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サッカー日本代表 2018ロシアFIFAワールドカップ
アジア最終予選 第8戦 イラク戦(アウェイ)
2017(H29).6.13

1−1

横棒


アジアでの戦いは3すくみ状態に

2018ロシアW杯に向けたアジア最終予選、初戦のUAE戦以外は順調に勝ち点を重ねどうにか持ち直した感はあるが、しかし先に戦った3位オーストラリアが2位サウジアラビアとの直接対決を破り、ついに3チームが勝ち点で並ぶ状態となってしまった。

いよいよ2枠を争う最終予選の戦いも、この3チームに絞られ、そしてこれまた厳しい事にラスト2戦は、そのオーストラリアとサウジアラビアとの連続の直接対決となる。


その運命の2戦の前のこのイラク戦がどれだけ重要な事か、状況をみれば誰でもわかる。

ここで1勝先行しておけば、頭一つ抜け出し、残り2戦どちらかを落としても2位以内での勝ち抜けの可能性はまだまだ残るものの、このイラク戦を落とすともう絶対に残り2戦とも死んでも落とせない非常にシビアな戦いとなってしまう。


前回対戦でも、ロスタイムの山口蛍の劇的なゴールでかろうじて2−1で勝利したとおり、以前から、イラクには大変苦戦させられ、苦い思い出が多い日本代表だが、ここはそうも言っていられない。

勝つしかない。





ボランチに若手2人起用のハリルジャパン

悪い材料としては、香川が先の練習試合シリア戦で脱臼してしまい、この試合を欠場となってしまったこと。
さらに山口蛍もコンディション不良であり、その中盤の代役はいろいろ憶測もあったが、なんとガンバの若干二十歳のボランチ・井手口が抜擢され、その相棒もリオの主軸を担った若い遠藤航が入る。

てっきり片方は今野だと思ったが・・・
なんとまあ思い切った事だが、この2人のボランチの舵取りにこの大一番がかかる。

また、香川の代役としてのトップ下には、これまで左ウィングで不動だった原口元気が入り、今一番キレている右ウィングが主戦場だった久保が左に、左には本田が入る。

1トップには大迫、センターバックには昌子(しょうじ)と、かなりメンバー全体が若返った感じで、ここで世代交代を狙ってきたか。

それ以外に、スタメンも予想された乾もベンチに。
バルセロナから日本ではじめてゴールを奪った乾も、久保と同じく旬な選手だ。




15大迫
11久保裕也   4本田圭佑
8原口元気
6遠藤航 14井手口
5長友        19酒井宏樹
3昌子 22吉田

1川島



右のヤシーン、左のアドナン、中盤の底のサード擁するイラク

前回と同じく、リオオリンピックメンバーの若手中心のイラクの注目としては、スウェーデンで活躍すると、セリエAウディネーゼで活躍する左サイドバックのアドナン。
ボランチの位置からチームを統制する司令塔サード、スウェーデン国籍を持ち、U17スウェーデン代表としての経験も持つウィングストライカー、ヤシーン。


8アブドゥルラヒーム
10アブドゥルザハラ
19カミル   9ヤシーン
5ヌーリ 21サード

6アドナン       23サリム
22ソラカ 2イブラヒム

12カッシード





CKから大迫の先制ゴール!!

中東の鋭い日差しが降り注ぎ、ピッチ上ではなんと37.4度も気温が上がるイランの地でのキックオフとなる。
湿度20%と空気は乾いているため、気温ほど汗は出ないようだが、それにしてもサッカーをやるコンディションとは言えない厳しい条件。


立ち上がり、早速注目のMF14井手口が中盤の底からスルッと上がっていく形でマークが無いところでボールを持ち上がり、左の久保に開くと、久保からのクロスがファーに飛び、これは本田圭佑には合わなかったものの、早速見せ場を作った。


7分、カウンターの速攻からMF6遠藤航が持ち上がったところを、DF22ソラカが身体で止めて阻止したファールでイエロー。

続くFKの流れから、ペナルティライン上でFW15大迫が粘って相手にボールを渡さないと、そのこぼれ球から久保がシュートにいき、これはニアに鋭く入ったが、GKがはじき出す。


この右CK、FW4本田圭佑の左足からの弧を描くボールに、ニアでFW15大迫がドンピシャで入っていき、これをヘディングシュートにいき、ボールはファーのゴール左へ!!!


