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第102回2023-2024全国高校サッカー選手権
2023.11.12
群馬県大会決勝前橋育英 2−0 健大高崎


横棒



群馬県勢の、次の全国への切符を賭けた群馬県大会決勝

Jリーグも最終盤となる中、今年もいよいよ全国高校サッカー選手権の季節がやってくる。

2017シーズンに前橋育英が群馬県勢初の全国制覇を成し遂げてから、2度目の全国制覇を狙う中、昨年2021シーズンは前橋育英が準々決勝まで進出。

そして今年の育英はプレミアリーグでも鍛えながら、2022夏には12年ぶりのインターハイも制し、いよいよ2度目の選手権全国制覇が目前に来ていたが、やはり全国選手権の壁は分厚く、なかなか2度目の全国制覇はまだまだ遠い状況。

対する群馬県大会決勝の前橋育英の相手は、高校野球ではもはや甲子園常連校の健大高崎。
野球と共にサッカーでも力が入っている。

本命のインターハイ制覇の前橋育英が順当に全国に行くか、健大高崎が番狂わせで初の全国に行けるか。




前橋育英

県内のライバル桐生第一との準決勝で2点先制しながら追いつき、延長戦を経て勝ち上がるという死闘を勝ち抜いてきた育英。

顔ぶれは昨年とガラッと変わり、特に左サイドハーフのMF23平林は1年生とのことだが、準々決勝ではハットトリックを達成しているとのこと。
1年で育英のレギュラーって凄いな・・・

昨年と同じ顔触れだと、GKの雨野くらいか。



18オノノジュ慶
20大岡航未
23平林尊琉   10山ア勇誠
7石井陽 14篠崎遥斗

2斉藤希明        5青木蓮人
3山田佳 6清水大幹

1雨野


ベンチには、FW19織茂、FW17中村太一、FW15佐藤耕太、MF24鈴木錬太、MF11齋藤陽太、MF9黒沢佑、MF8松下拓夢、DF25遠藤琢馬、DF22林優眞、DF16立木、GK21西野



健大高崎

昨年は準決勝で前橋育英と当たり、惜敗となった健大高崎は、ここで育英を破り、初の全国選手権の切符を掴みたいところ。

インターハイの県決勝でも健大高崎は前橋育英と対戦して敗戦しており、この試合はリベンジの試合でもある。

また、健大高崎の篠原監督は山田耕助監督の前橋育英が初の全国に行った時のボランチ、副キャプテンだったらしく、師弟対決となる。



20村川
8萩原咲空  10渡辺聡馬
15田中千景         5湯浅恵斗
6牧野 7松本天輝

2新井 3宮崎 4大塚

1関沼


ベンチは、FW22石渡、FW11村田、FW9中澤、MF23樋口、MF17渡部幸作、MF13久林、DF25橋本、DF24千明、DF19廣橋、DF18田村陸斗、GK12中島伊吹


左サイドの突破から前橋育英が先制!!

立ちあがり、前線からハイプレスを敷いてくる健大高崎が主導権を握り、育英陣地でのプレーが続くも、GK雨野を中心に落ち着いて対応し、7分には左サイド平林から速攻となり、早速シュートまで持っていく。

さらに8分にもMF23平林が快足を活かして縦パス1本から速攻となり、DF2新井をかわして一気にペナルティ内に入っていくも、ここはDF3宮崎がよくカバーに入る。

さらに10分にもMF14篠崎が中盤の密集の中でボールを奪ってから速攻となり、MF23平林がFW20大岡とのワンツーで突破しシュートとなるが、GK1関沼が止める。

また、共に健大高崎はMF15田中千景、MF5湯浅が、育英はFW18オノノジュがロングスローを使うあたりが、最近の高校サッカーのロングスローの重要性が伝わってくる。


すると13分過ぎ、左サイドで起点を作った前橋育英はFW18オノノジュのパスからMF23平林がゴール前へクロスを送ると、ゴール前ニアに詰めていったFW20大岡が足を延ばしてうまく逸らす形でコースを変え、これがゴール右へ!!

GOOAAALLLLL!!!!


FWオノノジュらがDF陣を引き寄せて一気にゴール前に送り点を決めるという電光石火での得点となり、健大高崎も育英の左サイドに集中してしまいマークがおろそかになってしまった。

健大高崎としては、王者育英に対してのこの先制は非常に痛手となる。
できれば立ち上がりからのハイプレスから先に点を奪いたかったことだろう。



育英の1点リードで前半折り返し

反撃したい健大高崎は17分過ぎ、FW8萩原のパスからペナルティラインやや外右からMF7松本が強烈なシュートを放ち、これが非常に良い球威となったが、GK1雨野がしっかりとはじきCKに逃げる。
目の覚めるような強烈なシュートだった。

