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2022カタールワールドカップ
2022年12月2日(金・未明)
グループステージ 第3戦
日本代表 vs スペイン代表(ドーハ・ハリーファ国際スタジアム)
2−1


横棒


最悪のコスタリカ戦敗戦

ドーハの歓喜となったドイツ相手の歴史的勝利とは一転し、第2戦のコスタリカ戦で0−1で敗れてしまった森保ジャパン。

本当に最悪だ。
せめて、最低でも引き分けが必要であったのに、まさかよりによって負けるとは、本当にあってはならない失態となった。

なぜコスタリカに合わせて前半は低調に終わってしまったのか、なぜドイツ戦のようにもっと手数をかけずにシンプルに勝負にいけず、ドイツ戦では無かったバックパスが多くなってしまったのか。
ドイツ戦での勢いをそのまま前半からの攻撃に移し、前半で勝負を決めるべきだったのに、森保監督のまずは前半はスコアレスでOKといったメッセージは、自らのアドバンテージを失う羽目になってしまった。

これだから森保采配は相変わらず信用できない。
前線で案の定何もできなかったFW21上田、最後の精度が全く上がらずに隠れたブレーキとなっていたMF24相馬をなぜか後半40分まで引っ張り、全く縦にパスを出せずバックパスマシーンと酷評されているDF26伊藤など、なぜこの重要な一戦で起用したのか、その時点でコスタリカを舐めていたとしか思えない。

連戦で選手を入れ替えるなら、いまいちエンジンがかかっていないMF15鎌田を後半に取っておくなどの作戦もできたはずだし、正直あの試合、FW21上田に代わって大迫、左サイドバックに旗手を置き、そして前線にはMF10南野を起用してドイツ戦の後半の勢いを持続させていれば、内容と結果は全く違ったものになっていただろう。

案の定、選手選考の段階から間違えている事を露呈してしまっている。



ドイツ−スペインがドローとなり、本気のスペインを相手にする最悪のシナリオに

まさかの最悪の敗戦となってしまった日本としては、せめてこの後に行われたドイツ―スペインの一戦でスペインがドイツに勝ってくれれば、スペインはほぼ1位通過確定となり、日本戦は完全に控え選手に入れ替えるターンオーバーで戦ってくれたはずだ。

だからといってスペインの控え陣だって相当な強豪であることは間違いなかったわけだが、しかしさすがゲルマン魂、優勝4回のドイツは、スペインに先制されながらも、意地で1点取り返しドローとした。

これによって1勝1分となったスペインは、絶対に日本には負けられなくなったわけで、引き分けでもいいとは言うものの、ある程度本気で日本にぶつかってくるはず。

あれだけ初戦で圧倒されたドイツ相手に、圧倒的なポゼッションで試合を支配したスペインに、果たして日本が付け入る隙があるのか・・・

考えれば考えるほど、なぜコスタリカ戦で勝ちにいかなかったのか、なぜもっと強い危機意識を持てなかったのか、森保采配のアホさ加減にあまりに腹立たしい。

戦犯と言われているDF26伊藤の言葉らしいが、結局コスタリカ戦は0−0でもOKというチームのイメージだったらしく、最低限失点だけは防ぎたいという守りの姿勢があのまさかの敗戦を生んでしまったわけであり、それはつまり森保監督の采配、指示があまりにアホだったということだ。

もうこうなったらドイツ戦の後半と同じく、開き直るしかない。

スペイン相手に貝のように閉じこもったところで、7点決められたコスタリカの二の舞だろう。
1点先制された時点で終わる。

とにかく先に点を獲りに、アグレッシブに、この大会での残りの力を全て全力でスペインに当たるしかない。

ドイツ戦の勝利がまぐれで無かったことを、このスペインとの戦いで世界に示し、そして結果的にドローだったなら、あとはドイツ−コスタリカの戦いの行方に任せるしかない。

今大会の日本の真価が問われる3戦目となる。




森保JAPAN

まだ負傷したDF19酒井宏樹やDF16冨安のスタメンは無いかと考えるところ。
コスタリカ戦でベンチスタートだったFW18浅野、MF14伊東、MF10南野、MF17田中碧らがスタメン濃厚かと思う。
1トップは、浅野はあえてベンチスタートでドイツ戦と同じくFW25前田大然もある。

