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2018-2019第97回全国高校サッカー選手権
2019.1.3
第3回戦前橋育英 1−2 尚志(福島)


横棒



前橋育英連覇への道、2戦目

2017年度、全国を制した前橋育英の連覇への道は2戦目となる第3回戦。

相手は未だ育英が辿り着けていない、プレミアリーグ参戦を成し遂げた、福島代表の尚志(しょうし)。

2回戦では東福岡相手に2−0の完勝を収めている。

かたや、昨日の2回戦では初戦の堅さも出てしまったか、チームの連動した攻撃が今一つ不発で、宇和島東相手に思わぬ苦戦を強いられた前橋育英としても、2戦目のこの3回戦で本領発揮となるか。

連敗へのためには、ここから相手は関係ない。

全て倒さなければ、優勝ではない。
強敵相手に、序盤の山場を早くも迎える事となる。




前橋育英

昨日の2回戦は群馬県大会とは大きく選手を入れ替えた前橋育英だが、この3回戦では新潟内定のMF14秋山(渋川市・前橋FC出身)をはじめ、ボランチの相方としてMF7渡邊綾平も含めスタメンに復帰。
2回戦でジョーカー的役目を担った左サイドのMF13森やDF3吉田もスタメンに戻り、ほぼベストメンバーが揃う。
ただし、ロングスローが得意のMF8近藤は右サイドバックのままで、キャプテンDF2若月はベンチスタート。



9榎本
11室井
13森隼平  10高橋尚紀
14秋山 7渡邊綾平

6塩田        8近藤友喜
3吉田 4山原

12山口瞬




プレミアリーグ決めた尚志

プレミアリーグ参戦を決めた尚志は、昨日の東福岡相手に先制点を決めた、尚志のイニエスタと称される166cmの小兵・坂下らを擁する。



9染野
 7二瓶
18河村     11加瀬
6坂下 15大川
5沼田       2石川
20黒澤 4フォファナ

1森本



立ちあがりからペースを掴む育英

ボランチ2枚を入れ替えるなど、大きくメンバーをいじってきた育英が立ち上がりからリズムを掴み、左右からのロングスローやCKなどで尚志ゴールを狙う。

昨日はなかなか流れるようなパスが繋がらず、結果的に個々のドリブル突破頼みになるような場面も多かったが、今日は随分とダイレクトパスが繋がり、あっという間に尚志のバイタルエリアまでボールを運ぶシーンがみられる。

とにかく縦に速い。
秋山が中盤に戻った事で、常に前線、縦を狙う意識がチーム全体に高まっている。


だが、育英の攻撃を受け止めた尚志は徐々に攻撃に繋げるようになり、20分、中盤でFKを得ると、ゴール前に送ったボールからヘディングシュートまで持っていかれるも、GK山口が抑える。

目立つのは前線のFW7二瓶。
味方からのパスから、ことごとくシュートまで持ち込めており、育英DF陣も完全には抑えきれていない様子。


それに対し育英のエースFW11室井は27分、FW9榎本が受けたパスから、ペナルティ右に侵入していき、ドリブル突破からの左足でのシュートは、GK森本がファインセーブで止める。

続く30分にも、右サイドのスローインからペナルティ内で受けて、切り返しでDFのマークをかわしての左足でのシュートを放っていく。


お互い攻撃力があるチーム同士、スピーディーな見応えのある展開が続く。




前半はスコアレスで折り返し

33分には尚志のFW9染野が落としてから右サイドをMF11加瀬がスピードに乗って育英のマークを振り払い、中央のFW7二瓶のところにクロスを送り、このシュートの場面はどうにかマークで潰していく。

さらに34分にはMF6坂下が中盤でボールを奪ってからのミドルシュートはどうにかシュートブロック。


ここでなんと尚志は前半のうちから早めの交代、MF18河村に代えてMF17吉田を投入。


この後も、FW11室井の鋭いDFラインの裏への抜け出しやロングスローなどで育英もチャンスを掴むものの、互いにゴールまでは結びつかず、前半はスコアレスで折返しとなる。

全体的には育英が圧し気味であるものの、時折繰り出す尚志のカウンター、速攻の切れ味は大変鋭く、やはりどちらも個々のレベルが非常に高い同士、後半もワンミスが命取りになりそうな伯仲の戦いが予想される。

こういったギリギリの戦いを勝ち抜いてこその王者、なんとか先に1点を獲って勝ち上がりたい。





後半立ち上がり、FKから先制点を浴びる

尚志は後半頭からFW7二瓶に代えて、FW14高橋を投入。
二瓶は前半の前半分はシュートに入るタイミングなども良く目立っていたが、前半も終わりの方ではほとんど目立たなかったが、しかしこんなに早く代えるほどの出来にも見えなかったので、やはり尚志もそれだけ戦力が厚いということだろう。

後半7分、尚志のFW14高橋に対し、DF4山原がペナルティ手前右の位置で倒してしまいFKを献上。

嫌らしい位置でのFKとなり、DF5沼田の左足からの直接シュートは、ニアのゴール右を鋭く狙い、これがゴールに突き刺さる!!??