GOOAAALLLLL!!!!


なんとも幸先の良い先制ゴール!!!
2列目から遠藤航が上がっていったのも、相手守備陣を一瞬惑わせた。

久々に本田圭佑の正確な左足のキックが光った気もする。
やはりこの男の世界を知る左の精度は非常に高いし、セリエAでの最後の試合でも久々にFKから決めているだけにノッテいる様子。


この先制は大きい。
特に中東のチーム相手には、引き気味から上がり目にさせる意味でも、先制は重要だ。





明らかなPKを見逃され、前半は1点リードで折り返し

イラクはここまでほとんど攻撃の形を作れなかったが、17分、左サイドを少し空かせてしまったところからクロスを送られ、ゴールファーでMF10アブドゥルザハラに折り返され、MF19カミルが詰めていったシュートはバーの上にふかして助かるも、やはり気は抜けない。

この辺からイラクのスイッチが入り、中央でうまくパスを回され、右サイドのMF9ヤシーンからのショートクロスからシュートまで持っていかれてしまうも、バーの左に逸れる。


この一連の流れをどうにか止めた日本、徐々に反撃の流れに入ると27分、昌子からの縦パスからFW15大迫がうまく抜け出し、ペナルティ左ラインで受けようとしたところで、明らかにDF22ソラカが後ろから襟首をつかみ引っ張るファールで倒され、これは明らかにPKだろ??と思われたが、なんと主審、これを流す。

おいおい!!!
まだ日本が1点リードしているからいいものの、これが負けている場面だったら観客がなだれ込むくらいの誤審だぞ???
小学生でもわかるだろ、そのファールは。

PKまでは判定しずらいというのなら、ソラカはペナルティの外の時点で既に掴んでいたので、そのギリギリ外の位置でFKくらいは最低限もらえたはず。

なんと恐ろしい・・・これが本当にシビアな国際試合、アジア最終予選のジャッジレベルとは嘆かわしい。
最近ではJ2でもこれほどひどい見逃しは滅多にみない。


その後は30分過ぎに給水タイムも入り、日本も落ち着きを取り戻して日本主導で試合を進める。


イラクも長い縦パスメインの攻撃の時は嫌らしいクロスを中心に送られるも、パスを回す分にはそんなに怖くない。


こうして前半は終わり1点リードで折り返す日本。
流れ的にはできれば追加点を獲りたいところだったが、逆にしっかりゼロで抑えられたとも言え、まずまずの前半の出来か。









後半、なかなか互いに得点ならず

後半に入り10分、中央からMF8原口が鋭いドリブルで相手の中央をかわして突破したところで、ペナルティ内左の大迫に渡すも、大迫、この前に出したボールが長くなりすぎ、シュートならず。
う〜ん、原口が素晴らしい突破をしただけに、ここは最低限シュートは撃って欲しかった。


12分にはイラクがカウンターに入り、MF9ヤシーンがうまく身体を入れ替えて左サイドを突破し日本ゴールを脅かす。


13分、イラクはその良い突破をしたばかりのMF9ヤシーンに代えてMF11タリクを投入。


日本はMF14井手口が相手との交錯で脳震盪を起こしてしまい、MF17今野と交代となる。
この今野は4度目のアジア最終予選ということで、本当に息の長いベテランだ。


20分、FW4本田が自陣まで引いてボールを受け、うまく相手の密集をかわして逆サイドにボールを出すと、ここから再度右にボールを振り、酒井宏樹のゴールライン際からの決定的な折り返しに大迫のがシュートにいくも、おしくも右のバーをかする。

