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2022年1月1日
2021-2022ラ・リーガ第19節
マジョルカ VS FCバルセロナ
(マジョルカ)
観戦記 0−1

横棒


久保建英所属のマジョルカとバルサの年明け一発目の戦い

さて、2月も中旬、いよいよJリーグも開幕といったところですが、なぜだかリーガエスパニョーラ・・・いつの間にやらラ・リーガと呼ぶようになったらしい、スペインリーグの第19節、今年の年明け一発目に開かれた試合の観戦記をちょっと書いてみます。
湘南サポの友人がDVD送ってくれた中にあった試合なので、見ごたえのある試合なのだろうと思う。
しかし、残念ながら2月には代表にも呼ばれた久保建英は、この時はちょうど新型コロナ感染があったようで、この試合は欠場。
久保建英抜きのマジョルカはどう戦うのかも注目点であり、久保建英はどういうチームで戦っているのかも気になるところ。
また、しばらくバルサを観ていなかったので、数年ぶりに観るバルサは・・・やはりまるでメンバーが違っていた(^-^;
正直、J1の選手すら最近は疎くなったJ2バカの自分がどこまで遥か遠くの地のスペインについていけるのか、次の冬にはW杯もやってくるので、ここでチェックしておくことは良いこと。



久保建英欠場のマジョルカ

降格圏よりも勝ち点5差があるといえども、まだまだシーズン半ば、まずは残留に向けて粘りたいマジョルカ。

MF14ダニ・ロドリゲスやMF8サルバ・セビージャあたりが中心選手とのこと。

右サイドのMF19イガンインはまだ20歳と若手の韓国代表で、この試合ではまさに久保建英の代役といったところか。



22アンヘル
10アントニオサンチェス
14ダニ・ロドリゲス    19イ・ガンイン
12イドリスババ 16バッタグリア

18ジャウメコスタ          15マフェオ
24ヴァリエント 5ルッソ

1マノーロレイナ

ベンチにはFW26フェルニーニョ、FW9アブドン、FW7エンブラ、MF34ハピジャプレス、MF8サルバセビージャ、MF4ガラレタ、DF29ジョゼップガヤ、DF20セドラール、DF3オリバン、DF2サストレ


コロナ感染真っ最中のFCバルセロナ

久々に見るバルサは、この時点ではリーグ7位と苦しい展開が続く様子。
チャンピオンズリーグも戦いながらはいつもの事だが、怪我人続出で主力に6人負傷欠場、そして8人がコロナ感染!キャプテンのブスケツが出場停止とのこと。

あとメンバーは・・・
すげえ、ほとんど知らない・・・
ブスケツもいないため、センターバックのDF3ピケくらいしかわからない。
1トップのオランダ代表FW17ルークデヨングはこのチーム事情から2年ぶりのスタメン起用、MF28ニコは下部組織バルサBから上がったばかりのまだ20歳とか・・・
時代は変わったか・・・

バルサOBでもあるチャビ監督は、なぜこの試合が延期されないのが理解できない、とのことで、お互いのチームがコロナ感染の中での苦しい状況となるが、大型サイドバックのウルグアイ代表DF4アラウホはなかなかの注目選手。


17ルークデヨング
29ジュグラー   37アコマシュ
6リキプッチ 28ニコ
21フレンキーデヨング

4アラウホ         22ミングサ
24エリックガルシア 3ピケ

1テアシュテーゲン

ベンチにはFW39エスタニス、MF40ルーカス、MF34アルバロ、DF41ミカ、DF38ギリェム、DF35コマス、DF23ウムティティ、DF15ラングレ、GK13ネト





