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2020-2021全国高校サッカー選手権
2020.12.31
1回戦
前橋商業 1−2 神村学園


横棒



今年の群馬県勢代表は古豪・前橋商業!!!

ここ6年、群馬県代表といえば全国を制覇した前橋育英だったが、その育英が今年は早々にトーナメントから落ちたため群馬県大会は一気に群雄割拠となり、その間隙を抜いて勝ち上がったのは古豪・前橋商業。
ザスパでもGK清水慶記やMF岩上、また松本強化部長などザスパにも所縁のある商業高校であり、私学に勝つを合言葉に粘り強く勝ち上がってきた総合力で勝負するチーム。

群馬県代表のチームとして全国でどこまで戦えるか、県民の期待がかかる。




16年ぶりの全国の舞台に立つ古豪・前橋商業

前商伝統の全員サッカーの粘りはやはり特筆すべきところがあり、そして右サイドでのテクニカルなアタッカーMF10坂本、対人にも強くセカンドを拾いまくってからのクロスが魅力のDF5倉林、前線でもボランチでも高い能力を発揮するMF8大熊、チームの影として献身的に働く主将MF7石倉、左サイドのMF11山口やMF6上野、前線で存在感を発揮できるFW9仲宗根、そしてキックの精度も魅力のセンターバックDF3本間、群馬縣大会決勝でも起死回生の同点弾を決めたスーパーサブFW22三ツ木、PK職人GK水村と、タレント力としても決して育英、桐生一に引けを取らない



9仲宗根
8大熊
11山口涼太     10坂本
7石倉 2松澤

17高橋大地         5倉林
4庄田 3本間

1長谷川


ベンチはFW14永井、FW16今泉、FW22三ツ木、MF18樺沢、MF13清水、DF24櫻井涼太、DF16上野、GK21水村、GK12櫻井皓介

前商を率いるは笠原圭太監督。



神村学園

神村学園は1トップ1アンカーの4−1−4−1。
1トップを任されるFW9福田はなんと1年とのこと。
また、MF14大迫塁もU−16の1年生とのことで、神村学園は若い世代でも積極的にチームの軸に据えている。

神村学園はこれまでも群馬県勢が度々戦っており、つい昨年の1回戦でも前橋育英がスコアレスでPK戦となり、PK戦で惜敗している相手。
奇しくも2年連続同じ対戦相手との1回戦となる。


9福田

20小林力斗    8佐藤璃樹
13下川 14大迫塁
10永吉

2前原          6吉田
5稲田 4鵜木

1吉山



開始早々にロングスローから先制!!

開始早々2分だった、前橋商業は左サイドからのスローインのチャンスに、MF11山口がロングスローを入れていくと、ニアで競り合ったFW9仲宗根の後ろに反らしたヘディングがやや上に上がり、これを相手GKが目測を誤り、その上を越えてゴールへ・・・


GOOAAALLLLL!!!!


なんと!!!いきなりの先制!!!

明らかに相手GKが目測を誤ったミスがらみではあるが、これは幸先の良いスタートとなった。



攻守の切り替えの速さで押し込んでくる神村学園

10分、神村学園は右サイドでボールを受けたFW9福田が2人、そして4人と囲まれた中で強引にシュートにいき、これはGK長谷川も届かないところだったが、ゴールライン際でDF5倉林がギリギリクリアし難を逃れる。
この福田、本当に1年か??


11分、今度は前商が右サイドから上がったクロスにファー左でMF11山口の叩きつけるヘディングシュートにGK吉山がファインセーブ。

12分、神村学園は左サイドからMF14大迫塁の左足からのクロスがGKとDFのいやらしい位置に上げられるも、これはDF陣がブロック。


21分、MF7石倉が良い形で相手ボールを中央でカットしカウンターとなると、右サイドに展開し、MF10坂本からの良いクロスにFW9仲宗根が中央でつぶれ役となり、ファーでMF11山口がシュートにいくもおしくもバーの右に逸れる。

ここで高校サッカーでも飲水タイムが入る。


24分、中央でボールを受けたMF14大迫塁がシュートに見せかけ前へのスルーパスを送り、これにFW9福田が抜け出しにいくもGK長谷川が間一髪セーブ。

このコンビ、本当に1年か??という鋭いプレーが続く。

神村学園は先制こそ入れられたが、その後は攻守の切り替えの速さで前商を押し込んでくる。



前半は1点リードで折り返し

その後も神村学園は1アンカーのMF10永吉を起点に、いつでも攻撃をやり直せる神村学園に落ち着きが見られ、先制されても焦っている様子が無い。

前商は数こそ少ないが1チャンスにかける攻撃で40分、右サイドからDF5倉林の良いクロスが入りあと少しでシュートチャンスに持ち込めるところだったが、わずかに前線に合わずにタイムアップ。

