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ヨーロッパチャンピオンズリーグ2010−2011
決 勝
2011(平成23年)年5月28日
FCバルセロナ(スペイン)−マンチェスターユナイテッド(イングランド)
3 − 1

横棒


珍しいながら、海外サッカーの件で・・・

私のHPでは主にJ2リーグのザスパ草津関連の事を書き、たまに日本国内の代表の試合や、群馬出身プレーヤーの事などを書く。

よってその範囲から外れる海外サッカーなどはほとんど記事を書かないが、今回のチャンピオンズリーグの決勝はあまりにも震撼させる内容だったため、これだけは書いておこうかとペン(キーボード)をとった。

まず始めに断っておくと、いつもの観戦記と違いあくまで試合経過は他のネットでもどこでもあるダイジェストとして、その他はほとんど試合の感想というか、バルセロナというチームの特筆さばかりを備忘録として書いておくだけの、非常に個人的な私感をただ単に綴っただけのメモという事は書いておきます。

とにかくサッカーファンとして、この重大な歴史的な事実を書き留めておきたいんです。
多分、今のバルサは数十年に一度しか現れない奇跡です。伝説です。
この重大な出来事を書き留めておく事は、将来サッカーを見失った時の何らかの指針となるはずです。


では、その個人的なメモを書きます・・・あくまであまり海外サッカーを観ない、国内重視のサッカーファンの記述ということをお忘れなく。



因縁の対決、不利なマンUだが不気味なデータも・・・

バルサ−マンUという世界屈指の強豪同士、歴史の深いチーム同士のカード、互いにメッシ、ルーニーという絶対的なエースを持つ両チーム。

特にバルサは準決勝の舞台で同じスペインの最大のライバル、レアルを破っての快進撃。

確かにマンチェはギグスが37歳を迎えるなど、ややメンバー的にそれぞれの選手がピークにきているバルサよりも厳しいかと思われたが、マンチェ特有の手堅いサッカーからルーニーの一発さえあれば、という対戦だった。


しかも2年前のCL決勝もなんと同じバルサ−マンUだったわけで、その時敗れたマンUとしては雪辱に燃える事にもなるし、そしてデータとしてスペイン、イタリア、イングランドの3国のチームが交互に優勝してきたという事実を持ってすると、ちょうど順番的にはバルサ(スペイン)、インテル(イタリア)と来てイングランドのチームの番であり、不利に思われるマンUがこの一発勝負の場ならば十分に勝機があった。



メッシを中心に圧倒的な攻撃陣を誇るバルサ

バルサの面子は当然メッシを3トップの軸として配し、イニエスタ、シャビとの黄金のトライアングルを構成、さらに両脇にビジャ、ペドロといったところが中央にマークが集まった裏のサイドからゴールを狙うという史上最高の前線を誇る。

いつものベストメンバーと1つ違うのは、センターバックにスペイン代表で主将のDF5プジョルに代えてDF14マスチェラーノを起用している事くらいか。
まあとにかく、1人のメンバーも欠けずにベストメンバーで決勝の舞台に立つという点でも、やはり最強チームは違う。



17ペドロ       7ビジャ
10メッシ
8イニエスタ   6シャビ
16ブスケツ

22アビダル          2アウベス
14マスチェラーノ 3ピケ

1バルデス



ルーニー軸のマンU

マンUはなんといってもエースルーニーが軸。
攻撃だけでなく、ルーニーが機能する事が守備にも影響してくる。

最初のスタメンでは韓国の英雄パクチソンが左サイドに入って最初こそ攻撃で存在感を見せたが、その後はおそらくバルサに対する守備に37歳のギグスではついていけなかったか、ギグスをポジションを入れ替えたと思われる。

また、本来はスタメンのはずのMF17ナニはコンディションなどもあったかベンチに温存の形。


そして、長きに渡り世界最高のGKと称されてきた名GK、ファンデルサールがこの試合をもって引退を示唆しているとのことであり、ついに40歳という節目で一つの時代を終えるかと思うと感慨深い。
ファンデルサールといえば、フルハムで稲本と同じチームだった事もあり、その頃もいまいち調子が上がらないチームの中で1人世界トップレベルのプレーを披露していたことが思い出深い。



