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新春ドリームマッチ群馬2008

平成20年1月12日(土)
ザスパ草津 VS 群馬県出身Jリーガー
0 − 3

横棒


毎年恒例・新春ドリームマッチ

毎年恒例となったザスパ草津VS群馬県出身Jリーガーのスペシャルマッチ。

各チームともオフシーズン、もしくはようやく始動したばかりのコンディション的に難しい中での試合となるが、やはり試合がはじまってみれば、みんな地元で恥ずかしくないプレーはできない、やはり勝ちたいという気持ちが強く働き、なかなかの熱戦が繰り広げられる。

特に群馬県出身Jリーガーとしては、オリンピック代表で活躍する浦和レッズのMF細貝や、J1を制覇した王者鹿島のレギュラーMF青木ら、各チームの中心として活躍するばりばりのJ1プレーヤー達が揃う点がこのドリームマッチの凄いところ。

また、2008シーズンから新加入となるDF石亀や、もしかしたらこの後もザスパ加入があるかもしれない選手達のチェックができる点も見逃せない。
(昨年でいうMF松下のように)

今年も熱戦を期待したい。


2007シーズンバージョンのザスパ

昨年はザスパを去る事が決定していたDF依田やMF圭志などもいたため、今年もてっきりFW正美やMF里見といったところが出てくるかと思われたが残念ながら姿がない。
まあまだ次のチームなどが決まっていない中で、この時期の試合で怪我は出来ないといったところか。

例年と同様、2008シーズンからのメンバーは入らず、2007のメンバーで構成される。
ただしMF秋葉信など、昨年から既にテスト生などで参加しているメンバーは入る。


9高田 29岩田

25佐藤大        6鳥居塚
30松下 28金生谷

16木下          7佐田
3尾本 26小林

21常澤


昨年加入した高卒ルーキー4人が全員名を連ね、更にU−23の木下も左サイドバックに入るなど多くのサポーターにとっては初お目見えとなる選手もいる。



群馬県出身Jリーガーチーム

冒頭に述べた青木(鹿島)、細貝(浦和)らはいるものの、今年の顔ぶれはこれまでに比べるとやや寂しい感じ。
やはり惜しむらくは2006シーズンU−20で大ブレイクした新潟のMF田中アトムが怪我明けのため出場は出来ない(おそらく新潟から止められている)ことと、昨年はこのマッチに出場した清水のDF青山が代表候補の合宿に呼ばれ参加できないこと。

ただ、甲府から柏に移籍となったMF茂原が今回参加するなど嬉しい要素もある。

また、いろいろな要因で来られなかった選手が続出したためか、おそらく急遽呼ばれた形で現役前橋育英生でつい2週間前の全国選手権での活躍が記憶に生々しいMF廣瀬とMF青木もベンチに名を連ねる。
青木は大宮入りが決定、廣瀬は山形と仮契約を交わしたばかりとのこと。


25吉澤(新潟)
8茂原(甲府)      18小林(湘南)

22森(水戸)
24岩沼(札幌) 15青木(鹿島)

37三澤(神戸)         5細貝(浦和)
4坪内(神戸) 27廣井(清水)

31岩丸(横FC)


以外だったのは浦和の細貝が右サイドバックに回ったこと。
確かに群馬チームのメンバーをみると右サイドバックがいない。
坪内が右に回ってもいいと思うが、そもそもセンターバックの人員もいないため、浦和で何度か経験した右サイドを細貝がやることになったのだろう。
青木のポジションも微妙で、基本はボランチなのだろうが、森、岩沼もボランチ気味で、どちらかというと3ボランチで臨機応変に攻守のバランスを保っていたように見える。



メンバー1人1人の紹介というか私の知っている範囲だと・・・

FW吉澤(新潟)
育英から2005シーズンから新潟に加入。
新潟独自の育成方法であるシンガポールリーグなどを経て新潟に戻るが、活躍の機会なく残念ながら新潟からは解雇となっている。
まだ年齢も若く将来性もある大型FW(MF)、FWの層が薄くなったザスパが獲得に乗り出すか?

