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前橋育英、２度目の全国制覇の夢は続く
今年もいよいよ全国高校サッカー選手権の季節となる。
２０１７シーズンに前橋育英が群馬県勢初の全国制覇を成し遂げてから、２度目の全国制覇を狙い、２０２１シーズンはエース笠柳や２年生レギュラー達が噛み合い準々決勝進出、そして満を持した２０２２シーズンはその２年生レギュラーだったFW高足、FW小池直矢、MF徳永、MF青柳、MF根津、MF大久保帆人ら黄金の中盤でいよいよ２度目の制覇も見えてきた中だったが、準々決勝での大津戦でどうしても得点が入らず、ＰＫ戦で涙を呑んだが、前橋育英の名を全国に知らしめた。
そして念願のプレミアリーグにも参戦となった前橋育英は更に強さに磨きをかけ、夏のインターハイでは古豪・帝京高校を決勝で破り、２回目のインターハイ王者となった。
十分に実力を示した前橋育英は、夏冬連覇に向けての戦いとなる。
２回目の全国選手権制覇を山田監督に届ける事ができるか。
前橋育英の新たな戦いが幕を開ける。
前橋育英
県内のライバル桐生第一との準決勝で２点先制しながら追いつき、延長戦を経て勝ち上がるという死闘を勝ち抜いてきた育英。
顔ぶれは昨年とガラッと変わり、特に左サイドハーフのMF２３平林は１年生とのことだが、準々決勝ではハットトリックを達成しているとのこと。
１年で育英のレギュラーって凄いな・・・
その他、群馬県大会決勝でも自らロングスローを投げるなど存在感を放ったFW１８オノノジュもスタメン。
昨年と同じ顔触れだと、GKの雨野くらいか。
そして今年の世代の主軸はFW１０山崎が夏の怪我はあったものの、前線ならＦＷからサイド、はたまたボランチまでこなせる万能型のストライカーであり、また今年のエース番号１４番を背負うMF１４篠崎はセントラルタイプのボランチながら守備面も強化を図っており、DF６清水大幹は１７０ｃｍと小柄ながら球際の競り合いに強く堅実な守備を誇る前橋FC出身。
特徴的なのは山崎、篠崎、清水大幹、天野以外に左サイドバックのDF２斉藤希明の５人だけが３年であとは２年以下という若さ。
１８オノノジュ慶吏
１５佐藤耕太
２３平林尊琉 １０山﨑勇誠
７石井陽 １４篠崎遥斗
２斉藤希明 ５青木蓮人
３山田佳 ６清水大幹
１雨野
ベンチには、FW１９織茂、FW１３桒田、MF２４鈴木錬太、MF１１齋藤陽太、MF９黒沢佑、MF８松下拓夢、DF２８久保、DF４熊谷、GK１２藤原
立正大淞南
淞南は３人が２年生以下、特にトップ下に入るMF１６豊田は１年生。
注目選手は淞南にとってのエース番号１７を背負うFW１７永澤と伝統的な番号とのことである１５番を背負うMF１５三島拓人の２トップ。
ところで淞南と言えばベルマーレ湘南の名前を連想させるが、なんと応援チャントが湘南の代表チャントであるラピュタをそのまま使って、勇者”淞南”と唄っているところが、なかなか面白いと思った。
さらにその他も”いつでもどこでも”などの聴きなれた湘南のチャントをいくつか使っていた。
１５三島拓人 １７永澤
１６豊田寛太
１９久島 １４野澤
１３升井
１０植田 ６三島典征
５西口 ４坂本
２０塚田
ベンチにはFW２４若槻、FW９眞鍋、FW７大西、MF２３藤原陸、MF１８中谷、MF１１山田涼斗、MF８梅本、DF２藤原楽、GK１西尾
序盤、育英の決定機ラッシュからオノノジュの見事な先制弾！！
相手淞南が黄色ユニのため、この試合は白のセカンドユニでの戦いとなる育英。
開始２分にＤＦラインからの縦パス１本から左サイドでFW１５佐藤が抜け出すと、相手ゴール前まで詰め寄るも、ＧＫとＤＦに挟まれ惜しくもあと一歩シュートできず。
さらに５分にも今度は右サイドからFW１５佐藤が抜け出し遠目からのシュートも、相手ＧＫが抑える。
１１分には左サイドから１年生アタッカーMF２３平林が変化を付けるフェイントで相手をかわすとゴールライン際まで切れ込み、ゴール前への決定的な折り返しにFW１５佐藤がシュートを合わせるも惜しくもバーの上にふかしてしまう。
序盤から立て続けにチャンスを作る育英、すると１８分、右サイドからパスを繋いで崩すと、MF７石井がシュートかクロスと見せかけ意表を突いたパスがペナルティ右のFW１８オノノジュに入り、振り向きざまの左足でのシュートがゴール左に突き刺さる！！！
ＧＯＯＡＡＡＬＬＬＬＬ！！！！
見事な得点となった。
MF７石井の機転を利かせたパスが見事だったし、オノノジュもよく決めて見せた。
序盤から決定機が続いていたので、ここで決め切れたのは大きい。
