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BUCK-TICKアルバム紹介・批評
『SEXUAL×××××!』(1987.11)


SEXUAL×××××!

横棒


インディーズ時代のHURRY UP MODEに次いで、実質2枚目、メジャーでは1枚目となるアルバム。

当初、アルバム名は『SEXUAL INTERCOURSE!』にする予定だったが、”性交”という意味があまりに過激過ぎるとのことで、×で隠した形。
ただ、SEXUAL INTERCOURSEは表題曲の歌詞の一部にはなっている。


全体的にかなりポップでキャッチー。

しかし、ラスト2曲のハイパーラブとマイアイズ&ユアアイズは、今聴くとなかなかに面白い、興味深い曲だったなという曲も入った、さすがになつかしさ溢れる1枚。

このページを書いている2016年9月の末に、久々のニューアルバム・アトム未来派No.9が発売されるのにあたり、まだアップしていなかった昔のアルバムも拾っていこうということで、改めて聴きなおした次第です^^;)



01.EMPTY GIRL

〜詞:今井 曲:今井〜

(自分の事は何も知らずに 他人の事は何でも知ってる)

EMPTYとは、中身の無い、空っぽということで、題名のとおり、まさかに中身が空っぽな、自分の事は棚に上げて、他人のスキャンダルばかり追って、常に虚像を求めているような女の子の事を描いている歌詞。

なかなか全体的にポップ調で、時代背景も感じるが、しかし出だしのどこか爽やかな、新鮮なメロディーで始まるところは、まさに今井ならではの天性のものを感じる。

出だしのフレーズだけは、今使っても新鮮に感じる一曲。




02.FUTURE FOR FUTURE

〜詞:今井 曲:今井〜

(テレビの画面にいつかの心を奪われて 高鳴る想いはそのまま 感じたままで)

この時期のBUCK-TICKにありがちな、まー随分とシンプルな題名と歌詞。

ほとんど今井の作詞だしな〜

歌詞の内容としては、テレビなどの当時の限られたメディアからの情報を元に、近い将来に訪れるであろう未知の世界に心を踊らせる若者のピュアな心を表現しているといったところか。

まだまだ今井の作詞の世界だからか、とてもその後のBUCK-TICKならではのダーク系にいくとは思えない、非常にポップな一曲。




03.DREAM OR TRUTH

〜詞:今井 曲:今井〜

(ほんの少しがまんができるなら つまづきながら探し求められるね)

夢か真実かという題名と、この歌詞の内容。

まー、若い男女のファンタジーな恋愛を表現しているといったところ。

最後は、全てを閉じて今は、眠りにつけばいいさ、と女の子にやさしく口ずさむ櫻井に、女性ファンのため息が聞こえてくる。

1曲目から3曲続き、随分とポップ調で押してくるな、超初期のBUCK-TICKは^^;)




04.DO THE "I LOVE YOU"

〜詞:今井 曲:今井〜

(歯ぐきのように軟らかくしたら始めよう)

同じようにポップ調な曲が3曲続いたところで、ようやくBUCK-TICKらしく、やや変化球の曲調。

特に歌詞の中の、最初の男女がそうしたように、といったところは、なかなかひねりが効いている今井節らしいところ。

歌詞の中のDESIREって、中森明菜の曲でも有名なところだけど、欲求って意味だったのか・・・この歳までよく知らなかった^^;)
あまりに普段使わない単語・・・




05.ILLUSION

〜詞:櫻井 曲:今井〜

(全てイリュージョン)

曲調としては、このアルバムの中では全体的におとなしめの、バラード調ということになるだろうか。

まだ若い櫻井のヴォーカルが悲しそうに高いキーで歌い上げる。

ところで、BUCK-TICKでイリュージョンといえば、DVDの「at the night side」に収録されている、「極東より愛を込めて」の途中に、ギター星野英彦が突如ステージから消えた(落下)事から、それをファンの間では「英彦イリュージョン」と呼び、今でも語りぐさとなっている。




06.SEXUAL×××××!

〜詞:櫻井 曲:今井〜

(PLEASE ME AHA SEXUAL INTERCOURSE!)