14エルナンデス
10ルーニー
13パクチソン       25バレンシア
11ギグス 16キャリック

20ファビオ          3エブラ
5ファーディナンド 15ビディッチ

1ファンデルサール




立ち上がりはホーム・マンUが押し込む

サッカーの聖地ウェンブリーで開かれた決勝戦。
当然地の利として有利なのは母国で決勝が出来るマンUであり、ユニフォームこそマンUの方がアウェイユニであるものの、立ち上がりは実質ホームのマンUが奇襲を仕掛ける形でバルサを襲う。

スロースターターとも言えるバルサに対し、立ち上がりから激しいプレスを仕掛け、奪ったら即速攻で前線のルーニーら目掛けてボールを放り込み、特にプジョーに代わってセンターバックに入ったマスチェラーノがGKからのロングボールの対処を誤り、その裏に猛然とルーニーが突っ込んだあたりは、かろうじてGKバルデスの出足が良く間一髪先にはじき出したものの、ヒヤリとさせた。

まさにこれぞプレミアリーグといったサッカー、それもマンU得意の形でバルサになかなかいつものリズムを与えない。


しかし、そんな奇襲が成功したのも本当に立ち上がりの10分、15分程度だった。
後にGKファンデルサールがこの時間帯に先制できなかった事が痛かったと語ったとおり、この試合でマンUが勝てる勝機といったものは後にごくほんの僅かな、針の先を縫ったような隙間でチャンスを掴みとるしかなかったと痛感する事となる。

特にこの試合、マスチェラーノの入ったDFラインに若干の隙があったとするならば、この立ち上がりこそがマンUにとっての全てだった。




徐々にバルサの圧倒的なポゼッションサッカーへ

立ち上がりの時間帯をいなしたバルサはキャプテンマークを巻くMF6シャビを中心にボールをいつものとおり廻しはじめる。

特にこのシャビの前半のパス成功率は95%というデータだったというから、これはもう驚きでしかなく、そんな脅威の成功率を誇るパスの交換をしはじめたバルサに対し、マンUもそれは既に織り込み済みということか、あまり前線で飛び込んでいかず、バイタルエリアを固める事に専念する。


う〜ん、まあマンUもやはりバルサ対策はしてきたということか・・・

初めのうちはそう感じながら、ややマンU側の守備にも余裕が感じられた。


しかし、そもそも相手のチームに合わせた戦いというものが、やはりマンUという世界屈指のチームには向かなかったのかもしれない。

バルサがパスを廻せば廻すほど、どんどんその試合軸はバルサに傾いていき、気づけばポゼッション率は63−37までに大きく開く。

当然バルサのようなどこからでも攻撃が出来る選手が前線に集まるチームがボールを持てば、自然とシュートチャンスも比例して増えていくわけで、16分には最初のチャンス、MF6シャビがゴール前に低いクロスを送ると、ファビオのマークを外して飛び込んだFW17ペドロがフリーでシュートし、これは惜しくもゴール横に外れ、続いてFW7ビジャが立て続けに2本のシュートでゴールを脅かすと、メッシのチャンスにチームMVPを獲得した世界屈指のセンターバックであるDF15ビディッチが体を投げ出してどうにか対応。


ボールを持つ事で自分達のリズムを築き上げていくバルサに対し、マンUは普段経験しない、圧倒的に相手がボールを支配するという違和感が徐々に焦りへと繋がっていき、こういった数々放たれていくシュートの山が真綿のようにマンUを追いつめていく。



シャビのパスからペドロのゴールでバルサ先制へ!!

そして27分、相手陣内でボールを受けたMF6シャビが前が空いているとみるやそのまま持ち上がって、絶妙な間合いでバイタルエリアでタメを作って相手DF陣の足を一瞬ストップモーションのように止めさせたところで、斜め右前方のスペースに走り込んだFW17ペドロへパスし、巧みな動きでDF15ビディッチのマークを振り払ったペドロは、ペナルティーエリア右手から冷静なフィニッシュをニアポスト際に流し込む。


GOOAAALLLLL!!!!