この先制を受けて一気に攻撃にスイッチが入った淞南は、左サイドからMF１９久島が抜け出すとゴールへのグランダーのクロスにFW１５三島がシュートし、この至近距離のボールに対しGK１雨野が見事にはじき、さらに後ろからFW１７永澤も詰めるも、これまたGK雨野が至近距離で止める！！！
これが昨年から全国でゴールマウスを守る絶対的守護神キャプテン雨野！！
得点とったばかりの大事な時間帯をよく止めた。
立て続けにＰＫから追加点！！
さらに２３分だった。
ゴール前で何度も繋げてチャンスを作った育英はMF７石井がペナルティ中央で落としたボールにFW１５佐藤耕太が放ったシュートが相手DF４坂本の肩から手にかけて当たり、これに対して坂本にイエローと共にＰＫ！！！
このＰＫ、蹴りにいくのはMF１０山崎、右足でズドンとゴール左に見事に決める！！
ＧＯＯＡＡＡＬＬＬＬＬ！！！！
これで首尾よく２点を先制！！！
初戦は硬くなりがちだが、この２点で俄然有利となる。
２点リードで折り返し
２点リードで余裕が出てきた育英は３２分、MF１４篠崎がミドルシュートを放つと、これはバーの左上。
淞南も反撃、MF１４野澤がサイドでのボールの球際で奪ってから決定的なクロスをゴール前に入れると、FW１５野澤が崩れながらスルーし、その裏でFW１７永澤がゴールファーへ狙いすましたシュートを放つも、狙い過ぎたかゴール上に外す。
これは淞南、決定機だった。
こうして前半は前橋育英の２点リードで折り返しとなり、初戦突破に向けてこのまま有利に試合を進めたいところ。
後半、淞南に１点返される！！！？？
後半に入り、追加点のＰＫ奪取の決定的なシュートを何本も放ってきたFW１５佐藤耕太に代わり、FW９黒沢が交代で入る。
黒沢は右に入り、MF１０山崎勇誠がトップ下に入る。
この黒沢も２年生と、本当に今年のチームは半分が２年だ。
７分、淞南は一気に３枚交代、FW１７永澤、MF１６豊田、MF１４野澤に代えて、FW７大西、MF１８中谷、MF１１山田涼斗を投入。
育英はアンカーの位置からMF１４篠崎が素晴らしいサイドチェンジで右サイドのDF５青木などにパスを入れて試合を作る。
だが後半先に１点獲ったのは淞南だった。
１３分、MF１３升井が左サイドに回り鋭いクロスを入れると、ファーに詰めたFW７大西が頭で詰める！！！？？？
・・・・・・・・・・・・・！！！？？？？・・・・・・・・・・・・
なんと先に次の１点を入れられてしまった。
２点リードから１点返されるのはサッカーの世界では危険な事であり、これは育英としては気を引き締めて押し返さないといけない。
さすが全国、ここから育英相手に起死回生の１点を決めてくるあたりが凄い。
淞南としてみれば、交代でＦＷを代えた直後ということで、狙いがハマったといったところ。
ＦＫからオノノジュの追加点で突き放す！！
１８分、左サイドで相手からボールを奪ったMF２３平林がショートカウンターの形となり、１人持ち込んでペナルティ左からの左足でのシュートは惜しくも相手のブロックに合う。
この１年生アタッカーの平林、天才と呼べるほどの柔らかく、変幻自在なボールタッチで何度も相手を翻弄し、明らかに左サイドで異質な空気を作るところが印象的であり、これからどんな選手に成長していくのかと、将来が有望視される逸材だ。
２３分過ぎにも左サイドから右サイドに振って崩すと、MF１０山崎の決定的なシュートはGK２０塚田に阻まれ、さらにDF５青木が詰めたところで倒されＦＫを得る。
このペナルティ手前からのＦＫ、DF３山田が左足で入れていったゴール前へのボールに、ヘディングでシュートを詰めるとバーの右に当たり混戦となると、FW１８オノノジュが詰める！！
ＧＯＯＡＡＡＬＬＬＬＬ！！！！
よく決めた！！！
これで先ほどの１点詰められた失点も帳消しとなり、再び２点リードとなる貴重な追加点。
ＦＫを掴んだDF５青木の攻撃参加や、チーム全体で押し込みにいったＦＫでのプレーが素晴らしかった。
前橋育英初戦突破！！
その後もずっと鳥かご練習やっているのかというほどの細かいパス回しで淞南を翻弄する育英。
３８分にはこの試合２得点となったFW１８オノノジュに代えてMF２４鈴木錬太を投入。
４０分、淞南はMF１１山田涼斗に代えて１年生ストライカーFW２４若槻を投入。
試合は３分のロスタイムへ。
その後も特に危なげなく試合を進めてタイムアップを迎え、前橋育英、見事に初戦突破！！
試合全体を支配し、得点も３点獲り切って見事に育英らしさを見せつけての快勝。
特に攻撃陣の多彩さは素晴らしいものがあり、今後も天才・平林などのプレーが本当に楽しみだ。
２度目の全国制覇目指して、突き進め！前橋育英！！
(23.12.29UP)
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