前半は1点リードで折り返しとなる。




後半も攻守の切り替えで押し込む神村学園

後半も攻守の切り替えが早い神村学園、MF10坂本が自陣でマイボールにしたところからのパスをカットされてしまうと、MF14大迫にあと一歩のところまで詰め寄られる。
前からのプレスがとにかく速い。


7分も前商の攻撃に入るパスを狙いすませてDF2前原がカットにきて、そのまま左サイドを攻め上がられ、最後はMF14大迫塁の遠目からのシュートはバーの上。

神村学園は両サイドバックがサイドに縛られる事無く自由に動くため、局面局面で数的有利を作り出す独自のシステムを用いる。


9分、1点を追う神村学園はMF8佐藤に代えてMF18若水を投入。

17分、前商は右サイドからのクロスにゴール前ニアでFW9仲宗根が囮となり、その裏にボールが飛び、MF2松澤がヘディングか頭で一瞬悩んでしまい、足に当たったシュートはシュートというほどまでにならずGK吉山に収まる。


こうして後半も20分過ぎとなり飲水タイム。

ここまで押し込まれている前商だが、DF4庄田とDF3本間の両センターバックがよくボールを跳ね返し、そして持ち前のチーム全体の粘り強さでよく守れている印象。
後半残り半分、前商はこのまま逃げ切れるか。





神村学園についに同点にされる!!

27分、神村学園は中央からのMF14大迫塁からのシュートがこぼれ、MF18若水がゴール前で押し込みにきて、これはもうダメかと思われたが、GK1長谷川が身を呈して前に出てこれを決死のブロック!!

しかし続く28分だった。
左サイドからMF20小林がワンタッチのパスから一気に抜き出て、これにマークが付ききれず、そのままダイレクトにシュートにいくと、ゴール右に突き刺さる・・・!!


・・・・・・・・・!!!????・・・・・・・・


や、やられた!!!
これはどうにもならなかった。
中央でここまでさんざん目立ってきたMF14大迫塁にマークが中央に集まった裏を突かれた形。

残り10分ちょっとといったところでの悔しい同点ゴールとなった。



一気に逆転される・・・

33分、神村学園の右サイドMF18若水からのクロスが中央でクリアしきれずに後ろにこぼれたところにMF13下川が詰めてこれがゴール左へ・・・


・・・・・・・・・!!!????・・・・・・・・

ぎゃ、、、逆転か・・・

前商としては逆転される前に交代策で盛り返していきたいところだった。

ここでMF2松澤に代わりFW16今泉を投入。
さらに35分、FW9仲宗根に代えてスーパーサブFW20三ツ木を続けて投入。

早速その三ツ木にペナルティ内でボールがこぼれ、三ツ木のシュートはヒットせずにバーの右に流れる。

やはり交代が遅かったな・・・笠原監督・・・
高校サッカーの難しいところだが、追加点を狙いに後半30分過ぎに三ツ木を投入しても良かったはずと思えてしまう。




よく戦った、前商!!!

相手GKが倒れていたためアディショナルタイムは長めの5分、前商はMF11山口に代えてMF13清水を投入。

前商はDF3本間も前線に上げてパワープレイに入る。

すると、なんと前商は残り2分でPK職人GK21水村を用意。
あくまで同点にしてPK戦に持ち込むぞという笠原監督の意思が伝わる。

しかし、ここでタイムアップ。

前商は先制したものの、惜しくも逆転負けで1回戦で全国を去る事となった。

試合全体を見ても、やはり今年の前商は群馬代表の名に恥じない、非常に良いチームだったという印象。

攻撃ではもう少し右サイドの坂本、倉林の攻撃力を観たかったところだったが、この試合ではそれよりも守備をよく頑張っていた。

しかし、相手神村学園はそれ以上に確かに強かった。

1年生のFW福田、MF大迫塁といったタレント力もあり、そしてチーム全体の攻守の切り替えの速さはやはり全国レベルだった。

惜しむらくは同点にされるかされる前の後半30分前くらいには、スーパーサブ三ツ木らを入れて、今一度残り時間、追加点をとって惜しきる姿勢が笠原監督には欲しかった。
そこだけはやや悔いが残る。

とにかく十分全国で勝ち上がっていける力が前商にあったのは確かだ。

16年ぶりの全国の舞台で群馬代表として堂々と戦ってくれた。

来年はまたどこのチームが群馬代表になるか。

高校サッカーがある限り、群馬代表の2回目の全国制覇の夢は終わらない。





(20.12.31UP)






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