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天才パサー MF 大野 敏隆

2006 J2ヴェルディへ移籍 そしてキャプテン就任!!



横棒


2006シーズン まさかのヴェルディ移籍
そしてまさか、まさかのキャプテン就任!!


このページで特別扱いで応援しているMF平野孝が所属していた東京ヴェルディがJ2に陥落し、主力選手のまさかの大量流出が止まらない中、同じくJ2に陥落した柏から大野がなんと完全移籍でヴェルディへいくこととなった。

柏がJ2降格の危機を脱するため急遽コーチに招聘した闘将ラモスが、柏の中でこれぞ、と見込んだのがこの大野であり、そして2006シーズンからヴェルディの監督に就任するや大野を呼んだわけだ。

その期待の表れとして、なんと移籍早々キャプテンに就任となった。
確かに27歳という年齢と、柏の他にいくつものチームで渡り歩いたその経験はキャプテンの資質があるかもしれないし、昔の天才肌のイメージから、最近は勝利のために、チームのために貢献する運動量を身につけてきた大野の実力をラモスが買っての事だろう。


よもやこの短期間の間に、これほどの激動となるとは。

ザスパとも戦う事になるヴェルディのこのオフシーズンの動きと2006シーズンの展望を今の時点でまとめておきたい。



J2陥落、そしてまさかの主力流出

あの日本サッカー界を引っ張ってきた伝統のヴェルディがJ2に陥落する事となった。
MF平野が所属する事で、このページでも何度もヴェルディの事を取り挙げていたわけだが、その中できっと生粋の緑の血が流れたヴェルディチルドレンはほとんどがチームに残るだろう。

そして、”ヴェルディ愛”のもと1年でのJ1復帰の可能性は高いだろう、と書いた。

確かにJ2にチームが落ちると、日本代表への選出や、自分のプレーの質、評価の低下を恐れ主力選手が他のチームへ移ってしまう事が多い。

しかしヴェルディにはユースの時代からヴェルディ一筋の選手が多く、そう簡単には流出しないだろう。
1年でJ1に復帰さえできれば問題は少ないはずだ、と思っていた。


しかし・・・現実は予想をはるかに超えていた。

キャプテン山田卓也をはじめ、小林大悟、小林慶行、林、相馬、そして平野孝などの数々のタレントが他のJ1チームへ移籍する事となった。
(平野はクロアチアのチームに移籍が決定か?)


闇につつまれるクラブ側の姿勢


相馬や大悟などの近い将来代表にもなるであろう若手がチームを去るのは仕方ない。

しかしベテランである山卓や慶行、林などの流出は理解しがたかった。

山卓の本人のブログなどからすると、最初は当然のようにみんな一丸となって1年でJ1に復帰しようとヴェルディ愛を見せていたが、怪我に泣いていたDF米山をシーズン終了を前にしてあっさりクラブ側が解雇にした事が発端となったらしい。
また、MF玉乃がJ2徳島にレンタルとなったが、J2とアジアチャンピオンズリーグの戦いを切り抜けるのに、絶対必要なこの有望な若手をわざわざJ2のクラブへやるのは理解しがたい。

このように、選手側のヴェルディ愛に対し、クラブ側はあまりに冷徹な態度をとった事が結局はこの主力の流出につながったようだ。

これは十分納得できる。
緑の血が流れているはずの彼らがヴェルディを離れる事はそう簡単な事ではなかったはずだ。
しかし結果的にこの現状を見る限り、クラブ側の不誠実な態度が無い限りは、多少年俸が減ろうともとりあえず1年はチームをJ1に復帰させるために残ったはずだ。