どうにか前半耐えれば、後半に勝機も見えてくるかと思われたマンUだが、バルサのサッカーはそれを許さなかった。

やはりバルサ強し・・・

そう誰もが思った、いつかは決まるであろう必然の先制点だった。
これまでエースのメッシだけは徹底したマークが効いたのかあまり活きていなかったバルサだが、その間隙を突くように、キャプテンMF6シャビの圧巻のキープとパスが我慢をしてきたマンUの守備陣を陥落させた。




ルーニー意地の同点弾!!

もうこの先制だけで試合は終わったのではないだろうか・・・

観ている方としてはそう思った矢先の34分、マンUはバルサのスローインからボールを奪ったFW10ルーニーは、MF16キャリックとのワンツーで突破し相手DFラインの間を絶妙の間合いで抜け出したMF11ギグスへパス。
正直、このギグスのポジションは後のビデオで見返すに、オフサイドをとられても文句が言えなかったが、笛が鳴らない中でギグスは折り返しをルーニーに送ると、ルーニーはワンツーの形での勢いのまま見事な弧を描いたシュートでファーサイドのゴール隅を打ち抜いた。


GOOAAALLLLL!!!!


これがプレミアリーグ最高のストライカーの本領発揮!!
バルサがパスワークとフェイントで揺さぶってくるなら、あくまでマンUは直線的な突破力でゴールをこじ開ける事に成功した。

はじめボランチのポジションについていたMF11ギグスだったが、おそらくバルサのパスワークについていくために機動力のあるMF13パクチソンとポジションを入れ替える事で、この最前線のポジションにギグスというベテランが落ち着いた折り返しをルーニーに送れた事が幸いとなった。


これで同点となり、まだまだ試合は分からないか、と再び試合をイーブンに戻す事に成功したマンUだったが、既に自分達のリズムをすっかりと築き上げたバルサの圧倒的なポゼッションのペースは変わらない。
そんな中、自ら持ち上がったメッシは右サイドへ展開し、ペドロからの折り返しに飛び込んだものの、わずかにタイミングが合わず。


こうして両チームとも圧巻のゴールが1点づつ決まり、同点で後半に折り返す事となる。





後半も圧倒的なバルサの支配からメッシのゴール!!

後半、どうマンUが流れを変えてくるかに注目が集まるところだったが、いくらマンU側がプライドと自信を取り戻し、前半立ち上がりのような攻勢を仕掛けようとしようにも、もはやバルサのショートパス多様のリズムは確立されてしまっており、この流れを止める事はできない。

特にギグスに代わって潰し役を任されたパクチソンなどは、まさに鳥かご練習状態となり、シャビ、イニエスタ、メッシらがトライアングルとなると、もはやボールを追いかけても獲る事は不可能。

通常、ここまでボールを回すと、必ずどこかで下手にボールを失い、そのままショートカウンターの形になるのがオチだが、バルサの場合はそれがほとんど皆無。

そんな事があり得るのか??と目の前の光景を疑うようなバルサのボール廻しに、いい加減パクチソンも肉体的にも精神的にも相当に損耗してきた様子が目にとれ、前半立ち上がり、あれだけ元気に左サイドから中央に切れ込んでいったパクチソンの長所たる機動力を活かした突破は試合の半ばからほとんど観る事ができなくなった。



そして後半9分、バイタルエリアの手前で何気ないシャビとイニエスタのもう何十回目かのボール交換が交わされたと思えば、イニエスタは右横のシャビを通り越して、更に右サイド側にいたメッシに横パス。

シャビに集中していたマンUのDF陣の間隙を突くようにメッシは一瞬空いた左前方のスペースへ一気に加速し、慌ててマークにいったDF3エブラがブロックに入る前に左足を鋭く振り抜き、ゴール右隅に決める。


GOOAAALLLLL!!!!


