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BUCK-TICKシングル紹介・批評
『BRAN-NEW LOVER』(1999.7)


LOVE PARADE

横棒


新型コロナによりとにかくステイホームとなっている2020年5月の連休中、この機会に今までアップできなかったページを更新しています。

さて、このブランニューラバーは1999年にリリースとなった16作目のマキシシングルで、3ヵ月後に発売された、あの名作・神作ミウとセットのような位置づけで、ミウと共にこの2枚のマキシシングルの曲たちは翌年発売されたワンライフワンデスには収録されていない。

う〜ん、この2枚は良い曲が多いだけに、やはり収録されて欲しかった。
(その後のベストアルバムには収録)

A面となったブランニューラバーも良いが、インパクト的には重厚感たっぷりのアサイラムガーデンの方が印象は強いか。

このシングルのジャケットとなっているのが、誕生を意味するという女性が魚を両手で掲げているイメージだが、全体的にどこか破滅的な死生観の唄が3曲揃う。
破滅、破壊の後の誕生といったところがテーマか。



01.BRAN-NEW LOVER

〜詞:櫻井 曲:今井〜

(パンドラの箱を今 アケハナテヨ)

ブランニューラバーということで、ニューラバーは新しい恋人、ではブランは?・・・と思ったが、これは意味が不明。
和訳すると、もみがら、ぬか、小麦?・・・う〜ん、よく分からないけど、どちらかというと人の名前か。

櫻井の詞ということもあり、全体的に櫻井独自の死生観がよく表れている内容だと思われる。

PVではメンバーが皆近未来的な衣装でそれぞれのパートを演奏しているのに対し(また、なぜかユータは大きな旗を振っており、オーディエンスを扇動している感じ?)、櫻井だけ拘束衣で終始もがいている映像となっている。

人間にはさよなら、いつか来るじゃない。
でも、この宇宙でもう一度、また会えるよ。

メビウスリングというところも含め輪廻転生の概念も入っており、つまりは今を生きるのが確かにもがき苦しもうとも、またそれは次の新しい愛すべき生命に繋がっていくんだと、もがきながらも、そんなに悩むくらいならパンドラの箱をあけ放つくらいの覚悟があれば、と勇気付けている曲なのではと、全体的に近未来的な雰囲気を持った曲に仕上がっている。




02.DOWN

〜詞:櫻井 曲:今井〜

(見つめ合ったお前とのweekend 目覚めたなら俺もお前も夢さ)

う〜ん、単純にお前に溺れていく俺を、お前は笑うだろう、というお戯れの唄だろうか。

この唄に関してはあまり書くことが無いかなと。





03.ASYLUM GARDEN

〜詞:櫻井 曲:星野〜

(太陽に背を向け アサイラムガーデン 歩いた)

歌詞の最後で、キャンバスの向日葵、糸杉、自画像、と特徴的なワードが並ぶが、このキーワードをそのまま検索すると、まさにサルバドール・ダリが出てくる。

ダリは精神分析学のフロイトの著作を熱心に研究したともあり、その絵も数々の謎多きものが多い。

アサイラムとは精神病院といった意味があるらしく、そのガーデン、庭園ということ。

ダリの散策した世界で観た黒い影と黄色い光とは・・・太陽に背を向け、という詞が意味深い。

しかし、これは今井ではなく星野の曲。

星野の曲にここまで謎多き歌詞を櫻井が盛るのは珍しい。

なかなかこの曲は情感も込められていて印象も強い。


以上、いよいよミウのプレビューを書きたいなということで、それとセットと言えるブランニューラバーで事前準備しておきました。




(2020.05.01UP)






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