現にセレッソやレッズがJ2に落ちた時は、森島や西沢、小野伸二など現役の日本代表がチームに残り、そして見事にJ1に復帰した。

同じようにドイツW杯への選出もある山卓も、代表よりはまずはチームのことを優先させると思われた。


しかし、結局は山卓のブログにあるとおり、チームへの不信感からチームを去ることとなったわけだ。
もちろん真実はわからないが、そういう事なのだろう。


2006シーズンのヴェルディの布陣

さて、多くの選手が入れ替わりとなったので、まずはここで予想布陣をもとに整理したい。

ラモス監督、都並、哲二コーチの時代の4−4−2をベースと考える。

平本  森本

大野
大橋       廣山
根占

青葉 戸川 上村 柳沢

高木


とりあえずこんなところか。

ちなみに、今シーズンはJ2の48試合という至上最高の長丁場のリーグ戦を、J1昇格に向けて戦いながらも、なんと昨年の元日に天皇杯を優勝してしまったのでアジアチャンピオンズリーグに出る事になる。
そこで、ほぼ全員総入れ替えのターンオーバーも必要だから、他のメンバーでも布陣を考えた。


飯尾 喜山

永井
久場       弦巻
菅原

三原 富澤 萩村 一柳

黒河


どうしても新卒かブラジル人を入れる必要があり、ここではとりあえず新卒(ユース出身)のFW喜山、MF弦巻、DF三原を記載した。実際はブラジル人になるだろう。

それにしてもサイドバッグがいない。
平野、相馬、山卓の穴があまりに大きい。

それと育英出身(藤岡市出身)のGK常澤も一度は見たいものだ。


ダメダメのブラジル人補強戦略

ブラジル人の補強としてFWバジーリオ、MFアナイウソン、DFデジマールと加入したが、まったくこの実力の程もポジションもわからない。

そもそもヴェルディのブラジル人補強はいつも失敗ばかりだ。
成功だったのは”アニマウ”エジムンドと浦和に移籍となったFWワシントンだけ。

その他の外人補強ははっきり言ってしない方が良かったものばかり。
これだけ緑の血が流れたチルドレンがいながら、なぜまだ中途半端なブラジル人に頼るのか理解できない。
この点からしても、確かにヴェルディの首脳陣には不信感が募る。

そんなわけでブラジル人3人のうち、おそらく使えるのは1人くらいで、あとの2人はチームの足を引っ張ることになると予想できる。昨年のMFジウのように。

この中途半端なブラジル人補強というものがチームの戦略として私は一番嫌いだ。
身の毛もよだつ。上手い奴を適当に揃えればいいと、サッカーを軽く考え過ぎている。
そしてそういうサッカーを知らない人がフロントをやっているチームは当然腐る。


それにしても、バジーリオ169cm、アナイウソン165cm、デジマール176cmという小ぶりが非常に気になる。
結局ジウのようなテクニック偏重タイプって事でしょ?

今のヴェルディに必要なのは、ワシントンのように前線で身体を張れるセンターFWと、最終ラインで壁となることができるセンターバック、つまり高さとフィジカルでしょうが。

サイドの主力が軒並み抜けたので、デジマールはサイドバックなのかと思ったら違うみたいだし、米山を放出してこの小ぶりなCBを獲っている意味がまったく伝わってこない。

こりゃダメだ。



最大の懸念事項 アジアチャンピオンズリーグ(ACL)

ところで正気の沙汰とも思えない事がある。
なんとJ2に落ちたチームがACL(アジアチャンピオンズリーグ)に日本のクラブチームの代表として出場しようというのだ。

(ACLについて詳しくは2005年の横浜マリノスの戦いのところで載せたので、こちらを参照ください)

そもそも丸まる1年前の天皇杯で優勝したからといって、その時は強かったかもしれないが、今となっては単なる寄せ集めチームであるヴェルディがACLに出ようなんぞおこがましい。

それにJ2の日程はあまりに過密だ。
全13チーム、つまり12チームとの4試合総当りで試合数は48試合!
J1が34試合だから一回りも二回りも多い。
(もっともナビスコ杯には出ないけど)