切り札MF9三苫はやはりベンチで温存か。
意表を突いてスタメンで最初からスペイン相手に飛ばしていくことも考えられ、それはそれで面白いとも思う・・・が、まだ三苫は日本代表ではスタメンで結果を出しておらず、いずれもスーパーサブでこそ結果を出しているところでもある。

また、鎌田が精神的にやや不調なところも考えると、アジア最終予選で一気に風向きを変えたMF17田中碧、MF13守田、MF6遠藤航を中盤で組ませる4−3−3で、スペインの猛攻に対応しながら前線3枚の針の一刺しを狙ってくることも十分考えられる。

・・・ここまでがコスタリカ戦翌日に書いたプレビューだったが、その後の情報として、なんとMF6遠藤航が膝の故障で全体練習を離脱したとのことで、チームの大黒柱、デュエル王をこの大一番で失うこととなる。

注目されたスタメン、特にボランチとしてはMF13守田、MF17田中碧のコンビに遠藤航の代役を託され、そしてDF16冨安も全体練習に復帰してきたという情報はあったものの、DF3谷口を入れての3バック、右にMF14伊東、左にMF5長友、1トップはドイツ戦と同じFW25前田でシャドーにMF11久保建英、MF15鎌田を入れ、この辺のメンバーはドイツ戦とほぼ同じ。

つまりドイツ戦のスタメンで布陣は後半開始の3−4−3にした、という形になる。

これまでの2試合、絶対的な切り札となっていた日本最大の武器、MF9三苫をスタメンから入れて受けるだけでなく前半でスペインに風穴を開けるべき、との意見も多く出ていてたが、やはり三苫を最大限活かすのは後半とした模様。




25前田大然
15鎌田  11久保建英
5長友            14伊東
13守田 17田中碧

3谷口 22吉田麻也 4板倉

12権田



ベンチは、FW18浅野、FW21上田、MF10南野、MF8堂安律、MF9三苫、MF24相馬、MF7柴崎岳、DF26伊藤洋輝、DF16冨安、DF2山根、GK23シュミットダニエル、GK1川島


スペイン代表

ルイスエンリケ率いるスペイン代表は、バルセロナの塊であり、FW11トーレス、FW25ファティ、MF9ガビ、MF26ペドリ、MF5ブスケツ、DF18アルバ、DF3ガルシア、DF14バルデと8名もの現役バルサメンバーが揃い、あの恐怖のパスサッカーで世界の優勝を狙う。

凄まじいのはそのメンバーの若さ。
ダビド・デ・ヘア、セルヒオ・ラモス、アルカンタラらを敢えて召集せず、20歳のFW25ファティ、19歳のMFペドリ、18歳のMF9ガビらがチームの主軸を担う。

戦術もバルサ仕込みのボールを奪われたら即ハイプレスで奪い取って圧倒的な8割を超えるボールポゼッションで相手を圧倒するサッカーを仕掛けてくる。

弱点があるとすれば、そのハイプレスの背後をいかにカウンター一発で突く事ができるかだろうが、果たして日本にそのチャンスは訪れるか?

そのスペインはドイツ戦からの連戦となることもあって、シャドー2枚や左サイドバック、センターバックといったところで5人を入れ替えてくる。


7モラタ
21オルモ       12ニコ
26ペドリ  9ガビ
5ブスケツ
14バルデ         2アスピリクエタ
4ハウトーレス 16ロドリ

23シモン

ベンチにはFW25ファティ、FW10アセンシオ、FW17ピノ、FW11トーレス、MF22サラビア、MF16ロドリ、MF19ソレール、MF8コケ、MF6ジョレンテ、DF18アルバ、DF20カルバハル、DF24ラボルト、DF3ガルシアなど






良い入りに見えたが敢え無く先制される

日本はやはり1トップに前田を起用しているだけあって、前田からのチェイシングに合わせてチーム全体で前線からしっかりプレスを仕掛ける日本。

だが当然スペイン、そこのプレスをいなしてボールをキープするのがお家芸であり、ゆっくりとDFラインでパスを回して、そしてサイドをメインに崩してくる。

日本も当然やみくもにスペインにプレスを仕掛けていくわけではなく、基本的にDFラインで回させる分には無理には仕掛けず、ブスケツのあたりだけは前田らがしっかりマークし、良い形で起点を作らせないようにはしている。