立ち上がりからリキプッチ中心に圧倒的なバルサのポゼッション

マジョルカはかなりシンプルな4−4−2の3ラインを形成しバルサの攻撃に対してブロックを形成。

カンテラ出身の多いバルサは、やはり伝統のボールポゼッションでボールを支配する。

8分、バルサはペナルティ手前、右寄りの位置でFKを得ると、蹴るのはDF3ピケ??
ああ、ピケも蹴るんだ・・・

そのピケが直接狙ったシュートはなかなかの弾道でわずかバーの右を逸れる。
さすがピケ。

それにしても、立ち上がりからあまりにもバルサがボールを支配しすぎて、マジョルカがほとんどボールに触れない。

バルサのポゼッションしながら、奪われたら即プレスをかけて奪い返すという徹底した伝統の戦術により、いつまでもいつまでもバルサがボールを持つ事になる。

これが選手が変わってもバルサはバルサか・・・

ここまで観ていて目立つ選手と言えば、バルサの6番を背負うMF6リキプッチ。
小柄ながらさすがバルサの6番を背負うほどの事はあるボールキープの巧みさであり、かつてのイニエスタなどとも姿が重なり、リキプッチのところで何度でもバルサはボールをリセットして攻撃に繋げる事ができている。
まだ22歳の生粋のバルサ出身であり、そしてカタルーニャを代表する選手となるのだろう。


マジョルカの攻撃も許すようになる

とはいえ、ここはマジョルカのホーム、マジョルカもいつまでもアウェイチームに好きなようにやらせるわけにもいかず、15分過ぎまでバルサの攻撃に耐えた後は、徐々にボールを保持する時間帯も作り出し始める・・・が、なかなか攻撃というほどまでは繋げられず。

28分、バルサに中央から繋げられ、FW17ルークデヨングが抜け出て足を延ばしたシュートは惜しくもバーの右を直撃!!

そして続く29分、右からのクロスにFW17ルークデヨングが強烈なバイシクルシュートを放ち、これがバーの上を直撃!!

これはまた素晴らしいシュートだった。さすがオランダ代表。


しかし、惜しい2発のチャンスを逃したバルサ、31分にこの試合初めてと言っていいマジョルカの攻撃を許し、MF19イガンインが果敢に仕掛けていったところを転ばされ、先ほどのピケのFKとはちょうど逆左寄りの位置でFKを得るが、イガンインの直接狙ったシュートは壁に当たってしまい跳ね返される。

33分、マジョルカの左CKからこぼれたところをシュートを放ち、ようやくこれがマジョルカ最初のシュートらしいシュート。

その後はバルサもややスイッチを緩めたか、マジョルカの攻撃の場面も目立つようになる。

41分、マジョルカの速攻に対して後ろ向きでの守備となったバルサは、またしてもペナルティ手前中央の良い位置でDF22ミングサが後ろから引っかけてしまいいい位置でのFKを与え、このシュートは壁の下を狙うシュートがバルサゴールを襲うが、GKテアシュテーゲンが抑える。
バルサはどうも最終ラインのところで粘りが無いというか、すぐに相手にこういったファールを与えてしまう不安定さあたりが今の順位の所以か。


ルークデヨングの先制点で折り返し

この前半はとりあえずこのままスコアレスで折り返しか・・・
・・・と思われた44分だった。

中央でMF6リキプッチがクサビの形でボールをさばいて左サイドに展開すると、FW29ジュグラーが仕掛けてマジョルカDF陣にギャップを作り、再びリキプッチに戻すと、リキプッチの高い攻撃再生能力から今度は右サイドに展開し、ここに上がっていたDF22ミングサのファーへのクロスに、DF4アラウホが先にゴール前左で張って飛んだところに、更にその手前に入ってきたFW17ルークデヨングがアラウホよりも先に触る形で豪快なヘディングシュートが見事にゴール左に決まる!!!

GOOAALLLL!!!!


はじめにアラウホ、そしてルークデヨングが重なるように参戦してきたことで、マジョルカDF陣はとてもこの2人の高さに対応できなくなり、ほぼフリーで決めさせてしまうこととなった。

うーん、さすがバルサ・・・
リキプッチの攻撃再生能力も見事ながら、右サイドバックのクロスに左サイドバックが頭で合わせにいくという、これぞトータルフットボール、高いバルサのチーム全体の攻撃能力の高さを表す圧巻のゴールシーンだった。

それにしてもMF6リキプッチ・・・最初にイニエスタを認識した時くらいのインパクトがある。
W杯、スペイン代表で出場するなら、やはりリキプッチだけでもスペイン代表を観る価値がある。

これでバルサの先制点によるリードで前半折り返しとなる。
ホームでこのまま沈むわけにもいかないマジョルカ、どう巻き返すか?