これに加えACLも戦うとなると、夏前まではほぼ1週間に2試合をこなすことになるだろ。

当然選手はこの移動だけでも大変で、調整の練習もままならない。

コンディションも最悪となり、これまでマリノスやジュビロといった選手層の厚い日本のトップチームが挑みながらも、その日程の壁に崩れ去っていった。


しかも相手は韓国や中国などの優勝チーム達。
勝てるはずがない。
今のヴェルディに。

この万に一つの可能性もないACLに挑む必要性がわからない。
そんな事よりも2006年は全力でJ1復帰に賭けるべきだ。

いったいフロントは何を考えているのか。
Jリーグ側からはACL出場の可否について何度も打診があったはずだ。

それを頑として撥ね退け、天皇杯優勝という過去の権利を振りかざし出場を強行させてしまった。


こりゃダメだ。



J1復帰の可能性は?

主力の大量流出、ブラジル人の安易な補強、そして最大の懸念事項であるACLへの強行出場により、当初の見込みよりJ1昇格、復帰の可能性はかなり落ちている。

まず昇格レースの有力候補を挙げると・・・

J1降格組の他2チーム

まずは当然J1からの降格組、ヴェルディ、柏、神戸。


柏は大野をはじめ、明神、増田、波戸、土屋と主力が抜けたが、FWに北嶋が復帰、元FLUGELSのMF瀬戸、鹿島からMFリカルジーニョが復帰、左サイドにはDF中谷も加入と申し分ない補強ができている。
MF大谷、谷澤、FW宇野沢、DF小林亮など伸びてきている若手がみんな残留なのも大きい。



神戸はなんといっても最大の”補強”がキャプテン三浦淳宏の残留。
アツのFKだけでも昇格できるのでは?とさえ思えてしまう程、J2の中では格が違う。
よくぞドイツW杯を半ば捨ててまで踏み切ったものだ。
その他も、FW播戸、MF佐伯、薮田、GK掛川などの流出はあったものの、各ポジションにはまだまだJ1レベルの選手層が残っているだけに、戦力は十分だ。



J2残留組の有力チーム

対して、惜しくもJ2に残留となったが、虎視眈々とJ1昇格を狙う有力チームもこれまた多い。


まずは惜しくも甲府と勝ち点1差で3位の入れ替え戦の座を逃した仙台。
ヴェルディのコーチとなった都並が監督を続行していればもっと昇格の確率は上がったと思うものの、仙台の揃えるブラジル人助っ人はいずれも強力で、今年もブラジルのクルゼイロから186cmの大型MFロペスを獲得。
清水からMF村松も獲得し、MF財前やレンタルが終了した根引、富澤らの穴もそんなに大きくはないと思われる。


そして有力候補とされているのが札幌。
一時はJ2最下位も味わったが、そこから着実に力をつけ、各Jリーグから徐々に戦力を補強しながら堅実な成長をみせている。
レッズからMF西谷も加入し、砂川、大塚、和波らの中盤は隙がない。


山形も昨年は熾烈な3位争いを演じた。
攻撃陣のタレントが豊富で、元名古屋の原竜太、元マリノスの阿部祐太郎、MFにはヴェルディ永井の弟、永井篤志がしっかりとしたボールキープを魅せる。
これに仙台から財前が加わった事で、更に攻撃の質が上がることだろう。



果たしてどうなるか??

これらのチームが2つの自動昇格と、1つの入れ替え戦の座を目指すわけだ。
おそらく、J1降格組から2チーム、上のJ2残留組から1チームが3位以内に入るような結果になるだろう。


このようにヴェルディの2006年の道は険しい。
そして大野はそのチームのキャプテンになった。

正直いってラモスの監督というものもちょっと信用できない。
果たしてこの新米監督はまともに采配ができるのだろうか。
それよりも都並の方を監督にすべきだったとも思う。
(成績不振の場合、シーズン途中での交代も視野に入れてか?)


大野、そしてヴェルディの健闘を祈るとともに、大いに注目したい。

平野がいなくなったが、大野により再びヴェルディに注目することとなった。



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(06.01.28UP)



天使



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