そんな中でチャンスとみるや4分には右サイドからMF14伊東純也が仕掛けてゴールライン際からのマイナスの折り返しからチャンスを作ると、7分過ぎにはスペインがやや無理にDFラインでボールを繋げようとしたところを前田らが奪い、ショートカウンターの形から右サイド奥でのMF14伊東のシュートは惜しくもバーの右をやや外れるも、早くも日本、シュートを放てる。



だが・・・さすがスペインだった。

右サイドからペナルティに侵入されゴール前へのボールを一度はクリアするも、それが短くなりDF2アルピリクエタのクロスに、ゴール前に入っていったFW7モラタがヘディングで合わせ、これが入ってしまう・・・


・・・・・・・・・!!!!!??????・・・・・・・・・・・


もう入るのか・・・

マジか・・・

守備の形としてはそんなに悪くは無かったが、ペナルティの付近でちょこちょこ最後の詰めのところで詰め切れず、とらえきれていなかったところが気になったが、やはりこの失点の場面もクロスの前のところでMF15鎌田もほとんどプレッシャーにいけなかったし、ゴール前に入っていったモラタに対してもDF4板倉が完全についていけず、挟んでいたMF14伊東も成す術が無かった。

なんというか、もはや力が違い過ぎるというか、精度があまりに高すぎる。
これだけ最後のところで全てのパス、クロス、シュートを合わされてしまうと、守備側としては相当厳しいところがある。


・・・だから、このスペイン戦の前に決めなければいけなかったというのに・・・
だからなんでコスタリカ戦でもっと危機感をもって勝ちにいけなかったのかが、本当に悔やまれるのが、この開始早々の失点で悔恨の念ばかりが浮かんでくる。





完璧なスペインの囲い込む守備、サッカー

その後はやはりスペインのポゼッションで試合が続き、日本はそこを奪っても、DFラインでパスを回しきれず、スペインの圧力に屈する形でGK権田まで戻さざるを得ず、そして権田がボールをけり出しても、そこをスペインはしっかりと奪い取って再びボールを回されてしまうという展開が続く。

相変わらず凄いな・・・
理論としては完璧なサッカーだ。
攻撃では相手に取られずポゼッションを8割以上とし、たまに奪われても圧倒的な前からのプレスで相手にはDFラインでのパス回しすら許さない。
つまり自分たちは無限にチャンスを作り、相手にはほとんどチャンスの機会を与えない。
単純に確率の問題。
チャンスの数の桁が違い過ぎるので、そりゃいつかはスペインには点が入り、相手にはせいぜい1点くらいが入るか入らないかのチャンスしかめぐってこない。
確率的に言えば、スペインのサッカーが最も世界の中で一番ではと感じざるを得ない完璧なサッカーだ。


日本としては1点先制される程度は想定内であり、肝心なのはドイツ戦と同じく1点差以内でいかに試合を進める事ができるかであるため、まだ1失点のうちは我慢するしかない。

それにしてもMF17田中碧らがボールを持っても、ほとんどのコースをスペインに潰されてしまっているため、田中碧らをもってしてもパスを繋げられない。
23分には右サイドで田中碧が繋げるチャンスができるも、MF11久保建英との距離が遠すぎボールを奪われるが、あそこでどう連動して久保がすばやくスペースにおりて受けられるようにするかだが・・・
前線の選手も守備に追われるため、なかなか攻撃の時に力が出ないというのはこういった状況。

スペインのポゼッションは確かにすごいが、この相手がボールを持った瞬間に囲い込み、展開させないという完璧なサッカーの前には相当厳しい展開が続く。




前半、どうにか追加失点は与えず折り返し

31分、この試合はじめて日本が左サイドにMF13守田が開いたことでボールをようやくポゼッションでき、スペインを動かさせながらボールを何回も回せるが、中央のクサビに入ったFW25前田が右のスペースがあったMF14伊東には出さずにヒールでの強引な中央へのパスが当然カットされるが、あそこで右の伊東に出せる視野が欲しいし絶対必要。
スペイン相手に視野が狭くなってしまっている非常に残念な場面だった。