こんな簡単に・・・!!!!
こんな簡単にあのマンUが2点目を獲られるのか・・・

マンUはボールの捕らえどころが無いままにいつしかボールウォッチャーとなっていき、そしてペナルティライン付近からのシュートエリアを警戒するあまり、気づけばDFラインに5人が残る状況となっていた。

その結果、中央でボールを交換するシャビとイニエスタに目がいき、その(マンUから見て)左側にいたメッシにマークにつく選手が不在だった。

更にGKファンデルサールも、一番警戒しなければいけないはずのニアをがら空きにし、ゴールのやや中央寄りのポジションをとっていた。

普通で観れば、これはGKのポジションミスと言える。
しかし、すぐ目の前の右に入ってきたFW7ビジャと、メッシがむしろニアよりもファーの方へ巻いてシュートを撃つ傾向がある事を知っているからこそ、どうしてもニアに付ききれなかった。
これについては左側からマークにいったエブラがせめてニアである左側だけでもコースを切ってくれるものと直感したのかもしれない。

とにかく、後半9分という早々の時間帯にバルサがあっさりと自分たちの形でゴールを決めた事で、ほぼこの試合を決定付ける事となった。



そして決定的なダメ押し点で勝負あり

なんとか前半と同じく、とにかく同点に追いつきたいマンUだったが、しかしもはやバルサのボール廻しを前に疲れ果てたマンUに反撃の力は残されていなかった。

ペースが上がらないまま、とにかく決定的な3点目だけは獲られまいと我慢のサッカーが再び続き、どうにか優位に立つセットプレーだけでも同点の機会を窺うといった、マンUというチームではまるで未体験のサッカーに終始。

もはや自分たちのサッカーを見失ったチームと、自分たちのサッカーをどんどん披露するチームとに、結果は自ずと見えた。


それでも名将ファーガソン監督が指を加えて見ているわけにはいかず、19分に温存していた格好のMF17ナニをDF20ファビオに代わって投入。
少しでも中盤の流れを変えようと躍起になる。


しかし、もはやナニ1人投入したところで何ら流れは変わらず、逆に投入直後でまだ試合に乗り切っていないナニが守る左サイドでFW10メッシが完全に停止した状態からの左から右への体重移動だけのフェイントでナニを完全に振り切り、そのまま右サイドを突破。

その突破を一度はDF陣が足に引っかけたものの、それをすぐさまペナルティ内でMF16ブスケツが拾って後方へ落とすと、これにFW7ビジャが右足のシュートで、きれいな弧を描いたボールをゴール右上に決める。


GOOAAALLLLL!!!!


もはや試合を決定付けるだめ押し点が、こうやってメッシを起点に決まる事となる。

結局、ペドロ、メッシ、ビジャと綺麗に3トップが各々点を決めたわけだ。




マンU、糸口の掴めないままのゲームセット

もはや開き直って攻勢に出るしかないマンUは32分、ついにベテランのMFスコールズをMFキャリックに代えて投入するも、スコールズのセントラルMFとしての世界屈指の能力をもってしても今のバルサ相手には通用するはずもなく、結局試合はそのままマンU側が何も糸口も得られないままにバルサのボール廻しに最後まで翻弄される形で終了となった。


・・・バルサのボール廻しは徹底されていた。

自分にとって衝撃的だったのは、バルサが自分のCKの際に、ほとんどまともにボールをゴール前にけり込もうとしない。
たいていはMF6シャビがショートコーナーに寄ってきたFW10メッシに何気なくパスを送り、メッシがクロスを送る事を窺いつつ、無理もせずに再びシャビといつものパス交換を始めるという、狂気のセットプレー。

ただ一つ、CKの際には長身のDF3ピケが上がってくるため、そのショートコーナーの際にはピケがゴールファーポストに常に構えており、DF陣はいつものシャビやメッシらのパス、突破に注意を払う他に、いつもはあまり来ない高さに合わせたクロスにも警戒しなければいけないわけだ。


