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第100回2021-2022全国高校サッカー選手権
2022.1.4
準々決勝
前橋育英 0−1 大津(熊本)


横棒



前橋育英2連覇目を目指して

2017シーズンに初の全国制覇を成し遂げた前橋育英の2連覇目を目指す戦いは3回戦へと駒を進めた。

これまで4−0、6−0と勝ち進んできた通り、攻守ともに充実した戦力を保持するトータルの力があり、ついにプレミアリーグ参入を勝ち取った今年の前橋育英には期待が持てる。
まだまだ、こんなところで敗退するわけにはいかない。

2022年は寅年、まさにタイガー軍団の年。
2017の全国制覇の時は白のアウェイユニだったが、今年は勝ち上がればタイガージャージで優勝を決められる。
しかも記念するべき第100回記念大会。
初のタイガージャージでの全国制覇に向けて、舞台は揃っている。


FW守屋負傷の代わりにFW高足に期待がかかる前橋育英

1回戦でハットトリックを成し遂げたストライカーFW9守屋が前半終了間際に負傷して退場となってしまい、チームの危機に陥ったが、代わりに投入されたFW24高足が後半に2得点を決めチームは準々決勝に進出となった。

他にも前線の選手が全員得点を決めている育英は、このストライカー不在のピンチをどう乗り切るか、といったところだったが・・・なんと守屋はそのままスタメンに!!
怪我の具合が心配だが、ここは多少無理してでも、といったところか。

なお、前線の組み合わせを少し変え、MF23小池がトップ下に、MF11渡邊亮平が右サイドに回っている。


9守屋
23小池直矢
10笠柳翼     11渡邊亮平
14徳永涼 7根津

6岩立          17大竹
4桑子 5柳生

1渡部堅蔵


ベンチには、FW24高足、FW20池田、FW15野本、MF18若林、MF25小松、DF22武田、DF2岡本一真、DF3徳永崇人、GK12吉野


強豪大津

育英と共に全国選手権常連の強豪大津は世代別日本代表候補として司令塔MF森田大智、長身のFW小林俊瑛、GK佐藤瑠星を擁し、そしてプレミアリーグに参加している実力派。
ベスト8に残る唯一の公立高校の意地が育英に襲い掛かる。


 9小林俊瑛
7川口
14田原     11一村
10森田大智 6薬師田

12岩本          2和田
4川副 5寺岡

1佐藤瑠星


ベンチは、FW20山下、FW19高畑、MF28稲田、MF17農、MF15宮川、MF13佐藤歩夢、MF8碇、DF23坂田、GK16毛利


立ち上がり、大津に先制を喰らう!!???

強豪大津の寄せの速いプレスに苦しみながらも、それでも6分には右サイドからMF11渡邊亮平が突破し、ニアに折り返したところを小池が詰めてシュートも、GK佐藤瑠星が至近距離でのスーパーセーブ。

すると11分、中盤のこぼれ球の取り合いから少しマークがルーズになってしまったところでワンツーからMF11一村に抜け出され、そのまま右サイドを突破され右足でのシュートがそのままゴール左に突き刺さってしまう!!??


・・・・・・・・・!!!????・・・・・・・・・・


ま、、、マジか・・・
今大会、初めての先制を喰らう・・・
立ちあがりからほぼ育英のペース、育英の攻撃のリズムだっただけに、まさかの先制を喰らってしまった。

いきなり最初のピンチでそのまま先制を喰らってしまったが、どうここから取り返せるか。



前半は1点ビハインドで折り返し

17分、ペナルティ内左で落としたボールからファーの右サイドからMF11渡邊亮平が決定的なシュートを放つも惜しくもバーの左。

攻めることは立ち上がりからできており、これでもう3本目のシュート。
とにかく前半で同点に追いつきたい。


対する大津は19分にペナルティ外左からのFK、MF7川口の右足からのキックは精度の高いスピードのあるボールで、飛び出したGK渡部も触れずヒヤリとしたが、ファーに構えたFW9小林には届かず。


29分には速攻になりそうな場面でFW9守屋が1人粘って密集地帯から抜け出して起点となるも、大津の戻りも早く、右サイドからの渡邊亮平のクロスは敢え無くカットされる。
とにかく大津の守備が粘り強い。
さすがベスト8・・・

31分、中盤でのプレスのところで相手に後ろからチャージとなってしまい、DF5柳生にイエローが提示。

33分、右サイドのDF17大竹からのパスにFW9守屋が完璧なトラップで抜け出し、GKとの1対1に持ち込むとステップから左でのシュートも、GK1佐藤、最後まで落ち着いて動かず、このシュートをしっかりと捉えてキャッチ。

