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BUCK-TICKアルバム紹介
『Mona Lisa OVER DRIVE』(2003.2)


横棒



2005年2月これを書いている現在、最新のアルバム。
この前、2002年に出たアルバム「極東」と対になっているというが、極東が櫻井色が濃く、モナリザが今井色が強いという。まさにそのとおりだと思う。
つまり櫻井のダークさより、今井のリズムが強く、これからバクチクでも聞いてみようかな、という人にはお薦め。(まあバクチクはどれも初心者にはお薦めできませんが)
これを出した後、メンバーはそれぞれのソロ活動に1年間没頭したため、私はこのアルバムを延々2年間に渡り車のBGMとして聞き続けた。それだけ飽きのこない逸品といえます。


01.ナカユビ

〜詞:今井 曲:今井〜

要は中指おったてて世の中のアホなもの全て追い出せ!という曲。
歌詞がびっくりするほど少なく、その歌詞をとにかく連呼している。
バクチクのアルバムの1曲目はたいてい格好いい、初っぱなからバクチクワールドに入れる曲が多いが、まさにその典型であり、とにかく激しく、いきなりギアがトップに入る。
長い間この曲はファンの間でもてはやされる事でしょう。


02.BUSTER

〜詞:今井 曲:今井〜

今井作詞作曲らしい、詞の世界観より曲重視の歌。
それでも”肉からMETALまでOK!”といった詞はさすが今井。
この曲調は2つ前のアルバム、1ライフ1デスなどに多く、えてして単調になりがちだが、この曲はそうならない不思議な魅力がある。
おそらく今井の効果的なバックコーラスゆえだろう。今井の曲は今井のコーラスがどれだけ入るかが肝だ。


03.残骸-Shape2-

〜詩:櫻井 曲:今井〜

シングル、このアルバムのメイン曲。
近年のバクチクには珍しく、一番まともな、一番売れそうな、一番ベストな曲をシングルとして出した。最近にしては非常に珍しい事だ(てっきりわざと売れたくないのでは?と本気で思っていた)。
おかげで久々になんとヒットチャート5位にまで入った。これは曲の良さもあるだろうが、近年盛り上がってきているバクチク人気の下支えもあるだろう。

まあこの曲に関しては上の文章の他、あまり書く必要ないでしょう。
格好よさ、リズム、詞、カラオケでも盛り上がれる、と全く非のうちどころございません。これだけ一般ウケしそうな曲を今の時点でも作れてしまうところがバクチクの凄いところ。
なぜ普段あれだけダーク系ばかりなのに、こんな曲が作れるのだろうか???
多分バクチクって再び売れようと思えばいくらでも売れる曲作れるんじゃないのだろうか。
本人達にその気はないだろうけど。


04.LIMBO

〜詞:櫻井 曲:今井〜

今井のリズム重視の世界に、櫻井のダークを合わせて、どちらかだけだと単調になるだろうに、見事に融合されている。
(お前が〜流す〜涙、その意味は〜)


05.Mona Lisa

〜詞:今井 曲:今井〜

(眠れ、明日が欲しいだろう 震え、出したら夜明けまで待てない〜)
出だしから今井のバックコーラス。
相変わらずこの詞がいい。
今井の曲だけあって、歌詞だけみると単調なのだが、今井のバックコーラスと、櫻井の力あるヴォ−カルによって飽きさせない。
見てのとおり、このアルバムの表題曲。確かに今井のこのアルバムに対する想いを代表している気がする。


06.GIRL-Shape2-

〜詞:今井 曲:今井〜

(Just single girl)
珍しく恋愛ものを感じさせる曲。
今井の詞でなければこんなのなかっただろう。
全てにおいて近年のバクチクの中では異色だが、やはり独特のノイズがバクチク。


07.Sid Vicious ON THE BEACH

〜詞:今井 曲:今井〜

やってきました、このアルバムの最高傑作!
なんと歌は全て今井。別に私は今井ファンではありませんが、結果的にこの今井のソロ曲はこのアルバムの中で最高傑作です。これまでのバクチク史上でも5位には入るでしょう。
まあ櫻井のVoもないし、バクチクとしての公式曲としては扱われにくいでしょうが、こういう曲こそが私のようなファンには最高です。

特に最初の入るところ、
「どこかで見かけた、例のあのVenus 転がるように飛んでいる天使 愛を振りまくアフロディーテ 風にそよいでいるアンダーヘア−」
の詞が最高。今にも青い海、白いビーチの砂浜で、笑顔で愛想を振りまく絵画の中そのものの素っ裸のアフロディーテの様子が目に浮かぶ。
この強烈なひねりをきかせた皮肉、風刺、ユーモア。やはり今井は天才だ・・・
ここまでの歌が他の人に作れるだろうか?天性のセンス、積み重ねてきた実力、あらゆる要素が必要だ。だからバクチクファンはやめられない。



〜特別コーナー〜
平野孝(東京ベルディ)絶対信仰者友人Mの評


「fuckin'class hero ON THE BEACH」と、連呼しているが、タイトルではあのシド・ビシャスと謳っている。
つまりこう言いたいのだろうか。
「シド・ビシャス」≒「fuckin'class hero」
まあ名前を出すくらいだから、嫌いではないのだろうが、今井はシ ド・ビシャスという天才に何かしらの「いわく」を感じているのだろう。
確定ではないが、果たして、この詩の中で、今井のシドを見るポジションはどこにあるのか。
シドの頭の中を描くために、シドが浜辺の風景を表現するとこういう情景になると言いたいのか。
それとも、今井はあくまでシドの伝説的外面こそを追求し、つまり、 このアフロディーテこそがシド足ると言っているのか。
イカれたヒーロー、それがシド・ビシャスというのなら、答えはどちらとも言えない。
シドから見れば、自分に腰振って来る女性は皆、半身丸出しアフロディーテだろうし、そして彼自身も、半身丸出しのアフロディーテのように無防備な人生を送った。
まあ、確実に言えることは、完全にクすリ繋がりということか。
しかしながら、今井には、シドのようなヘロインのオーバードーブでの早すぎる死などは迎えて欲しくはないし、まだまだ我々ファンの(結果的に欲求を満たす)ために作品を作り続けて欲しい。




08.BLACK CHERRY

〜詞:櫻井、星野 曲:星野〜

(BLACK CHERRY〜おいしそうなBaby)
星野の曲なので今井の味付けは入らず、このアルバムの中では素直な曲。


09.原罪

〜詞:櫻井 曲:今井〜


(あふれ〜る、欲望〜、お前に〜突き刺す〜)
今井の作曲らしくリズムにのった中に、櫻井のダークな歌が融合され、なかなかドライブ中に聞くにはいい。


10.MONSTER

〜詞:櫻井 曲:星野〜

(覚醒する真っ白なライン 溶かしてくれ)
星野の歌だが、珍しくリズムがいい。
この星野がいることにより今井一辺倒にならずにアルバム作りができるのがバクチクのいいところ。星野は1つのアルバムに必ず1曲はいいのを入れてくる。
やはり今井の味付け(ノイズ)は入らないが、少しくらい入ってもいいんじゃないかと思う。星野の曲もいいだけに今井の味付けが入ってこそバクチクという気もするけど・・・互いの曲にあまり干渉しすぎないところも長続きの秘けつか。


11.愛ノ歌

〜詞:櫻井 曲:今井〜

(ああ〜愛する〜人よ〜)
バクチクが愛の歌を歌おうとしても、当然まともな曲は歌いません、という曲。
このアルバムの締めの曲として確かにエンディング曲らしい雰囲気はある。


(2005.2.15UP)






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