36分には今度はMF11久保建英が左に移ったことでDF5長友とのコンビから左サイドを崩し、そこから中央を経由して右に展開されると、MF15鎌田がボールを受けてからのシュートは惜しいものとなり、相手DFもカットしてスローインに逃げるのが精一杯と、こういったシーンをいかに今後も作れるか。

39分、前田がプレスにいったところから連動し、DF4板倉が前に詰めてボールを奪いにいったところが荒くなりイエローをもらい、これで今大会2枚目。
まあ、次のトーナメントにいけなければ次の試合に出場停止も気にすることでもない。


44分には左サイドでMF9ガビへのプレスが荒いと、DF3谷口にもイエローが出され、さらに直後にFW7モラタにクサビのパスが入ったところでDF22吉田麻也にもイエローが出されてしまい、最後の砦の3バック全員が前半からイエローを受けてしまうという事態となり、これは後半ちょっと球際のところで厳しい状況となってしまう。


こうして最初の先制があまりにも早い時間帯だったのでどうなることかと思ったが、前半はどうにか耐える、我慢する形で失点1でおさえての折り返しとなる。

その中でも決してチャンスが無かったわけではなく、やはりこの1点差の状況からどう反撃できるか、三苫らの切り札も残る中での後半に勝負がかかる。






三苫、堂安律投入から堂安のスーパーゴールで同点!!

後半頭から日本は2人交代、DF5長友、MF11久保建英に代えて、MF8堂安律、MF9三苫と切り札2枚を早くも投入。
特に左右アウトサイドに左に三苫、右に伊東と並ぶので、そこからどう攻められるか、そしてシャドーに強いメンタルを持つ堂安律が入ることで少ないチャンスを決めきれるか。

スペインはアシストを決めながらも連戦となっていたDF2アルピリクエタを交代させ、DF20カルバハルを投入。

すると開始早々の4分、左サイドからMF9三苫、そしてFW25前田大然が連動してプレッシャーにいき、相手GK23シモンのところまで追い込ませシモンの蹴ったボールを右サイドでMF14伊東がプレッシャーにいきボールを奪い切ると、ここに入っていったMF8堂安律がボールを左にコントロールし、左足を振り抜くと、この強烈なシュートをGK23シモンも止めきれず、手ではじいたボールはゴール右にそのまま入る!!!!


GOOAALLLL!!!!

なんと!!!!
そんな事が起きるのか!!!!
正直、こんな完璧な前からのプレスが連動した形で日本がスペインから点を獲れるとは思わなかった。

ドイツ戦の勝利は決して偶然ではなかったと証明する、世界トップレベルからの堂々たる、偶然でも何でもない実力で勝ち取った堂安のスーパーゴールで日本は後半早々に同点に追いつくこととなる。

早くも振り出しに戻ったこの試合、やはり前半を1失点で耐えた事がドイツ戦と同じ事態を起こさせた。



なんと!!三苫の折り返し、田中碧のゴールが認められ、日本まさかの逆転!!!!???

この1点で大きな勇気をもらった日本は続く5分過ぎ中央右でMF17田中碧が右にスルーパスを出し、MF8堂安律のゴール左、ファーへのボールにMF9三苫がギリギリ追いつきマイナスの折り返しから正面でMF17田中碧が決める!!!・・・と思われたが、この三苫のところのボールがギリギリラインを紙一重で越えていたか・・・としばらく長い間試合が止まりVAR判定。

自分からすると試合の流れだけなら三苫のところはライン越えているなと思っていたので、やはりそうは続かないか・・・と思ったが・・・

なんと紙一重で完全にボールは越えておらずボールがライン上に残っていたとして、ゴールが認められる!!!!!!!??


GOOAALLLL!!!!


おいおいおいおいおい!!!

マジか!!!???

1点だけでも相当凄いと思っていたが、なんと2点????