うーん、思ったように追加点が獲れない・・・さすがイラク戦、そうは簡単に勝たせてもらえないか。


25分、日本は2人目の交代、かなり攻守にわたり走っていたMF8原口に代えて、ガンバのMF7倉田秋(しゅう)を投入。




酒井宏樹が膝を痛めた中でまさかの同点にされる

交代枠があと1人となったところで、久保が膝を痛め、そして酒井宏樹が足を引きずり、なかなか交代を決められない中、FW10アブドゥルザハラにゴール前で粘られてしまい、GK川島が飛び込んだところでボールがこぼれ、そこをMF19カミルがシュートを押し込み、なんと同点にされてしまう。


・・・・・・・!!!???・・・・・・・・・


な、、、
まさに足を引きずる酒井宏樹のところでボールにいけなかった事が失点に直結してしまった。

アクシデントにアクシデントが重なるような失点で、まさかまさかの同点劇となる。

ここで酒井宏樹は起き上がれないまま交代となり、30分にDF21酒井高徳に交代となる。

同じく膝を痛めた様子だった久保が心配なところだが、動きを見る限りどうにか動けそうという感じで、おそらく暑さからの痙攣があったかといったところ。

実際、この後半30分を過ぎたところで、相手イラクの選手も足を攣らせており、お互いこの暑さの中、かなりの死闘の様相となってしまった。


35分、その足を攣らせたMF5ヌーリに代えてMFアットマンに交代。

久保がやはりところどころで足を伸ばす仕草で、本田圭佑も相手と接触して足を引きずる。
ダメだ、この試合、交代枠が足りなすぎる。




最後は暑さが最大の敵となり引き分けに終わる

その後、なかなか踏ん張りが効かなくなっている大迫、本田や、もうまともなプレーが困難で、ボールを繋ぐのがやっとの久保といった中、馬力をかけたいところでかけられず時間は経過。

アディショナルタイムは5分と表示され、とにかく時間が無くなる。

こ、、これがイラク戦か・・・

この試合、最大の敵は、やはりこの暑さだった。

もうまともに走れない選手も多くなってきた中、ロスタイム4分のFKのチャンスもブロックされ、逆にそこからのカウンターを遠藤航が止めるのがやっと。

ラスト、右サイドのスローインから、DF21酒井高徳のロングスローから吉田が落とし、本田が最後のシュートを撃ちこむも、惜しくも力無くGKの正面に収まりタイムアップ。



・・・惜しい・・・

あれだけ内容で勝りながら、それでも勝ち点3は獲れなかったか・・・

やはり後半、明らかにチャンスは減ってしまった。

前半のうちに追加点が欲しかった。

そして後半30分過ぎからは、もはやサッカーではなくなってしまった。




1位だが・・・残り2戦の厳しい戦い

この引き分けの勝ち点1によって日本は一応単独1位となり、残り2戦のオーストラリアとサウジとの直接対決で、どちらかに勝てば2位が確定ということになったが、しかしどちらもかなり厳しい戦いとなるのは間違いなく、しかも最後のサウジ戦は今日と同じ中東でのアウェイだ。


ヤバイ・・・本当にヤバイ・・・


次戦の8月末のオーストラリア戦、ホームで決められなければ、このアジア最終予選、相当に厳しくなる。

とにかく決めるべきところを決める、それしかない。

また、どうしても最後まで思ってしまうのは、この試合のトップ下、やはり本田圭佑で良かったのでは、ということ。

本田のこの試合で随所にみせたキープ力の高さは本当に光るものだった。

あれは右サイドでなんかではなく、本来はトップ下でこそ、相手のバイタルエリアでこそ活きるはずではないか??


香川が次回復活するかもあるが、今の本田圭佑ならばトップ下を任せてみたい。
やはりこの男の能力は、最後の最後に頼るべきものだ。

そして左に原口、右に久保、この2人のウィングの決定力を絡められれば・・・そう感じたイラク戦だった。








(17.6.13UP)

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