FW小林 竜樹(湘南)
栃木(佐野)出身で前橋育英、駒沢大を経て2008シーズンから湘南入りとなる。

FW茂原(甲府→柏)
このHPでの紹介ページでも書いたとおり何かとごたごたがあったものの、2006シーズンから2007シーズンまでの甲府では甲府の攻撃サッカーを支える主力として、その独特のリズムのドリブルをン分に発揮した。
残念ながら甲府はJ2降格となってしまったものの、茂原は2008から柏に移籍することとなり、まだまだJ1での活躍が期待される。

MF森(水戸)
育英から明治大を経由し2007シーズンから水戸に加入。
数試合出たものの、まだ活躍の機会は無いようだ。

MF細貝(浦和)
このHPでの紹介ページで書いたとおり、2007シーズンは五輪代表に、ACLにと活躍した。
厳しいレッズでのポジション争いの中で、唯一の若手プレーヤーとしてしぶとくポジションを掴みとっていったその実力はやはり本物だ。
2008は特に北京オリンピックでの活躍が期待される。
当然の事ながら、このスペシャルマッチでの一番の注目株。

MF青木(鹿島)
このHPでの紹介ページで書いたとおり、2007シーズンは鹿島でのレギュラーをしっかり掴む事となり、奇跡の逆転優勝に大きく貢献した。
はっきりいってこの群馬県出身のメンバーの中で実績ならば群を抜く。
このような国内のトップチームのレギュラーがこのようなマッチに参加してくれるのは有り難い事だ。

MF岩沼(札幌)
未だに昨年の育英での全国選手権での活躍が記憶に新しい、札幌の2007ルーキー。
さすがにまだJリーグでの活躍は無いが、体格にも恵まれるこのレフティーの活躍の日は絶対訪れる。今後に期待される。

DF三澤(神戸)
岩沼同様、昨年の育英では格の違いを見せつけた。
やはりまだトップチーム定着への道は険しいが、あの能力の高さがあれば問題はない。

DF石亀(大宮→ザスパ)
昨年のこのスペシャルマッチでも見せつけた左でのクロスの精度、攻撃力の高さがありながら、なかなか大宮では出場機会に恵まれなかった。
いまいち大宮は外から呼んだ実績者ばかりでメンバーを固定し、生え抜きをあまり使わない傾向にあるのが気になる。
あれだけザスパで活躍し、結局2007シーズンは干された島田が良い例だ。
今回のザスパへのレンタルは石亀にとってはプラスとなるだろう。

DF坪内(神戸→札幌)
ザスパの佐田らの同級生であり、神戸では本職のセンターバックよりも左サイドバックなどで出場機会を多く得ていた。
2008からはJ1に上がる札幌へレンタル補強されたが、いよいよ本職のセンターバックとしての活躍が期待される。

DF廣井(清水)
東京日野出身で育英、駒沢大を経て2007シーズンから清水へ加入。
なにせ清水といえば後輩の現日本代表・青山の活躍などがありまだ出場機会には恵まれないが、今後の活躍はどうか。

GK岩丸(横浜FC)
3年前のザスパでの活躍が未だ記憶に新しい岩丸だが、その後2年間の福岡、横浜FCでの在籍では出場機会に恵まれていない。
ああ、やっぱり岩丸があのまま残れれば・・・埋まらせておくにはあまりに惜しい逸材だ。
昨年J1で新人王を獲ったGK菅野が移籍となるため、新たな横浜FCの守護神として君臨できるか勝負の年となる。




指揮を執るのは前橋育英の山田監督。

・・・?そういえばこのメンバー全員前橋育英出身か?
群馬出身というか前橋育英OB会じゃないか。
もしかしたら出場するという情報もあった湘南のエースFW石原の顔が見えないのも、最終的に育英のメンバーばかりになったからだろうか。
まあ育英OB会の中で1人高経付属出身の石原が行っても肩身狭いだけだし。
来年以降はまた育英の垣根を越えた本当の群馬ドリームチームを形成して欲しいものだ。




開始直後、茂原のドリブルから群馬チーム先制!!