育英は1トップのFW18オノノジュが攻守に渡って存在感をみせ、先ほどは左サイドかだったが、右サイドにも顔を出し自らクロスを送り込んでいくといった形も見せる。

そうかと思うと前半30分頃は、そのFW18オノノジュが完全に右サイドに入り、代わってMF10山アがトップに入るという試合の流れの中でのポジション代え。
山田耕助監督の策か。

34分、健大高崎の速攻のチャンス、FW20村川が右サイドを上がろうとしたところを後ろからチャージに行ったMF14篠崎にイエローが提示。

38分には育英のDFラインのパス回しにFW8萩原が猛ダッシュでプレスにいき、余裕の距離感のはずだったところを一気に詰められてボールが奪われそうになり、やっとCKに出すという場面も。

高校サッカーはハーフが40分であり、前半nアディショナルタイムは1分。
それもすぐに過ぎて前半は前橋育英の1点リードで折り返すこととなるが、試合内容はかなり五分であり、まだまだ後半わからないといった展開が予想される。




後半、勝っている育英が2枚代え

後半に入り勝っている方の前橋育英がなんと2枚代え。
それも攻撃で効いていたFW18オノノジュと、MF10山アに代えて、FW15佐藤耕太、MF11齋藤陽太を投入する。
特にオノノジュは守備面でも効いていたようだが、佐藤耕太はインターハイ県大会決勝の健大高崎戦でも2得点とったという流れを変えられる切り札とのことで注目される。

対して健大高崎はFW20村川に代えて本来の爆発力を秘める前橋FC出身のエースであり、右足の怪我からの復帰でギリギリ間に合ったというFW9中澤を投入。

後半3分、健大高崎は右サイドからFW10渡辺が前線でボールを奪って起点となり、MF7松本からのクロスからゴール前でFW9中澤がヘディングを叩きつけるも、これがわずかにシュートがヒットせず。

完璧な流れだったので、これは中澤としては痛恨の表情。


対する育英は相変わらず左サイドのMF23平林が目立つ存在であり、特に平林の両足でのボールタッチは見事であり、まだ1年生で線が細いながらも球際でも細かい足技のテクニックを活かして決して奪われない巧みさがある。
これで2年、3年とフィジカルが付いていったら、どれくらい成長するのか、、と今から将来性を展望してしまう選手だ。
さすが育英では珍しく1年からレギュラーになるだけのことはある。


11分、中盤でMF5湯浅のところに激しく当たりにいってしまったDF2斉藤希明にイエローが提示。
育英はちょっとイエローが多くなってしまっている。

15分、健大高崎は更に交代、DF3宮崎に代えて2年生のDF18田村陸斗を投入。

19分、健大高崎は右サイドのFKからゴールファーのゴール前直前で混戦となり、両チーム入り乱れての押し込み合いとなる中で、かろうじてボールをクリアした後に再度セカンドから健大高崎がボールをゴール前に送り込むと、FW9中澤がヘディングにいくも、わずかにバーの右を外れる。
見ごたえのあるゴール前での攻防だった。



斉藤陽太の突破からPKで追加点!!

21分、FW8萩原に代えてFW22石渡を投入。
残り後半半分となる。

すると24分過ぎ、右サイドからMF11齋藤陽太とDF2新井のマッチアップとなる中で、斎藤が身体一つ前に出てペナルティ右に侵入すると、新井が手を出してユニを引っ張ってしまい、斎藤が倒れたところでPKの判定となる。

これをMF11齋藤陽太が自ら蹴りにいき、GK関沼の逆をとって右足で右に決め、これで育英追加点となる。

1点差ならば最後までわからなかったところだったが、これはちょっと健大高崎としては厳しい追加点となってしまった。

30分、育英は左サイドからDF2斉藤希明が上がったところから起点となり、逆サイドに振ってからFW11齋藤陽太の左足から狙っていったシュートはわずかにバーの左上。

育英は後半、こういったサイドバックの攻撃参加からの組み立てた攻撃の形が作れないでいたが、2点獲った余裕も生じたこともあるか。

32分、2点を追う健大高崎はこれまで左サイドで存在感を放っていたMF15田中千景に代えてMF13久林を投入。

34分、育英はさらに交代、先制点のFW20大岡に代えてFW17中村太一を投入。
そろそろ試合を締めにくる。



前橋育英、再び全国の舞台へ!

36分、MF5湯浅に代えてMF17渡部を投入。

立ち上がりからハイプレスを敷いてきた健大高崎からはDF2新井が足をつらせる選手も出てくる。


育英は最後の交代、ずっと左サイドのキーポイントになっていたMF23平林に代えてMF8松下拓夢を投入。

アディショナルタイムは先ほど新井が担架で運ばれた関係もあって4分が提示。

結局、その後は育英が安定的に試合を動かし時間が経過し、そのまま2−0で試合終了となる。

こうして全国への切符は再び前橋育英が手にすることとなった。

県大会とプレミアリーグで培ってきたその実力はいかに全国で発揮されるか、年末からの前橋育英の全国の舞台での活躍に、今年も期待したい。




(23.11.12UP)






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