
・・・やはり、先に先制を獲らなくてはいけなかった。
どうも、今日のザスパは最後の精度がいつになく荒い。
特に駿太は攻撃の起点にはなっているものの、最後のパスのところで精度の荒さが目立った。
だが前半ロスタイムとなり、前線の大島に入ったパスから、大島のスルーパスを受けたFW7駿太がDFを背負いながら抜け出し、GKと1対1となり、決定的なシュートを撃つも、相手GK杉本のファインセーブではじかれる。
こうして、1点ビハインドでの折り返しとなったザスパ。
マズい、非常にマズい。
この試合、最低限でも勝ち点3を奪わなくては、昇格は天文学的な数字となってしまう。
大量得点はおろか、とにかく最低限2点獲り、勝ち点3をなんとかもぎとらなくては、今シーズンが終わってしまう・・・
後半、、、ダメだ、時間だけが過ぎていく、、、
後半立ち上がり2分、右サイドから抜け出したFW10大迫希に対し、後ろからチャージしてしまいDF40小柳にもイエロー提示。
やはり先制を奪われ、焦りが見られるか。
それにしても、やはり今日のザスパの攻撃は今一つだ。
特に両サイドからの深い位置からのえぐるようなプレーがほとんど見られない。
前半の小柳の上がりくらい。
やはり右サイドに入ったMF28長谷川だが、なかなかそこまでは上がる事もできず、この辺の戦力ダウンは否めない。
このシーズン、なかなか出番が無かった長谷川では、穴は埋まらなかったか・・・
肝心の風間も、どうしてもボランチのポジションからでは攻撃の起点になる事も少なく、なぜ3−4−3のままなのか・・・やはりこの大量得点を獲らなくてはいけない試合だけは3−1−4−2を見せて欲しかった。
とにかく、またしても時間が経過していく・・・しかもこの試合は先制を奪われている・・・
もっと、後半頭から作戦を変えていく必要があったのでは、と思うところだが、、、ああ、ダメだ、このままでは・・・
早くも小柳を上げてパワープレイのザスパ
18分、ザスパは最初の交代、MF6小林竜樹に代えて、FW50山アを投入。
またも竜樹から代えていくわけだが、この場面で前線の運動量を単純に減らすのは、やはり一か八かの作戦過ぎて、自分は反対だ。
だが、どうやらそれだけでも無いらしく、この時間帯で既にDF40小柳を同時にポジションを上げたらしく、この時間帯から早くもパワープレイ気味に一気にギアを上げていくザスパ。
これにより守備ラインは4バックにした模様。
まあ、今日の右サイドの長谷川がなかなか上がれないところなどからすれば、むしろ4バックにして、ハッキリと小柳を前線に上げた方が効果的だろう。
これによって、再び圧し込む展開となったザスパは23分、右CKからファーでMF15金城ジャスティンのヘディングは、惜しくもバーのやや左。
藤枝も1人交代、スーパーゴールを決めたFW10大迫希を交代させる。
その後も試合の内容は一進一退。。。。
ダメだ、ダメなんだ、一進一退では・・・
これというのも、やはり先制を奪われているからであり、相手藤枝を勢いに乗せているため。
藤枝としても、このホーム最終戦はなんとしてでも勝って締めくくろうという思いもある。
29分、DF13久木田が足のアクシデントとなってしまい、急遽、MF30松下裕樹と交代。
てっきり、今日数多くそろえているベンチのCB陣と交代かと思われたが、なんとここにきて松下裕樹とは・・・
この絶対絶命の危機、松下裕樹というレジェンドに最後を託すか・・・
とにかく時間がない。
今シーズンの終了まで残り15分か・・・
これにより、どうやらMF15ジャスティンをセンターバックに下げた様子。
シーズンが終わったか・・・
34分、ザスパは最後の交代、FW7高橋駿太に代えて、FW39ジャンボ大久保を投入。
またしても竜樹に続き、駿太という前線のカンフル剤を下げることになるが、こうなったらジャンボのパワープレイ効果に賭けるしかない状況は理解できる。
これにより、右サイドのMF28長谷川らもどんどんアーリークロスを送り込むようになるも、藤枝DF陣もそこは集中して守りに入る。
そして42分には藤枝も交代で、MF7水野に代えてMF15養父を投入し、いよいよ逃げ切りにかかる。
43分、右サイドMF28長谷川のクロスに、ファーでFW39ジャンボ大久保のヘディングシュートは左枠を捉えるも、惜しくもGK杉本がセーブし、その後も何度も何度もセカンドを拾い押し込むザスパだが、どうしても藤枝のゴールも堅い。
試合はそのまま4分のロスタイムへ。
藤枝は最後の交代、MF13大竹に代えてMF19越智を投入。
ロスタイムも2分を過ぎ、ペナルティ手前中央の絶好の位置でFKを掴むも、直接狙わずにファーの大久保を狙うが、あろうことかこれに合わずにラインを割っていく・・・
・・・こうしてシーズン終了を告げるホイッスルが鳴った。
終わったか・・・
この試合、最低でも勝ち点3しかなかったが・・・
これにより、たとえ鹿児島が2連敗しようとも、得失点差で次のYS横浜戦、10得点を獲らなくてはいけない。
それも、鹿児島が2連敗することが前提・・・
つまり、、、最終節のホーム戦を残して、今シーズンは終わった・・・
来年に何を賭けるか
正直、今は何も考えられない。
J2から落ちたばかりの今シーズンだけは支給されたはずの救済金1億3000万も来シーズンからは無い。
人件費は来シーズン一気に落ち込むこととなり、今シーズンのようにチーム全員プロ契約というわけにはいかないだろう。
果たして、来シーズン誰が残り、どういう戦いが出来るのか。
実際、ライバル栃木は2年目でJ2復帰を成し遂げたが、それもJ3では破格のFWペチュニクという劇薬を投入してのものであり、それも本当にギリギリ、最終節の1点勝負の僅差での昇格だった。
そこまでしないとJ2に復帰できないのか、という現実を目の当たりにした昨シーズン最終戦だったが、そんな破格の資金力はザスパには無いだろう。
来シーズン、2年目で復帰できなければ、いよいよかつてのライバル、鳥取、北九州、富山らと同じく、長いJ3での泥沼の戦いに陥ることになる。
今シーズン、何度も悔やまれる事は多かった。
そもそも、シーズン序盤、戦術ジャンボの失敗があまりに大きかったし、そこから立ち直り、1−0のウノゼロで渋く勝っていく布戦術も、盛岡戦やこの藤枝戦のように、ここぞという試合でなかなか点を獲れずに、昇格争いのためには守備だけでなく、積極的に点を獲っていく攻撃力の課題点が最後まで解消されなかった。
・・・まだ、今シーズンを振り返るのは、最終節を残しての今では早すぎる。
とにかく、、、やはりJ2への1年での復帰は壁が高かった。
そして、琉球のように、必ず毎年、J2へ駆け上がる勢いのあるチームがいるのもJ3ならでは。
そういったチーム相手に、それでも1年を通じて勝ち点を積み重ね、なんとかJ2に戻らなくてはいけない。
全てはザスパの、群馬のサッカーを存続し、守り、そして発展させるために・・・
来週の最終節ホーム戦、ここからまた新たな戦い始まる・・・
(18.11.24UP)
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