こんな状況、誰が予想できただろうか。

そしてスペインはやはり先ほどのまさかの失点で動揺しすぎたのか、日本をとらえきれず、特に後半から投入の三苫、そして堂安がさっそく2得点に絡むこととなった。

ほんと信じられない・・・
今の日本はここまで来たのか・・・



冨安を右アウトサイドに入れる日本

このまさかの逆転を受けてスペインはMF12ニコウィリアムス、そして先制を決めたFW7モラタに代えてFW11フェラントーレス、FW10アセンシオを投入。

スペインは逆転されて明らかに余裕を失い、前半はあれだけ完璧に繋いできたパス回しにほころびが生じ、前田らのプレスにやや焦っての縦パスから日本のDF陣がボールを奪うというシーンが増えてくる。

16分、日本はここまで1トップの位置からよくプレスを仕掛けていた陰の功労者FW25前田大然に代えてドイツ戦のヒーローFW18浅野を投入。

その浅野、早速17分には右サイドで起点となり、ヒールパスからMF14伊東に渡し、伊東の突破からのペナルティ右外からの折り返しがやや弱くなり惜しくもGK23シモンにおさえられる。

気になる同グループのドイツ−コスタリカ戦は、前半早々にスペイン同様にドイツが先制とのことだったが、なんと後半にこの試合と同じくコスタリカが同点に追いついたということで、日本は引き分けでも突破となるわけだが、だが相手はスペイン、あっという間の複数失点など当たり前であり、とにかく気は抜けないし、下がった終わり、前半からの粘り強い守備と、2得点で勢いに乗った攻撃という縦と矛をしっかりと使って残り時間もたっぷりある中でベストを尽くすしかない。

23分、さらにスペインは早くも最後の交代、MF9ガビ、DF14バルデに代えて、FW25ファティ、DF18アルバを投入。

日本はMF15鎌田に代えてDF16冨安を投入。

ん?イエローをもらっている3バックではなく鎌田に代えて?

冨安が右のウィングバックに入り、MF14伊東がシャドーに上がる。

25分、左サイドでMF9三苫が最初の初速から左サイドで相手の前でボールをカットすると、そのままトップスピードで左サイドを上がり、相手のセンターバックの間の絶妙なところへパスを通し、そこに入っていったFW18浅野に合うも、浅野あと一歩踏み込めずにシュートは撃てず。

ここまで観てきてなるほどだが、冨安を入れたことで疲労もあるはずの伊東を攻撃に重きを置かせ、左の三苫と伊東、堂安という武器を持続させながら守りも固めた作戦か。



微妙な他会場、ドイツ−コスタリカの経過

後半27分時点ではコスタリカがなんとドイツに逆転したということで、そうなると日本はこの試合このまま勝たなくてはいけなくなる。

すると後半29分には、ドイツが追いついたということで、そうなると引き分けでもいい、スペインも突破できる、それも1位通過だとブラジルと早々に当たってしまうところを2位通過というベストな形で、というスペインにとってはこの試合よりもむしろ他会場の経過の方が気になる複雑な展開に。

それにしても逆転されたスペインの攻撃がどことなく荒いというか、やはり余裕が無くなっている。
前半、あれだけあっさりとペナルティ内に侵入していたスペインが、日本の敷いたブロックをかいくぐれなくなり、日本がむしろスペインにボールを持たせ、そして三苫のところで一気にボールを奪ってギアを上げて速攻を狙うという、守ってはいるものの日本ペースといった展開となる。

37分にはその三苫が左サイドから相手2人の間を突くドリブルで仕掛け、スペインもファールで止めざるを得ず、この試合はじめてのチャンスとなる位置でのFKを掴むと、このFKからゴール前に飛び出したMF14伊東のヘディングは惜しくもGK23シモンにおさえられる。

40分、スペインのバイタルでのボール回しからFW10アセンシオのシュートの場面もMF9三苫がしっかりと身体を入れてブロックし、攻撃だけでなく守備でも活躍する三苫。
三苫、この大会の世界へのアピール度が半端ないな・・・
まさに世界のどのチームも欲しがる、理想的なウィンガー、サイドアタッカーだ。

42分となり、日本は最後の交代、まさかの逆転弾を押し込んだMF17田中碧に代えて、怪我が心配されたMF6遠藤航を入れ、ここでデュエル王がバイタルを固める事となる。



長すぎるアディショナルタイムの末、日本再度の歴史的勝利!!!