生憎の冷たい雨が降る中でのキックオフとなる敷島県営サカラグ。

いきなりの開始0分、ザスパが群馬チームゴール前に襲いかかり、GK岩丸とDFの連携が悪く岩丸のミスパスをMF鳥居塚カットし、左のFW高田へ。
高田の左足でのシュートに岩丸ファインセーブ。

ザスパの前線では特にFW岩田が積極的に走り回り、縦パスなどによく反応していた。


6分、群馬チームのFW茂原が左サイドでボールを持つと、代表にも通じると評された独特のドリブルでマークに付いたDF佐田を翻弄し、ゴールライン際まで攻め入ると、ここでもフェイントを入れ佐田、金生谷をかわし右アウトサイドで鋭いセンタリングを送ると、これはGK常澤いったんははじくものの、そこに詰めたFW吉澤に詰められる。

GOOAAALLLLL!!!!

はっきりいって茂原のドリブルは格が違った。
さすがはそのドリブル一本でJ1を渡り歩く実力派。

育英時代の本職はボランチで、そんなにドリブルでガンガン攻めていくイメージは無かったが、Jリーグに入ってからサイドでのポジションが多く、自然と鍛えられていった結果がこのドリブルだ。


小林痛恨のミスから2失点目

この1点により、それまでどこかよそよそしく、馴れあい雰囲気だったものが一変し、ザスパも寄せ集めチームに負けるわけにはいかないとプレスが強まる。

前に前にプレスをかけていき前がかりとなる中、13分、左サイドでDF3尾本からのバックラインでのパスをゴール中央でDF小林が処理を誤り、前線からしつこくボールを追っていたFW茂原に詰められ、これはいけないと前に詰めたGK常澤もかわされるようにボールをゴールに流し込まれる。

GOOAAALLLLL・・・

なんともお粗末な失点でザスパ痛恨の2失点目。
これはちょっと・・・という会場全体の雰囲気。
小林もお初に近いトップチームでのゲームで落ち着く事ができなかったか。


CKからまさかの群馬チーム3点目

いよいよ反撃に出たいザスパ、特に右サイドバックのDF佐田が積極的なインターセプト、オーバーラップを見せる。

16分、左サイドからFW29岩田が大きなサイドチェンジとなるクロスをゴールファーポストに送ると、FW9高田がこれをキープし、後ろから上がってきたDF7佐田に返すと、佐田はMF青木にマークに入られながらもシュート!!
絶好のチャンスだったが、青木のプレッシャーがきいたかシュートはバーの上を越してしまう。


24分、MF細貝からのスルーパスを受けたFW茂原のペナルティ右サイドからのシュートはGK常澤ファインセーブで止める。

しかしその右CK、MF22森の左足からのキックが鋭くニアを突き、そこにドンぴしゃでDF廣井がヘディングを流し込む。

GOOAAALLLLL!!!!

まさかの群馬チーム3失点目が入り、ザスパDF陣いったいどうしちゃったの?という失点。
まあこういった集中力が入りにくいマッチアップだとよくある大量失点だが、時間帯が早すぎる。


3点差のまま前半は折り返し

3点差となり完全に群馬チームが波に乗ってくる。
そもそも予想に反して群馬チームの方が動きが良く、ボールも人も良く動くという、とても即席チームに見えない動き。
ザスパは完全に後手に回り、群馬チームのパスの出所、受け所を抑える事ができず、ただ単にパスが出た時にそちらに反応するだけという、お粗末な守備が続く。

そんな受け手に回るザスパをあざ笑うかのうように、左サイドの三澤、右サイドの細貝といったサイドバックもどんどん前線に飛び出すようになる。


42分、中央をFW18小林が持ち込み、左サイドを上がったMF22森へパスし、森はワンツー気味に強めのクロスをそのまま小林に返し、小林も身体に当てるもシュートはバーの左。



完全にザスパの劣勢のまま前半は0−3で折り返しとなる。
いや〜お祭り雰囲気のマッチアップとはいっても、ちょっとこの3点差はせっかくこの冷たい雨の中みに来た観客に向けても厳しいところ。

両チームメンバーがかなり入れ替わるであろう後半にザスパの巻き返しが期待される。



後半は大幅にメンバー入れ替え

後半はFW岩田をワントップに据えた4−3−3にし、昨年の高卒ルーキーのうちDF小林だけを群馬チームに貸し出し、残り3人とGK21常澤は据え置き。
とにかくこの試合は経験を積ませるために90分間やらせる予定なのだろう。