そのままの表題曲。
歌詞上では×××で消されているが、「SEXUAL INTERCOURSE」の”性交”の歌詞はここで歌われている。

度々セクシャルインターコーズと叫び、クローズユアアイズ、ウォンツユーなど、とにかく男女が互いに求め合う歌詞と、ノリの良い曲調でひたすら押す、まさに若さゆえの勢いを感じる一曲。



07.SISSY BOY

〜詞:今井 曲:今井〜

(OH OH SISSY BOY キーワードはハートとイニシャル)

SISSYボーイとは、女々しい、いくじなしの少年ということで、思春期のナイーブな少年期の思いを歌にし、一目ぼれをテーマに作った曲らしい。

櫻井の初期の高めのキーで歌い上げている事で、そこそこ安定感のある歌に仕上がっている感じがする。

特徴としては、キーワードは”ハート”と”イニシャル”という、とても今のバクチクでは一生聞けない歌詞の特徴だろうか。
この歌だけはさすがにライブではやらないと思われる^^;)




08.MIS-CAST

〜詞:今井 曲:今井〜

(少しかすれた想いが揺れるたび 飽きもせず絡みつく )
(組み込まれ 踊らされ とりとめのないようじゃ OH ミス〜キャスト〜)

上記のSISSY BOYに歌詞、曲調共に似ている感じで、姉妹曲のような感もあるが、こちらの方はハートとイニシャルほどにはわかりやすくなく、多分、話しかけた異性が気もそぞろに興味を向けていない、というところがミスキャストなのかなと。BR>
表と裏を使い分けるような謎めいた彼女にアタックしたが、どうもダメだな、という哀愁が漂っている感がある。

しかし、MIS-CASTだと、やはりHIDEが作ったXの同名の曲を思い出す。

あの曲はまさに世間からのミスキャスト、道化師のような虚像のアイドルを冷やかしたような歌だが、あちらはかなり強烈な歌であり、自分も一時期カラオケで唄いまくった思入れのある曲。

2つの曲に何かつながりがあるのかわからないが、HIDEのミスキャストが入ったのは1991年リリースのジェラシーに入っているわけで、この曲はその4年も前の曲となるので、意識したとすればHIDEの方かとも思う。

この頃にはもうどちらも売れっ子のHIDEと今井のギタリスト同士の交流も確かあったはず。




09.HYPER LOVE

〜詞:今井 曲:今井〜

(OH DEAR HYPER LOVE PLEASE TELL ME ABOUT YOUR INSIDE )

このメジャー1発目のアルバムは、ここまでは全てポップか、ややバラードが入ったような曲ばかりだったが、この曲だけはいきなりダーク系の曲調が垣間見える。


ひび割れたグラスに、気づかず口を付けている・・・
美辞麗句の爪を立てた・・・

なかなかに後期のバクチクに通じるものが歌詞にも表れている。

このアルバムの中では今のバクチクでも通用するのでは、という異彩を放つ曲。




10.MY EYES & YOUR EYES

〜詞:今井 曲:今井〜

(初めて知る夜の 月の青さによく似た凍てつく MY EYES AND YOUR EYES トケズニ イタダケドスベテハ)

曲の出来、そして上記の歌詞にもにじみ出ている歌詞への思い入れなど、このアルバムのトリを飾る曲であり、そして実質の代表曲。

この曲はこの後もファンの間で思い入れのある曲として支持する人が多い一曲。

初めて知る夜の月の青さ・・・トケズニイタダケドスベテハ・・・
今聞いてもカッコイイ。
当時の少年少女達がそりゃ夢中になるわ。




以上の通り、全体的にはかなりポップでキャッチーな曲調が多い。
まずはBUCK-TICKの名を当時のまだ高度成長期の日本に知らしめるには、なかなかのアルバムだったと思う。

勢いがあるし、そして最後にはマイアイズ&ユアアイズという、なかなかに深い内容の曲で感銘を与えながら、その前にはハイパーラブという、本当のバクチクの姿もちらつかせる。

こうして改めて聴いて、読み解くと、なかなかに面白いメジャーデビュー1枚目のアルバムといえる。



さて、来週水曜はニューアルバム、アトムNo.9だ!!!
このページ書くのに、足がけ1カ月かかりました・・・どうにか来週に間に合わせた^^;)




(2016.09.22UP)

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