そして下手にボールを大きくクリアされないから、そのまま相手の数少ないカウンターのチャンスの可能性をも摘み取る・・・なんと恐ろしい事だろうか。



本当に縦にパスが通るチャンスが来るまで絶対に奪われないボール廻しを行い、そしてそれは相手にカウンターをさせない守りの役割すら果たしてしまう。

攻撃こそ最大の防御・・・

そんな現代サッカーにおける笑止なセリフが、本当にこのバルサには当てはまってしまう。


あまりに攻撃やポゼッションで圧倒的であり、そしてたまに相手がボールを奪って攻勢に転じようとも、もはや攻撃の力が残っていない相手攻撃陣に対し、バルサの守備陣は余裕を持って簡単にボールを奪い、そして再び悪夢のボール廻しが始まってしまう・・・


本当に、これぞ戦慄を覚えるという言葉に相応しい試合だった。




完全なるポゼッションサッカーという理想論

カテナチオという言葉が生まれてから、サッカー界というものを埋め尽くしたカウンター重視策の横行、それに立ち向かうべく、トータルフットボールを実現しようと幾多のチームがそれを実践し、そして敗れていったか。

結局サッカーは得点を獲れればいいわけであり、逆に得点を与えなければ負ける事もない。
まず守る事を徹底させ、そして少ない手数で効率的に得点を獲る。


あまりに当たり前の答えだ。
これが最も効率的に決まっている。



しかし・・・昨年の2010年W杯、バルサのメンバーで固められたスペインの初優勝からして示されたとおり、バルサというチームはついにそれを越えてしまった。

昨年のCL優勝が、インテルというFWエトーすら単なる左サイドバックと化してしまうほどのカウンター重視のチームの優勝だったのに対し、バルサは完全にポゼッションサッカーだけでこれを打ち破ってしまった。



完全なるポゼッションサッカーは全てを凌駕する。



その理想論をついに実現させてしまった。
あくまで理想論であったはずにもかかわらず実現させてしまった。


極論を言ってしまえば、試合中に相手に一度もボールを奪われなければ、得点を獲れる可能性があるチームは自ずと自チームのみとなる。
ただ、それについてはミスのスポーツと呼ばれるほど不確定要素の多い足で扱うサッカーである限りは、それは本当に不可能な事であるが、しかしその100%に少しでも近づける事はできる。

ほとんどボールを相手に与える事無く、ほとんどの時間を自チームの攻撃の時間に費やさせる事で、極限まで相手の得点チャンスを奪い、結果的に全て自チームのコントロールの支配下の中で勝利する。
誰もがその美し過ぎる理想論に夢を見るも、しかし出来ないから仕方なく現実路線におさめてきた。

妥協をしてきた。いつまでも夢を見るのは子供までだからだ。

”それ”が出来ないから、じゃあどうやって勝とうかと、ポゼッションとカウンター、速攻、プレス、といった枠組をいろいろ重ね合わせて試行錯誤するわけだ。



夢が現実に

しかし、今のバルサは”それ”が奇跡的にも出来てしまった。

理想論であったはずの”それ”を、なんと現実のものとしてしまった。




だからもはや戦術も要らない。


”それ”をやっていればいい。


ただ単に、とにかくボールを回していればいい。

あとは勝手に相手がボールをとりに陣形を崩し、そしてわずかに空いた隙間を突いていけばいい。

それまで、とにかく何十回、何百回でもボールを回してさえいればいい。

相手はもはや関係ない。

全てが己の支配下の中で、自分たちのサッカーさえ出来れば、それでいい。




こんな狂気なサッカーが実現していいのか??

そして、本当に伝説的な結果を次々と収めてしまっているわけで、こんな奇跡的な事が本当に現実のものなのだろうか??



2011年CLバルサ優勝。




この事実は今後数十年に及んで語り継がれる伝説となるだろう。


かつて、こんな狂気のサッカーがあった。



その狂気の前に、あのマンUが、ファーガソン監督も含めて笑うしかなかった。

もはや悔しいといった感情すら生まれない。

とにかく笑うしかない。

だって、もはや現実のレベルをとうに超えてしまっているのだから、目前で戦ったチームが本当に実在するのかどうかすら怪しい。


本当に幻想の、夢うつつの物語だ。





サッカーとは素晴らしい。



夢が現実のモノになりうる。











(2011.06.01UP)






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