この時点で他会場はドイツが3−2と再びコスタリカに勝ち越したということで・・・ん?そうなるとやはり引き分けると得失点差が同じになり、3点獲ったドイツの方が総得点でダメでは??

ダメだ、引き分けではダメだ。
なんとかこのまま勝ち切るしかない。

44分、FW10アセンシオのシュートをどうにかGK権田が抑え、続く45分、FW21オルモの右に抜け出したところからの決定的なシュートをGK権田、身をていして死守。

アディショナルタイムは7分!!!
ここからのスペイン相手の7分はあまりに長い。

ここでドイツ4点目で4−2の情報。
これで総得点差ではなく、得失点差で日本は引き分けだと突破できないこととなり、やはり残り5分となったこの試合、どう逃げ切るかとなる。

時間は経過していくもののスペインの攻撃が続き、一瞬も気が抜けない時間が過ぎていく。
時折長いボールにFW18浅野が詰める時間、こういう事が大事だ。
引く姿勢だけの方がリスクが高い。

残り3分、残り2分と時間は過ぎていく。

MF26ペドリがバイタルから痺れを切らしたように強引にミドルシュートを狙い、これはミートせずにゴールライン左を割る。
スペインとしてもこのまま終われば2位通過でブラジルのブロックを避けられるので、ベンチからもあまり無理をすることは無いという指示もあるか??

そしてついにタイムアップ!!!

なんと日本はスペイン、ドイツという優勝経験、そして優勝候補2チームと同グループに入りながら、そのスペイン、ドイツという優勝経験国2チームに勝つという大波乱を起こし、歴史的勝利を立て続けに演じてみせた。


日本1位通過

これで日本は勝ち点6でリーグ戦突破、トーナメント進出となった。

コスタリカ戦での大きな失敗を乗り越え、そしてスペインに敢え無く先制を奪われながらも、とにかくドイツ戦と同じく1失点で粘り抜いた事が全てだった。
ドイツ戦もスペイン戦も全く内容も勝因も同じだった。
日本の強さは結局はこの、最後まで粘り続けることができる胆力なのかもしれない。
それこそがサムライブルーの侍魂というものだろう。


組み合わせにも恵まれた。
スペインは明らかにロスタイムはそこまで無理には攻めてこなかった。
2位通過となったスペインは16強ではモロッコとの対戦となり、決勝までブラジルとは当たらない。
おそらく決勝はブラジルとスペインとなる可能性が最も高い。

かたや日本は16強でクロアチアとの対戦となる。

ここで勝てばずっと目標としてきたベスト8へと進出し、そしてブラジルと戦える。

この状況にもっていけたのも、まさかのドイツ、スペインに対しての歴史的勝利2発だった。

ひそかに思ってはいたが、ドイツに勝った同じハリファ会場でスペインと戦えたことも、どこか運命的な感じはしていた。

コスタリカ戦の失敗、失態があまりに痛かったわけだが、あれだけの大きな過ちを犯しながらもトーナメントに進出できるあらゆる状況に感謝し、この大きな成功と失敗を糧に、ベスト8への道はハッキリ示された。


勝因としてデュエル王・遠藤航がスタメンから外れる中、田中碧、守田、板倉、谷口とフロンターレメンバーでバイタルを固められたことも、スペインに対して有効だっただろう。

そのDF4板倉は次のクロアチア戦は出られないということになるが、DF16冨安も戻り、遠藤航も次はスタメンでも出られるだろうし、このまま碧と守田にとりあえずはボランチを任せる作戦も取れ、攻撃陣は未だ本領発揮とはなっていない鎌田を除いては絶好調、久保建英も思い入れの強いスペイン相手に守備でも攻撃でも強いところは見せられたし、まだまだこの大会、堂安に続いてやってくれそうな雰囲気は持っている。

そう、堂安。

ドイツ、スペイン相手に連続で点を決めた堂安律はまさにラッキーボーイ的存在となり、こういった存在がトーナメントを勝ち上がるためには必須条件でもある。

歴史的勝利2発、世界を驚かすトーナメント進出、そしてベスト8へ
これだけの舞台が整った。

世界に日本の力を示す大会はまだまだ続く









(22.12.2UP)

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