・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・


な・・・!!!!????
なんと見事なFK・・・

このFKの壁の手前で尚志の選手達も膝立ちで足元を塞いでいたため、GK山口もどちらに蹴られたのか、反応が遅れてしまった。

やられたか・・・
なんと嫌らしい位置でFKを与えてしまったか・・・



悪夢の連続失点

続く11分、尚志の左サイドの突破から、クロスがファーに渡り、MF11加瀬の突破から2人のマークを振り切られ、ファーへのマイナスの折り返しのクロスにFW9染野が詰めて、このシュートがゴール左に突き刺さる・・・!!!


・・・・・・・・・!!!!????・・・・・・・・・・


な、なんとここで連続失点・・・

・・・やはり1失点目の動揺があったか・・・

失点後から、明らかに育英のプレーに粗さが目立ち始めたところで、浮足立ったところを狙われてしまった。

これが育英が成し遂げられなかったプレミアリーグ突破の実力か・・・

ここで連覇の夢は潰えてしまうのか・・・

まだ後半も早い時間帯。
いかにまずは1点を取り返せるかがポイントとなる。




尚志、伊藤を投入

22分、育英はようやく1枚目の交代、MF13森に代えてMF25水多を投入。
ちょうど初戦と入れ違えとなる交代。
森は初戦の途中から投入され、かなり効果的な突破を見せたが、この試合では森の突破はかなり警戒されたのか、なかなか突破しきれない場面が目立った。


育英はどうしても2点ビハインドの中、中央から攻め急ぐ展開が増えてしまっているが、水多が投入された意味を考えると、もっとサイドも丁寧に使いたいところ。



28分、尚志は更に交代、MF11加瀬に代えてFW10伊藤を投入。
加瀬は追加点のアシストとなるなど、サイドアタッカーとして重要な役目を果たしたが、この投入された伊藤はまさに尚志のジョーカー的存在とのことで、伊藤が入ると一気にパスサッカーが活性化するとのこと。

実際、伊藤が入ってから2点リードの尚志が逆に押し込んでくる展開となってくる。
やばい、圧されている場合ではない、いよいよ時間が無い。




育英、高橋が1点を返す!!

31分、代わって入ったMF25水多が右サイドで粘って起点となったところで、MF14秋山が縦にパスを送り、これにFW10高橋が突破し、ゴール右で一度シュートを放ち跳ね返されたところに、再度足を振りぬいてのシュートは、GKの手もはじきながらゴールに沈める!!

GOOAAALLLLL!!!!


よく決めた高橋!!!
群馬県大会では怪我で出られなかった高橋が、キャプテン若月をベンチにおいやってでも初戦からスタメンで起用され続けた意味を見せつけた。


育英は1点返した勢いから、左サイドでのDF6塩田の突破などで、更に押し込んでいく。


35分、育英はさらに交代策、MF7渡邊綾平に代えてMF17長澤を投入。

残り5分で同点に追いつけるか、育英。

38分、FW11室井がドリブルでバイタルエリアを打開しにいくも、DF20黒澤がファール覚悟で止めて、イエロー提示。

このペナルティ手前右寄りの絶好の位置でのFK、MF25水多の直接キックは壁に当たってしまう。




前橋育英、連覇ならず

1点返したものの、無情にも時間は経過していき、ロスタイムは3分。

水多が左サイドで粘り、スローインのチャンスを得ると、MF8近藤がロングスローを入れていく。

尚志もFW9染野に代えてDF29中西を投入し、時間稼ぎと守備固め。

そしてラストプレーのロングスローから、弾かれても近藤がクロスを送るも、オフサイドの判定となり、ここでタイムアップ。

こうして、前橋育英の連覇の夢は潰えた・・・

やはり、、、
連続失点はダメだ・・・


チームとして、王者・前橋育英の名に恥ずかしくない強さは確かにあった。

だが、武器だったはずのロングスローなども含め、いまいち榎本の高さやキープ力などが活かしきれていなかったり、室井の個人的な突破が目立ったりと、どこかチグハグな感は終始否めなかった。

やはり昨年の全国を制覇した、鉄壁の4バックなどの下地が欠けていたかもしれない。

高橋が怪我から復帰し、右サイドハーフに、近藤が右サイドバックにコンバートし、押し出される形で2試合ともキャプテンDF2若月がスタメンを外れたが、層が厚いだけにメンバーが固定しきれていない不安定さもあったのかもしれない。


やはり、全国の壁は厚い・・・
また来年、群馬県代表の戦いはまだまだ続く。







(19.1.3UP)






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