昨年からのテスト生にして秋葉忠の従兄弟、秋葉信と、これまたテスト生で本契約に話が進んでいるというレオ・シンも入る。


29岩田
18櫻田     27レオ・シン

25佐藤大
28金生谷 14秋葉信

2寺田         4田中
36喜多 23藤井

21常澤


群馬チームは交代は無いが、MF15青木を鹿島でもおなじみの最終ラインに入り、MF5細貝をボランチに上げ、DF4坪内を右サイドバックに回す。
やはり前半は青木が攻め、後半は細貝が攻めるといった約束事だったのだろう。



現役高校生2人を投入

後半9分、群馬チームはFW25吉澤、DF37三澤に代わりMF11廣瀬、MF7青木の現役育英生2人を投入。

ザスパも後半10分、15分までは群馬チームのゴール前に攻め入るチャンスもあったものの、その後また試合が落ち着くとなかなかシュートまで行けない。

とにかく群馬チームは個々のレベルが高くボールを滅多に失わない。
途中から入った廣瀬、青木の現役高校生2人もボールのキープ力はこの豪華メンバーの中でも遜色ない。


14分、右サイドからFW茂原が持ち込み、ゴール前でMF11廣瀬がキープし左に出したところでMF5細貝の左足でのシュートはわずかにバーの右へ。


なかなかゴールは割れず

26分、ザスパは分厚い攻撃をみせ、右サイドバックDF4田中が上がりゴール前にセンタリングが上がったところでFW29岩田が落としたところにMF25佐藤大のシュートはわずかにバーの右へ。

31分もザスパ、左CKの流れからDF2寺田が鋭いクロスを上げゴール前でMF18櫻田がヘディングにいくも、頭でスリップしてバーの右へ。

33分、うまく相手ボールをカットしたMF18櫻田、そのまま左サイドでクロスを上げ、ニアでFW29岩田がヘディングもバーの左。これは惜しかった。


37分、群馬チームは個人技が連携しザスパの右サイドを崩し、ヒールパスをDFラインの裏で受けたFW18小林の左足でのシュートはGK常澤ぎりぎり触りアウトに弾き出す。



0−3のまま試合終了

残り時間も少なくなり、なんとか1点だけは返したいザスパの猛攻に対し、群馬チームも負けてはいないという激しい攻防となる。

44分、そんな激しい展開の中で縦パスにFW29岩田が抜け出しGK岩丸と1対1となるも、さすがは岩丸、これを鋭い飛び出しでシュートをブロック。


1分という短いロスタイムも終わり、ザスパ、群馬チーム共に見所も多かったこの試合も結局は後半はあっという間に過ぎ前半の失点が響き0−3で群馬チームの勝利となった。

やはり試合経験も乏しい昨年の高卒ルーキー中心のザスパに対し、J1でバリバリやっている選手が中心となった群馬ドリームチームは個人の力の差もあり、そして育英OBのみで固められたという結束感、一体感もありなかなかに強いチームだった。





ザスパとしては昨年のルーキー達の中ではFW岩田の献身的な前線での動き、ゴールを狙う姿勢は評価できる。

MF金生谷も前半はドタバタしてしまったが、後半は攻撃の面でもいい働きを見せた。

MF佐藤大基は後半は何本かシュートチャンスにも持って行けたものの、やはり金生谷同様前半があまりに悪かった。

DF小林は前半だけで退き失点に絡むミスもしてしまったため厳しい試合となってしまった。

新戦力として、MF秋葉信はなかなか良い、ミスも少なく攻撃の参加の仕方もいい動きを見せた。
MFレオ・シンも見せ場は少なかったものの、切れ味は鋭いものがあるなと感じる片鱗を見せた。



群馬チームでは、水戸のMF森の動きが目立った。
中盤の底、左サイド寄りでのプレーが多かったが、非常に安定したプレーと左足での正確なフィードは、今年は水戸でレギュラーになってもいいのでは、と感じるプレーだった。

その他、全体的に群馬チームの面々はレベルが高く、青木などはこの試合に合わせて調整してきたというだけあってコンディションが非常に良い印象だった。
逆にこの時期にコンディションを上げて大丈夫なのか心配にもなったが・・・


とにもかくにもザスパ、そして群馬ドリームチームの面々の今年の活躍を期待したい。
どちらのチームにも期待の持てる一戦だった。






(08.01.12UP)




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