さすが世代別代表・・・GK佐藤の壁が高い。
これで2点くらい防がれている。

その後も何度も大津ゴール前にボールを送り、時にはMF14徳永が強引に中央を割っていく多彩な攻撃を見せるも、しかし大津守備陣の壁が厚すぎる。

39分には左サイドからMF10笠柳が密集地帯からドリブルで抜け出しパスにMF11渡邊亮平が振り向きざまにシュートも、GK1佐藤の壁は越えられずキャッチされる。


こうして先制を喰らってしまい、GK佐藤の壁などに阻まれ惜しくも得点の無かった育英は1点ビハインドで折り返しとなる。
さすが準々決勝、本当の大会の壁がここにやってきた。
ここを破らないと全国制覇など成し遂げられない。



後半、育英は高足、そしてザスパ内定岡本投入で反撃へ

後半に入り、大津も育英の攻撃に少し慣れてきたか、前半よりはボールを繋ぐ場面も多くなり、7分には右サイドからMF11一村がスピードを活かして突破してくる。
1トップの小林、中盤の森田に注目が集まるが、この先制点を決めた一村が一番育英にとって厄介な存在となっている。

11分、育英は2度の素晴らしいサイドチェンジから大津を揺さぶり、最後はMF7根津の入れていったクサビの縦パスからMF23小池が抜け出しシュートまでいくも、シュートは詰まり気味となってしまいGK佐藤に収まってしまう。

13分、MF10森田が接触から足を痛めいったんピッチを出る。
その1人少ない中での大津の右サイドからのFKの流れからFW9小林にシュートを正面で撃たれてしまうも、ここはGK渡部が意地のファインセーブ。

15分、ここでMF23小池に代えてスーパーサブFW24高足がいよいよ投入される。

18分、結局大津のMF10森田大智はピッチにいったん戻ってもプレー続行不可能となってしまい、負傷退場。

そして育英はさらに2人目の交代、DF6岩立に代えてザスパ内定のDF2岡本一真が投入される。

岡本はいつも右サイドではなく、左サイドバックにそのまま入る。

すると岡本、いつもは攻撃参加する左の岩立に対してバランスをとるように右サイドで下がり目のところ、投入されてからずっと攻撃参加に重きを置いて起点となる。




そしてタイムアップ・・・

23分、大津も交代、先制を決めたMF11一村に代えてDF23坂田を投入し、早くも守備固め??

坂田はそのまま右サイドに入るも、守備になれば左のMF14田原と共にすぐに下りてきて6バックとしてきた大津、ますます守備が堅くなり、残り15分をガッチリ守り切る作戦に切り替えてくる。
なんて徹底した策だろうか・・・


29分、右サイドからFW9守屋とMF11渡邊亮平の2人で崩し、ゴール前での低いクロスというか伸びのあるパスがそのままファーのペナルティ左にいき、ここに入ってきたDF2岡本一真が右足を振り抜いた決定的なシュート!!!!

・・・も、惜しくもバーの左上を越える!!

ああ、この試合一番惜しいシュートだった・・・枠にいっていれば、、、ザスパ内定岡本・・・
これには山田監督はじめ、全員が本気で悔しがる。


残り10分を切ってくると、大津はいよいよ3バックでDF23坂田は右サイドバックに入り、ますます守りを固める。

左サイドで緒かも後も積極的にドリブルで仕掛けたり、ペナルティ内で詰めていく。

しかし大津の壁は厚く、そしてGK佐藤の壁は更に高い。

時間はどんどん無常に過ぎていく。


そしてタイムアップ。
育英は前半立ち上がりの相手のワンチャンス、たった1回のピンチに奪われた1点に鳴く事となった。


来年が本当の戦いだ

こうして、今年の群馬県勢の戦い、前橋育英の戦いは終わった。

寅年でのタイガージャージでの優勝とはならなかった。

これがサッカーというものだ。

1点が遠い。1点が重い。だからこそ、その1点を競って奪い合う。
どんなスポーツよりも、その1点の重みが重いからこそ、その1点の喜びが、ドラマがある。

久々に夢を見られる戦力だったことは間違いない。
試合は前橋育英が終始制していたのは間違いない。

しかしサッカーというゲームは、1点を獲ったかどうかだけで決する。


だが・・・私は今から楽しみだ。

今大会、3年生以上に輝きを放った、MF7根津、MF14徳永、MF23小池、FW24高足が来年は3年となる。

特に徳永、根津の2ボランチは攻守に本当に素晴らしい。
来年、このボランチコンビを越えるチームなどありはしないだろう。
かつて、六平、米田らを擁した黄金の中盤と呼ばれた世代があったが、来年はその再来となる。

攻守にバランスの取れ、そして大津と同じくプレミアリーグで揉まれたチームが来年誕生する。


この年の悔しさをバネに。

2年生や1年生たちがしっかりとその想いを繋ぎ、そして来年に挑む。


全国よ待ってろ

本気の前橋育英が来年お目見えする

私は今から1年後を楽しみで仕方ない。





(22.1.4UP)






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