後半も両サイドバックが上がりまくるバルサ

後半に入り5分、マジョルカは中盤で偶然に近い形でボールを奪うと千載一遇のカウンターのチャンスとなったが、ペナルティラインでFW22アンヘルからの左横へのパスを後ろから上がってきたFW10アントニオサンチェスにはわずかに合わずシュートまで持っていけない。
これはもったいなかった。


8分、高い位置までラインを押し上げ攻めるバルサは中央からMF28ニコの鋭いシュートが放たれるも、バーの右。
ニコも将来のスペイン代表を切望される逸材だろうがまだ20歳、リキプッチと比べると今年のW杯にはまだ早いか?

あと、やはり特徴的だと思うのが、バルサ伝統とも言えるのか、とにかく両サイドバックのDF4アラウホとDF22ミングサの攻撃参加がえげつない。

もはや通常のサイドバックではなく、インサイドハーフなのかな?といったくらい中央に平気で絞っていき、攻撃の起点となる。
この2人のサイドバックがあまりに上がるため、FW29ジュグラーやFW37アコマシュの存在がやや薄れるほど。

攻撃時はサイドバックが極限まで攻め上がり、ポゼッションのためにも人数比を圧倒的なものとする、これはバルサの基本なのだろう。





なかなか同点の糸口が見つけられないマジョルカは26分に選手交代、これまで攻守に貢献してきたMF19イガンインとFW10アントニオサンチェスに代えてFW26フェルニーニョ、MF34バビジャプレスを投入。


バルサも足を痛めたMF28ニコに代えてMF34アルバロサンスを投入。

さらに30分、DF22ミングサも足を攣らせてしまい、DF15ラングレを投入し、ラングレは左サイドバックへ、元々右利きのDF4アラウホが右サイドバックに移る。

この交代で再び活力を得たバルサは前からのファーストDFの圧力が復活し、ボールを奪われてもとにかく前線でのプレスに力を入れる。

33分、そんな中でのFW37アコマシュの右サイドから巻き込んだシュートは惜しくもバーのわずか右。

35分、バルサは更に交代でFW37アコマシュに代えて18歳のFW39エスタニスを投入。
もはやこの試合はバルサにとってカンテラ出身の若手たちのプレゼンタシオンの場か。





このままでは負けられないホームのマジョルカ、38分には左サイドからのFKを掴むと、ゴール前で飛び込んだのはFW7エンブラ、ヘディングシュートはわずかにバーの上で惜しくも同点のチャンスを逃す。

ここでマジョルカはさらに勝負に出て、MF16バッタグリアに代えてFW9アブドンを入れて前線の枚数を増やす。


いよいよ時間も無くなってきた中、マジョルカはとにかくバルサのゴール前にボールを集め、大量に投入したFW陣が人数をかけてゴールを狙う。

アディショナルタイムは4分。

1分過ぎ、マジョルカの右サイドからのクロスにファーの左サイドからDF18ジャウメコスタに決定的なシュートを押し込まれるも、とっさに伸ばしたGK1テアシュテーゲンの右腕に当たり、これを奇跡的にセーブ!!!
このビッグセーブにはピケも思わずテアシュテーゲンにハグして感謝の意を示す。

その後も色々と小競り合いで時間が経過したりする中、バルサもいよいよ時間を使いタイムアップ。

最後はマジョルカの迫力のある攻撃が続いた中だったが、タイムアップとなり、アウェイバルサの勝利に終わった。





最初は全く違うメンバーのバルサにどうなることやらと思ったが、やはりバルサはバルサだった。
両サイドバックの高いポジショニング、攻撃参加に、中央のMF6リキプッチのさすがのバルサ生え抜きのテクニックには非常に魅了された。

マジョルカは最後、かなりバルサを追い詰めたが、全体的には若いバルサ相手に相当苦戦した戦いとなった。
だが、MF19イガンインは攻守に躍動した動きをみせたなかなかの選手であり、この選手もW杯で韓国代表で出たならば注目するべき選手である事は間違いない。

ちなみに2月中旬現在のラリーガの順位を確認すると、バルサは徐々に順位を伸ばしたらしく、現在4位、マジョルカはあまり変わらず降格圏と勝ち点6差を付ける15位とまずまずの位置といったところか。

それにしても、やはりバルサ相手の久保建英を是非見たかった試合でもあった。

やはりバルサの試合は面白いな〜とつくづく再認識させられた試合だった。





(22.2.16UP)




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